1 / 6
天使協会
しおりを挟む
――その少女は、信仰心のあつい両親のもとに生まれた。毎週末、両親とともに教会に行き、大いなる我らが父クリステに祈りを捧げていた。少女は、大天使エルキスを愛し「大天使への讃歌」を歌うのが好きであった。いつものように教会で讃歌を口にしていたとき、彼女の亜麻色の髪は白銀へと変じ、肌は真珠のように白く染まった。茶色の瞳はエルキスと同じ緑へと色を変え美しく輝いた。教会の外は眩しい光が降り注ぎ、少女の変化を見た者たちはそれが「大天使の祝福」と知った。未来を視る力を得た少女は聖女となり、クリステ教会の教徒とともに天使協会を興した。これが、天使協会の始まりである。
『天使協会 クイール言行録』第一章二節「天使協会」より
『天使協会 クイール言行録』第一章二節「天使協会」より
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

だいたい全部、聖女のせい。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「どうして、こんなことに……」
異世界よりやってきた聖女と出会い、王太子は変わってしまった。
いや、王太子の側近の令息達まで、変わってしまったのだ。
すでに彼らには、婚約者である令嬢達の声も届かない。
これはとある王国に降り立った聖女との出会いで見る影もなく変わってしまった男達に苦しめられる少女達の、嘆きの物語。

コワモテ軍人な旦那様は彼女にゾッコンなのです~新婚若奥様はいきなり大ピンチ~
二階堂まや
恋愛
政治家の令嬢イリーナは社交界の《白薔薇》と称される程の美貌を持ち、不自由無く華やかな生活を送っていた。
彼女は王立陸軍大尉ディートハルトに一目惚れするものの、国内で政治家と軍人は長年対立していた。加えて軍人は質実剛健を良しとしており、彼女の趣味嗜好とはまるで正反対であった。
そのためイリーナは華やかな生活を手放すことを決め、ディートハルトと無事に夫婦として結ばれる。
幸せな結婚生活を謳歌していたものの、ある日彼女は兄と弟から夜会に参加して欲しいと頼まれる。
そして夜会終了後、ディートハルトに華美な装いをしているところを見られてしまって……?

乙女ゲームの愛されヒロインに転生したら、ノーマルエンド後はゲームになかった隣国の英雄と過ごす溺愛新婚生活
シェルビビ
恋愛
――そんな、私がヒロインのはずでしょう!こんな事ってありえない。
攻略キャラクターが悪役令嬢とハッピーエンドになった世界に転生してしまったラウラ。断罪回避のため、聖女の力も神獣も根こそぎ奪われてしまった。記憶を思い出すのが遅すぎて、もう何も出来ることがない。
前世は貧乏だったこら今世は侯爵令嬢として静かに暮らそうと諦めたが、ゲームでは有り得なかった魔族の侵略が始まってしまう。隣国と同盟を結ぶために、英雄アージェスの花嫁として嫁ぐことが強制決定してしまった。
英雄アージェスは平民上がりの伯爵で、性格は気性が荒く冷血だともっぱらの噂だった。
冷遇される日々を過ごすのかと思っていたら、待遇が思った以上によく肩透かしを食らう。持ち前の明るい前向きな性格とポジティブ思考で楽しく毎日を過ごすラウラ。
アージェスはラウラに惚れていて、大型わんこのように懐いている。
一方その頃、ヒロインに成り替わった悪役令嬢は……。
乙女ゲームが悪役令嬢に攻略後のヒロインは一体どうなってしまうのか。
ヒロインの立場を奪われたけれど幸せなラウラと少し執着が強いアージェスの物語

ただの新米騎士なのに、竜王陛下から妃として所望されています
柳葉うら
恋愛
北の砦で新米騎士をしているウェンディの相棒は美しい雄の黒竜のオブシディアン。
領主のアデルバートから譲り受けたその竜はウェンディを主人として認めておらず、背中に乗せてくれない。
しかしある日、砦に現れた刺客からオブシディアンを守ったウェンディは、武器に使われていた毒で生死を彷徨う。
幸にも目覚めたウェンディの前に現れたのは――竜王を名乗る美丈夫だった。
「命をかけ、勇気を振り絞って助けてくれたあなたを妃として迎える」
「お、畏れ多いので結構です!」
「それではあなたの忠実なしもべとして仕えよう」
「もっと重い提案がきた?!」
果たしてウェンディは竜王の求婚を断れるだろうか(※断れません。溺愛されて押されます)。
さくっとお読みいただけますと嬉しいです。

こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる