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悪夢からの目覚め
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ハイウェルが目覚めたとき、そばにいたのはランスだった。
文句でもいいたげにむすっとした顔で座っていたので、彼らしいなと笑ってしまった。
「ははっ、まさか起きて早々男の顔を見るはめになるとは」
「それが嫌なら目の前で急に倒れないでくださいよ」
「すまなかった。だが、久しぶりにゆっくり眠れた気がする」
「眠れたというより、これもう気絶ですよ」
ランスという男は、ふたりきりになると途端にくだけた態度を取ってくる。
ハイウェルはそれが嫌いではなかった。崇拝されていないことに安堵する。
自分は尊敬されるに値しない人間だ。侯爵家を継ぐ能力もなければ、本来は騎士団長に収まるような人間でもない。なにもかも、幸運が重なったことで今の地位がある。国家を支えるという重圧に耐えられるほど、自分は傑物ではないのだ。
「あと五分で目が覚めなかったら、仕事に戻るところでした。重要な仕事はなにかありますか?」
「さぁ、どうだったかな」
「ないですね。こっちは適当に回しておくんで、一週間くらいゆっくり休んでください」
椅子の背もたれにかけていたジャケットを取りつつ立ち上がるランス。
それを見届けながら、ハイウェルは「そんなにか」と顔をしかめた。
すると、ランスはふんと短く鼻で笑った。
「脅されたんですよ。そっちもそれ相応の覚悟をしろって。この人に」
「どういう意味だ」
親指で示された方に目を動かすと、悄然とした面持ちのオフィーリアが歩いてきて、ハイウェルのそばに立った。
「オフィーリア……?」
彼女は泣き疲れたような目をしていた。
あまりにも胸に迫る表情だったので、思わず手を差し伸べた。
彼女はそうするのが当たり前のように、ハイウェルの手を支え手のひらに頬を擦りつけた。
「ごめんなさい……ハイウェル様……ごめんなさい」
「なぜ君が謝るんだ。ランス、君が連れてきたのか?」
「いいえ。屋敷に向かって歩いていたところを偶然見つけて拾っただけです」
「あの距離を歩いてきただって!?」
馬車での移動なら宿舎までそう時間はかからないが、歩きとなるとそれなりの距離がある。窓から差し込む光の具合から見て、日が登ってそう時間は経っていないだろう。明け方の道を女性ひとりで歩くなんて危険すぎる。
なんて愚かなことをと思ったが、彼女の沈んだ表情を見て言葉を飲み込んだ。
「それじゃあ、私はこれで戻ります。なにかあれば使いを寄越してください」
「ああ」
ランスが立ち去り、寝室にはオフィーリアとふたりだけとなる。
なにを言っても謝ってきそうな雰囲気があって、迂闊に声をかけられない。
どうしたものかと思案し、オフィーリアの髪を撫でた。彼女の濃い金色の髪は想像通り指の間をサラサラと流れ、不思議な心地だった。
「心配をかけただろうか」
オフィーリアはこくりと頷いた。
「本当は眠れていなかったんですよね」
オフィーリアが静かに見つめてくる。その瞳は、初めて会ったときよりも強い意志を宿していた。
(彼女になら、いいだろうか。私の弱さを笑わずにいてくれるだろうか)
手を優しく撫でてくれる。かつてハイウェルの手をハンカチで拭い、そっと寄り添ってくれたときのように。
「ずっと、悪い夢を見ていた」
自分はずっと孤独だった。誰かに寄り添ってもらいたかった。
「死んだ戦友や敵国の民たちが夢に出てくるんだ」
ハイウェルは重く息をついた。
「私はカクーンとの戦いで多くの者を死に追いやった。私は騎士団長の器ではなかったんだ」
「そんなことはありません。あなただったから最小限の犠牲で済んだのです」
「私でなければ、もっと犠牲は少なく済んだかもしれない。それに、陛下の命令とはいえ、カクーンの都市を落とすことが正しかったのか今でもわからないんだ。落とさなくても停戦交渉はできたんじゃないかと考えてしまう」
何度も苦しい決断を迫られた。王都にいる権力者は兵士を数字としか見ていないが、自分の眼前には生きた人間がいる。そして兵士ひとり、ひとりには帰りを待つ者たちがいる。
そんな彼らを、無情に、冷徹に、戦場へと送り出さなければならない。それが騎士団長に課せられたものだった。
「私は、私という人間にずっと失望していた。死んでいった者たちも私に失望していたことだろう。彼らが夢に出てくると、私は死にたくなる。だが、この身はもう自分だけのものではない。だから、仕事に逃げた。仕事をしていれば許された気がしたんだ」
君たちが残してくれた平和を繋ぐため、私は必死に仕事をしている。そう自分と亡霊たちに言い聞かせるために、仕事にのめり込んでいった。身体も心も壊れていく音はしていた。だが、足を止める勇気はなかった。
