16 / 32
眠れない日
①
しおりを挟む
待って!
ハーキムさんは悪くない‼
私は、宝石なんて盗んでない!
ジャラールさん!!
「紅葉!しっかりしろ!」
強く揺らされて、目を開けた。
「光……清?」
「よかった~どうなるかと思った。」
光清が後ろへ倒れ込む。
「本当にもう、心配したんだからね。」
その隣には、ときわもいる。
「ときわ……」
「ときわ~じゃないよ!いくら起こしても起きないし。泣き叫び出すし!」
泣き叫ぶ?
私が?
ああ、思い出した。
持っていたペンダントが、探していた宝石だと、疑われて。
ハーキムさんはそんな私をかばって、ジャラールさんに殺されそうになったんだ。
私は体を横にして、顔を両手で覆った。
後から後から涙が溢れてくる。
「紅葉?」
ときわが心配して、私の顔を覗く。
「ごめん。何でもないの。」
そう答えた私に、光清が低い声で尋ねる。
「また夢の中で、あいつらと会ったんだろう?」
光清の言葉に、涙が止まる。
「えっ?何?あいつらって。」
ときわだけが、まだ状況を飲み込めていない様子だった。
「前、紅葉が夢の中でイケメンと会っているって、言ってただろう?」
「うん、言ってた。」
「そいつらだよ。夢の中での出来事じゃない。紅葉は眠っている時に、本当に会ってるんだよ。」
ときわからは、返事がない。
多分唖然としているんだと思う。
「紅葉。何があったんだ。本当の事を教えてくれ。」
教えたくない。
だって分からない。
話す事全て信じて貰えるか。
「紅葉!」
顔を両手で覆っていても、光清が心配して私の顔を覗いてくれているのが分かる。
「お願いだ!紅葉!」
体を光清に揺らされる。
それでも返事ができない。
「……どうしてなんだよ。俺には話せない理由でもあるのかよ。」
光清の涙ぐむ声が聞こえる。
「なあ!紅葉!!答えてくれよ‼」
光清に激しく揺らされる中、急にそれが止まった。
「光清、私に任せて。」
ときわが止めてくれた。
「私なら紅葉も話せるかもしれないし。」
すると光清が私から離れ、部屋を出ていく音がした。
「さあて紅葉。光清、いなくなったよ。話してごらん。」
それでも私は、だったらと話せる気分にはならなかった。
「なあに気にしてんの?」
ときわは、いつもと同じように話しかけてくる。
「私は、紅葉の言った事、全部信じるよ。」
その一言が、私の固くなった心を解きほぐす。
「……嘘だとか、妄想だと思わない?」
「当たり前じゃん。だって実際、紅葉が見て経験してきたことでしょ?」
私はその言葉で、やっと起き上がる事ができた。
「ワオ!ひどい顔。相当な経験だね。」
私は少しだけ微笑んだ。
「じゃあ、最初から話して。」
「最初から?」
「うん。なんでそんな貴重な経験が、紅葉の身に起こるようになったのか。」
私は、図書室での出来事を思い出した。
「……修学旅行に来る前に、図書室で下見したでしょう?」
「うんうん、した。」
「その時に、図書室の奥で例の本をみつけたの。」
「ああ、アラビア語で書いてあるって言ってた?」
私は、小さく頷いた。
「帰り際、宝石の付いたペンダントを拾って……。」
「ペンダント……」
その時、枕の端からペンダントのチェーンが見えた。
それを手に取る。
「もしかして、それ?」
「うん。」
これを見た時の、ジャラールさんの顔を思い出す。
これがここにあると言う事は、ジャラールさんの元から、これは無くなってしまったんだろうか。
「これがいつの間にか、スカートの中に入っていて……それで夢を見たの。」
「イケメン二人に、会う夢ね。」
私は頷きながら、すっかりときわのペースに、はまりまくっていた。
「二人は将来の女王になる人を、病から救う為に、この宝石を探して、オアシスまで行く途中だった。」
イケメンの片方は王子で、もう一人は王子の付き人である事。
将来の女王は、王子の母親違いの妹だけれど、二人は愛し合っている事。
途中で穴の中に引きずり込まれたけれど、それは事前に本で読んでいたから、二人を救う事ができた事を話した。
「なんか不思議だね。本の中と経験がリンクしてるなんて。」
「うん。」
「しっかし、その王子も苦労人だね。妹を好きになって結ばれないのに、愛し合っちゃうなんてさ。」
「苦労人?」
「そう。恋が実らないなんて、この世の半分の苦労を背負っているみたいなもんだよ。」
ときわらしい言葉に、いつもなら笑っていた。
でも、今はジャラールさんの事を思い出してしまう。
「おおっと!どうしたあ?」
ときわが慌てて、背中を擦ってくれた。
「本当だよね。恋が実らないって、辛くて辛くて仕方ないよね。」
「ええ~ええ~それは~光清の事じゃないよね。」
