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おこぼれ話33 リョーマのクソせまい史~音楽会参加史~
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毎年12月、近所の中学校においてその中学校と僕らの小学校、僕らの隣の地区の小学校の3校合同による音楽会があった。
僕たちの小学校側からは毎年複数学年が参加するが、どの学年が参加するかは毎年ランダムである。
毎年、時期が近づくと「どうか今年はうちの学年じゃありませんように…」と願ってばかりであった。
自分は演奏も歌も苦手(歌は苦手という自覚はこの時点でなかった。そう認識するようになるのは中学生になってから)な音楽の授業大嫌い人間だったからだ。
しかも音楽会は土曜開催。普段休みの日にわざわざ嫌いな音楽をやらなければならないうえにその日にどうしても外せない用事がある場合を除いてほぼ強制参加。オマケに振替休日も設けられない(自分たちの学校の行事ではないので当然かもしれないが)という自分にとっては地獄の行事だったのだ。
今回はその音楽会参加の歴史をご紹介しよう。
始めて僕たちの学年が参加したのは2年生の時。この時はまだ音楽会を楽しみに感じていた。純粋な年ごろよのう…今回は鍵盤ハーモニカの演奏による童謡の「こぎつね」と1年生と合同発表という形で合唱の「青い空に絵を描こう」の2曲が披露される形であった。
前者は音楽会の話が出る1カ月ほどまえから音楽の授業で演奏してきた曲だ。だが僕は演奏のスピードは周りより数テンポ遅かった。
最初はゆっくりとしたスピードで皆演奏していたが、練習が始まって1カ月ぐらいたって先生の指示でスピードが上がっていくこととなった。
皆がスピードの速いバージョンにすぐ対応できたなか、僕1人だけがそれに対応できず、1人テンポの遅いバージョンで演奏する日々であった。そのことに対して先生からは意外にも指摘はなかった。気づかなかっただけであろうか。演奏の中に僕のテンポの遅い演奏という雑音が混ざっていたら気づかないなんてはずはないとおもうが。
僕としては自分の状況をヤバいとは思わず。「みんなの速いバージョンも僕のゆっくりバージョンも観客は楽しめる」と勝手にお得と前向きにとらえていた。というか開き直っていた。
後者は1年生が学芸会で歌っていた歌で、僕たち2年生は音楽会の場で初めて公に向けて歌うこととなる。
歌詞の途中に「エイヤア!」という合いの手が入る部分があり、当時その部分をなんだかカッコよく感じて気に入っていた。合いの手部分を歌えるのが楽しみで仕方なかった。
しかし音楽会前日の帰宅後…僕の体がなんだか熱っぽい。学校に行ってる間は何ともなかったのに。
すぐさま病院へ。診断の結果やっぱり風邪だった。当然翌日の音楽界は欠席ということに…
翌日、僕は音楽会を無念の欠席となってしまった悔しさに涙しながら1日中布団に入っていた。熱は翌日に下がり、2日後の月曜には無事学校に行けているのでご安心を。
次に僕たちのクラスが参加となったのは4年生の頃。
この時は欠席することなく無事に参加できた。
この時にはすでに音楽会がめんどくさく感じてきたころであるが、2年前に果たせなかった音楽会に参加するという願いが果たせたことでそんなことはどうでもよくなった。中学校の玄関に入った瞬間、「ああ、オレの2年越しのリベンジが今果たされる!」なんて思ったものだ。
で、この時歌をやったのか演奏をやったのか、それとも両方やったのか、どんな曲やったのかは覚えていない…すまない。10年以上も前の話だからな…
その次に参加したのは5年生。この時は周年記念式典で歌ったマイバラード含む2曲を歌った。
この時の会で印象に残っているのは玄関で出くわした下の学年の子(僕と同じ学校かは不明)が毛糸のカービィの話をしていたことだ。音楽会の本編での印象に残ったことではないが…
この年は大嫌いな演奏がなかった分多少楽に感じていた。
その1年後の6年生の時にも僕たちが参加することとなった…が、ここまでで触れたとおり僕はこの音楽会がイヤで仕方なかった。それで、母と相談した結果「授業じゃないし参加しなくてもいいか」という結論になり、小学校最後の年は参加せずズル休み。
