幼馴染み(♀)がプレイするMMORPGはどうしてか異世界に影響を与えている

坂森大我

文字の大きさ
上 下
154 / 226
第四章 穏やかな生活の先に

伝説の幕開け

しおりを挟む
【緊急クエスト スタンピード警報】

【内容】聖王国首都エクシアーノが魔物の大軍に襲われる! 居合わせた冒険者たちよ、立ち上がれ! 魔物から街を守るのだ!
【開催について】準備期間は今より三時間。参加されますプレーヤーないし、パーティーは事前に参加登録をしてください。(参加人数により難易度が変わります)
【制限】プレイヤーレベル50以上。所属による制限なし。開催時間は最大三時間。
【報酬】狩った魔物の数に応じて商品を用意しております。個人またはパーティーごとに報酬がございますので奮ってご参加ください。

 夏美たちは唖然としていた。到着と同時に告知があるだなんて思いもしないことである。しかも、その告知が魔物の大量発生という緊急事態。鳴り響く警報音に愕然とさせられていた。

「おいおい、スタンピードとか面白いことになってるじゃねぇかよ?」
「タイミングが良いのか悪いのか分かんないね? アアアアさん、あたしは聖王騎士団長だから、戦わなきゃいけない。レベリングはまた今度ね?」
 彩葉はともかく夏美は聖王国の要職にある。よってログイン中であり、緊急クエストを知ってしまったのなら、参加しないわけにはならない。

「ナッちゃん、馬鹿か?」
 ところが、アアアアは聞き入れてくれない感じだ。夏美としても久しぶりにアアアアと戦ってみたいと考えていたけれど、それはもう叶わないことである。

「馬鹿ってなに? しょうがないでしょ? あたしは聖王国軍を統轄してんだから!」
 緊急クエストが始まろうというのに、レベリングなどできない。夏美が参加しないことで仲間が死に戻ってしまったならば、夏美は彼らから非難されてしまうはず。それこそ聖王国に居場所がなくなってしまうのだ。

 しかし、アアアアは首を振る。物わかりが良い方だという印象であったが、割と我を通すタイプかもしれないと夏美は思い直していた。
 ところが――――。

「俺もイベントに参加するぜ!」
 夏美は予想外の話を聞くことに。皇国の重鎮が聖王国のエリアイベントに参加するなど、考えられないことである。

「えええ!? アアアアさん裏切りとか言われないの!?」
「んなこと俺は気にしないぞ? それにイベントは制限が書いてないだろ? 居合わせた者なら参加できるはず。レベリングできそうだし、報酬もあるだろうしな!」
 どうにも理解できなかったけれど、ロークアットの捜索で大半が国外にいるはず。従ってアアアアの参戦は有り難かった。

「それに俺は運営に反発しまくってるからな。ロークアットの捜索で人員が出払ってるとこにイベントを重ねてくるなんて最悪だろ? 今もスバウメシア聖王国の戦力を削ごうとしてんじゃないのか?」
 アアアアはイベントの真意を深読みしている。三国一の戦力を有するほどになった聖王国。ガナンデル皇国移籍キャンペーンと並行し、死に戻りイベントを開催することで均衡を図ろうとしているのだと。

「とにかく入国できるんだから、参加しても文句はないはず。迷子のイベントでも皇国は協力してんだ。ここも乗っかって構わんだろう? 一旦解散して飯を食った後で再合流しようぜ?」
「ま、そうかもね……。参加してくれるのは嬉しいよ。あと二時間あるし、晩ご飯を食べたあとに迎えに行くから!」
「頼むな! 俺は二十分で風呂も済ませとくからさ!」
 慌てて解散となる。廃人プレイヤーがイベントを知ってしまえば参加しない手などない。

 アアアアもやる気満々の様子。夏美的には義務であったけれど、アアアアが手伝ってくれるというのなら、聖王騎士団としても助かる話だ。

 緊急クエストに備えて準備を始めることになっている……。

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 夕食のあとシャワーまでもを済ませた三人。夏美がアアアアを回収し、再びスバウメシア聖王国エクシアーノへと戻っていた。

 緊急クエストまであと五十分。準備に十分な時間が残されている。
「よっしゃ、一番を取るぞ!」
「アアアアさん、スタンピードに三人パーティはキツくない?」
 彩葉が意見した。昔のようにバランスが取れたパーティーではない。前衛職が夏美しかいないのだ。回復役もいなければ、盾役すらいない。

