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6 旅行く勇者と外の人
第17話 人も森の中
しおりを挟む焚き火を消して、神剣で掘った土に燃えさしを埋める。灰は肥料にもなるんだそうだ。枯れ木に花を、って肥料まいてるってことか。
消し炭を持っておいた方が次の火起こしには楽だと聞いたが、鞄を持ったまま暴れ回ったりする時もあるから、何かの拍子に畳んだ焚き火台が開いて中の物が灰まみれなんてことになっても困る。
火おこしはそんなに難しくない。今日のように雨で湿った場所では燃料にする薪が取れないけど。
こんな時用にと買っておいたビスケット大の練炭をひとつ使ったが、空気中の魔力も使っているのか、それだけで煮炊きは充分だった。
携帯用の固形燃料のひとつである、この小さな練炭は、真ん中の穴に塗り込められた着火剤に火を付けるだけでいいから簡単だ。
火起こし自体も日常のものとして誰でも出来る。子どもたちでも火打石やマッチ、覚えたての魔法を使って火をおこしているのを見かけた。
消し炭をっていう話は、街道の宿泊所で子どもに教えていた、おじいさんの言葉を小耳に挟んだのだ。
屋根にしていた新品の外套を振って雨粒を払い、軽く畳んで鞄に掛けた。二本の木の合間に作った雨宿り場所を後にする。
緩やかに上る山は、先が明るい。雨上がりで空気がさらに清らかに、空も澄み渡っている。
尾根か頂上かな。そこまで出てみて景色が見渡せたら、どっちに行くべきか分かるはずだ。
海沿いに下るか、このまま足の向く方へ進むのか。半島の礼拝堂を目指しつつ魔王の手掛かりを探して、あちこち寄り道するのがいいと思う。
約束は気になるが、今は行くと危ないかもしれない。あちらこちらで騒ぎを起こした上に、またうわさになっている最中だ。縁の地として礼拝堂に、勇者目当ての客が詰めかけている頃かもしれないし。
今までの事件の方は捜査官に任せた方がいい。専門的なことへの調査に長けているのは、コアソンさんたちの方だから。きっと手掛かりを見つけてくれる。
違法な武器で何事かをたくらんでいる、ろくでなしにたどり着くための。
「グーーーーーンッ」
低く腹に来るような、うなり声。左の斜面から鳴き声がした。
姿は見えない。でも声の感じと大きさから、なんとなくで予測は付く。
熊だ。月日熊だ。
この国の山には熊が出る。鶏が縄張りにしていない場所は、この熊たちの家といっても過言ではない。草や木の実が主食の雑食性だが、滅多に鹿などは襲わないらしい。
滅多に、そして雑食性。たまに鹿や人も襲うということだ。ただし、襲われたのが人の場合、それはツキヒグマを驚かせた時に限る。
驚かせたかな。確かに驚かせてしまったかも。
山仕事の人たちは、ほんの少しの時間、山菜採りなどで向かうだけでも熊に知らせるための鈴や鐘を持って行く。
この熊は臆病だ。人の声や気配がすると絶対に出て来ない。それは、他の動物を狩ることもあるツキヒグマを繁盛に狩ってきたのが人だからだ。
魔物の生息調査で山に入る冒険者が己の存在を熊に知らせないのは、熊以上に危険な魔物に自身のことを気付かせないためである。魔物はなにがしかの目的をもって人などを襲うため、どこにいるかを悟らせてはならないのだ。
山や森の恵みで仕事をしている人たちは、冒険者が安全を確認した場所に入るから、今度は熊に、ここにいるよと知らせて歩かなくてはいけない。獲物として熊を狩る時以外では。
忘れてた。冒険者の端くれだったんだ、勇者って。
結局失敗しっぱなしだけどお忍びの旅も続けてきたし、静かにする方が身に付いていて当然といえば当然か。鈴も鐘も、独り言もなしで、山をうろついてしまった。
「グーーーーーーッ!」
あれれ、変だな。さっきから、うなり声だけが聞こえる。近付いてくる気配はない。どこかの穴倉にでも身をひそめているのだろう。
じゃあ、なんで、わざわざ熊の方から、自分の居場所を知らせてきているんだ?
なんかあった? 気になる。見に行った方がいいのか?
