2 / 212
プロローグ
女騎士レイナ・ロゼニアとオークキングの邂逅
しおりを挟む
ベルナルド世界にある荒れ果てた荒野。ここは人族とエルフの国を分かつ場所だ。二国の国境線に他ならない。
降りしきる雨。嵐と呼ぶべき天候の中、街道を外れた荒野に幾つかの人影がある。
「レイナ団長、もうエミリ殿下とハル族長との密談は不可能です! 撤退致しましょう!」
「リコ、貴様は世界が滅びても構わないというのか?」
かつてベルナルド世界には人族とエルフに加えドワーフの三種族がいた。しかし、突如として頭角を現したオークの軍勢によってドワーフは滅亡。残る人族とエルフも窮地に立たされている。
「今こそ人族とエルフは手を取り合うべき。そうしなければドワーフのように蹂躙されてしまうだろう」
「しかし、大木ほどある巨大なオークキングの目撃情報が入っています! 今は姫の安全が第一です!」
リコという騎士は近衛騎士団長レイナに撤退を要求している。それはそのはず人族とエルフの密談はオーク軍に筒抜けであり、密談場所には大軍勢が送られていた。
「リコ、わたくしは構いません。密使として必ずやハル族長の協力を取り付けます。こんな今も前線で戦う兄上とは違って、わたくしにできることなど多くはないのですから……」
「エミリ殿下、機会はまだきっと残されています! ご再考願います!」
ドワーフたちが滅んでから人族は多方面からオークの侵攻を受けていた。だからこそ強力な魔法を操るエルフ軍との共闘を望んでいる。
ベルナルド世界の原初三種族は長く対立していたため、突如として出現した新勢力に対応しきれない。手を取り合い共に戦えたのなら対処できたであろうに。
近衛騎士団長レイナは一瞬悩んだものの、直ぐさま決断に至っている。
「リコ、とりあえずエミリ殿下を避難させろ。ハル族長には密使を送り、事情を説明するんだ。確かにここはもう長くもたん。会談については生き延びてからだ。幾ばくもなくオーク共がやってくるぞ」
「レイナ団長はどうするのです!? まさかしんがりを務められるおつもりですか!?」
「当たり前だ。私はエミリ殿下の騎士だぞ? 姫をお守りする責務が私にはある!」
勇敢にもレイナはエミリ王女を避難させるために剣を取るという。相手はオークの大軍勢であったというのに。
「しかし、団長!?」
「うるさい! ならばあの一本杉の袂で半刻待て! 私が戻らなければそのまま撤退しろ」
レイナには半刻ならば持ち堪える自信があった。女性ではあったが彼女は一騎当千の猛者である。下っ端のオークが群れたところで問題はなかった。
コクリと頷くリコ。だが、直ぐさま撤退とはならない。王女殿下であるエミリが堪らずレイナに声をかけたからだ。
「レイナ、一人で大丈夫なのですか!?」
「問題ありません。エミリ殿下、早くお逃げください」
主君だけは逃がさねばならない。レイナは騎士である使命を全うするつもりである。
それはエミリも承知していた。忠義に厚い近衛騎士。何をいっても無駄であるのだと。
「レイナ、必ず勝って追いつきなさい! 貴方にはわたくしを守る使命があるはず。よってその任務を放棄し、失われるなど騎士として失格です。わたくしは最後まで貴方を待っていますから……」
「エミリ殿下、ご心配無用です。私は自力で脱出しますので、どうかお構いなく」
こうしている間にもオークの進軍は続いていた。
雨靄の向こう。もう直ぐそこまでオーク軍は接近している。
「うはは、女発見! 野郎共、お楽しみの時間だ!」
軍勢の中に一際大きなオークがいた。通常のオークと比べて三倍近い。雨靄の中でも異彩を放つその姿は誰の目にも明らか。
「オークキング……」
報告の通りに巨大な体躯。問わずともそれがオークキングだと分かった。
