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第12章 身分は超えられない?
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一方で、コラリー様の婚約者、セザール様は1週間に1度、アルノ―家を訪れていた。
「久しぶりだね、コラリー嬢。」
「セザール様。」
2人は、会うと皆の前で、うっとりしながら抱き締め合う。
まるで、周りの人は目に入っていないようだ。
すると、セザール様は私を見て、目をキラキラさせた。
「やあ、アンジェリク。恋の方はどうだい?」
「えっ?」
私が目をパチパチさせると、セザール様はニコッと笑った。
「いつもコラリー嬢から、話を手紙で聞いているよ。オラース殿と恋愛をしているのだろう?」
「は、はあ……」
セザール様の後ろで、コラリー様がごめんと、謝っている。
まあ、上手くいっていれば、こんな時にも、明るく笑えるのだけど。
「その様子だど、上手くいっていないみたいだね。」
「ははは、まあ。」
セザール様は、私の背中に手を当てた。
「コラリー嬢からは、君の家が経済的に困っているから、アルノ―家はあまりいい返事をしないと書いてあった。」
「そうなんです。」
「でも、コラリー嬢が私と結婚すれば、アルノ―家だって経済的に安定する。そうすれば、話も変わるだろう。」
「セザール様……」
なんて、お優しい人なんだろう。セザール様!
「じゃあ、私はコラリー嬢とデートを楽しんでくるからね。」
その時、私はふと、エリクが言っていた事を思い出した。
「あの、セザール様。」
「ん?」
セザール様は、面倒な顔もせず、振り向いてくれた。
「私、コラリー様と恋愛をして下さいって、セザール様に頼みました。」
「うん。そうだね。」
「友人に言われたんです。下手に恋愛すると、気持ちが冷めたらどうするんだって。」
「はははっ!」
セザール様は、笑い飛ばした。
「何を言うかと思えば。そうだね、そういう事もあるね。でも、私とコラリー嬢は、会う度に気持ちが燃え上がっているよ。」
私は嬉しくなった。
ほら、エリク見なさい!
そういう恋愛もあるのよ。
何より、コラリー様がそんなに思われていて、嬉しかった。
「心配しなくてもいいよ、アンジェリク。」
「はい。ありがとうございます。」
私はセザール様に、頭を下げた。
そして、セザール様はコラリー様の元へ行く。
よかった。
コラリー様、お幸せな時間を。
その時だった。
後ろから誰かに、肩を叩かれた。
振り返ると、そこにはオラース様が、立っていた。
「アンジェ、君の思う通りになって、よかった。」
「オラース様……」
「僕もね。本当は、結婚前に恋愛するなんて、無駄だと思っていた。でも、君と出会って違うと気づいた。姉さんも同じように恋愛する相手がいて、良かったよ。」
「はい!」
私の胸に、嬉しい気持ちが、湧き上がってきた。
オラース様もコラリー様も、恋愛して幸せになって欲しい。
その為には、私もしっかりしなきゃ。
「そうだわ。せっかくセザール様が来ているのだから、スペシャルブレンドを飲んで頂かなくては。」
私は張り切って、キッチンへ向かった。
ティーカップも、ちょっとハートっぽい柄にしよう。
そして私は、茶葉も用意すると、コラリー様の部屋にティーセットを運んだ。
「セザール様、コラリー様……」
部屋のドアを開けようとすると、中の二人の会話が聞こえてきた。
「オラースとアンジェは、結婚できるのかしら。」
「難しいだろうね。」
難しい?
さっきは、自分達が結婚したら、話は変わるって言っていたのに。
「貴族と言うのは、身分を重んじるからね。私とコラリー嬢が出会えたのも、同じ公爵家だからだ。」
「でも、アンジェリクの実家のフェーネル家も公爵家よ?」
「同じ公爵家でも、微妙に差がある。フェーネル家は成り上がりだからね。先祖代々続いているアルノ―家とは、格式が違う。」
気づいたら、私の手は震えていた。
やっぱり、私達フェーネル家は、こういうところでも、格式は低いとみなされるんだ。
だったら何で、フェーネル家は公爵になったの?
その下の身分でもよかったじゃない!