「うん!」
私は、泣きじゃくりながら、心の内をときわに伝えた。
「わ、私の好きな人っっ、その王子様なの!」
「えっ?」
「普段は優しくて親切なのに、その女王様の事になると、人が変わったみたいにはりきって……ああ、私がどんなに頑張っても、その人には敵わないんだなあって思うと……悲しくて悲しくて。」
話しているうちに、嗚咽が止まらない。
「それで肝心のオアシスに着いたら、このペンダントの宝石が二人の探していたモノだって、分かって……」
「それまで知らなかったの!?」
「まさか自分が持っているモノだなんて!でも一番辛いのが、その好きな王子様に、私がその宝石を盗んだんじゃないかって、疑われて……」
その時、部屋の扉が開いた。
「光清……」
私が名前を呼ぶと、光清は部屋の中に入って来て、私を突然抱き締めた。
「ごめん。扉の外側で話聞いてた。」
「えっ!?」
「紅葉、もう寝るな!」
あまりにも突拍子のない提案に、私とときわは顔を合わせた。
「寝るからそんな辛い思いをするんだ。俺、紅葉を絶対に寝せない。」
「光清……」
「だからそんな男の事、忘れろよ!他の女を第一に考えているような奴、紅葉には相応しくない‼」
なんて力強い気持ちなんだろう。
まだ分からないけれど、これが男の人に愛されるって事なんだろうか。
朝からいい匂いがする光清の背中に、そっと腕を回そうとすると、光清の肩の向こうにときわのニヤついた顔が見えた。
「ときわ?」
「ぷぷぷっ。お二人さん、お熱いね。寝せないなんて高校生が言うセリフ?」
途端に光清と二人で恥ずかしくなって、すぐに体を離した。
「あっ、いや、ごめん。つい……」
「ううん。私の方こそ……」
なんだか光清の顔が見れない。
「それにしても、いつまで寝かせないつもり?」
「えっ、ああ……」
「紅葉は寝ているようで、違う世界に行っている。その間、脳みそは休んでいないから、いつもよりも眠気に襲われるはずよ。」
ときわに言われている隙に、私は生欠伸が絶えない。
「いつまでって……いつまでなんだ……」
光清が考え込む。
その間にコクっとなって、一瞬砂漠の世界が見える。
「紅葉!」
光清に起こされ、こっちの世界に戻ってきた。
「あっ……」
「危ない。」
そんな私と光清を見ても、ときわは冷静だ。
「そうやって紅葉が眠りそうになったら、起こし続けるわけ?」
「じゃあ、どうすればいいんだよ。」
半分逆ギレ気味な光清に、ときわは頭を抱えて考える。
「ずっと動き続けたら?」
「動き続ける?」
「立ちながらでも寝れるって言うけど、それって止まってるからじゃん。動きながら寝た人っていないでしょ。」
光清はポンッと手を叩いた。
「それ、いい。ときわ、頭いいな。」
二人は盛り上がっているけれど、私は何とも言えない。
眠るなって言うけれど、このとてつもなく眠い中で、眠らないでいるなんて有り得ない程難しい。
そんな中、担任の神崎先生が部屋に乱入。
「まだ着替えてないの?早くしないと、置いて行くわよ?」
いっそ置いて行ってほしいと思うけど、いかんいかん。
ここは旅館なのだ。
「すみません。急いで準備します。」
現れた光清の無駄な色気に、神崎先生もメロメロ。
「いいのよ。バスの中で待ってるからね。」
メロメロになりながら、神崎先生は行ってしまった。
「じゃあ二人共、準備ができたらバスで落ち合おう。」
「おう!」
ときわが右手を高く上げる。
「紅葉は?」
光清とときわが私をそっと見つめる。
「お、おう?」
私は小さく右手を上げた。
それを合図に、それぞれ行動を始める。
さしずめ、私とときわは着替えからだ。
「ごめんね、ときわ。面倒臭い事に巻き込んで。」
ときわは笑って見せた。
「そんなの言いっ子無し。友達なら当たり前じゃん。」
お互い着替えながら、二人で笑い合った。
ありがとう、ときわ。
ものすごく友情を感じるよ。
着替えが終わった私達は、クラスのみんなが待つ、バスに乗り込んだ。
「はい。じゃあ、みんな乗ったわね。出発!」
神崎先生の号令で、バスはホテルを離れて行く。
「今日はみんな、お待ちかねの金閣寺に向かうわよ~」
なせが神崎先生は、張り切っている。
「確か神崎ちゃんの実家、こっちだよな。」
「あらま。いいところに住んでいるのね~」
光清とときわは、途端に嫉妬の火花、バチバチ。
一般市民の私は、関わらないように知らない振り。
でもちょっと気が緩むと、瞼が重くなる。
本当はジャラールさんに会いたい。
疑われてても、ネシャートさんを思っていても、好きな気持ちには変わりない。
ジャラールさん……
ハーキムさんは悪くない‼
私は、宝石なんて盗んでない!