「死んだ者たちには、なにも届かないというのにな」
「残された人たちには届いています」
ハイウェルは目を瞬き、オフィーリアを驚いた気持ちで見つめた。
「そうだろうか……」
「きっとそうです」
「私は仕事をすればするほど、自分が無力だと、永遠の平和などないのだと思い知らされるんだ。私はもう、君たちに騎士団長としてあるべき姿を見せることに疲れてきた」
「ハイウェル様」
オフィーリアはハイウェルの手を固く握って、優しい眼差しを向けた。
「戦争は終わりました。あなたひとりで抱える時間は終わったのです。ですからもう、ひとりで死者たちと向き合わないでください。あなたは、あなたのままでいいんです」
「だが、人の上に立つ者には果たさなければならない責務と、見せるべき姿がある。私のままでいることは許されない」
「気づいてください、ハイウェル様。私はあなたの志を否定していません。あなたが私にそうしてくださったように、私はあなたを肯定しているだけ」
耳障りが良く、甘いだけの無責任な言葉は嫌いだった。それなのに、甘い優しさに安らいでしまっていた。ひとりで立ち上がれなくなった自分には、夢を見せてくれる者が必要だったのかもしれない。
「理不尽でどうしようもない世の中だけど、でも、あなたが生きるこの世界が私は好きです。だから、生きてください。頭のなかの戦争は終わらせて、幸せな夢を見ましょう」
そう言って、オフィーリアは疲れたように微笑んだ。彼女にも、恐怖と悲しみで眠れない日々があっただろう。深い苦しみを抱えたまま迎えた夜明けがあったはずだ。
領地に戻り、平穏のなかで令嬢として暮らす道もあっただろう。しかし、眠れない誰かのために研究をし働き続ける道を選んだ。
今日まで、いったいどんな想いで早朝の畑に立っていたのだろうか。
「起きてなにか食べますか? なにかしたいことは?」
「今は君のそばにいたい」
冷たい夜を照らす朝日のような、そんな彼女のそばにいたかった。
オフィーリアは微笑を滲ませて頷いた。
「あなたが望むならいつまでも。目を閉じて、ゆっくり休んでください」
オフィーリアはハイウェルの手を寝具の上に置いてポンポンと叩き、子供にするようなキスを額に落とした。
ハイウェルは柔らかな感情に包まれ、これが安心だと思い出す。眠れる気はしないが、目を閉じて静かな時間を過ごそうと決めた。
そして、そっと目を閉じたとき――ハイウェルはこの世で最も美しい歌声を聴いた。
文句でもいいたげにむすっとした顔で座っていたので、彼らしいなと笑ってしまった。
「ははっ、まさか起きて早々男の顔を見るはめになるとは」
「それが嫌なら目の前で急に倒れないでくださいよ」
「すまなかった。だが、久しぶりにゆっくり眠れた気がする」
「眠れたというより、これもう気絶ですよ」
ランスという男は、ふたりきりになると途端にくだけた態度を取ってくる。
ハイウェルはそれが嫌いではなかった。崇拝されていないことに安堵する。
自分は尊敬されるに値しない人間だ。侯爵家を継ぐ能力もなければ、本来は騎士団長に収まるような人間でもない。なにもかも、幸運が重なったことで今の地位がある。国家を支えるという重圧に耐えられるほど、自分は傑物ではないのだ。
「あと五分で目が覚めなかったら、仕事に戻るところでした。重要な仕事はなにかありますか?」
「さぁ、どうだったかな」
「ないですね。こっちは適当に回しておくんで、一週間くらいゆっくり休んでください」
椅子の背もたれにかけていたジャケットを取りつつ立ち上がるランス。
それを見届けながら、ハイウェルは「そんなにか」と顔をしかめた。
すると、ランスはふんと短く鼻で笑った。
「脅されたんですよ。そっちもそれ相応の覚悟をしろって。この人に」
「どういう意味だ」
親指で示された方に目を動かすと、悄然とした面持ちのオフィーリアが歩いてきて、ハイウェルのそばに立った。
「オフィーリア……?」
彼女は泣き疲れたような目をしていた。
あまりにも胸に迫る表情だったので、思わず手を差し伸べた。
彼女はそうするのが当たり前のように、ハイウェルの手を支え手のひらに頬を擦りつけた。
「ごめんなさい……ハイウェル様……ごめんなさい」
「なぜ君が謝るんだ。ランス、君が連れてきたのか?」
「いいえ。屋敷に向かって歩いていたところを偶然見つけて拾っただけです」
「あの距離を歩いてきただって!?」
馬車での移動なら宿舎までそう時間はかからないが、歩きとなるとそれなりの距離がある。窓から差し込む光の具合から見て、日が登ってそう時間は経っていないだろう。明け方の道を女性ひとりで歩くなんて危険すぎる。
なんて愚かなことをと思ったが、彼女の沈んだ表情を見て言葉を飲み込んだ。
「それじゃあ、私はこれで戻ります。なにかあれば使いを寄越してください」
