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記録ノ98 降格ありし雪山で
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宿泊学習が終わってしばらくしてから行われたある日のスキー場でのスキー学習。
この日の学習はうまい人たちのAグループ、そうでない人たちのBグループに分かれて行われた。もちろん運動音痴の擬人化・自分、一刀星リョーマは後者のメンバーだ。
Bグループは3班に分かれて学習を行った。自分の班には自分と親しい人間も何人かいたので去年よりも楽しい気分で学習に挑めた。
こないだ宿泊学習で歩くスキーをやったと思ったら今度はこのゲレンデを滑り降りる…でも雪にもスキーにも飽きた…なんてことは思わなかった。それはそれこれはこれ。そこはしっかり切り替えができたと思う。
午前中は親しい人と一緒にリフトに乗れたし、苦戦したりしくじって恥かくようなマネもせず平和的にスキーライフを送ることができた。
お昼になったら弁当を食べ、しっかり栄養をつけて午後からも頑張って滑ろう。そんな意気込みを胸に食事を済ませ、バスから降りて集合場所へ向かった。
しかしここで先生から発表が…
「午後からは、シュウジくん、Bくん、CくんがBグループに入ります!1班につき1人入ります!」
Aグループの中から成績のよろしくなかった3人がこちらに降格となった。(逆にBからAへの昇格かあったかは覚えてない)
そして僕の班に入るのは誰なのか?正直言ってシュウジくんは入ってほしくなかった…
彼の名誉のために言っておくと彼は決して根は悪い人間ではない。僕もそこそこの頻度で一緒に遊んだりしてたし、以前話したとおり市民プールにだって一緒に行った。
ただ、彼は僕が得意ではない「ガキ大将タイプ」の人間だ。故に僕ともめることもしばしばあった。
仲良くなったと思ったらもめて、和解したと思ったらしばらくしてまたもめて…その繰り返しであった。
繰り返すが彼は決して悪いやつではない。もめてしまうのは僕がしっかりしないからというのもある。
彼は情熱的でリーダーシップもある。だからこそきつく言ってしまうところもあったのだろう。
そして所属班の発表…
「まずシュウジくん!リョーマくんたちと同じ班です!」
「ノ~ン!」僕は心の中でケシカスくん張りに叫んでしまった。願いたくない事態が起きてしまった…と絶望に追いやられた。
できるだけ彼を刺激しないようにしよう…僕の頭の中ではそんなオペレーションが始まった。
しかしいざ授業が開始すると、彼は僕に真っ先に声をかけてくれた。
「リョーマ、オレもっとスキーうまくなりたいからさ、一緒に頑張って滑ろうぜ!」
…想像とは違い、彼は優しく声をかけてくれた。彼としても自分が降格したことが悔しくて、この版の仲間たちと一緒に頑張って上達に励みたい!そんな思いが彼をやさしくしたのだろう。あくまでも僕がそう考えただけだから実際は本人しかわからないが。
それからの彼も終始優しく、ぼくは彼と一緒に楽しい気持ちで滑ることができた。
ゲレンデでの1日を楽しく過ごせたのは彼のおかげだ。ごめんよさっき心の中であんなこと言って…
それからのぼくとシュウジくんの関係は前より良くなった
まあ、時々もめたけど前ほどではない。僕の中での彼の評価は「根は悪くないが一色触発男」(なんて失礼なこと言うんだ)から「時々きついけど頼りになる男」に変わっていった。
僕がもっと強いメンタルを持っていれば、彼ともっと仲良くなれただろうか?
この日の学習はうまい人たちのAグループ、そうでない人たちのBグループに分かれて行われた。もちろん運動音痴の擬人化・自分、一刀星リョーマは後者のメンバーだ。
Bグループは3班に分かれて学習を行った。自分の班には自分と親しい人間も何人かいたので去年よりも楽しい気分で学習に挑めた。
こないだ宿泊学習で歩くスキーをやったと思ったら今度はこのゲレンデを滑り降りる…でも雪にもスキーにも飽きた…なんてことは思わなかった。それはそれこれはこれ。そこはしっかり切り替えができたと思う。
午前中は親しい人と一緒にリフトに乗れたし、苦戦したりしくじって恥かくようなマネもせず平和的にスキーライフを送ることができた。
お昼になったら弁当を食べ、しっかり栄養をつけて午後からも頑張って滑ろう。そんな意気込みを胸に食事を済ませ、バスから降りて集合場所へ向かった。
しかしここで先生から発表が…
「午後からは、シュウジくん、Bくん、CくんがBグループに入ります!1班につき1人入ります!」
Aグループの中から成績のよろしくなかった3人がこちらに降格となった。(逆にBからAへの昇格かあったかは覚えてない)
そして僕の班に入るのは誰なのか?正直言ってシュウジくんは入ってほしくなかった…
彼の名誉のために言っておくと彼は決して根は悪い人間ではない。僕もそこそこの頻度で一緒に遊んだりしてたし、以前話したとおり市民プールにだって一緒に行った。
ただ、彼は僕が得意ではない「ガキ大将タイプ」の人間だ。故に僕ともめることもしばしばあった。
仲良くなったと思ったらもめて、和解したと思ったらしばらくしてまたもめて…その繰り返しであった。
繰り返すが彼は決して悪いやつではない。もめてしまうのは僕がしっかりしないからというのもある。
彼は情熱的でリーダーシップもある。だからこそきつく言ってしまうところもあったのだろう。
そして所属班の発表…
「まずシュウジくん!リョーマくんたちと同じ班です!」
「ノ~ン!」僕は心の中でケシカスくん張りに叫んでしまった。願いたくない事態が起きてしまった…と絶望に追いやられた。
できるだけ彼を刺激しないようにしよう…僕の頭の中ではそんなオペレーションが始まった。
しかしいざ授業が開始すると、彼は僕に真っ先に声をかけてくれた。
「リョーマ、オレもっとスキーうまくなりたいからさ、一緒に頑張って滑ろうぜ!」
…想像とは違い、彼は優しく声をかけてくれた。彼としても自分が降格したことが悔しくて、この版の仲間たちと一緒に頑張って上達に励みたい!そんな思いが彼をやさしくしたのだろう。あくまでも僕がそう考えただけだから実際は本人しかわからないが。
それからの彼も終始優しく、ぼくは彼と一緒に楽しい気持ちで滑ることができた。
ゲレンデでの1日を楽しく過ごせたのは彼のおかげだ。ごめんよさっき心の中であんなこと言って…
それからのぼくとシュウジくんの関係は前より良くなった
まあ、時々もめたけど前ほどではない。僕の中での彼の評価は「根は悪くないが一色触発男」(なんて失礼なこと言うんだ)から「時々きついけど頼りになる男」に変わっていった。
僕がもっと強いメンタルを持っていれば、彼ともっと仲良くなれただろうか?
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