行こう。逃げ足には自信がある。
熊に死んだふりは悪手、走って逃げるのも絶対だめだ、本当は。
かなりの速度で走れる熊に背中を見せて逃げるのは最悪の選択だが、崖から飛び降りてまで、勇者を追っては来ないだろう。向こうは怪我では済まないからだ。
まだ若く体格も小さめの熊は木登りも上手いそうだから、こっちのように枝から枝に跳び移れる身体能力でもない限り、木に上がるのも危険が高い。
わざわざ最悪の選択をしに、自ら熊の側へ近付くやつはいないだろうけど。
そーっと息を殺して近付く。いや、だめか。もう気付かれてるんだった。ここは堂々と見に行って、自分以外の異変がなければ引き返せばいい。
魔鳥の賢者トリサンは言った。魔獣は相手の強さを読むと。
ツキヒグマはこの異世界では通常種という分類をされる、ごく普通の熊で、魔獣ではない。しかも上位種と呼ばれ、魔獣になる特殊な個体が現れることがないそうだ。
通常種が勇者の異様さに気付いて逃げてくれるかは分からないが、知られているのにそっと近付こうとする方が不審がられるに違いない。
ただの森のくまさんの様子を見に行く。うなり声が響き渡る中、歩を進めたが、足音は枯葉と湿った地面に吸われた。
結局、気配を消して近付いた斜面の途中には、大木が生えていた。
大きく広げた枝には葉がない。三、四人の大人たちが手を繋いでやっと囲えるほどの太い幹の下の方、こちらには見えない向こう側の木の根元から、うなり声が聞こえてくる。
熊ももちろん気になるが、木の様子も気になる。太い枝の途中から伸びた細い枝にも葉っぱはない。枯れ木が裸の枝を広げている分だけ、森には日射しの差し込む空地が出来ていた。
密集した笹の合間に今だとばかりに伸びてきた草で、枯れた大木の周りは覆い尽くされている。うなり声の聞こえた辺りで背丈の高い草が揺れた。こちらは息をひそめ、草の少ないところを進み、大木を回り込んでみる。
熊だ。別のツキヒグマか。鼻面を上下させ、周囲のにおいを嗅ぐ熊は、かなり大きかった。
雄、なんだろうな。こいつは、うなってはいない。大木の根元の辺りを気にしている。さっきから聞こえるうなり声は、その枯れ木の根元から上がっていた。
親子だ。母親がねぐらの中から子どもを守って、これ以上近付くなと雄に訴えているところなのだろう。「グーーーッ」とまた大きなうなり声がし、雄の熊は周囲を見回していた頭を、そちらへ向けた。
今か。
ざっと大きく音を立てて草をかき分け、前へ出る。音に振り向き、驚いた雄熊は立ち上がった。大きい。でも地球のヒグマとかと変わらない体型だと思う、たぶん。
首には、灰色の襟巻きをしているような模様が入っている。端が背中まで回ってはいるが、三日月にも見える模様の下、胸の上部から腹にかけては、太陽のごとき白い丸が描かれていた。
お腹が、がら空きですよ。
地を蹴って前へ、右の手のひらを、雄熊の腹の中心に叩き込んでみる。丸い模様の下側辺りだ。
「ガアッ!」と鳴き、ひるんだが、ツキヒグマは倒れない。こちらの手のひらは熊のお腹で弾かれたように感じた。
やっぱり、ためらうもんな。何にもしてない熊、叩くって。
そうだ。熊の急所って、どこなんだろう。鼻面を叩く方が良かったのかな?
腹への一発でのけぞった雄熊は、上げていた両腕から右を、懐にいるこちらへと振り下ろしてきた。
とっさに両手を出す。手のひらを上へ向けて、受け止める。そこへするどい爪が食い込んだ。衝撃で体が、沈み込むように屈めさせられる。
痛っ。熊の爪って先は丸く見えるのに、結構するどいんだな。
こういう痛みは感じるんだ、銃弾は痛くないのに。
湖で石を蹴った時に思ったけど、日常で起こり得る痛みは生き物としての感覚でこの器にも残っているようだ。それなのに、どう考えても痛いどころで済まないものは、ただ衝撃が来るだけで終わる。
もしかして、致命傷になるものについては、そもそも受け付けないように出来ているってことなんだろうか。
って。熊の爪での一撃を、致命傷じゃないと判断する自分って、どうなの?
あ、馬泥棒の!