「如何にも俺様がオークキング! 人族の姫とエルフを同時に味わえると聞いて俺様が直々に出向いてやったぞ!」
現れたのはオークキングであった。やはり人族とエルフの密談は筒抜けであったらしい。人族の姫君とエルフの族長とが会うことまで彼は知っていた。
「殿下、ここは私にお任せください。撤退を……」
「レイナ、必ず戻るのですよ!?」
主君との別れのときだ。レイナは覚悟していた。
雑兵ならまだしも災厄とも呼ばれるオークキングが相手では時間稼ぎくらいしかできそうにない。ドワーフたちがオークキングにより蹂躙されたことは人族にも知れ渡っていることであった。
「ほう、逃げずに向かってくるか? どうせ女は全て持ち帰る予定だ。まずは勇ましい女騎士を俺様が美味しくいただいてやろう!」
「ほざくな、畜生が! 豚バラ肉にしてやる!」
雷雲が立ち籠め、横殴りの雨が振りしきる中で戦いが始まる。主君を守る近衛騎士団長とオーク軍のトップであるオークキング。激しい風雨も気にすることなく二つの影がぶつかり合っていた。
「いいぞォォ! お前は強者だ! まさか俺様の拳を剣で受け止める女が存在するとはな! 強い者は嫌いじゃねぇ! お前は必ず俺のモノにしてやる!」
「黙れオーク如きが! 私はエミリ殿下の忠実な騎士! 豚野郎なんぞには屈せぬ!」
周囲には数多のオークが二人の戦いを見守っていた。全てはオークキングの命令である。女が逃げ出さないように。若しくは彼の獲物を誰かが横取りしないようにと。
「幾ら強者であろうとも人族であるお前がオークキングたる俺様に敵うはずがない! 身の程を思い知らせてやる!」
レイナが幾ら剣技を繰り出そうともオークキングは平然としていた。それどころか両腕を突き出すような格好。剣技を恐れることなくレイナを捕まえようとしている。
あまりにもパワー差があった。オークキングが格闘系であったのは幸運である。武器を手にしていたとすれば、レイナなど一撃で倒されていたはずで、目的であった時間稼ぎは不可能だったのだから。
「クッ……。豚風情がやるじゃないか?」
「早く楽になれ! お前も逃げた姫さんも俺様が美味しくいただいてやる!」
オークキングは欲望の権化だ。真っ先に滅亡したドワーフの女は全員がオークに連れ去られ、慰みものとされている。全員がオークの子を身籠もったとの噂話はレイナも聞いていた。
「くそっ、どうして私がこんな豚に!」
レイナは徐々に攻め手を失っていく。どれだけ斬り付けようともオークキングは臆することなく懐へと飛び込んでくるのだ。近衛兵団を指揮する立場にまでなったというのに、まるで価値がなかったと知らしめるように。
生まれて初めて感じる恐怖。強大なオークキングに人族の女が敵う術などなかった。
「時間稼ぎはもう十分だろう……。リコならば賢明な判断をしているはず……」
レイナはこの人生が終わるのだと悟った。ならばもう出し惜しみはしない。どうせジリ貧なのだ。余力を残して倒れるなど彼女の騎士道が許さない。
「オークよ、貴様の強さは認めよう! その力に敬意を表し、我が流派に伝わる秘奥義を見せてやる!」
「ふはは! ならば俺様はオーク流体術の神髄を見せてやろう!」
ここが勝負所とレイナは家系に伝わる剣技を繰り出す。かまいたちの如く切り刻む攻撃は確実にオークキングを捕らえていた。だがしかし、オークキングは躊躇なく彼女に向かって突進している。
「一太刀が軽すぎるぞ、女騎士!」
自らも奥義を決めようとするオークキング。勝敗は一瞬だった。刻みつけるような攻撃をほぼ受けきったオークキングはレイナの懐に潜り込み、彼女を袈裟懸けに担いだ。
「殺しはせん! この後はお楽しみが待っているからなぁ!!」