なお、欠席予定者は会の数週間前までに申し出の紙を先生に提出しなければならないが、そちらはちゃんと提出しました。無断欠勤ではないのでご安心を。
音楽会…それは年を重ねるごとにめんどくさくなっていき、ついにズル休み発動という暴挙にまで至る行事であった…
僕たちの小学校側からは毎年複数学年が参加するが、どの学年が参加するかは毎年ランダムである。
毎年、時期が近づくと「どうか今年はうちの学年じゃありませんように…」と願ってばかりであった。
自分は演奏も歌も苦手(歌は苦手という自覚はこの時点でなかった。そう認識するようになるのは中学生になってから)な音楽の授業大嫌い人間だったからだ。
しかも音楽会は土曜開催。普段休みの日にわざわざ嫌いな音楽をやらなければならないうえにその日にどうしても外せない用事がある場合を除いてほぼ強制参加。オマケに振替休日も設けられない(自分たちの学校の行事ではないので当然かもしれないが)という自分にとっては地獄の行事だったのだ。
今回はその音楽会参加の歴史をご紹介しよう。
始めて僕たちの学年が参加したのは2年生の時。この時はまだ音楽会を楽しみに感じていた。純粋な年ごろよのう…今回は鍵盤ハーモニカの演奏による童謡の「こぎつね」と1年生と合同発表という形で合唱の「青い空に絵を描こう」の2曲が披露される形であった。
前者は音楽会の話が出る1カ月ほどまえから音楽の授業で演奏してきた曲だ。だが僕は演奏のスピードは周りより数テンポ遅かった。
最初はゆっくりとしたスピードで皆演奏していたが、練習が始まって1カ月ぐらいたって先生の指示でスピードが上がっていくこととなった。
皆がスピードの速いバージョンにすぐ対応できたなか、僕1人だけがそれに対応できず、1人テンポの遅いバージョンで演奏する日々であった。そのことに対して先生からは意外にも指摘はなかった。気づかなかっただけであろうか。演奏の中に僕のテンポの遅い演奏という雑音が混ざっていたら気づかないなんてはずはないとおもうが。
僕としては自分の状況をヤバいとは思わず。「みんなの速いバージョンも僕のゆっくりバージョンも観客は楽しめる」と勝手にお得と前向きにとらえていた。というか開き直っていた。
後者は1年生が学芸会で歌っていた歌で、僕たち2年生は音楽会の場で初めて公に向けて歌うこととなる。
歌詞の途中に「エイヤア!」という合いの手が入る部分があり、当時その部分をなんだかカッコよく感じて気に入っていた。合いの手部分を歌えるのが楽しみで仕方なかった。
しかし音楽会前日の帰宅後…僕の体がなんだか熱っぽい。学校に行ってる間は何ともなかったのに。
すぐさま病院へ。診断の結果やっぱり風邪だった。当然翌日の音楽界は欠席ということに…
翌日、僕は音楽会を無念の欠席となってしまった悔しさに涙しながら1日中布団に入っていた。熱は翌日に下がり、2日後の月曜には無事学校に行けているのでご安心を。
次に僕たちのクラスが参加となったのは4年生の頃。
この時は欠席することなく無事に参加できた。
この時にはすでに音楽会がめんどくさく感じてきたころであるが、2年前に果たせなかった音楽会に参加するという願いが果たせたことでそんなことはどうでもよくなった。中学校の玄関に入った瞬間、「ああ、オレの2年越しのリベンジが今果たされる!」なんて思ったものだ。
で、この時歌をやったのか演奏をやったのか、それとも両方やったのか、どんな曲やったのかは覚えていない…すまない。10年以上も前の話だからな…
その次に参加したのは5年生。この時は周年記念式典で歌ったマイバラード含む2曲を歌った。
この時の会で印象に残っているのは玄関で出くわした下の学年の子(僕と同じ学校かは不明)が毛糸のカービィの話をしていたことだ。音楽会の本編での印象に残ったことではないが…
この年は大嫌いな演奏がなかった分多少楽に感じていた。
その1年後の6年生の時にも僕たちが参加することとなった…が、ここまでで触れたとおり僕はこの音楽会がイヤで仕方なかった。それで、母と相談した結果「授業じゃないし参加しなくてもいいか」という結論になり、小学校最後の年は参加せずズル休み。
なお、欠席予定者は会の数週間前までに申し出の紙を先生に提出しなければならないが、そちらはちゃんと提出しました。無断欠勤ではないのでご安心を。
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