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第十四章 迫る闇の中で
髭の呼び出し
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髭の執務室へ入ると、いつものようにふんぞり返った公爵様が私を見ていました。
「えっと、なに?」
話は分かっていましたが、とりあえず聞くことから始めないとね。
適切な受け答えをしなきゃだし。
「お前はどういうつもりだ?」
あらま、割と怒っているのかな?
国務大臣を目指しているというのに、娘が王太子妃の候補から外れたんだものね。
「いや、私というよりフェリクス殿下がですね……」
弁明を始めるしかないな。
今となっては言葉を発しない王子殿下のせいにするしかかりません。
「はぁ? フェリクス殿下の話がどうして出てくる?」
「聞いてないの? フェリクス殿下が亡くなる直前に女神アマンダから未来を見せてもらったという話だけど……」
「何のことだ? 儂はお前の態度に文句があっただけだぞ?」
あちゃぁ、やらかしたかも。
てっきりイセリナの破局について怒られるのかと思ったけど、フェリクスの話を知らないのなら別件で呼び出されたのかもしれません。
「お前が依頼していた書物が届いた……」
言って髭は机の上に一冊の古びた書物を置く。
あら? それってまさかアンジェラ・ローズマリーの日記じゃないの?
喜び勇んで手を伸ばしますが、髭はアンジェラ・ローズマリーの日記に触らせてくれません。
「今の話を先に聞かせろ……」
あたた……。やっちまったね。
まだ髭に話をつけていないのは確実。恐らくはイセリナの意志を確認してからという話だったのでしょう。
どうせ伝えなきゃいけないし、私はここまでの経緯と自分の意志を告げなければいけません。
「実はフェリクス殿下が亡くなる直前、私は治療を担当していたのです。まあですが、幾ばくも持たないだろうと、王家の方々を集めていました」
まずはどうしてこうなったのか。
普通の状況ではイセリナの婚約破棄とかあり得ません。彼女のぐうたらがバレたわけでもないですし。
「意識を失っていたフェリクス殿下は王国の未来を見たいと女神アマンダに願われたそうです。そこで彼は夢に王国の未来を見たといいます。ルーク殿下が王太子となり、王国を導いていくという夢を……」
「別段変わった話ではないだろう? もうルーク殿下が王太子となるのは確定的だ」
「そうなんだけど、続きがあってさ。フェリクス殿下は夢に見た話を続けたのよ」
実際のところアマンダが見せた夢なのかどうかは分かりません。
だけど、アナスタシア・スカーレットを知らぬフェリクス殿下が口にしたという事実が現実を惑わせているのです。
「王太子妃は桃色の髪をしていたと……」
流石の髭も目を丸くしています。
王国中を捜せば一人くらい見つかるかもしれませんが、現状でピンク色をした髪の女性は私くらいなのよね。
しかも、王座に近い女性で括ると、私以外にはいないと思える内容です。
「お前が王太子妃だと?」
「分からないわ。でも、王家は女神アマンダのお告げを重要視している。既にイセリナはルーク殿下との婚約破棄を伝えられているし、セシル殿下の婚約者となる打診を受けているの」
これで全部です。私が選ばれようとしている事実から、イセリナへのフォローまで。
王家の動きで分かっているのはここまでです。
「なるほどな。悪くない話だ……」
意外と髭は受け入れている。
まだ私は代案としての国務大臣の指名を口にしていないのだけど。
「どうしてそう思うの?」
「いや、イセリナに王太子妃が務まると思うか?」
えっと、実父にも残念令嬢との認識があるんだ……。
イセリナには少しの信頼もないみたい。
「私はランカスタ公爵家の人間じゃないけど構わないの?」
「お前はウチの人間みたいなものだろ? エレオノーラが選ばれたのであれば、流石に口を挟んでいる」
「そうなのね。あと王家はランカスタ公爵を国務大臣に指名するらしいわ。迷惑料みたいだけど……」
国務大臣は王家が候補者を選定し、議会の投票によって決まります。
その王家が指名するということは、信任投票でしかなくなることを意味していました。