ジャラールさん!!
「紅葉!しっかりしろ!」
強く揺らされて、目を開けた。
「光……清?」
「よかった~どうなるかと思った。」
光清が後ろへ倒れ込む。
「本当にもう、心配したんだからね。」
その隣には、ときわもいる。
「ときわ……」
「ときわ~じゃないよ!いくら起こしても起きないし。泣き叫び出すし!」
泣き叫ぶ?
私が?
ああ、思い出した。
持っていたペンダントが、探していた宝石だと、疑われて。
ハーキムさんはそんな私をかばって、ジャラールさんに殺されそうになったんだ。
私は体を横にして、顔を両手で覆った。
後から後から涙が溢れてくる。
「紅葉?」
ときわが心配して、私の顔を覗く。
「ごめん。何でもないの。」
そう答えた私に、光清が低い声で尋ねる。
「また夢の中で、あいつらと会ったんだろう?」
光清の言葉に、涙が止まる。
「えっ?何?あいつらって。」
ときわだけが、まだ状況を飲み込めていない様子だった。
「前、紅葉が夢の中でイケメンと会っているって、言ってただろう?」
「うん、言ってた。」
「そいつらだよ。夢の中での出来事じゃない。紅葉は眠っている時に、本当に会ってるんだよ。」
ときわからは、返事がない。
多分唖然としているんだと思う。
「紅葉。何があったんだ。本当の事を教えてくれ。」
教えたくない。
だって分からない。
話す事全て信じて貰えるか。
「紅葉!」
顔を両手で覆っていても、光清が心配して私の顔を覗いてくれているのが分かる。
「お願いだ!紅葉!」
体を光清に揺らされる。
それでも返事ができない。
「……どうしてなんだよ。俺には話せない理由でもあるのかよ。」
光清の涙ぐむ声が聞こえる。
「なあ!紅葉!!答えてくれよ‼」
光清に激しく揺らされる中、急にそれが止まった。
「光清、私に任せて。」
ときわが止めてくれた。
「私なら紅葉も話せるかもしれないし。」
すると光清が私から離れ、部屋を出ていく音がした。
「さあて紅葉。光清、いなくなったよ。話してごらん。」
それでも私は、だったらと話せる気分にはならなかった。
「なあに気にしてんの?」
ときわは、いつもと同じように話しかけてくる。
「私は、紅葉の言った事、全部信じるよ。」
その一言が、私の固くなった心を解きほぐす。
「……嘘だとか、妄想だと思わない?」
「当たり前じゃん。だって実際、紅葉が見て経験してきたことでしょ?」
私はその言葉で、やっと起き上がる事ができた。
「ワオ!ひどい顔。相当な経験だね。」
私は少しだけ微笑んだ。
「じゃあ、最初から話して。」
「最初から?」
「うん。なんでそんな貴重な経験が、紅葉の身に起こるようになったのか。」
私は、図書室での出来事を思い出した。
「……修学旅行に来る前に、図書室で下見したでしょう?」
「うんうん、した。」
「その時に、図書室の奥で例の本をみつけたの。」
「ああ、アラビア語で書いてあるって言ってた?」
私は、小さく頷いた。
「帰り際、宝石の付いたペンダントを拾って……。」
「ペンダント……」
その時、枕の端からペンダントのチェーンが見えた。
それを手に取る。
「もしかして、それ?」
「うん。」
これを見た時の、ジャラールさんの顔を思い出す。
これがここにあると言う事は、ジャラールさんの元から、これは無くなってしまったんだろうか。
「これがいつの間にか、スカートの中に入っていて……それで夢を見たの。」
「イケメン二人に、会う夢ね。」
私は頷きながら、すっかりときわのペースに、はまりまくっていた。
「二人は将来の女王になる人を、病から救う為に、この宝石を探して、オアシスまで行く途中だった。」
イケメンの片方は王子で、もう一人は王子の付き人である事。
将来の女王は、王子の母親違いの妹だけれど、二人は愛し合っている事。