「アンジェリク嬢。」
気づくとエリクが、側にいた。
「どうしたのですか?」
私は、頭を横に振った。
「ううん。何でもない。」
私が部屋の中に行こうとした時だ。
エリクが、私の手に触れた。
「……辛いなら、俺が行こうか?」
真っすぐなエリクの瞳。
私を守ろうとしてくれているのね。
「ううん。今日は、セザール様にスペシャルブレンドを飲んで貰わなきゃ。」
「そうか。アンジェリク嬢のスペシャルブレンドだったら、セザール様も気に入って下さるよ。」
「ありがとう、エリク。」
エリクが後ろに下がると、私はコラリー様の部屋のドアを開けた。
「失礼します。紅茶をお持ちしました。」
「アンジェ!」
コラリー様は驚いていた。
きっと、今の話を聞いていたかもしれないと、思ったから?
「今日はセザール様に、スペシャルブレンドをご披露します。」
「おお、それは楽しみだ。」
セザール様は、さすがだ。
何があっても冷静だ。
そして私は、二人の前でスペシャルブレンドを、調合した。
お湯を入れ、茶葉を浮かす。
そして、用意したハートに見える柄のティーカップに、紅茶を注いだ。
「うん、いい香りだね。」
セザール様は、目を瞑って、香りを楽しんでいる。
「お待たせ致しました。スペシャルブレンドです。」
コラリー様とセザール様の前に、ティーカップを置いた。
「わあ。」
コラリー様は、スペシャルブレンドに喜んでいる。
よかった。
何より、コラリー様が嬉しそうにしてくれるのが、私も嬉しい。
問題は、セザール様だ。
せっかく作ったスペシャルブレンドも、セザール様が気に入って下さらなければ、水の泡だ。
そして、セザール様が紅茶を飲んだ。
「うん、いい味だね。」
けれどセザール様は、そう言ったきり、紅茶に手を付けなかった。
失敗だ。
また新しいスペシャルブレンドを、来週まで考えなければ。
その前に、ノーマルな紅茶を飲んで貰って、反応を見る?
うーん。難しい。
「アンジェ、アンジェ。」
コラリー様が私を呼ぶ。
「はい。」
「眉間にシワが寄っているわよ。」
私は慌てて、眉間をマッサージした。
「ははは!アンジェリクは、面白いね。」
それを見たセザール様も、笑っている。
いい雰囲気だ。
私はここで、退散しよう。
「紅茶のお代わりは如何ですか?」
「頂こう。」
セザール様は、一口だけ飲んだ紅茶を、一気に飲み干した。
「何になさいますか?」
「そうだな。ダージリンにしようか。」
「かしこまりました。」
もしかしてセザール様は、ノーマルな紅茶がお好き?
「お砂糖やミルク、レモンは入れますか?」
「いや、そのままでいいよ。アンジェリク。」
やはり、その可能性高いわね。
淹れ直した紅茶を、セザール様は楽しみながら飲んでいる。
あまりいろいろ入れない方が、セザール様好み?
そして、お砂糖、ミルク、レモンを入れないで楽しめる紅茶?
ふむふむ。
その瞬間、コラリー様が笑った。
「また眉間にシワが寄っているわよ、アンジェ。」
「すみません。」
眉間をマッサージしながら、ちらっとセザール様を見た。
コラリー様を見て、微笑んでいる。
恋をする二人には、邪魔者はいらないって事か。
「では、私は失礼致します。」
「あら、アンジェ。もっといてもいいのに。」
「後は、お二人でごゆっくり。」
そして紅茶セットを持って、コラリー様の部屋を出た。
ああ、二人はいいなぁ。
想い合っていて、そして両親にも許されているから、結婚もできる。
それに比べて私は……
足が止まった。
胸が痛い。
その時だった。
「アンジェリク嬢。」
顔を上げると、エリクがいた。
「どうでした?セザール様にスペシャルブレンドを、差し上げたのでしょう?」
「ああ……セザール様、ストレートティーがお好きなようで、ブレンドはあまりお好きじゃないみたい。」
「そうでしたか。せっかく、いろいろ勉強したのに。」
「ねえ。」
無理して笑った。
でも、エリクには分かったみたい。
「アンジェリク。無理して笑うなよ。」
「エリク……」
「やっぱり俺じゃダメか?」
私は、セザール様の言葉を思い出した。
「私とエリクは、身分が違うでしょ。」
「でも、一生懸命説得すればっ!」
「身分は超えられない。それは、エリクを選んでも一緒よ。」
「アンジェリク……」
私はエリクの側を通って、歩き始めた。
そう。セザール様が言う通り、身分は超えられない。
でも、同じ公爵家のオラース様なら、超えられそうな気がするの。
なんだって、私達には愛があるんだから。
「めそめそしない!」
私は両頬を手で叩いた。
「来週までに、セザール様に気に入って頂ける紅茶を、考えなきゃ。」
私は心機一転、キッチンに向かった。
「久しぶりだね、コラリー嬢。」
「セザール様。」
2人は、会うと皆の前で、うっとりしながら抱き締め合う。
まるで、周りの人は目に入っていないようだ。
すると、セザール様は私を見て、目をキラキラさせた。
「やあ、アンジェリク。恋の方はどうだい?」
「えっ?」
私が目をパチパチさせると、セザール様はニコッと笑った。
「いつもコラリー嬢から、話を手紙で聞いているよ。オラース殿と恋愛をしているのだろう?」
「は、はあ……」
セザール様の後ろで、コラリー様がごめんと、謝っている。
まあ、上手くいっていれば、こんな時にも、明るく笑えるのだけど。
「その様子だど、上手くいっていないみたいだね。」
「ははは、まあ。」
セザール様は、私の背中に手を当てた。
「コラリー嬢からは、君の家が経済的に困っているから、アルノ―家はあまりいい返事をしないと書いてあった。」
「そうなんです。」
「でも、コラリー嬢が私と結婚すれば、アルノ―家だって経済的に安定する。そうすれば、話も変わるだろう。」
「セザール様……」
なんて、お優しい人なんだろう。セザール様!
「じゃあ、私はコラリー嬢とデートを楽しんでくるからね。」
その時、私はふと、エリクが言っていた事を思い出した。
「あの、セザール様。」
「ん?」
セザール様は、面倒な顔もせず、振り向いてくれた。
「私、コラリー様と恋愛をして下さいって、セザール様に頼みました。」
「うん。そうだね。」
「友人に言われたんです。下手に恋愛すると、気持ちが冷めたらどうするんだって。」
「はははっ!」
セザール様は、笑い飛ばした。
「何を言うかと思えば。そうだね、そういう事もあるね。でも、私とコラリー嬢は、会う度に気持ちが燃え上がっているよ。」
私は嬉しくなった。
ほら、エリク見なさい!
そういう恋愛もあるのよ。
何より、コラリー様がそんなに思われていて、嬉しかった。
「心配しなくてもいいよ、アンジェリク。」
「はい。ありがとうございます。」
私はセザール様に、頭を下げた。
そして、セザール様はコラリー様の元へ行く。
よかった。
コラリー様、お幸せな時間を。
その時だった。
後ろから誰かに、肩を叩かれた。
振り返ると、そこにはオラース様が、立っていた。
「アンジェ、君の思う通りになって、よかった。」
「オラース様……」
「僕もね。本当は、結婚前に恋愛するなんて、無駄だと思っていた。でも、君と出会って違うと気づいた。姉さんも同じように恋愛する相手がいて、良かったよ。」
「はい!」
私の胸に、嬉しい気持ちが、湧き上がってきた。
オラース様もコラリー様も、恋愛して幸せになって欲しい。
その為には、私もしっかりしなきゃ。
「そうだわ。せっかくセザール様が来ているのだから、スペシャルブレンドを飲んで頂かなくては。」
私は張り切って、キッチンへ向かった。
ティーカップも、ちょっとハートっぽい柄にしよう。
そして私は、茶葉も用意すると、コラリー様の部屋にティーセットを運んだ。
「セザール様、コラリー様……」
部屋のドアを開けようとすると、中の二人の会話が聞こえてきた。
「オラースとアンジェは、結婚できるのかしら。」
「難しいだろうね。」
難しい?
さっきは、自分達が結婚したら、話は変わるって言っていたのに。
「貴族と言うのは、身分を重んじるからね。私とコラリー嬢が出会えたのも、同じ公爵家だからだ。」
「でも、アンジェリクの実家のフェーネル家も公爵家よ?」
「同じ公爵家でも、微妙に差がある。フェーネル家は成り上がりだからね。先祖代々続いているアルノ―家とは、格式が違う。」
気づいたら、私の手は震えていた。
やっぱり、私達フェーネル家は、こういうところでも、格式は低いとみなされるんだ。
だったら何で、フェーネル家は公爵になったの?
その下の身分でもよかったじゃない!
「アンジェリク嬢。」
気づくとエリクが、側にいた。
「どうしたのですか?」
私は、頭を横に振った。
「ううん。何でもない。」
私が部屋の中に行こうとした時だ。
エリクが、私の手に触れた。
「……辛いなら、俺が行こうか?」
真っすぐなエリクの瞳。
私を守ろうとしてくれているのね。
「ううん。今日は、セザール様にスペシャルブレンドを飲んで貰わなきゃ。」
「そうか。アンジェリク嬢のスペシャルブレンドだったら、セザール様も気に入って下さるよ。」
「ありがとう、エリク。」
エリクが後ろに下がると、私はコラリー様の部屋のドアを開けた。
「失礼します。紅茶をお持ちしました。」
「アンジェ!」
コラリー様は驚いていた。
きっと、今の話を聞いていたかもしれないと、思ったから?
「今日はセザール様に、スペシャルブレンドをご披露します。」
「おお、それは楽しみだ。」
セザール様は、さすがだ。
何があっても冷静だ。
そして私は、二人の前でスペシャルブレンドを、調合した。
お湯を入れ、茶葉を浮かす。
そして、用意したハートに見える柄のティーカップに、紅茶を注いだ。
「うん、いい香りだね。」
セザール様は、目を瞑って、香りを楽しんでいる。
「お待たせ致しました。スペシャルブレンドです。」
コラリー様とセザール様の前に、ティーカップを置いた。
「わあ。」
コラリー様は、スペシャルブレンドに喜んでいる。
よかった。
何より、コラリー様が嬉しそうにしてくれるのが、私も嬉しい。
問題は、セザール様だ。
せっかく作ったスペシャルブレンドも、セザール様が気に入って下さらなければ、水の泡だ。
そして、セザール様が紅茶を飲んだ。
「うん、いい味だね。」
けれどセザール様は、そう言ったきり、紅茶に手を付けなかった。
失敗だ。
また新しいスペシャルブレンドを、来週まで考えなければ。
その前に、ノーマルな紅茶を飲んで貰って、反応を見る?
うーん。難しい。
「アンジェ、アンジェ。」
コラリー様が私を呼ぶ。
「はい。」
「眉間にシワが寄っているわよ。」
私は慌てて、眉間をマッサージした。
「ははは!アンジェリクは、面白いね。」
それを見たセザール様も、笑っている。
いい雰囲気だ。
私はここで、退散しよう。
「紅茶のお代わりは如何ですか?」
「頂こう。」
セザール様は、一口だけ飲んだ紅茶を、一気に飲み干した。
「何になさいますか?」
「そうだな。ダージリンにしようか。」
「かしこまりました。」
もしかしてセザール様は、ノーマルな紅茶がお好き?
「お砂糖やミルク、レモンは入れますか?」
「いや、そのままでいいよ。アンジェリク。」
やはり、その可能性高いわね。
淹れ直した紅茶を、セザール様は楽しみながら飲んでいる。
あまりいろいろ入れない方が、セザール様好み?
そして、お砂糖、ミルク、レモンを入れないで楽しめる紅茶?
ふむふむ。
その瞬間、コラリー様が笑った。
「また眉間にシワが寄っているわよ、アンジェ。」
「すみません。」
眉間をマッサージしながら、ちらっとセザール様を見た。
コラリー様を見て、微笑んでいる。
恋をする二人には、邪魔者はいらないって事か。
「では、私は失礼致します。」
「あら、アンジェ。もっといてもいいのに。」
「後は、お二人でごゆっくり。」
そして紅茶セットを持って、コラリー様の部屋を出た。
ああ、二人はいいなぁ。
想い合っていて、そして両親にも許されているから、結婚もできる。
それに比べて私は……
足が止まった。
胸が痛い。
その時だった。
「アンジェリク嬢。」
顔を上げると、エリクがいた。
「どうでした?セザール様にスペシャルブレンドを、差し上げたのでしょう?」
「ああ……セザール様、ストレートティーがお好きなようで、ブレンドはあまりお好きじゃないみたい。」
「そうでしたか。せっかく、いろいろ勉強したのに。」
「ねえ。」
無理して笑った。
でも、エリクには分かったみたい。
「アンジェリク。無理して笑うなよ。」
「エリク……」
「やっぱり俺じゃダメか?」
私は、セザール様の言葉を思い出した。
「私とエリクは、身分が違うでしょ。」
「でも、一生懸命説得すればっ!」
「身分は超えられない。それは、エリクを選んでも一緒よ。」
「アンジェリク……」
私はエリクの側を通って、歩き始めた。
そう。セザール様が言う通り、身分は超えられない。
でも、同じ公爵家のオラース様なら、超えられそうな気がするの。
なんだって、私達には愛があるんだから。
「めそめそしない!」
私は両頬を手で叩いた。
「来週までに、セザール様に気に入って頂ける紅茶を、考えなきゃ。」
私は心機一転、キッチンに向かった。
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