リョーマ伝~小学生編~

一刀星リョーマ

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おこぼれ話125 ポップコーンボックスの使い道

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子供の頃、映画を観に行ったときに必ず買ってもらってたのが映画のキャラクターが書かれたポップコーンボックス。自分にとっては映画を観た記念の品としてパンフレットなどと並んで重要な存在、自分がその映画を劇場で観た、カッコつけて言えばその映画が劇場で上映された時代に生きたという照明になるアイテムであると考え、映画を観に行ったときにはポップコーン買う時に必ずねだっていた。形も作品ごとに趣向を凝らした場合があって面白い。
しかしこのボックスは財布を握る親からしてみればバカにならない値段であり、オマケに保管に場所を取る。そういった意味で母からは忌み嫌われていた。映画を観に行く直前になれば「今回は(ボックスを)買わなくていいんじゃない?」と言われるし、買ってから年月の経ったボックスも度々「捨てろ」と言われるのがお約束であった。

そんな中である日、僕は友達にポップコーンボックスを買ったことがあるか、買ったことがある場合使い道はどうしているかを聞いてみた。
セイタくんは「持って帰った後は小物入れとして使ってるので買うとなっても一切文句を言われない」とのアンサー。僕も実際使用後のボックスを小物やおもちゃ入れとして使っているため、セイタくんのこの事例を引用してボックスを買っても無駄にならないと母を説得したが、我が家の場合ははあくまでも母が入れたにすぎず、僕自身が自発的に小物入れとして使っているわけじゃないと母に一喝されてしまった。
セイちゃんにも聞いてみたが、彼女は「映画観に行くたびにディズニーに行ったときに買ってもらったボックスに入れてもらうから毎回は買ってない」とのまさかの返答。
その解答は母の知ることとなり、その日以来「今度は前買ったボックスを持っていこう」のフレーズが連呼される事態に。

それから時が流れ高校生ぐらいのころ、映画館に行った際に上記の通りポップコーンボックスがバカにならない値段であったことを知り「ああ、オレは親になんてもんをねだってたんだ…スマネエ両親…」とあの頃を反省した。といっても当時の時点でボックスを買ってもらっていたころから5~6年ぐらいの歳月がたっており値段もそのころとじゃ変わってると思うが。
親の恩子知らず、親の苦労もまた子知らずである。
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