オークキングは叫ぶように声を張るとレイナを肩口から地面に叩き付けた。
破損したレイナの鎧と共に激しく水しぶきが飛散している。その威力は絶大であり、レイナは体力だけでなく精神力までそぎ落とされていた。地面に倒れ込む彼女は指先すら動かせなくなってしまう。
「もう動けまい! 全身の骨が砕けているはずだ!」
オークキングが話すようにダメージは計り知れなかった。繰り出された体術は彼の全体重がかけられており、ぬかるみによるダメージの軽減など致命傷を免れただけにすぎない。
「クッ……、殺せっ……」
「駄目だ! お前には俺様の子を産んでもらわねばならん! これよりお前は【自主規制】して、【自主規制】されてしまうのだ! オーク軍を統べる俺様になぁ! さあ、泣き喚けよ!」
降りしきる雨の中、オークは両手を拡げて天を掴むような格好である。仁王立ちの彼は勝利を疑っていない。
「ふはははははっ!」
歓喜の叫びが轟いた刹那のこと、暗雲を裂いて空に閃光が走った。それは瞬きする間も許さず、ただ大地へと突き刺さる。
地鳴りのごとき轟音が遅れて届き、風雨にもかかわらず炎が上がった。大地を揺らしたそれはこの嵐に相応しい強大な落雷である。
またそれは無慈悲にも二人の影を焼き尽くしていた――――。
降りしきる雨。嵐と呼ぶべき天候の中、街道を外れた荒野に幾つかの人影がある。
「レイナ団長、もうエミリ殿下とハル族長との密談は不可能です! 撤退致しましょう!」
「リコ、貴様は世界が滅びても構わないというのか?」
かつてベルナルド世界には人族とエルフに加えドワーフの三種族がいた。しかし、突如として頭角を現したオークの軍勢によってドワーフは滅亡。残る人族とエルフも窮地に立たされている。
「今こそ人族とエルフは手を取り合うべき。そうしなければドワーフのように蹂躙されてしまうだろう」
「しかし、大木ほどある巨大なオークキングの目撃情報が入っています! 今は姫の安全が第一です!」
リコという騎士は近衛騎士団長レイナに撤退を要求している。それはそのはず人族とエルフの密談はオーク軍に筒抜けであり、密談場所には大軍勢が送られていた。
「リコ、わたくしは構いません。密使として必ずやハル族長の協力を取り付けます。こんな今も前線で戦う兄上とは違って、わたくしにできることなど多くはないのですから……」
「エミリ殿下、機会はまだきっと残されています! ご再考願います!」
ドワーフたちが滅んでから人族は多方面からオークの侵攻を受けていた。だからこそ強力な魔法を操るエルフ軍との共闘を望んでいる。
ベルナルド世界の原初三種族は長く対立していたため、突如として出現した新勢力に対応しきれない。手を取り合い共に戦えたのなら対処できたであろうに。
近衛騎士団長レイナは一瞬悩んだものの、直ぐさま決断に至っている。
「リコ、とりあえずエミリ殿下を避難させろ。ハル族長には密使を送り、事情を説明するんだ。確かにここはもう長くもたん。会談については生き延びてからだ。幾ばくもなくオーク共がやってくるぞ」
「レイナ団長はどうするのです!? まさかしんがりを務められるおつもりですか!?」
「当たり前だ。私はエミリ殿下の騎士だぞ? 姫をお守りする責務が私にはある!」
勇敢にもレイナはエミリ王女を避難させるために剣を取るという。相手はオークの大軍勢であったというのに。
「しかし、団長!?」
「うるさい! ならばあの一本杉の袂で半刻待て! 私が戻らなければそのまま撤退しろ」
レイナには半刻ならば持ち堪える自信があった。女性ではあったが彼女は一騎当千の猛者である。下っ端のオークが群れたところで問題はなかった。
