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第一章 転生者二人の高校生活
密偵
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急いで武道学館へとやって来た玲奈。下校する生徒が彼女に礼をしているが、手を振るだけで相手にはしない。
「頼もう!」
いつものように勢いよく生徒会役員室の扉を開く。しかし、部屋にはいつもの大男がいなかった。大量の書類を前に作業する滝井とそれを見ている土居だけである。
「むぅ、役員会議は休みか?」
「玲奈さん、残念ですが土居以外には逃げられました。会長は特訓中なのだと真っ先に……。今日はどういったご用件でしょうか?」
そういえば滝井は使える副会長であった。彼がまだ仕事をしていたことには感謝しかない。彼さえいれば直ぐに済む用事である。
「実は武道学館生の写真入り名簿が必要になった。用意してもらえるか?」
「写真入りですか? 何に使われるのです?」
命令通りに動くかと思いきや、滝井は質問を返している。とりあえず秘密裏に動こうと考えている玲奈はその理由を口にできない。作戦の前段階でバレるわけにはならなかった。
「私は写真入りの名簿を出せと言っている! 死にたいのなら構わんがな?」
例によって例のごとく竹刀を片手に威圧する。話し合うよりも手っ取り早いのだ。武道学館生にとって強さこそが正義であるのだから。
「ちょっと私は暴力反対です! 竹刀を収めてください! 名簿ならありますけれど、写真付きとなりますと生徒指導の萱島《かやしま》先生しか持っていないような……」
「なんだと? 使えない奴だ。さっさとその教員の元へと案内しろ……」
何とか理由を悟られずに済んだ。あとは萱島に会って名簿を借りるかコピーするだけである。それにより二人三脚の出場選手枠が決定するだろう。
滝井に連れられ職員室へと。まだ放課後になったばかりであり、部活の顧問たちも職員室にいる感じだ。見慣れぬ女生徒に全員が振り返っている。
「萱島先生、体育祭実行委員の仕事なのですけど、実は写真入りの名簿をカラスマ女子学園が必要としているのですが……」
要件は滝井が代弁してくれた。彼によると持っているとすれば萱島教員なのだという。もしも彼が持っていないのならば、カラスマ女子学園は想像で人数を設定しなければならない。
「んん? そこの君は岸野玲奈か?」
どうしてか萱島は滝井に対して返答をせず、玲奈に問いを投げている。玲奈としては初対面であったというのに。
「萱島教員、初めまして。仰る通り私は岸野玲奈です。カラスマ女子学園の体育祭準備委員をしております」
ペコリと頭を下げた。玲奈を知る経緯は不明であるが、心証を悪くしないためにも挨拶を優先している。
「そういえば君はカラスマ女子学園に進んだのだったな……」
なぜか萱島は玲奈のことを知っているらしい。当の玲奈はというとまるで記憶になかったのだが……。
「萱島殿はどうして私のことを知っておられるのですか?」
堪らず問いかけている。さっさと名簿を預かって帰ろうと考えていたのに、どうしても気になってしまう。
「ああすまないね。こちらの一方的な話なんだ。私は剣術部の顧問をしていてね。中学時代の君をよく知っているんだ……」
どうやら剣術繋がりらしい。恐らくスカウトか何か。武道学館は男子校であったから、直接誘ったことはないはずである。
「とんでもない剣士が現れたと思ったものだよ。全中最後の決勝戦は見応えがあったね。君が男なら間違いなく大金を積んででもスカウトしたと思う。てっきり浅村アカリと同じ強豪校へ進学するだろうと考えていたのに。どうして剣術を止めてしまったんだ?」
萱島は疑問を尋ねる。せっかくの機会だと彼は考えているのかもしれない。
大した理由のない玲奈。彼女は主君である恵美里と同じ高校へ入っただけなのだ。よって玲奈は返答に困っている。
「中等部には剣術部があったのですが、先輩が卒業してからは私しか部員がいなかったのです。私が剣術部に入っていないのは高等部に剣術部がなかっただけの話。それに私は剣術を止めたわけではない。実家が剣術道場であるし、私は騎士学校の剣術科を受験するつもりです」
前世を引き摺っていた玲奈は生まれ変わりとしか思えない恵美里の側にいたかっただけ。現世こそは彼女を守ろうとしただけなのだ。高校受験に際して自身の希望など含まれていなかった。