あの亜人の一撃は強烈だった。それ以上に強烈だったのは追いはぎの、大斧での一閃だ。その経験が、熊の爪なら素手でも受け止められるという判断になったということか。
いや、勇者の器が傷付かないにしても前例の時みたいに、せめて神剣は使おうよ。でもそうか、熊の爪が欠けたりするのは嫌だな。手で止めといて良かった。
「はい」
両手で、熊の太い右前足を押し返す。よろけるようにして後ろに二歩下がったが、雄熊は立ち上がったままだった。
熊って、手も結構器用だけど、二足歩行も安定してるよね。大きな体に短めの後ろ足。どっしりとして立った姿は、そうそう転びそうにはない。
ツキヒグマか。三日月と太陽の模様、ぬいぐるみによくありそうな明るい茶色の大きな体。凶暴な感じはしない。ただし、人を圧倒するほどに強い。そして、重い。
こっちの五、六倍くらいの重さがありそうだ。持ち上げたり、投げるのは無理っぽい。でも、二本足で立ったこの状態なら、今までの人との応用が効く。
人間が熊の一撃で吹っ飛ばない驚きよりも、変なやつが目の前にいる恐怖が勝つ。雄熊は今度は、左の前足を振りかぶった。
振りかぶった後、一気に振り下ろされる左腕の内側へと入る。ちょっとごわっとしていて暖かそうな胸に寄り添う。振り下ろされてくる腕に左手を伸ばす。
もっさりとした太い腕に手を添えるようにして、毛を軽くつかみ、すばやく引く。右斜め下へと向かって。
まっすぐに、こっちへ向かっていた腕の動きが斜め前方向へと変わる。その力は、元々、熊のものだ。
勢いそのまま前のめりになった熊の懐から、身をひるがえし屈むようにして右に抜け、斜めに崩れた体勢を、少し上げていた右前足の脇を手のひらで突いて、さらに押す。
「えいっ」
雄熊は転んだ。
左肩から草地へと突っ込んだツキヒグマは横に一回転し、跳ねるようにして、すぐ起き上がった。
大きさに反してすばやい。だるまさんじゃなく熊だけど、こんな体格でも転んだらすぐ起き上がれるんだ、ツキヒグマ。
起き上がった雄熊は大きく口から息を吐き、きょとん、としか言いようのない驚いた顔をして、こちらを見る。
四つ足で堂々とした、でもどこか愛らしい姿。鮭でもくわえさせてあげたいな。
息を吸った己の鼻息の思ったよりも大きな音に弾かれるようにして、ツキヒグマは跳び上がる。草が揺れ、笹が音を立て、姿が消える。一目散に雄熊は、森の深い方へと去って行った。
この熊を縄張りの山から追い払うという、異世界のニワトリ。
たまごを付け狙ってくる魔物がいるとはいえ、改めて考えると、すごいな。地球のものより大きいっていったって熊との体格差は相当なものなんだけど、ここぞという時の群れの連携技でもあるんだろうか。
そういえば、熊と戦ったっていう伝説の格闘家か何かが日本にはいなかったっけ?
今日は、こんなことばっかり思い出す日だな。おにぎりで、思い出もない故郷が恋しくなったんだろうか。地球への帰り道も街道に戻る道も分かんないけど。
勇者も一応、伝説と神話に語られる存在ではある。こんなことくらいなら、史料に書き加えておくような話でもないだろう。
さて。熊と同じくらい、さっきから気になることがある。
どうして、この木が枯れたのか。母熊がこの大木の根元を巣穴に選んだのだ。しばらく前までは枯れそうにもなかったに違いない。
ツキヒグマは寒い地方以外では冬眠しないし、決まった繁殖時期もない。一年の内、生息している環境に合わせて良い時機を選び、子を産んで育てるそうだ。
母熊は出産までに蓄えた栄養で母乳を与えて、赤ちゃんを大きくする。その間はほとんど飲まず食わずらしい。子熊が巣穴から出られるまでを賄えるくらいに、しっかりと体重を増やした後で、巣ごもりする習慣だ。
そのための家に、枯れて倒れるかもしれない木の根元を選ぶことはないと思うんだけど。
外の騒ぎに穴の中からうなることもやめ、こちらを注意深くうかがう気配がする。巣にこもった親子を驚かせないようにと、逆に足音は立て、ここにいるよと知らせながら大木の幹を見上げ、周囲を回る。
あ、あれかな。熊が縄張りの印付けにする爪痕や、人が斧を入れられないような高い位置に、大きく斜めに傷があった。そこの周りはひどく腐っている。
あれだ。ドライアドだ。大木に寄生し、内部から枯らす、魔物の仕業だ。