 しばし考えるようなアアアア。しかし、結論は直ぐに出たようで、彼はそれを口にする。
「よし、チカを呼び出せ!」
「えええ!? そりゃチカちゃんは中立国だけど……」
 チカはデカ盛りいちごパフェ団の回復役であったが、体力値の低さから早々に退団し、正教会の所属となっていた。

 夏美はフレンドチャットを使い、チカに連絡を取る。ログイン状態であることから、返事くらいはあるはずだ。
「チカちゃん、やるって! ポータルで来るみたい」
「よっしゃ! これで勝つる!」
「いやいや、待って! 前衛一人に後衛三人ってどう考えてもヤバいっしょ!?」
 彩葉は反対であるようだ。今のままではチカが死に戻ってしまうだけだと言わんばかり。夏美一人で前衛をこなすなんて無理なのだと。

「じゃあ、適当な盾役を勧誘すっか……」
 アアアアが前衛を募集しようと話した直後、

「待たれい! 勧誘などせんでもよい!」

 全身黒鎧の男が声をかけてきた。
 重厚な漆黒の鎧。一目見て盾役だと分かる。加えて装備もなかなかのものだ。懸念されるレベルも100を超えており、初心者ではなさそう。だが、彼は三人が初めて見る名前であった。

【タルト】
【重装兵・Lv101】

「誰だお前は?」
 アアアアが訝しげに聞く。有名プレイヤーであるアアアアや夏美には売り込みが多いのだ。寄生しようというプレイヤーが少なからず存在する。

「誰とは酷いな、アアアア。俺様はタルト。タルトといえば、あの超絶美味なフルーツだろう? つまり俺様はあのフルーツではなくなったのだ!」
 彼の話に、直ぐさま全員がピンと来ていた。
 タルトは顔を晒していなかったけれど、声はまさしく彼である。名前にも類似点があるし、問題を起こした甘味好きな彼が戻ってきたのだと疑わない。

「……ったく、鋼メンタルかよ? てっきりもう止めたと思ってたぞ? てか本体IDがブロックされてんのに、どうやってログインしてんだ?」
「ふはは! 社会人を舐めんな! マネーパワーでプレミア価格の本体を買ったまで! 三日後からリスタートしておる! IPも変更しておるから問題ないぞ!」
 薄い目を全員が向けていた。社会人であるのは知っていたけれど、まさか転売屋から新しく買ってしまうなんてと。

「んで、その喋りは何なんだ? 違和感を覚えて仕方ないぞ?」
「これはロールである! つまりは俺様ロールをしているに過ぎない!」
 ロールとは役割を演じることだ。タルトは前キャラと区別するために、役作りをしているらしい。

「えっと、タルトさんでいいの? 流石に大福さんとは呼べないよね?」
「如何にもタルトである! 我が輩は無類の甘味ファンなのだ!」
 役作りがブレているのは仕方がないだろう。俺様キャラは我が輩だなんて言わないと全員が思った。

「じゃあ、タルトさんが盾役してくれるんだ? ちな私はイロハだからね? 冷血な極悪令嬢に生まれ変わったのよ!」
「了解した。言っておくが、我が輩は強ステを引いてしまったのだ! 体力値の判定は前回と同じ最高ランク。今回、我が輩はDEF5であるだけでなく、ATK4の神初期値を手に入れたのである!」
「いや別に聞いてないし……」
 顔のスキャン値から算出される初期ステータス。前回もディフェンスで5を引いたタルトだが、力の値は3であったのだ。しかし、この度は力値4を引いたらしく自信満々に告げている。

「じゃあ、タルトが盾役な。正直に助かったぜ。これで十分に戦える……」
 教会の前で立ち話をしていると、不意に扉が開いて女の子が飛び出してきた。
 全員が振り返るも、それが誰であるのか分かっている。要職に就く彼女が現れたのだと全員が理解した。

「わーわー! みんな久しぶりやねぇ!」
 現れたのは立派な法衣を身に纏った小柄な女性である。早速と駆け寄っては全員と握手を交わしていた。

【チカ】
【大司教・Lv119】

「おいチカ、お前クソ強ぇな? まさかレベリングしてたのか?」
 アアアアが聞いた。それもそのはずチカは体力値が低すぎて戦えなかったのだ。従って現在のレベルが119もあるだなんて考えもしていない。

「アーちゃん、わたしは独自のレベリングを開発したんよ! 僧兵団を指示して盗賊狩りとか悪魔払いをしてたらレベルアップできたし!」
「寄生かよ……」
 喜々として語るチカであったが、アアアアは否定的である。廃プレイヤーにとって寄生は忌むべきことなのだ。

