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第三章 死力を尽くして
ミハルとジュリア
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ようやく編成が完了した301小隊。本日は宙域を貸し切ってシミュレーターによる大規模な演習を行っていた。
「ジュリアもっと早く! 照射ラグをフォローしてよ!」
「りょ、了解……。しかし、ミハル……。さん付けはどうしたんだ?」
「敬語は使えるパイロットにしか必要ないのよ!」
ミハルたちは苦戦していた。どうにも息が合わない。ミハルが思うような支援をジュリアは掴みかねていた。
「姉貴みたいな奴だな……」
「ぶつくさ言わない! 次来るわよ!」
実際の戦闘と同じようにワンブロックを丸々使用している。それに伴い敵機の数もミハルが一人で行った時とは比べものにならない規模となっていた。
「UW方向から進入、CA108シュート!」
「了解! CA115チェック!」
ミハルとしてはジュリアの位置取りが気に入らなかった。ずっとグレッグの支援を受けていたものだから非常に飛びにくい。操縦技術には文句などなかったものの、戦況の予測が自身とは異なっているように感じている。
規定時間を終え、引き上げてくる301小隊の面々。納得がいった者、調子がでなかった者、その表情を見れば明々白々である。ミハルたちはというと間違いなく後者だった。
「ミハル君、流石だな。素晴らしい結果だ。実際に見た隊員たちも安心したことだろう」
「有り難うございます……」
降機したミハルにベイル副隊長が声をかけた。ミハルの撃墜率に彼は満足しているようだ。
続々と隊員たちが撤収していく中、ミハルとジュリアはまだドックに残っている。
「私たちには時間が必要ね……」
「すまん……。お前はどう飛んで欲しいんだ? いまいちミハルの意図が分かりづらい」
ジュリアが息の合わなかった理由を話す。急造のコンビであったから原因は明らか。やはり短期間で息を合わせるのは難しかった。
「グレッグ大尉は理解してくれるけど? それに何かジュリアは位置取りが変なんだよ。何か気持ち悪いの!」
「気持ち悪いって酷いな? 俺はちゃんとトレースしてるはずだぞ?」
二人は映像で見直すことにした。埒のあかない言い合いよりも効果的であると。
「ここよ! 何で真後ろにいるの!? こう外側、W方向に回って牽制してくれないと、私がUW方向にいるCA90に向かえないじゃない?」
「いやお前、W方向に出るとE方向が疎かになるだろう? CA90とは距離があったし、CA88が先に接触することになるんじゃないか?」
「CA88は回頭しなきゃ向き合わないでしょ? だったら先に相対しているCA90を落としたあとでも余裕で間に合う!」
説明を受けたジュリアはようやく納得していた。あの乱戦の中、ミハルが見ていたもの。敵機の数を把握するだけでも大変な状況であるのに、距離と進行方向を同時に理解していたなんて驚くしかなかった。
「どうやったら、それが察知できる? 俺はお前の考えをちゃんと理解しておきたい」
「説明は難しいなぁ……。モニターを見てたら分かんない?」
ミハルの話にジュリアは眉根を寄せた。当然のことモニターは随時見ている。しかし、ミハルが話す情報までは理解できなかった。
「いや、モニターではCA90よりCA88の方が気になったけどな。E側には他にも多くが飛来していたし……」
「別に量で見てないもの。私は最も早く接触する機体から順番に撃墜していきたい……」
その瞬間には前方だけでも五十を超える機体があった。意識を向けるたびに正確な距離や進行方向がポップアップするけれど、一機ずつ確かめていたのでは追いつかないし、とても覚えきれない。
「ひょっとしてモニターを全表示にしているのか?」
「まさか! 全表示なんて設定にしたら、モニターが文字で埋め尽くされちゃうって!」
ジュリアの冗談として受け取ったのかミハルは笑っている。だが、ジュリアは至って真面目に問いを返していた。
彼女がどうやって撃墜順を決定しているのか。ジュリアには分からないままだ。
「なぁ、ミハル。恥ずかしいんだが、俺には分からない。一から丁寧に教えてくれないか?」
ジュリアは教えを請う。プライドはもう捨て去った。ならば納得いくまで聞くだけだ。