コクリと頷くリコ。だが、直ぐさま撤退とはならない。王女殿下であるエミリが堪らずレイナに声をかけたからだ。
「レイナ、一人で大丈夫なのですか!?」
「問題ありません。エミリ殿下、早くお逃げください」
主君だけは逃がさねばならない。レイナは騎士である使命を全うするつもりである。
それはエミリも承知していた。忠義に厚い近衛騎士。何をいっても無駄であるのだと。
「レイナ、必ず勝って追いつきなさい! 貴方にはわたくしを守る使命があるはず。よってその任務を放棄し、失われるなど騎士として失格です。わたくしは最後まで貴方を待っていますから……」
「エミリ殿下、ご心配無用です。私は自力で脱出しますので、どうかお構いなく」
こうしている間にもオークの進軍は続いていた。
雨靄の向こう。もう直ぐそこまでオーク軍は接近している。
「うはは、女発見! 野郎共、お楽しみの時間だ!」
軍勢の中に一際大きなオークがいた。通常のオークと比べて三倍近い。雨靄の中でも異彩を放つその姿は誰の目にも明らか。
「オークキング……」
報告の通りに巨大な体躯。問わずともそれがオークキングだと分かった。
「如何にも俺様がオークキング! 人族の姫とエルフを同時に味わえると聞いて俺様が直々に出向いてやったぞ!」
現れたのはオークキングであった。やはり人族とエルフの密談は筒抜けであったらしい。人族の姫君とエルフの族長とが会うことまで彼は知っていた。
「殿下、ここは私にお任せください。撤退を……」
「レイナ、必ず戻るのですよ!?」
主君との別れのときだ。レイナは覚悟していた。
雑兵ならまだしも災厄とも呼ばれるオークキングが相手では時間稼ぎくらいしかできそうにない。ドワーフたちがオークキングにより蹂躙されたことは人族にも知れ渡っていることであった。
「ほう、逃げずに向かってくるか? どうせ女は全て持ち帰る予定だ。まずは勇ましい女騎士を俺様が美味しくいただいてやろう!」
「ほざくな、畜生が! 豚バラ肉にしてやる!」
雷雲が立ち籠め、横殴りの雨が振りしきる中で戦いが始まる。主君を守る近衛騎士団長とオーク軍のトップであるオークキング。激しい風雨も気にすることなく二つの影がぶつかり合っていた。
「いいぞォォ! お前は強者だ! まさか俺様の拳を剣で受け止める女が存在するとはな! 強い者は嫌いじゃねぇ! お前は必ず俺のモノにしてやる!」
「黙れオーク如きが! 私はエミリ殿下の忠実な騎士! 豚野郎なんぞには屈せぬ!」
周囲には数多のオークが二人の戦いを見守っていた。全てはオークキングの命令である。女が逃げ出さないように。若しくは彼の獲物を誰かが横取りしないようにと。
「幾ら強者であろうとも人族であるお前がオークキングたる俺様に敵うはずがない! 身の程を思い知らせてやる!」
レイナが幾ら剣技を繰り出そうともオークキングは平然としていた。それどころか両腕を突き出すような格好。剣技を恐れることなくレイナを捕まえようとしている。
あまりにもパワー差があった。オークキングが格闘系であったのは幸運である。武器を手にしていたとすれば、レイナなど一撃で倒されていたはずで、目的であった時間稼ぎは不可能だったのだから。
「クッ……。豚風情がやるじゃないか?」
「早く楽になれ! お前も逃げた姫さんも俺様が美味しくいただいてやる!」
オークキングは欲望の権化だ。真っ先に滅亡したドワーフの女は全員がオークに連れ去られ、慰みものとされている。全員がオークの子を身籠もったとの噂話はレイナも聞いていた。
「くそっ、どうして私がこんな豚に!」
レイナは徐々に攻め手を失っていく。どれだけ斬り付けようともオークキングは臆することなく懐へと飛び込んでくるのだ。近衛兵団を指揮する立場にまでなったというのに、まるで価値がなかったと知らしめるように。