「大臣の席は既に安泰だろう。だから、儂は別に気にしていない」
確かに。今さら指名だなんて意味などありません。
メルヴィス公爵家の廃爵が決まった今、対抗馬などいないのですから。
「しかし、お前を妃とするのは王家でも苦労するんじゃないか? 他国の枢機卿でもなくなったお前を選ぶのに、フェリクス殿下が夢を見たからだと言えるはずもない。それは後付けでしか理由として成立せん」
もっともな話です。フェリクス殿下の夢が王太子妃決定の理由では貴族界を納得させられない。
私が伯爵位を得て、北部地域で絶大な支持を得たあとでなければ、後付けの弁明にしか聞こえないのです。
「分かってるわ。あと九ヶ月あるもの。私は北部地域を統べる覚悟よ……」
私の決意に髭は憎たらしい笑みを浮かべています。
「クック……。お前は本当にいいな? 儂が養子縁組してやっても良いが、それではお前が納得できないだろ?」
「当たり前でしょ。私は自分の力で未来を切り開き、手にするだけよ……」
「期日的に厳しいとしか言えん。何しろ、アナは授爵したばかりだ。今以上に陞爵させるには救世主にでもならなければ無理だろう。あらゆる貴族を黙らせる功績が必須となるはずだ」
勇者だとか救世主だとかは私の使命に入っていません。
結果的な救世主でしかない私は世界に生きる人たちにとって、下位貴族の括りから外れないのよね。
停滞する世界を動かそうとしているなんて分かるはずもないのですから。
「忠告どうも。私からも一つ言っておくと、イセリナが本当にセシル殿下の婚約者になるのなら気を付けなきゃいけないわ。エレオノーラはかなり第三王子を意識していたから」
髭も分かっているだろうけど、一応は話しておかないとね。
エレオノーラは無茶をしないと思うけれど、警戒はしておいた方がいいのだし。
「またも貴族界が荒れるのか……」
髭は溜め息を吐いた。
当然だけど、私も同感だわ。結局は誰が選ばれても角が出る。
王子殿下の妃となる人数は限られているのだから。
「とにかく、盗んできた本をちょうだい。私はそれを待っていたのよ」
「お前な、儂の苦労も考えろ。幾らかかったと思っているんだ?」
「ダミーは私が用意したのだし、お金を出しただけじゃない?」
不満げな髭ですけれど、こういった遣り取りは慣れたものです。
強気に話していたら、髭は折れてくれるようになっています。
「その分はちゃんと出世して返せ。雇った調査員を逃がすのにも金がいるんだぞ?」
「今逃げたら不自然じゃないの? てか、逃がす必要あるの?」
「白金貨五枚もくれてやったんだ。バレたとき、面倒だろう? 契約してはいるが、本年度で王家の務めを終えることになっている。世界を見て回りたいらしいぞ?」
再びクックと邪悪な声で笑う髭。
回りたいらしいぞって、あんたがそう仕向けたのでしょうが。
まあしかし、白金貨五枚とは大盤振る舞いしたわね。
「了解。私が王太子妃になればそれでいい?」
「充分だ。仕事して見せろ」
言われなくてもそのつもり。なんたって自分の幸せがかかってる。
絶対にこの世界線をハッピーエンドで終えてやるんだから。
アンジェラ・ローズマリーの日記を抱えながら、私は執務室を出て行きます。
「えっと、なに?」
話は分かっていましたが、とりあえず聞くことから始めないとね。
適切な受け答えをしなきゃだし。
「お前はどういうつもりだ?」
あらま、割と怒っているのかな?
国務大臣を目指しているというのに、娘が王太子妃の候補から外れたんだものね。
「いや、私というよりフェリクス殿下がですね……」
弁明を始めるしかないな。
今となっては言葉を発しない王子殿下のせいにするしかかりません。
「はぁ? フェリクス殿下の話がどうして出てくる?」
「聞いてないの? フェリクス殿下が亡くなる直前に女神アマンダから未来を見せてもらったという話だけど……」
「何のことだ? 儂はお前の態度に文句があっただけだぞ?」
あちゃぁ、やらかしたかも。
てっきりイセリナの破局について怒られるのかと思ったけど、フェリクスの話を知らないのなら別件で呼び出されたのかもしれません。
「お前が依頼していた書物が届いた……」
言って髭は机の上に一冊の古びた書物を置く。
あら? それってまさかアンジェラ・ローズマリーの日記じゃないの?