「んん……。私だって最初は見えなかったけどね。でもグレッグ大尉に言われたのよ。宙域の情報は全てコックピットにあるって。それは当たり前のことだけど、私は多くの情報を見逃していた……」
もう懐かしく思い出された。何も分からず迎えた未認証機との戦闘から前衛機となった最初の交戦まで。未熟だった戦闘技術が露わになった全てを。
「情報? モニター表示は変えていないよな?」
「変えてない……。自分が意識しなくても相手は必ず動いてるでしょ? でも、それじゃあ駄目。私は全てを意識しようと思ってる。意識下で全てを動かしたい……」
それはバゴスに聞いた話だ。過去には見ようとしていなかった部分が存在した。だが、今はモニターにある全ての情報を得ようとしている。
「知ろうとしなければ分からないの。知ろうとすれば分かることでも……」
追加的な説明は耳に痛い話だ。ジュリアは考えさせられてしまう。彼女とは決定的にスタンスが異なっていた。それでは思惑が一致するなんて運に頼るしかない。
「ようやく私は分かってきた。モニターには宙域の未来が隠されているって……」
ジュリアは長い溜め息を吐いていた。意味合いは理解できたものの、可能かどうかの判定で諦めざるを得ない。
彼女が語る未来は遠かった。パッと見ただけで、距離は何となく掴めるかもしれない。けれど、有効射程を大きく外れた敵機は詳細情報が閉じられてしまうのだ。意識してポップアップさせないことには進行方向や速度を知ることができない。
「ミハルは宙域の情報を感覚で得ているのか……?」
「意識を広く持つの。どこに何機いて、それらが何をしようと、どこへ向かっているのか。他のエリアの僚機を狙っているのか、はたまた裏を取ろうとしているのか。機動の意味を頭の中に整理していく……」
「いや、それは分かるけどさ! どうしたら全てを理解できるっていうんだ!?」
才能の違いを見せつけられたようなジュリア。声を張らずにはいられなかった。
どれほどの情報を処理しているのか。生半可な集中力ではないはずだ。宇宙海賊の類いであれば可能な話だが、生憎と話題にしているのは大戦のシミュレーターである。
「どうしたらって見るだけよ。慣れてきたら分かる。パッと見て判断できるの。相対していない敵機の優先度は下げるし、向き合っている敵機は最優先。あと不穏な動きをしている敵機も要注意ね……」
正直にジュリアは駄目だと思った。姉であるアイリスも思うがままに飛ぶパイロットであったから、予測に苦労していたのだ。新たなパートナーもまた同じ系統であることを知らされている。
「まあ最初からは無理。徐々に拡げていくしかないわ。今は前方だけに集中して欲しい。私は間違っても裏を取られる機動はしない。後方の安全は約束する……」
もう諦めようとしていたジュリアだが、続けられた言葉は折れそうな心を支えていた。
「前方だけ? 俺は後方を見なくても構わないのか?」
「もちろん。後方は私が見てるから……。ジュリアは支援だけを考えてくれれば良い。でも、前方の情報だけは余すことなく理解して欲しい」
ミハルとしての妥協案であったが、それは元より始めからしていたことだ。宙域の全てを知ろうとする彼女は左右も上下も後方も意識の範囲に含めている。
「分かった。俺はお前を信用する……。お前に見放されたら最後なんだ。俺はミハルの向かう先しか見ないよ……」
ジュリアの覚悟はミハルも理解していた。支援機の変更を申し出るつもりなどなかったが、それは口にしない。彼の成長を阻害するような慰めは必要なかった。
「モニターには真実しか映っていないの。無人機も有人機も僚機も敵機も関係なく、全ての機動は一定の結果から逆算されていると思う。僚機の密度や敵機の位置取り。どこへ向かおうというのか、どの機体を撃墜しようとしているのか。限られた情報であっても予想できる結果はそれほど多くないはず。だとしたら、いち早く結果を予測すればいい。後手に回ることなく戦い続けるには宙域の未来を知るしかないの……」
言わんとすることは理解できる。けれど、難しい話だ。パッと見て優先順位を付けられるなんて才能としか思えない。
「できるだけ声掛けをする。私の機動を理解して欲しい……」
「了解した。ミハルがストレスなく飛べるように、前方にある情報を見抜く訓練をするよ。ここからは死ぬ気で取り組む。前衛機の負担になるのはもう嫌なんだ……」