「ほう、てっきり魔道科を目指すのかと思っていたが剣術科か……。全中無敗の岸野玲奈とインハイ三連覇の浅村アカリが模擬戦をすればどちらが勝つのだろうな?」
萱島の脱線話が続く。かといって萱島の話は玲奈の興味を引く。彼女は用事を済ませて早く帰りたかったはずなのに。
「浅村アカリのことは覚えている。彼女は今も試合に出ているのですか?」
苦戦した覚えはなかったが、浅村ヒカリに当時の話を聞き妹のアカリについても思い出していた。
「当然だろう? 岸野玲奈がいなくなった女子剣術界では敵なしだよ。彼女も騎士学校を受験するらしいね」
「なるほど、それは楽しみが増えた。萱島教員、どうもありがとう」
「いやいや、岸野玲奈と話が出来て光栄だよ。正直に中学時代の岸野玲奈に惚れ込んでいたんだ。剣豪と呼ばれた岸野武士の娘であるのは分かっていたけれど、岸野流魔道剣術の正当な後継者である君の太刀筋に私は惚れていたんだよ」
褒め倒されるのは悪い気がしない。それも家系に関することならば尚更であった。玲奈は武士から剣術を学び、その技は今も研鑽している途中である。
「それで写真付きの名簿だが原本は貸し出せない。悪いようには使わないと思うが、一応はコンプライアンスというか個人情報だからね……」
貸し出しは許可されなかった。けれど、閲覧は可能だという。こうなると玲奈の眼力頼りとなる。名簿からイケメンをピックアップしなければならない。
「問題ありません。チェックするだけですから」
玲奈は名簿を受け取り食い入るように見た。一年生から三年生まで。アニメで鍛えた審美眼を信じて男前を選んでいく。
僅か五分ばかり。ざっと目を通した玲奈は名簿をパタンと閉じた。
「二十数人……。まあここは二十人が適切だろうな……」
「二十人? 何のことだ?」
「ああいや、こちらの問題であって萱島教員には迷惑をかけるつもりはございません」
独り言を聞かれてしまい慌てて取り繕う。玲奈によると顔面偏差値の基準を満たす者は二十人ばかりであるらしい。
「萱島教員、ありがとうございました」
「ああいや、すっかり美人に成長した君に会えて良かった。是非とも守護兵団に入って欲しいと思う。今日の邂逅が子供にも自慢できるように……」
再び頭を下げて玲奈は職員室を去って行く。これで雑務はクリアした。上手い具合に一八たちに見つからずに済んでいる。
これにて失礼すると言って玲奈は滝井と別れた。面倒な役回りであったけれど割と充実感を覚えている。二学期にある体育祭が俄然楽しみになってきた玲奈であった……。
「頼もう!」
いつものように勢いよく生徒会役員室の扉を開く。しかし、部屋にはいつもの大男がいなかった。大量の書類を前に作業する滝井とそれを見ている土居だけである。
「むぅ、役員会議は休みか?」
「玲奈さん、残念ですが土居以外には逃げられました。会長は特訓中なのだと真っ先に……。今日はどういったご用件でしょうか?」
そういえば滝井は使える副会長であった。彼がまだ仕事をしていたことには感謝しかない。彼さえいれば直ぐに済む用事である。
「実は武道学館生の写真入り名簿が必要になった。用意してもらえるか?」
「写真入りですか? 何に使われるのです?」
命令通りに動くかと思いきや、滝井は質問を返している。とりあえず秘密裏に動こうと考えている玲奈はその理由を口にできない。作戦の前段階でバレるわけにはならなかった。
「私は写真入りの名簿を出せと言っている! 死にたいのなら構わんがな?」
例によって例のごとく竹刀を片手に威圧する。話し合うよりも手っ取り早いのだ。武道学館生にとって強さこそが正義であるのだから。
「ちょっと私は暴力反対です! 竹刀を収めてください! 名簿ならありますけれど、写真付きとなりますと生徒指導の萱島《かやしま》先生しか持っていないような……」
「なんだと? 使えない奴だ。さっさとその教員の元へと案内しろ……」
何とか理由を悟られずに済んだ。あとは萱島に会って名簿を借りるかコピーするだけである。それにより二人三脚の出場選手枠が決定するだろう。
滝井に連れられ職員室へと。まだ放課後になったばかりであり、部活の顧問たちも職員室にいる感じだ。見慣れぬ女生徒に全員が振り返っている。
「萱島先生、体育祭実行委員の仕事なのですけど、実は写真入りの名簿をカラスマ女子学園が必要としているのですが……」
要件は滝井が代弁してくれた。彼によると持っているとすれば萱島教員なのだという。もしも彼が持っていないのならば、カラスマ女子学園は想像で人数を設定しなければならない。
