上 下
81 / 502

記録ノ81 バカーポイント~ライスプレゼンテーション~

しおりを挟む
5年生では総合的な学習の時間において学校内の田んぼで米を育て、さらに米について調べるということを行った。
調べたことは学校のパソコンに入っている「ジャストスマイル」というソフト内にあるプレゼン用のスライドが作れる機能(ざっくりいうとパワポの子供向け版的なもの)を使って教室で発表する。
発表は2回。1回目はクラスのみんなに向けて、2回目は授業参観で保護者の皆さんに向けて発表するのだ。

調べる内容は米に関する事なら何でもいい。米の歴史や品種、育て方など…
僕は品種や米料理について調べて発表することにした。
学校や家のパソコンを使って真面目に調べまくった。調べるとこまでは…

しかし作ったプレゼンの内容はおふざけのオンパレード。もちろん真面目にウケ狙いだ。変なとこに真面目な一刀星リョーマ。
プレゼン内で度々クイズを挿入したがその選択肢がおふざけの極み。もう10年以上前の話だからどんな選択肢だったかはほとんど覚えていない。というかここで書けないようなふざけっぷりであった。
さらにはクイズは次のページとか言って引っ張ったり、トドメは「あきたのでやめます」(元ネタはでんぢゃらすじーさんのとある回のセリフ)と唐突に出した後「完」の文字を出して終了。(完もじーさんの影響であったが他のみんなも使っていたあくまでも締めゼリフだったため純粋なおふざけではないが)最後までおふざけの極みであった。

クラスで行った初回発表は狙い通りの大爆笑の渦に巻き込んだ。
その後、クラスメイト一人一人からもらった感想にも「面白かった」「笑えた」のコメントが多かったがやはり「真面目にやれ」というコメントをだしたクラスメイトも一人ではあるが存在していた。
そしてM上先生は「ふざけすぎ、本当に今回と同じ発表を授業参観でやるんですか」と辛辣に評し、実習生のU先生もM上先生ほどでないが「もう少し変えたほうがいい」と評された。
しかしこれらのコメントを除けばクラスの反応は好意的に思えた。
だが時がたつにつれ、好意的なコメントを寄せていたクラスメイトからも「ふざけないほうがいい」との意見が出てくるようになった。

1回目の発表から数日後、参観日に向けてクラスメイトからもらった感想などをもとにプレゼン内容を手直しすることとなったが、僕は直す必要なんてないと思っていた。あれだけウケていたんだから。
しかし当然M上先生は「大々的に直せ」との直々の指示が。ここまで痛烈かつきつめの言葉で指示してきたのは僕に対してだけだ。
でも自分の中でも疑問に思うようになっていた。さすがに保護者の前でアレはよくないかなと。
でも直して無難にしたら笑える僕の発表を待っているクラスのみんなをがっかりさせてしまうという思いもあった。だから僕は先生に「全部は直す必要はありません、みんなが笑ってくれるんだからがっかりさせたくない。ちょっと直すだけで十分です。」と。
しかし先生はきつめのニュアンスでこういった。

「次はクラスのみんなに見てもらうのがメインじゃない、保護者の方々に見てもらうのがメインなんだぞ!」
…僕はその一言で目が覚めた。結局僕はおふざけはほどほどにし、比較的真面目な内容に手直しした。
結果、参観日での発表は恥をかくことなく終えることができた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~

メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」 俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。 学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。 その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。 少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。 ……どうやら彼は鈍感なようです。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 【作者より】 九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。 また、R15は保険です。 毎朝20時投稿! 【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

カクヨムでアカウント抹消されました。

たかつき
エッセイ・ノンフィクション
カクヨムでアカウント抹消された話。

昨日19万円失った話(実話)

アガサ棚
エッセイ・ノンフィクション
19万円を失った様とその後の奇行を記した物

処理中です...