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記録ノ34 マイノリティーバスケット
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僕の通っていた小学校では異学年交流集会が不定期に行われた。
これは指定された教室に集まった1教室につき各クラスからランダムに選ばれた2~3人、計30人前後ほどが一緒にゲームなどをしたりして異なるクラス・学年同士の交友を深めようというもの。
集まる教室は新年度を迎えるごとに変わる。3年生の時の僕の教室は3年2組だ。2年の時も3-2教室だったが今回は集会のたびの移動がないので楽だ。
このように自分のクラス教室が集まる教室になる場合がある。実際この現象を僕は6年間のうち3回、すなわち小学校生活の半分で経験している。
新年度になって初の集会は教室でなんでもバスケットを行った。
ご存じのない方のため説明するとなんでもバスケットはフルーツバスケットと呼ばれるゲームの派生形で、椅子取りゲームのように参加人数より一つ少ない椅子を円形に並べ、1人が鬼となって中央に立ってお題を出す。お題はタイトル通り何でもいい。好きな食べ物や好きな漫画、指定のブランドの服を着てる人etc…
そのお題に当てはまる人は席を立って移動する。鬼役が「なんでもバスケット」とコールすれば全員強制移動となる。
そして座れなかった人は次の鬼となりお題を出す…これを時間まで繰り返すのだ。
僕はこの時2度鬼になった。僕が最初に出したお題は「ラチェット&クランクが好きな人」だった。
幼稚園編でもお話ししたがラチェット&クランクは僕の大好きなゲームだ。
しかしまわりの反応はゼロ。僕と親しい人間以外は皆口々に「なんだそれ?」「知らんがな」といった感じだった。
僕としてはやっぱりなと思った。こうなることは想定内だったのだ。
ラチェット&クランクの認知度調査、それが僕の目的だった。
教室にいたS藤先生がキレ気味に「リョーマくん、誰もいないみたいなのでやり直し(怒)」と発し言うまでもなく仕切り直しに。
改めて僕が出したお題は「コロコロコミックを読んでる人」だった。これもコロコロ読者の数を調査するためのお題だった。
この交流会クラスには3-1のリュウくんもいた。彼もコロコロ読者であり、僕のコロコロ仲間のひとりだ。
彼以外に、3年生以外にこの学校にコロコロ読者がいるかを調査したかったのだ。
結果として僕とリュウくん以外にも下級生の男子数人ほどが立ち上がった。この学校には3年生以外にもコロコロ読者がいたことがうれしかった。
数人といってもここに集まったのは各クラスのあくまでも一部メンバー。3年生以外のコロコロ読者はこの学校にほかにもいたことだろう。
僕が2回目に出したお題は「懸賞に当たったことがある人」であった。
僕は前年に生まれて初めて懸賞に当選した。正直言ってこれはその自慢であるw
しかし「懸賞」というフレーズは低学年には伝わりにくいかと「プレゼント」や「アンケート」などいろいろ言い換えようとした結果ミソクソになってかえって伝わりにくくなってしまい、しびれをきらしたS藤先生から「意味わからないのでやり直し」とまたしても物言いが入る結果に。ヤケクソの僕は結局「なんでもバスケット」をコールした。
仮にうまく伝わってたとしても「お前それ自慢したいだけだろ」の一言で楽しい気分も最悪ぶち壊しになってたのかもしれない。
よいこのみんな!自慢はほどほどに!
これは指定された教室に集まった1教室につき各クラスからランダムに選ばれた2~3人、計30人前後ほどが一緒にゲームなどをしたりして異なるクラス・学年同士の交友を深めようというもの。
集まる教室は新年度を迎えるごとに変わる。3年生の時の僕の教室は3年2組だ。2年の時も3-2教室だったが今回は集会のたびの移動がないので楽だ。
このように自分のクラス教室が集まる教室になる場合がある。実際この現象を僕は6年間のうち3回、すなわち小学校生活の半分で経験している。
新年度になって初の集会は教室でなんでもバスケットを行った。
ご存じのない方のため説明するとなんでもバスケットはフルーツバスケットと呼ばれるゲームの派生形で、椅子取りゲームのように参加人数より一つ少ない椅子を円形に並べ、1人が鬼となって中央に立ってお題を出す。お題はタイトル通り何でもいい。好きな食べ物や好きな漫画、指定のブランドの服を着てる人etc…
そのお題に当てはまる人は席を立って移動する。鬼役が「なんでもバスケット」とコールすれば全員強制移動となる。
そして座れなかった人は次の鬼となりお題を出す…これを時間まで繰り返すのだ。
僕はこの時2度鬼になった。僕が最初に出したお題は「ラチェット&クランクが好きな人」だった。
幼稚園編でもお話ししたがラチェット&クランクは僕の大好きなゲームだ。
しかしまわりの反応はゼロ。僕と親しい人間以外は皆口々に「なんだそれ?」「知らんがな」といった感じだった。
僕としてはやっぱりなと思った。こうなることは想定内だったのだ。
ラチェット&クランクの認知度調査、それが僕の目的だった。
教室にいたS藤先生がキレ気味に「リョーマくん、誰もいないみたいなのでやり直し(怒)」と発し言うまでもなく仕切り直しに。
改めて僕が出したお題は「コロコロコミックを読んでる人」だった。これもコロコロ読者の数を調査するためのお題だった。
この交流会クラスには3-1のリュウくんもいた。彼もコロコロ読者であり、僕のコロコロ仲間のひとりだ。
彼以外に、3年生以外にこの学校にコロコロ読者がいるかを調査したかったのだ。
結果として僕とリュウくん以外にも下級生の男子数人ほどが立ち上がった。この学校には3年生以外にもコロコロ読者がいたことがうれしかった。
数人といってもここに集まったのは各クラスのあくまでも一部メンバー。3年生以外のコロコロ読者はこの学校にほかにもいたことだろう。
僕が2回目に出したお題は「懸賞に当たったことがある人」であった。
僕は前年に生まれて初めて懸賞に当選した。正直言ってこれはその自慢であるw
しかし「懸賞」というフレーズは低学年には伝わりにくいかと「プレゼント」や「アンケート」などいろいろ言い換えようとした結果ミソクソになってかえって伝わりにくくなってしまい、しびれをきらしたS藤先生から「意味わからないのでやり直し」とまたしても物言いが入る結果に。ヤケクソの僕は結局「なんでもバスケット」をコールした。
仮にうまく伝わってたとしても「お前それ自慢したいだけだろ」の一言で楽しい気分も最悪ぶち壊しになってたのかもしれない。
よいこのみんな!自慢はほどほどに!
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