リョーマ伝~小学生編~

一刀星リョーマ

文字の大きさ
上 下
282 / 504

おこぼれ話144 キャラバンでいざ新地方へ

しおりを挟む
5年生の夏休み某日、札幌市内のとあるショッピングセンターで行われたポケモンのイベントに参加した。
そのイベントはこの年の秋に発売を控えたポケモンBWのラッピングが施されたキャラバンに乗り、同作の舞台であるイッシュ地方を冒険、最後にはBWの体験版をプレイするという新作を体でもゲームでも味わえるというなかなか贅沢なイベントだ。1日に数回行われていて所要時間は15~20分ぐらいだったと思う。

その日は父は仕事だったため車ではなく電車で母と一緒に最初の回に間に合うように朝早く会場入りした。夏休みだし昼前や午後からだと混むかもしれないから朝早い時間ならすいてるだろうとにらんだためだ。
そして何とか最初のほう(1番最初だったかまでは覚えてないけど)の時間に間に合った。ショッピングセンターの外に停まってた会場となるキャラバンの前で受付を済まし、暗い車内に乗り込んだ。
イッシュ地方行きのキャラバンに乗る乗客は自分たち以外には僕と同い年ぐらいの女の子とその母親のみ。夏休みとはいえ平日。子供は休みでも大人はほとんど仕事。オマケに朝早い時間というのもあるだろう。ある意味我々の目論見は成功と言える。

そしてイベントスタート。まずは車内に備え付けられた巨大モニターから流れる映像を観る。そこにはイッシュ地方の美しい風景とともにイッシュのポケモンが計3体登場する、ギガイアスとエモンガともう1体は忘れた。
このうちエモンガは当時まだコロコロなどに情報が載る前であり、数日後友達に会った時にイベントの最後にプレゼントされたパンフレットをみせて「まだコロコロにも載ってないポケモンだぜ~!」とかって誰よりも早くその姿と名前を知れたことを自慢したものだ。
そして映像の最後に突然「緊急事態発生」的なアナウンスとブザーが鳴り、緊張感が走る中でいよいよゲームタイム。座席に備え付けられたDSを使って、制限時間以内に指定のポケモンさがせだったか指定の場所へたどり着けだったかというミッションが与えられる。
いよいよ自分もその指でイッシュ地方を駆ける主人公を操作できる瞬間だ。
だが時間制限があるので正直いち早くBWがプレイできるうれしさよりは早くクリアしなきゃという緊張感のほうが勝っていたので正直楽しさより焦りばかりで頭がいっぱいで内容はほとんど頭に入っていない。
結局ミッションも時間内にクリアできなかった。(クリアできたらなんかもらえるとかもなかったと思う)
最後はキャラバンから出るときに前述のパンフレットをもらってイベント終了。
あの時プレイしたゲームの内容はほとんど入ってないけど、それでも皆より一足先にイッシュ地方へ飛びたてたことは夏休みの良い思い出となった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》

小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です ◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ ◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます! ◆クレジット表記は任意です ※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください 【ご利用にあたっての注意事項】  ⭕️OK ・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用 ※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可 ✖️禁止事項 ・二次配布 ・自作発言 ・大幅なセリフ改変 ・こちらの台本を使用したボイスデータの販売

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

リョーマ的Y2K子供文化史考

一刀星リョーマ
エッセイ・ノンフィクション
あの時少年だった筆者があの時の少年少女とそうでなかった人たちに贈る、2000年代~10年代初頭の子供文化に関する考察と持論集

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...