「寄生やないんよ! 僧兵を育てるのも大変なんやからね! わたしの僧兵たちはクエストこなしまくった結果、レベルキャップ上限の100揃いやねん!」
「僧兵ってNPCかよ? 良く分かってねぇんだけど……」
「大司教は十人の僧兵が与えられるねん。子供と同じように育てられるんよ。自分の僧兵は人数制限に含まれへんし、めっちゃ強いんよ!」
「じゃあ、チカはもう体力問題がないってか?」
 レベルが上がったのだからとアアアアは問いを重ねる。彼女の懸念であった体力値問題が解決したのかと。

「それがねぇ、この前にAランク体術を使ったら瀕死になってしもて! 何と殆ど上がってないんよ! まあでも、大司教になったときにもろた女神の法衣が最強やからね。後衛やったら十分に戦えるんよ」
 ケラケラと笑うチカ。少しばかり期待したアアアアであったが、残念ながら現実は甘くなかった。やはり初期値が最低であったと思われるチカの体力値は今も紙切れレベルらしい。

「よくぞ来たな、大司教チカよ!」
 ここでタルトが話しかける。当然のことながら、チカは小首を傾げていた。

「この鎧は誰なん……?」
 若干、怯えたような目でアアアアを見る。流石に初対面のプレイヤーから偉そうに名を呼ばれるとは考えていなかったようだ。

「この鎧はアレだ。ここだけの話、大馬鹿者の甘味野郎……」
「えええ!? 生きとったん!?」
 甘味野郎というだけで理解したチカ。マジマジと見つめるけれど、生憎とタルトは重厚な鎧だけでなくフルフェイスタイプの兜を装備している。

「如何にも儂が孤高の甘味鎧じゃ! バナナマフィンと悩んだ結果、タルトになったのじゃ!」
「変なロールやねぇ……」
 一同揃って大笑いしてしまう。さりとて何だか全員が楽しくなっていた。
 βテストの思い出を全員が蘇らせている。冒険に出るのが楽しかった日々を思い返していた。

「ここにクランを設立するぞ! リーダーは我が輩! そしてクラン名は……」
 仕切り出すタルトに何だか既視感を覚えてしまう。かつても強引に、いちご大福がクラン名を決めていたのだ。

「我らはマヌカハニー戦闘狂旗団!――――」

 相変わらずのネーミングセンスに全員が苦笑いするも、元より彼らはデカ盛りいちごパフェ団を受け入れた者たちだ。今さら格好良いクラン名など期待していない。

「でもよ、俺ら所属がバラバラだろ? 集まるのも一苦労だぞ?」
 ここでアアアアが意見した。かつても、それが理由で解散となっていたのだ。面白いと感じながらも現実味がないと思う。

「あまーい! シロップ漬けのアプリコットよりも甘いぞ! アアアアよ、大臣なら頭を使え! 我らには無鉄砲な無限転移装置があるだろうがっ!」
 言われてポンと手を叩くアアアア。そういえばスバウメシア聖王国にも彼女の転移魔法を使ってやって来たのだ。

「あたしは無鉄砲じゃないし、転移装置じゃない!」
 夏美は怒っている。無鉄砲はともかく転移装置だなんてと。
 しかし、夏美が本気で怒らないことを知るタルトは意に介する様子もなく続けた。

「ふはは! 勇者ナツ、天晴れである! よくぞ転移装置を獲得したな! 褒めてつかわす!」
「殿様ロールになってんじゃん?」
 再び笑い声が木霊する。もう誰も反対意見を口にしない。クランを再結成するのに問題はなかった。

「よっしゃ、盛り上がってきたな! とりま緊急クエスト頑張ろうぜ!」
「あいよ、絶対にトップ討伐するよ!」
「私はあまり期待しないでね? Aランク魔法を覚えたとこだし!」
 一人一人が手を重ねていく。クランの再結成に意気込みを口にしながら。

「体力値は悲劇やけど、魔力は無尽蔵やし! エクストラヒールかけまくるんよ!」
 次々と手を合わせたメンバーの最後を飾るのは、かつてのリーダータルトである。漆黒のガントレットが一番上に添えられていた。

「さあ、夢の続きを始めよう! 我らが成すべき事は一つ……」
 堂々とタルトがいう。自信満々に、さもそれが自然のことであるかのように……。

「今度こそ、伝説の扉を開いてやろう!――――」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!  父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 その他、多数投稿しています! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

家庭菜園物語

コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。 その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。 異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界でお取り寄せ生活

マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。 突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。 貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。 意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。 貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!? そんな感じの話です。  のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。 ※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

処理中です...