ミハルは笑みを浮かべて頷いていた。
高まっていく開戦の雰囲気。残された時間が多くあるとは思えなかったけれど、今は支援機を信頼するしかない。ミハルの支援機はジュリアをおいていないのだ……。
「ジュリアもっと早く! 照射ラグをフォローしてよ!」
「りょ、了解……。しかし、ミハル……。さん付けはどうしたんだ?」
「敬語は使えるパイロットにしか必要ないのよ!」
ミハルたちは苦戦していた。どうにも息が合わない。ミハルが思うような支援をジュリアは掴みかねていた。
「姉貴みたいな奴だな……」
「ぶつくさ言わない! 次来るわよ!」
実際の戦闘と同じようにワンブロックを丸々使用している。それに伴い敵機の数もミハルが一人で行った時とは比べものにならない規模となっていた。
「UW方向から進入、CA108シュート!」
「了解! CA115チェック!」
ミハルとしてはジュリアの位置取りが気に入らなかった。ずっとグレッグの支援を受けていたものだから非常に飛びにくい。操縦技術には文句などなかったものの、戦況の予測が自身とは異なっているように感じている。
規定時間を終え、引き上げてくる301小隊の面々。納得がいった者、調子がでなかった者、その表情を見れば明々白々である。ミハルたちはというと間違いなく後者だった。
「ミハル君、流石だな。素晴らしい結果だ。実際に見た隊員たちも安心したことだろう」
「有り難うございます……」
降機したミハルにベイル副隊長が声をかけた。ミハルの撃墜率に彼は満足しているようだ。
続々と隊員たちが撤収していく中、ミハルとジュリアはまだドックに残っている。
「私たちには時間が必要ね……」
「すまん……。お前はどう飛んで欲しいんだ? いまいちミハルの意図が分かりづらい」
ジュリアが息の合わなかった理由を話す。急造のコンビであったから原因は明らか。やはり短期間で息を合わせるのは難しかった。
「グレッグ大尉は理解してくれるけど? それに何かジュリアは位置取りが変なんだよ。何か気持ち悪いの!」
「気持ち悪いって酷いな? 俺はちゃんとトレースしてるはずだぞ?」
二人は映像で見直すことにした。埒のあかない言い合いよりも効果的であると。
「ここよ! 何で真後ろにいるの!? こう外側、W方向に回って牽制してくれないと、私がUW方向にいるCA90に向かえないじゃない?」
「いやお前、W方向に出るとE方向が疎かになるだろう? CA90とは距離があったし、CA88が先に接触することになるんじゃないか?」
「CA88は回頭しなきゃ向き合わないでしょ? だったら先に相対しているCA90を落としたあとでも余裕で間に合う!」
説明を受けたジュリアはようやく納得していた。あの乱戦の中、ミハルが見ていたもの。敵機の数を把握するだけでも大変な状況であるのに、距離と進行方向を同時に理解していたなんて驚くしかなかった。
「どうやったら、それが察知できる? 俺はお前の考えをちゃんと理解しておきたい」
「説明は難しいなぁ……。モニターを見てたら分かんない?」
ミハルの話にジュリアは眉根を寄せた。当然のことモニターは随時見ている。しかし、ミハルが話す情報までは理解できなかった。
「いや、モニターではCA90よりCA88の方が気になったけどな。E側には他にも多くが飛来していたし……」
「別に量で見てないもの。私は最も早く接触する機体から順番に撃墜していきたい……」
その瞬間には前方だけでも五十を超える機体があった。意識を向けるたびに正確な距離や進行方向がポップアップするけれど、一機ずつ確かめていたのでは追いつかないし、とても覚えきれない。
「ひょっとしてモニターを全表示にしているのか?」
「まさか! 全表示なんて設定にしたら、モニターが文字で埋め尽くされちゃうって!」
ジュリアの冗談として受け取ったのかミハルは笑っている。だが、ジュリアは至って真面目に問いを返していた。
彼女がどうやって撃墜順を決定しているのか。ジュリアには分からないままだ。
「なぁ、ミハル。恥ずかしいんだが、俺には分からない。一から丁寧に教えてくれないか?」
ジュリアは教えを請う。プライドはもう捨て去った。ならば納得いくまで聞くだけだ。
「んん……。私だって最初は見えなかったけどね。でもグレッグ大尉に言われたのよ。宙域の情報は全てコックピットにあるって。それは当たり前のことだけど、私は多くの情報を見逃していた……」