「ああ」
ランスが立ち去り、寝室にはオフィーリアとふたりだけとなる。
なにを言っても謝ってきそうな雰囲気があって、迂闊に声をかけられない。
どうしたものかと思案し、オフィーリアの髪を撫でた。彼女の濃い金色の髪は想像通り指の間をサラサラと流れ、不思議な心地だった。
「心配をかけただろうか」
オフィーリアはこくりと頷いた。
「本当は眠れていなかったんですよね」
オフィーリアが静かに見つめてくる。その瞳は、初めて会ったときよりも強い意志を宿していた。
(彼女になら、いいだろうか。私の弱さを笑わずにいてくれるだろうか)
手を優しく撫でてくれる。かつてハイウェルの手をハンカチで拭い、そっと寄り添ってくれたときのように。
「ずっと、悪い夢を見ていた」
自分はずっと孤独だった。誰かに寄り添ってもらいたかった。
「死んだ戦友や敵国の民たちが夢に出てくるんだ」
ハイウェルは重く息をついた。
「私はカクーンとの戦いで多くの者を死に追いやった。私は騎士団長の器ではなかったんだ」
「そんなことはありません。あなただったから最小限の犠牲で済んだのです」
「私でなければ、もっと犠牲は少なく済んだかもしれない。それに、陛下の命令とはいえ、カクーンの都市を落とすことが正しかったのか今でもわからないんだ。落とさなくても停戦交渉はできたんじゃないかと考えてしまう」
何度も苦しい決断を迫られた。王都にいる権力者は兵士を数字としか見ていないが、自分の眼前には生きた人間がいる。そして兵士ひとり、ひとりには帰りを待つ者たちがいる。
そんな彼らを、無情に、冷徹に、戦場へと送り出さなければならない。それが騎士団長に課せられたものだった。
「私は、私という人間にずっと失望していた。死んでいった者たちも私に失望していたことだろう。彼らが夢に出てくると、私は死にたくなる。だが、この身はもう自分だけのものではない。だから、仕事に逃げた。仕事をしていれば許された気がしたんだ」
君たちが残してくれた平和を繋ぐため、私は必死に仕事をしている。そう自分と亡霊たちに言い聞かせるために、仕事にのめり込んでいった。身体も心も壊れていく音はしていた。だが、足を止める勇気はなかった。
「死んだ者たちには、なにも届かないというのにな」
「残された人たちには届いています」
ハイウェルは目を瞬き、オフィーリアを驚いた気持ちで見つめた。
「そうだろうか……」
「きっとそうです」
「私は仕事をすればするほど、自分が無力だと、永遠の平和などないのだと思い知らされるんだ。私はもう、君たちに騎士団長としてあるべき姿を見せることに疲れてきた」
「ハイウェル様」
オフィーリアはハイウェルの手を固く握って、優しい眼差しを向けた。
「戦争は終わりました。あなたひとりで抱える時間は終わったのです。ですからもう、ひとりで死者たちと向き合わないでください。あなたは、あなたのままでいいんです」
「だが、人の上に立つ者には果たさなければならない責務と、見せるべき姿がある。私のままでいることは許されない」
「気づいてください、ハイウェル様。私はあなたの志を否定していません。あなたが私にそうしてくださったように、私はあなたを肯定しているだけ」
耳障りが良く、甘いだけの無責任な言葉は嫌いだった。それなのに、甘い優しさに安らいでしまっていた。ひとりで立ち上がれなくなった自分には、夢を見せてくれる者が必要だったのかもしれない。
「理不尽でどうしようもない世の中だけど、でも、あなたが生きるこの世界が私は好きです。だから、生きてください。頭のなかの戦争は終わらせて、幸せな夢を見ましょう」
そう言って、オフィーリアは疲れたように微笑んだ。彼女にも、恐怖と悲しみで眠れない日々があっただろう。深い苦しみを抱えたまま迎えた夜明けがあったはずだ。
領地に戻り、平穏のなかで令嬢として暮らす道もあっただろう。しかし、眠れない誰かのために研究をし働き続ける道を選んだ。
今日まで、いったいどんな想いで早朝の畑に立っていたのだろうか。
「起きてなにか食べますか? なにかしたいことは?」
「今は君のそばにいたい」
冷たい夜を照らす朝日のような、そんな彼女のそばにいたかった。
オフィーリアは微笑を滲ませて頷いた。
「あなたが望むならいつまでも。目を閉じて、ゆっくり休んでください」
オフィーリアはハイウェルの手を寝具の上に置いてポンポンと叩き、子供にするようなキスを額に落とした。
ハイウェルは柔らかな感情に包まれ、これが安心だと思い出す。眠れる気はしないが、目を閉じて静かな時間を過ごそうと決めた。
そして、そっと目を閉じたとき――ハイウェルはこの世で最も美しい歌声を聴いた。
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