半円の刃のような変わった形の角を持ち、それで幹を傷つけて、木の奥深くへと潜り込む。ひと抱えあったり、親指の長さほどだったり、大きさが様々なそいつらは一様に、昆虫に似た姿をしているそうだ。
時に寄生した大木を、化け大樹とも呼ばれる魔物に変えてしまう特殊な存在として図鑑に載っていた。
根っこを足にして動き回り、周囲の森や山々を破壊する化け大樹も、それの核として宿った魔物も、ドライアドと同じ名前で呼ばれる。
ここのは木の魔物化に失敗したのだろう。大木は枯れ、中で魔物も力尽きたようだ。
特殊だといわれるのは、木に寄生する方の魔物自体が人も獣も襲わないし、無力だということ。そして十中八九、木を魔物に変えることが出来ないうえに、魔力を使い果たして一緒に朽ちてしまうのだ。
元々は遠い昔の戦争か何かで、森に擬態させ、樹木そのものを侵入者の撃退や軍勢として戦わせるために作り出されたものらしい。
その時に、さなぎと呼ばれるドライアドの核になる物がばらまかれたそうで、近年でも魔物の被害で枯れた木があると、王国のあちこちに報告が残されている。滅多にはないことだが、化け大樹の方の出現も確認されているようだ。
本来は魔法で呼びかけ、さなぎを目覚めさせる者が要るらしいのだが、制作者の魔術師がいなくなった後も長い時間を経て魔力を蓄えることで覚醒し、虫型に変態したものが現れては木を枯らしているという。
目的を果たせずに朽ちるだけのものが多いのは、未完成のまま、さなぎがばらまかれたからだとも言われている。どうやら完成を急がされたか、使用目的が嫌になっての抵抗って可能性もありそうだ。
なんにしろ、この魔物の被害を受けた大木は確実に枯れてしまう。もったいない。
生えた草の様子からしても、この木はゆっくりと時間を掛けて朽ちたようだ。一気に朽ちると幹が即座に崩壊することもあるというから、熊の親子が無事で良かった。
あの雄熊は、魔物の気配を探りに来たのかもしれない。化け大樹の方のドライアドが暴れたら大変なことになっていた。確実に魔物が朽ちたのかを見届けに来たのかもしれないな。
なんか、悪いことした気分だ。あんなに驚かせなくても良かった気がする。
「グクーーーーー」
小さくか細く、母熊がうなった。そろそろどこかに行ってくれってことか。でも、このままこの木を置いておくと、いつ崩れてもおかしくはない。
太い枝に幹、そして、根が張り巡らされた斜面。辺りを見回し、声をかける。
「斬るよ」
神剣を抜き放って、跳ぶ。高く、梢の辺りまで神風を飛ばしながら、さらに白い刃を振り動かす。そうしながら落ちていく。
右に左に、斬り放った神剣の痕を残し、枯葉が舞い落ちるがごとく。
最後に一振り。風を起こすようにして、大きく薙ぐ。後は知らない。
立ち枯れした大木は、ばらばらに飛び、草と笹がぼうぼうと生えた空地に散らばる。木の根元に降り立ったこちらの肩辺りまでの高さで、大きな切り株を残して。
魔物は元々、存在しないもの。生物を模して造られた命のないものだ。だから倒すと魔力で構成された大部分が分解され、塵となってしまう。
もうすぐそうなる存在だったとでもいうように、大木の欠片たちは重さを感じさせず、やわらかな音を立てて、地面に転がっていった。
神剣を、手にした鞘へ普通に収める。柄に通した輪っかが、微かな音を鳴らした。
鈴みたいだな。これから山歩きする時は、この輪っかを鳴らして歩けばいいのかもしれない。
「しばらくは大丈夫かな」
雄熊や、通りがかりの勇者。厄介なやつの姿が消えたら、母子もここを後にするとは思う。
それまでの間、安全なように。枯れ木が倒れた衝撃で、根がひっくり返って斜面が崩れたりしないように。ここで森を山を、熊の親子を見守って来た大木は切り倒させてもらった。
「よし。じゃあ、行くからね」
暗い巣穴の奥にいる、臆病なツキヒグマの親子に声をかけて、そこを後にする。
空地の端の辺りまで歩んだ時、斬って飛ばした枯れた大樹のかたまりの側に、それを見つけた。若木が一本、生えている。
倒れた木は何の無駄にもならない。その命は次を、多くのものを育む。朽ちた幹は、本物の虫の寝床にもなるだろう。
こっちも寝床を見つけなきゃ。その前に、人里へ続く道を見つけるのが先か。
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