青き薔薇の悪役令嬢はその愛に溺れたい ~取り巻きモブとして二度目の転生を命じられたとしても~

坂森大我

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最終章 世界に光を

確信

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「この世に存在した痕跡すら消してあげるわ!」

 再び私は脳裏に魔法陣を描く。

 実体を損傷した黒竜。三本脚では素早く旋回できないと、余裕を持って思考しています。

「流石に複雑だけど、先ほどの二枚を一枚に落とし込む……」

 魔法陣は周囲に配置した印を繋げ、最終的な解を中央へと置く。

 途中にある印は全て計算式。二十四角となった魔法陣の複雑さは尋常ではありません。

「見てなさいよ……」

 一つずつ正確に。もし仮に死に戻ったとしても構わないわ。

 ゴールはもう見えてきたのよ。遠く霞んでいた頃とは違う。焦る必要なんてない。

「二枚目で放出までの過程を全て入れ込めるかな……」

 二枚目でほぼ完結できたのなら、完成したも同然です。

 過程の構築こそが問題でありましたが、私は冷静沈着に一つずつを書き記していく。

「構文エラーとか格好悪いしね……」

 一発で決めてやるのよ。どれだけ複雑だろうとも、私は点を線で結ぶ。

 巨大な迷路を一回でクリアするかの如く、始点と終点を一本で繋ぐだけよ。

「そして放出……」

 きっと大丈夫。私には背中を押す人たちがいる。

 愛する人が私の勇姿を望んでいる。

 だから私は声高に叫ぶの。一連の問題に終止符を打つため。

 この世界が再び動き始め、幸せに満ちた世界が始まると信じて。


 だからこそ試し撃ちは終わり。

 黒竜を光の次元に固定して、ロナ・メテオ・バーストを撃ち込むだけよ。

「次元転換術式起動!!」
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