媚薬恋愛〜堅物女隊長は貴公子顔の部下から一途に愛され落ち着かない〜

散りぬるを

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天使協会

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 ――その少女は、信仰心のあつい両親のもとに生まれた。毎週末、両親とともに教会に行き、大いなる我らが父クリステに祈りを捧げていた。少女は、大天使エルキスを愛し「大天使への讃歌」を歌うのが好きであった。いつものように教会で讃歌を口にしていたとき、彼女の亜麻色の髪は白銀へと変じ、肌は真珠のように白く染まった。茶色の瞳はエルキスと同じ緑へと色を変え美しく輝いた。教会の外は眩しい光が降り注ぎ、少女の変化を見た者たちはそれが「大天使の祝福」と知った。未来を視る力を得た少女は聖女となり、クリステ教会の教徒とともに天使協会を興した。これが、天使協会の始まりである。
 『天使協会 クイール言行録』第一章二節「天使協会」より
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