喜び勇んで手を伸ばしますが、髭はアンジェラ・ローズマリーの日記に触らせてくれません。
「今の話を先に聞かせろ……」
あたた……。やっちまったね。
まだ髭に話をつけていないのは確実。恐らくはイセリナの意志を確認してからという話だったのでしょう。
どうせ伝えなきゃいけないし、私はここまでの経緯と自分の意志を告げなければいけません。
「実はフェリクス殿下が亡くなる直前、私は治療を担当していたのです。まあですが、幾ばくも持たないだろうと、王家の方々を集めていました」
まずはどうしてこうなったのか。
普通の状況ではイセリナの婚約破棄とかあり得ません。彼女のぐうたらがバレたわけでもないですし。
「意識を失っていたフェリクス殿下は王国の未来を見たいと女神アマンダに願われたそうです。そこで彼は夢に王国の未来を見たといいます。ルーク殿下が王太子となり、王国を導いていくという夢を……」
「別段変わった話ではないだろう? もうルーク殿下が王太子となるのは確定的だ」
「そうなんだけど、続きがあってさ。フェリクス殿下は夢に見た話を続けたのよ」
実際のところアマンダが見せた夢なのかどうかは分かりません。
だけど、アナスタシア・スカーレットを知らぬフェリクス殿下が口にしたという事実が現実を惑わせているのです。
「王太子妃は桃色の髪をしていたと……」
流石の髭も目を丸くしています。
王国中を捜せば一人くらい見つかるかもしれませんが、現状でピンク色をした髪の女性は私くらいなのよね。
しかも、王座に近い女性で括ると、私以外にはいないと思える内容です。
「お前が王太子妃だと?」
「分からないわ。でも、王家は女神アマンダのお告げを重要視している。既にイセリナはルーク殿下との婚約破棄を伝えられているし、セシル殿下の婚約者となる打診を受けているの」
これで全部です。私が選ばれようとしている事実から、イセリナへのフォローまで。
王家の動きで分かっているのはここまでです。
「なるほどな。悪くない話だ……」
意外と髭は受け入れている。
まだ私は代案としての国務大臣の指名を口にしていないのだけど。
「どうしてそう思うの?」
「いや、イセリナに王太子妃が務まると思うか?」
えっと、実父にも残念令嬢との認識があるんだ……。
イセリナには少しの信頼もないみたい。
「私はランカスタ公爵家の人間じゃないけど構わないの?」
「お前はウチの人間みたいなものだろ? エレオノーラが選ばれたのであれば、流石に口を挟んでいる」
「そうなのね。あと王家はランカスタ公爵を国務大臣に指名するらしいわ。迷惑料みたいだけど……」
国務大臣は王家が候補者を選定し、議会の投票によって決まります。
その王家が指名するということは、信任投票でしかなくなることを意味していました。
「大臣の席は既に安泰だろう。だから、儂は別に気にしていない」
確かに。今さら指名だなんて意味などありません。
メルヴィス公爵家の廃爵が決まった今、対抗馬などいないのですから。
「しかし、お前を妃とするのは王家でも苦労するんじゃないか? 他国の枢機卿でもなくなったお前を選ぶのに、フェリクス殿下が夢を見たからだと言えるはずもない。それは後付けでしか理由として成立せん」
もっともな話です。フェリクス殿下の夢が王太子妃決定の理由では貴族界を納得させられない。
私が伯爵位を得て、北部地域で絶大な支持を得たあとでなければ、後付けの弁明にしか聞こえないのです。
「分かってるわ。あと九ヶ月あるもの。私は北部地域を統べる覚悟よ……」
私の決意に髭は憎たらしい笑みを浮かべています。
「クック……。お前は本当にいいな? 儂が養子縁組してやっても良いが、それではお前が納得できないだろ?」
「当たり前でしょ。私は自分の力で未来を切り開き、手にするだけよ……」
「期日的に厳しいとしか言えん。何しろ、アナは授爵したばかりだ。今以上に陞爵させるには救世主にでもならなければ無理だろう。あらゆる貴族を黙らせる功績が必須となるはずだ」
勇者だとか救世主だとかは私の使命に入っていません。
結果的な救世主でしかない私は世界に生きる人たちにとって、下位貴族の括りから外れないのよね。
停滞する世界を動かそうとしているなんて分かるはずもないのですから。
「忠告どうも。私からも一つ言っておくと、イセリナが本当にセシル殿下の婚約者になるのなら気を付けなきゃいけないわ。エレオノーラはかなり第三王子を意識していたから」
髭も分かっているだろうけど、一応は話しておかないとね。
エレオノーラは無茶をしないと思うけれど、警戒はしておいた方がいいのだし。
「またも貴族界が荒れるのか……」
髭は溜め息を吐いた。
当然だけど、私も同感だわ。結局は誰が選ばれても角が出る。
王子殿下の妃となる人数は限られているのだから。
「とにかく、盗んできた本をちょうだい。私はそれを待っていたのよ」
「お前な、儂の苦労も考えろ。幾らかかったと思っているんだ?」
「ダミーは私が用意したのだし、お金を出しただけじゃない?」
不満げな髭ですけれど、こういった遣り取りは慣れたものです。
強気に話していたら、髭は折れてくれるようになっています。
「その分はちゃんと出世して返せ。雇った調査員を逃がすのにも金がいるんだぞ?」
「今逃げたら不自然じゃないの? てか、逃がす必要あるの?」
「白金貨五枚もくれてやったんだ。バレたとき、面倒だろう? 契約してはいるが、本年度で王家の務めを終えることになっている。世界を見て回りたいらしいぞ?」
再びクックと邪悪な声で笑う髭。
回りたいらしいぞって、あんたがそう仕向けたのでしょうが。
まあしかし、白金貨五枚とは大盤振る舞いしたわね。
「了解。私が王太子妃になればそれでいい?」
「充分だ。仕事して見せろ」
言われなくてもそのつもり。なんたって自分の幸せがかかってる。
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