「んん? そこの君は岸野玲奈か?」
どうしてか萱島は滝井に対して返答をせず、玲奈に問いを投げている。玲奈としては初対面であったというのに。
「萱島教員、初めまして。仰る通り私は岸野玲奈です。カラスマ女子学園の体育祭準備委員をしております」
ペコリと頭を下げた。玲奈を知る経緯は不明であるが、心証を悪くしないためにも挨拶を優先している。
「そういえば君はカラスマ女子学園に進んだのだったな……」
なぜか萱島は玲奈のことを知っているらしい。当の玲奈はというとまるで記憶になかったのだが……。
「萱島殿はどうして私のことを知っておられるのですか?」
堪らず問いかけている。さっさと名簿を預かって帰ろうと考えていたのに、どうしても気になってしまう。
「ああすまないね。こちらの一方的な話なんだ。私は剣術部の顧問をしていてね。中学時代の君をよく知っているんだ……」
どうやら剣術繋がりらしい。恐らくスカウトか何か。武道学館は男子校であったから、直接誘ったことはないはずである。
「とんでもない剣士が現れたと思ったものだよ。全中最後の決勝戦は見応えがあったね。君が男なら間違いなく大金を積んででもスカウトしたと思う。てっきり浅村アカリと同じ強豪校へ進学するだろうと考えていたのに。どうして剣術を止めてしまったんだ?」
萱島は疑問を尋ねる。せっかくの機会だと彼は考えているのかもしれない。
大した理由のない玲奈。彼女は主君である恵美里と同じ高校へ入っただけなのだ。よって玲奈は返答に困っている。
「中等部には剣術部があったのですが、先輩が卒業してからは私しか部員がいなかったのです。私が剣術部に入っていないのは高等部に剣術部がなかっただけの話。それに私は剣術を止めたわけではない。実家が剣術道場であるし、私は騎士学校の剣術科を受験するつもりです」
前世を引き摺っていた玲奈は生まれ変わりとしか思えない恵美里の側にいたかっただけ。現世こそは彼女を守ろうとしただけなのだ。高校受験に際して自身の希望など含まれていなかった。
「ほう、てっきり魔道科を目指すのかと思っていたが剣術科か……。全中無敗の岸野玲奈とインハイ三連覇の浅村アカリが模擬戦をすればどちらが勝つのだろうな?」
萱島の脱線話が続く。かといって萱島の話は玲奈の興味を引く。彼女は用事を済ませて早く帰りたかったはずなのに。
「浅村アカリのことは覚えている。彼女は今も試合に出ているのですか?」
苦戦した覚えはなかったが、浅村ヒカリに当時の話を聞き妹のアカリについても思い出していた。
「当然だろう? 岸野玲奈がいなくなった女子剣術界では敵なしだよ。彼女も騎士学校を受験するらしいね」
「なるほど、それは楽しみが増えた。萱島教員、どうもありがとう」
「いやいや、岸野玲奈と話が出来て光栄だよ。正直に中学時代の岸野玲奈に惚れ込んでいたんだ。剣豪と呼ばれた岸野武士の娘であるのは分かっていたけれど、岸野流魔道剣術の正当な後継者である君の太刀筋に私は惚れていたんだよ」
褒め倒されるのは悪い気がしない。それも家系に関することならば尚更であった。玲奈は武士から剣術を学び、その技は今も研鑽している途中である。
「それで写真付きの名簿だが原本は貸し出せない。悪いようには使わないと思うが、一応はコンプライアンスというか個人情報だからね……」
貸し出しは許可されなかった。けれど、閲覧は可能だという。こうなると玲奈の眼力頼りとなる。名簿からイケメンをピックアップしなければならない。
「問題ありません。チェックするだけですから」
玲奈は名簿を受け取り食い入るように見た。一年生から三年生まで。アニメで鍛えた審美眼を信じて男前を選んでいく。
僅か五分ばかり。ざっと目を通した玲奈は名簿をパタンと閉じた。
「二十数人……。まあここは二十人が適切だろうな……」
「二十人? 何のことだ?」
「ああいや、こちらの問題であって萱島教員には迷惑をかけるつもりはございません」
独り言を聞かれてしまい慌てて取り繕う。玲奈によると顔面偏差値の基準を満たす者は二十人ばかりであるらしい。
「萱島教員、ありがとうございました」
「ああいや、すっかり美人に成長した君に会えて良かった。是非とも守護兵団に入って欲しいと思う。今日の邂逅が子供にも自慢できるように……」
再び頭を下げて玲奈は職員室を去って行く。これで雑務はクリアした。上手い具合に一八たちに見つからずに済んでいる。
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