もう懐かしく思い出された。何も分からず迎えた未認証機との戦闘から前衛機となった最初の交戦まで。未熟だった戦闘技術が露わになった全てを。
「情報? モニター表示は変えていないよな?」
「変えてない……。自分が意識しなくても相手は必ず動いてるでしょ? でも、それじゃあ駄目。私は全てを意識しようと思ってる。意識下で全てを動かしたい……」
それはバゴスに聞いた話だ。過去には見ようとしていなかった部分が存在した。だが、今はモニターにある全ての情報を得ようとしている。
「知ろうとしなければ分からないの。知ろうとすれば分かることでも……」
追加的な説明は耳に痛い話だ。ジュリアは考えさせられてしまう。彼女とは決定的にスタンスが異なっていた。それでは思惑が一致するなんて運に頼るしかない。
「ようやく私は分かってきた。モニターには宙域の未来が隠されているって……」
ジュリアは長い溜め息を吐いていた。意味合いは理解できたものの、可能かどうかの判定で諦めざるを得ない。
彼女が語る未来は遠かった。パッと見ただけで、距離は何となく掴めるかもしれない。けれど、有効射程を大きく外れた敵機は詳細情報が閉じられてしまうのだ。意識してポップアップさせないことには進行方向や速度を知ることができない。
「ミハルは宙域の情報を感覚で得ているのか……?」
「意識を広く持つの。どこに何機いて、それらが何をしようと、どこへ向かっているのか。他のエリアの僚機を狙っているのか、はたまた裏を取ろうとしているのか。機動の意味を頭の中に整理していく……」
「いや、それは分かるけどさ! どうしたら全てを理解できるっていうんだ!?」
才能の違いを見せつけられたようなジュリア。声を張らずにはいられなかった。
どれほどの情報を処理しているのか。生半可な集中力ではないはずだ。宇宙海賊の類いであれば可能な話だが、生憎と話題にしているのは大戦のシミュレーターである。
「どうしたらって見るだけよ。慣れてきたら分かる。パッと見て判断できるの。相対していない敵機の優先度は下げるし、向き合っている敵機は最優先。あと不穏な動きをしている敵機も要注意ね……」
正直にジュリアは駄目だと思った。姉であるアイリスも思うがままに飛ぶパイロットであったから、予測に苦労していたのだ。新たなパートナーもまた同じ系統であることを知らされている。
「まあ最初からは無理。徐々に拡げていくしかないわ。今は前方だけに集中して欲しい。私は間違っても裏を取られる機動はしない。後方の安全は約束する……」
もう諦めようとしていたジュリアだが、続けられた言葉は折れそうな心を支えていた。
「前方だけ? 俺は後方を見なくても構わないのか?」
「もちろん。後方は私が見てるから……。ジュリアは支援だけを考えてくれれば良い。でも、前方の情報だけは余すことなく理解して欲しい」
ミハルとしての妥協案であったが、それは元より始めからしていたことだ。宙域の全てを知ろうとする彼女は左右も上下も後方も意識の範囲に含めている。
「分かった。俺はお前を信用する……。お前に見放されたら最後なんだ。俺はミハルの向かう先しか見ないよ……」
ジュリアの覚悟はミハルも理解していた。支援機の変更を申し出るつもりなどなかったが、それは口にしない。彼の成長を阻害するような慰めは必要なかった。
「モニターには真実しか映っていないの。無人機も有人機も僚機も敵機も関係なく、全ての機動は一定の結果から逆算されていると思う。僚機の密度や敵機の位置取り。どこへ向かおうというのか、どの機体を撃墜しようとしているのか。限られた情報であっても予想できる結果はそれほど多くないはず。だとしたら、いち早く結果を予測すればいい。後手に回ることなく戦い続けるには宙域の未来を知るしかないの……」
言わんとすることは理解できる。けれど、難しい話だ。パッと見て優先順位を付けられるなんて才能としか思えない。
「できるだけ声掛けをする。私の機動を理解して欲しい……」
「了解した。ミハルがストレスなく飛べるように、前方にある情報を見抜く訓練をするよ。ここからは死ぬ気で取り組む。前衛機の負担になるのはもう嫌なんだ……」
ミハルは笑みを浮かべて頷いていた。
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