生まれて初めて感じる恐怖。強大なオークキングに人族の女が敵う術などなかった。
「時間稼ぎはもう十分だろう……。リコならば賢明な判断をしているはず……」
レイナはこの人生が終わるのだと悟った。ならばもう出し惜しみはしない。どうせジリ貧なのだ。余力を残して倒れるなど彼女の騎士道が許さない。
「オークよ、貴様の強さは認めよう! その力に敬意を表し、我が流派に伝わる秘奥義を見せてやる!」
「ふはは! ならば俺様はオーク流体術の神髄を見せてやろう!」
ここが勝負所とレイナは家系に伝わる剣技を繰り出す。かまいたちの如く切り刻む攻撃は確実にオークキングを捕らえていた。だがしかし、オークキングは躊躇なく彼女に向かって突進している。
「一太刀が軽すぎるぞ、女騎士!」
自らも奥義を決めようとするオークキング。勝敗は一瞬だった。刻みつけるような攻撃をほぼ受けきったオークキングはレイナの懐に潜り込み、彼女を袈裟懸けに担いだ。
「殺しはせん! この後はお楽しみが待っているからなぁ!!」
オークキングは叫ぶように声を張るとレイナを肩口から地面に叩き付けた。
破損したレイナの鎧と共に激しく水しぶきが飛散している。その威力は絶大であり、レイナは体力だけでなく精神力までそぎ落とされていた。地面に倒れ込む彼女は指先すら動かせなくなってしまう。
「もう動けまい! 全身の骨が砕けているはずだ!」
オークキングが話すようにダメージは計り知れなかった。繰り出された体術は彼の全体重がかけられており、ぬかるみによるダメージの軽減など致命傷を免れただけにすぎない。
「クッ……、殺せっ……」
「駄目だ! お前には俺様の子を産んでもらわねばならん! これよりお前は【自主規制】して、【自主規制】されてしまうのだ! オーク軍を統べる俺様になぁ! さあ、泣き喚けよ!」
降りしきる雨の中、オークは両手を拡げて天を掴むような格好である。仁王立ちの彼は勝利を疑っていない。
「ふはははははっ!」
歓喜の叫びが轟いた刹那のこと、暗雲を裂いて空に閃光が走った。それは瞬きする間も許さず、ただ大地へと突き刺さる。
地鳴りのごとき轟音が遅れて届き、風雨にもかかわらず炎が上がった。大地を揺らしたそれはこの嵐に相応しい強大な落雷である。
またそれは無慈悲にも二人の影を焼き尽くしていた――――。
10
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説

魔法省魔道具研究員クロエ
大森蜜柑
ファンタジー
8歳のクロエは魔物討伐で利き腕を無くした父のために、独学で「自分の意思で動かせる義手」製作に挑む。
その功績から、平民ながら貴族の通う魔法学園に入学し、卒業後は魔法省の魔道具研究所へ。
エリート街道を進むクロエにその邪魔をする人物の登場。
人生を変える大事故の後、クロエは奇跡の生還をとげる。
大好きな人のためにした事は、全て自分の幸せとして返ってくる。健気に頑張るクロエの恋と奇跡の物語りです。
本編終了ですが、おまけ話を気まぐれに追加します。
小説家になろうにも掲載してます。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

だってお義姉様が
砂月ちゃん
恋愛
『だってお義姉様が…… 』『いつもお屋敷でお義姉様にいじめられているの!』と言って、高位貴族令息達に助けを求めて来た可憐な伯爵令嬢。
ところが正義感あふれる彼らが、その意地悪な義姉に会いに行ってみると……
他サイトでも掲載中。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる