1 / 212
プロローグ
災厄と呼ばれたオークキング
しおりを挟む
数多ある世界線の一つ『ベルナルド世界』。ここは女神マナリスの加護を受け発展を遂げてきた。
ドワーフにエルフ、そして人族が長く覇権を争っていたけれど、ここにきて新たな勢力が台頭し今まさに時代の転換期を迎えている。
「キング様、エルフの族長が国を出たとの情報が入っています!」
「予想通りだな。しかし、今さら人族とエルフが手を結ぼうと無駄なこと。世界最強の俺様がいる限り地上はオークのものだ!」
新興勢力はオークの軍勢であった。元々はただの魔物であったオークだが、変異種オークキングが生まれたことにより覇権争いに加わっている。
「野郎共、そろそろドワーフの女にも飽きただろう?」
オークキングは災厄と呼ばれていた。それもそのはず彼が台頭するやオーク軍は瞬く間にドワーフの王国を壊滅に追い込んでしまったのだ。ドワーフたちはベルナルド世界でも屈強な戦士揃いであったというのに。
男は虐殺し女は連れ去っていく。種族的に女性がいないオークは他種族の女を欲している。だからこそドワーフの女だけでは足りなかった。
オークキングの呼びかけに大歓声が巻き起こっている。それこそ幹部たちは全員が期待していた。ドワーフだけでなく人族やエルフの女が手に入るのだと。
斥候によるとエルフと人族が手を結ぶらしい。しかし、元より彼らはベルナルド世界を統一するつもりであり、たとえ束になろうとも相手にならないと考えている。
不敵な笑みを浮かべるのはオークキングだ。エルフと人族の女が同時に手に入ると二種属の共闘を寧ろ喜んでさえいた。
オークキングは集まった部下に対して自信満々に声を張る。その名が示す通り、まるで一国の王であるかのように。
「この世の全てを手に入れてやる!――――」
ドワーフにエルフ、そして人族が長く覇権を争っていたけれど、ここにきて新たな勢力が台頭し今まさに時代の転換期を迎えている。
「キング様、エルフの族長が国を出たとの情報が入っています!」
「予想通りだな。しかし、今さら人族とエルフが手を結ぼうと無駄なこと。世界最強の俺様がいる限り地上はオークのものだ!」
新興勢力はオークの軍勢であった。元々はただの魔物であったオークだが、変異種オークキングが生まれたことにより覇権争いに加わっている。
「野郎共、そろそろドワーフの女にも飽きただろう?」
オークキングは災厄と呼ばれていた。それもそのはず彼が台頭するやオーク軍は瞬く間にドワーフの王国を壊滅に追い込んでしまったのだ。ドワーフたちはベルナルド世界でも屈強な戦士揃いであったというのに。
男は虐殺し女は連れ去っていく。種族的に女性がいないオークは他種族の女を欲している。だからこそドワーフの女だけでは足りなかった。
オークキングの呼びかけに大歓声が巻き起こっている。それこそ幹部たちは全員が期待していた。ドワーフだけでなく人族やエルフの女が手に入るのだと。
斥候によるとエルフと人族が手を結ぶらしい。しかし、元より彼らはベルナルド世界を統一するつもりであり、たとえ束になろうとも相手にならないと考えている。
不敵な笑みを浮かべるのはオークキングだ。エルフと人族の女が同時に手に入ると二種属の共闘を寧ろ喜んでさえいた。
オークキングは集まった部下に対して自信満々に声を張る。その名が示す通り、まるで一国の王であるかのように。
「この世の全てを手に入れてやる!――――」
10
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

前世を思い出しました。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
棚から現ナマ
恋愛
前世を思い出したフィオナは、今までの自分の所業に、恥ずかしすぎて身もだえてしまう。自分は痛い女だったのだ。いままでの黒歴史から目を背けたい。黒歴史を思い出したくない。黒歴史関係の人々と接触したくない。
これからは、まっとうに地味に生きていきたいの。
それなのに、王子様や公爵令嬢、王子の側近と今まで迷惑をかけてきた人たちが向こうからやって来る。何でぇ?ほっといて下さい。お願いします。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる