ベットプレイ

毎日のお味噌汁

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 ヴィィィィィィン
「……っ…んぅ……んっ…」
 卯月は薄暗い檻の中で眉を寄せ声をださないで済むようにシーツを口に含みながら小さく喘いでいた。
 同年代の青年よりも小さい背に程よく鍛えられた身体にはじんわりと汗をかいており、白い頬を紅潮させ、ふわふわとしていたであろう金髪をしっとりと濡らしている。
「ん、んっ………」
 ローターが両乳首にはテープで貼られ、尻には弱点に当たるようにエネマグラが入れられているが、全ての振動は弱く設定されていて、その優しく甘い刺激にじわじわと快感が溜まり腰はずくんと重くなる一方で熱は解放されることなく留まっている。

 ギシギシガタタッ
 うぁッああッ~~~イッ
 ズルッズルッ
 こーら。どこいくの?気持ち良くなってるところちゃんとみてもらおう?

 今いる檻はベッドの下にくっついていてシーツで隠されている。上での情事の音は一切遮られることなく伝わってきて振動まで伝わってくる。音を聞くと自分の大切な人が今他の人を触っているという事実を否応にもわからせられて視界が歪んでいく。涙がつたい頬はとっくに冷たくなっているのに腕は後ろ手で縛られているから耳を塞ぐこともできない。やめてと叫びたいけど、黙って静かに待っててね?と言われたのを守らないで冷たい目で見られたらと思うと声にならない。

 聞こえてくる声はいつもの声で相手は自分じゃないのにこんな状況なのに言葉にキュンと反応してしまうのが惨めで悔しくて涙が溢れる。

「んぅ…ふぁ……」

 言葉を聞いていると行為を思い出して勝手に腰が動いてしまう。

 あっ、やっ…ひぃッ
 どうしたの?イっちゃいそうなの?初めてあった人に触られて気持ちよくなっちゃうなんて淫乱。
 ちがっ……んぁッ……みないでッ、お願い。
 あぁそっか。1番見られたくない人に他の人でイッてるところ見られちゃうなんて"可哀想でかわいいね"

 え?
「ひぃッ♡あひゃぁやぁぁぁぁ♡んぅ……ふぇ?~~~~~ッ♡~~~~~ッ♡」
 びくりと大きく震えて背中を弓形にそらす。突然の大きな波に大きく目を見開き口をはくはくと魚のように開閉する。イケないくらいの刺激だったのに?なんで?頭の中はハテナでいっぱいなのに一度イッてしまうとその自分のうねりに合わせてエネマグラが弱点をグッグッと押してくるようになってしまって気持ちいいのが止まらない。

「いやぁ……やめっ止まってぇ……んぁぁ♡止まんなぃよぉ」
 もう止まらなくなってしまった波に声を抑えることも忘れて身体をびくっびくっと震わすことしかできない。どんなにイキっぱなしでもどんなに泣いて喘ごうとも上の行為が終わるまで放置され続けた。

 上の行為が終わる頃には気絶していて、身体を小刻みに震わし口を開けたまま白目をむいてピクピクと痙攣しながら床に突っ伏していた。

 キィっという音で意識を戻し、檻の扉の方をぼんやりと見つめると、こんなことをした本人と目が合い冷たい目で

「こんなんでもイケるんだ?へぇ?」
 
 と言われ背筋が震える。フルッと背筋を震わせるのをみるやいなや

「出てきなよ?それとも触られてもいないのにイッちゃって動くこともできない?」

 と言ってきたので震える身体に鞭を打ちどうにかゆっくり移動して足元に座り込み目を見つめる。皐月がこんな目で近くに来て?と言うときは足元に跪かないと自分からできるようになるまで、させてくださいと言うまで何度もゆっくりゆっくり中途半端に責め立てるのを知っていた。

 皐月の足元に跪くと、皐月は腰を落として俺の頬に手を添え目を見つめて
「どうして欲しい?」
と聞いてきた。
 
 玩具じゃなくちゃんと触って欲しいしぎゅっと抱きしめて欲しいけど、他の人を触ったその手で触られたくなくて、何より知らないキンモクセイの香りが鼻をくすぐるのが気に食わない。

 それで思わず
「腕解いて……もう寝るから…布団にはその匂い落としてから入ってよね」
 と答えてしまった。

 やってしまった。と思い見上げると
「ふーん。そっか…解くけどどろどろで風邪ひいちゃうといけないから身体拭くね」
 といい俺を持ち上げてベッドに横たえて身体を拭っていく……

「んっ……ふぁ……」
 
 さっきまで何度も達していた身体は優しく体を拭われる刺激だけで快感を拾ってしまう。

「っぁ……んっ……」

 タオルが胸の上を触れるか触れないかの距離で通過する度にぴくっぴくっと身体が動く。

 ……どうしよう。身体を拭いてもらってるだけなのに……ヤバぃ♡感じてるって気づかれたくないけど声ももれちゃうし腰も動いちゃうから、どうせもうバレてそうだ。

 スルーフワッ…スルルルル
「くぅ♡ふぁぁんぁ…つぁ♡ひぁぁ」
 
 過ぎる快感から逃れたくて無意識にずり上がるように腰が動く。

「逃げちゃダメだよ?風邪ひいちゃったら辛いのは誰?」

 腰をつかまれ元の位置まで引き下げられた。
 風邪ひかないために君のためにやってるんだからと言われてしまっては、もう俺は耐えるしかない。

 身体がベトベトしなくなる頃にはもうピクッピクッと身体を動かしながら
「……ッ♡……ッ♡」
 と言葉にならない声をあげることしか出来なくなっていた。もう頬はピンク色に染まっていてじんわりじんわりと重ねられた快感は甘い痺れとなって身体の中に鈍く留まっていて、とっくに強がりも消えうせていた。

