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おこぼれ話44 ケイドロは我らが国技
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小学校生活6年間を振り返ると、自分たちにとって”国技”と言うべき遊びのことが頭をよぎる。
その名は「ケイドロ」だ。「ドロケイ」と呼ぶ方もいらっしゃるだろうが、僕らは「ケイドロ」と呼んでいた。
特に2年生から5年生にかけては休み時間になると毎日のように遊んでいた。
3~5年生の時は、休み時間になるとシュウジくんが「ケイドロやる人~!」と参加者を募る光景がクラスの名物となっていった。参加者は彼を先頭に体育館へと向かっていく。
もちろん僕も参加者のひとりであった。休み時間にすることといえはサッカーかケイドロ、もしくは教室で絵をかくことであった。
体育館に到着すると、さっそく立候補制もしくはグーチー(チーム分けをするときに行ういわゆるグーパーの北海道版)誰が警察か泥棒かを決め、決まったらゲームスタート。警察チームが10数えてる間に泥棒側は全力疾走で逃げていく。
僕は立候補制の場合は絶対泥棒側に立候補していた。
なぜなら警察側にまわると僕にだけ貸された”地獄”が待っているからだ。
その地獄とは何か?それは泥棒側のとあるクラスメイトに「ここまでおいで~」と挑発されることである。
今思うと「たかがそれぐらい…」という感じであるが、当時の自分にとっては自分のプライドが傷つくことに十分であった。
もちろん僕はキレてソイツを追い回すのがオチだ。それが相手の思うツボというところだろう。
本人もちょっかい程度だっただろうし、本気で傷つけたくてやったわけじゃないのは今ならわかる。だが当時の自分にとってこれは「自分のプライドを傷つける許されざる行為」であった。
自分が泥棒側にまわってるときはこのような行為はない。自分はプライドを傷つけられたくないために泥棒側についてたのだ。
だが時々一定時間経過すると警察と泥棒を交代することがある。
ある日のことだ、それにしたかって僕はしぶしぶ警察側に移るも、同じくさっきまで泥棒だったセイタくんはまだ泥棒側の立ち位置に残っている。なぜかと尋ねたら彼はこう答えた
「オレ、警察やると心臓が破裂するから」
それを聞いた瞬間「そんなくだらない言い訳が通るぐらいならオレだって泥棒側で続けたいよ!」…と僕は心の中で叫んだ。彼の真意のほどはわからないが。
だが僕が「心臓が破裂する」なんて言っても「ウソつけ!」と返されるだけで結局交代する羽目になる。「きっとオレに”ここまでおいで”の地獄を味わあわせるために自分に警察をやらせようとみんなグルになってオレをおとしいれようとしてるに違いない」なんて勝手に心の中でみんなを恨んだこともある。みんなすまない。
だがそれでも僕は毎日ケイドロに参加し続けた。総合的に考えて、自分にとってのケイドロとは楽しい遊戯であることに変わりはなかったのだ。
その名は「ケイドロ」だ。「ドロケイ」と呼ぶ方もいらっしゃるだろうが、僕らは「ケイドロ」と呼んでいた。
特に2年生から5年生にかけては休み時間になると毎日のように遊んでいた。
3~5年生の時は、休み時間になるとシュウジくんが「ケイドロやる人~!」と参加者を募る光景がクラスの名物となっていった。参加者は彼を先頭に体育館へと向かっていく。
もちろん僕も参加者のひとりであった。休み時間にすることといえはサッカーかケイドロ、もしくは教室で絵をかくことであった。
体育館に到着すると、さっそく立候補制もしくはグーチー(チーム分けをするときに行ういわゆるグーパーの北海道版)誰が警察か泥棒かを決め、決まったらゲームスタート。警察チームが10数えてる間に泥棒側は全力疾走で逃げていく。
僕は立候補制の場合は絶対泥棒側に立候補していた。
なぜなら警察側にまわると僕にだけ貸された”地獄”が待っているからだ。
その地獄とは何か?それは泥棒側のとあるクラスメイトに「ここまでおいで~」と挑発されることである。
今思うと「たかがそれぐらい…」という感じであるが、当時の自分にとっては自分のプライドが傷つくことに十分であった。
もちろん僕はキレてソイツを追い回すのがオチだ。それが相手の思うツボというところだろう。
本人もちょっかい程度だっただろうし、本気で傷つけたくてやったわけじゃないのは今ならわかる。だが当時の自分にとってこれは「自分のプライドを傷つける許されざる行為」であった。
自分が泥棒側にまわってるときはこのような行為はない。自分はプライドを傷つけられたくないために泥棒側についてたのだ。
だが時々一定時間経過すると警察と泥棒を交代することがある。
ある日のことだ、それにしたかって僕はしぶしぶ警察側に移るも、同じくさっきまで泥棒だったセイタくんはまだ泥棒側の立ち位置に残っている。なぜかと尋ねたら彼はこう答えた
「オレ、警察やると心臓が破裂するから」
それを聞いた瞬間「そんなくだらない言い訳が通るぐらいならオレだって泥棒側で続けたいよ!」…と僕は心の中で叫んだ。彼の真意のほどはわからないが。
だが僕が「心臓が破裂する」なんて言っても「ウソつけ!」と返されるだけで結局交代する羽目になる。「きっとオレに”ここまでおいで”の地獄を味わあわせるために自分に警察をやらせようとみんなグルになってオレをおとしいれようとしてるに違いない」なんて勝手に心の中でみんなを恨んだこともある。みんなすまない。
だがそれでも僕は毎日ケイドロに参加し続けた。総合的に考えて、自分にとってのケイドロとは楽しい遊戯であることに変わりはなかったのだ。
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