「あっそうだ。まだ後ろの抜いてなかったね」
 という言葉に抜いた後のすき間に収まるものを想像してキュッとなる。抜いた後はきっと今日頑張ったことを褒めてくれて頭撫でながら優しくイかせてくれるのかな?なんて考えるとほわぁっと頬が緩んでしまう。

 コリッズルルル
「んぁぁぁぁ♡ッ」
 エネマグラを抜く時に弱点を刺激されイきそうになるがギリギリのところで解放されない。身体を拭いてもらっていた30分近くずっとかすめるような快感で高められていて、もうイきたい♡もうちょっとでイけるのに♡とそれしか考えられなくなっていた。あともう1回擦られればイける♡挿れられたらその瞬間にイけるからぁぁぁぁ♡と期待に胸を膨らませて皐月の目を見つめる。
 
「んっ……」
 目が合うとにっこりと笑って頬に手を添えてきた。その笑顔にここからは甘やかしてくれるのかな?と思い甘える様に頬をスリッスリッと手に擦り付けると皐月は卯月にドサッと覆いかぶさり……パッと手を離して起き上がって言った。

 「はぁ…でもやっぱシャワー浴びてくるね?」

 え?なんで?やだやだやだやだ!いっちゃやだよぉ……。え?嘘だよね?やぁシャワー行く前にイかしぇてぇ♡

 あっ本当に行っちゃう。離れていっちゃう……そんなぁやだぁ。あぅ……

「あっ……」
 俺の声が聞こえたのか一瞬皐月は立ち止まるがそのまま歩いて行ってしまう。

「さつきぃ♡行かないでぇ…触ってぇ♡イかせてぇ♡」

「匂い落としてきて欲しいんじゃないの?」
 
「いいの…そのままでいいからぁ♡」
 あぁ♡戻ってきてくれたぁ♡さつきぃ♡さつきぃ♡

「このままでいいの?どう触って欲しいの?」

「イかしぇてぇ♡イかしぇてほしいのぉ♡」

「どうやってイかせればいいの?お胸だけでイってみようか?」

「やだぁ……さつきのちょうだい♡さつきのがいいのぉ♡」

「じゃあ俺を誘惑してみてよ?」

「っ……んっ……ふっ……ん」
 皐月の手を取り指先を口に含みチロチロと舐める。

「んぱっ……」
 皐月の手全体がしっとりするまで口に含み、口から離したあと、皐月に背を向けるようにし、肩をベットにつけて腰を突き出すようにし後孔が見えるように広げて

「んっ……なかにさつきのを挿れて♡うづきをいじめてください♡」

「んー?本当はもうちょっと頑張れると思うけど今日はいじめ過ぎちゃったからこのくらいで許してあげる。」
 

 皐月はそういうと俺を抱きはじめた。
 
「うぅ!?ひっぐっ……ひゃぁ!んぐっ!?いっイッ!?」

 そこからは一切の容赦もなく責め立てられて、もう何回イったかわからない

「あぁぁああっ!やめっ!まっ…またいヴっ!んうぅぅうう!いゃっ!――っひっいぐっ!もうゆるしっ…やぁ!とまって!たすけてぇ」

 もはや喘ぎなのか叫びなのかも分からない声で何度懇願しても止まってくれることはない。

「さつきっ!もうっお腹いっぱっ……い。いっぱいだからぁっ!はいんなぁっ……ぬいてぇ」

「自分から欲しいって言ったんでしょ?言葉の責任は取らなきゃ?」
 皐月は笑顔で歌うように告げる。

「やぁ!うぐっ……やめへぇ!んぅ!」

「やめて欲しいの?嘘つきはダメだよ。信じて貰えなくなっちゃうよ?」
 と言いながら一切の動きは緩めずもう何時間経ったのかも分からない。

 ズローーーー
「うぁっぅ――――」

 ゴチュン
「おっ、ぅえっぐっ……ひっ」
 逃げないとと思いうつ伏せのまま体を引きずるようにしてベッドから逃げようとするも、皐月がそれを許すはずもなく、腰を掴まれ引きずり戻され仰向けにされる。

「ひっ…いゃぁっ…まってっまって」

「待たない」

「あぅっ、おぐっ――っひゃぁ」
 際限のない快感が怖くて、必死に皐月に手を伸ばし、しがみつく。

「どうしたの?自分を責めてる相手に縋るしかないなんて"可哀想でかわいいね"」

「ひぁ♡あぁぁぁ!ふぇ?ぐぁぁああ!あぅっ、これ?なんっ……なの♡」

「なんだろうねぇ?そうだ……これで?今日俺がなんで怒ったかわかった?」

「んぐっ――っ……ひゃぁっわかったぁわかったぁからぁ♡」

「じゃあ教えてよ?なんで怒ったのか」

「ふぁっ……かってにっ家を出てっほかのっ……うぇぁ――っ人とっ♡喋ってんぁっ…ふぇあっごめんなしゃい」

「そうだね。他の人とお喋りされて辛かった俺の気持ち今日わかってくれた?」

 フンフン
「んっ……んっ」
 必死に首を縦に振って答える。

「じゃあこれからは家から勝手に出ないってお約束して」

「……あぅっ……しゅるっ……しゅる♡」

「言って?」

「~~っもうっ~うづきはぁ……んぐっ……かっぁ……かってにぃ~~っいぇいえっからぁでっ~~んぁっひゃぁまってしゃべれなっ……とまってぇ」

「で?」

「んぁっ~~っでません♡」

「よくできました。」

「んんっふぁ……」
 皐月が優しく褒めてくれて安心したのかそこで意識が途絶えた。だから皐月の

「ずっと一緒にいようね。愛してるよ。」
 という声は聞こえなかった。

 
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