途中で穴の中に引きずり込まれたけれど、それは事前に本で読んでいたから、二人を救う事ができた事を話した。
「なんか不思議だね。本の中と経験がリンクしてるなんて。」
「うん。」
「しっかし、その王子も苦労人だね。妹を好きになって結ばれないのに、愛し合っちゃうなんてさ。」
「苦労人?」
「そう。恋が実らないなんて、この世の半分の苦労を背負っているみたいなもんだよ。」
ときわらしい言葉に、いつもなら笑っていた。
でも、今はジャラールさんの事を思い出してしまう。
「おおっと!どうしたあ?」
ときわが慌てて、背中を擦ってくれた。
「本当だよね。恋が実らないって、辛くて辛くて仕方ないよね。」
「ええ~ええ~それは~光清の事じゃないよね。」
「うん!」
私は、泣きじゃくりながら、心の内をときわに伝えた。
「わ、私の好きな人っっ、その王子様なの!」
「えっ?」
「普段は優しくて親切なのに、その女王様の事になると、人が変わったみたいにはりきって……ああ、私がどんなに頑張っても、その人には敵わないんだなあって思うと……悲しくて悲しくて。」
話しているうちに、嗚咽が止まらない。
「それで肝心のオアシスに着いたら、このペンダントの宝石が二人の探していたモノだって、分かって……」
「それまで知らなかったの!?」
「まさか自分が持っているモノだなんて!でも一番辛いのが、その好きな王子様に、私がその宝石を盗んだんじゃないかって、疑われて……」
その時、部屋の扉が開いた。
「光清……」
私が名前を呼ぶと、光清は部屋の中に入って来て、私を突然抱き締めた。
「ごめん。扉の外側で話聞いてた。」
「えっ!?」
「紅葉、もう寝るな!」
あまりにも突拍子のない提案に、私とときわは顔を合わせた。
「寝るからそんな辛い思いをするんだ。俺、紅葉を絶対に寝せない。」
「光清……」
「だからそんな男の事、忘れろよ!他の女を第一に考えているような奴、紅葉には相応しくない‼」
なんて力強い気持ちなんだろう。
まだ分からないけれど、これが男の人に愛されるって事なんだろうか。
朝からいい匂いがする光清の背中に、そっと腕を回そうとすると、光清の肩の向こうにときわのニヤついた顔が見えた。
「ときわ?」
「ぷぷぷっ。お二人さん、お熱いね。寝せないなんて高校生が言うセリフ?」
途端に光清と二人で恥ずかしくなって、すぐに体を離した。
「あっ、いや、ごめん。つい……」
「ううん。私の方こそ……」
なんだか光清の顔が見れない。
「それにしても、いつまで寝かせないつもり?」
「えっ、ああ……」
「紅葉は寝ているようで、違う世界に行っている。その間、脳みそは休んでいないから、いつもよりも眠気に襲われるはずよ。」
ときわに言われている隙に、私は生欠伸が絶えない。
「いつまでって……いつまでなんだ……」
光清が考え込む。
その間にコクっとなって、一瞬砂漠の世界が見える。
「紅葉!」
光清に起こされ、こっちの世界に戻ってきた。
「あっ……」
「危ない。」
そんな私と光清を見ても、ときわは冷静だ。
「そうやって紅葉が眠りそうになったら、起こし続けるわけ?」
「じゃあ、どうすればいいんだよ。」
半分逆ギレ気味な光清に、ときわは頭を抱えて考える。
「ずっと動き続けたら?」
「動き続ける?」
「立ちながらでも寝れるって言うけど、それって止まってるからじゃん。動きながら寝た人っていないでしょ。」
光清はポンッと手を叩いた。
「それ、いい。ときわ、頭いいな。」
二人は盛り上がっているけれど、私は何とも言えない。
眠るなって言うけれど、このとてつもなく眠い中で、眠らないでいるなんて有り得ない程難しい。
そんな中、担任の神崎先生が部屋に乱入。
「まだ着替えてないの?早くしないと、置いて行くわよ?」
いっそ置いて行ってほしいと思うけど、いかんいかん。
ここは旅館なのだ。
「すみません。急いで準備します。」
現れた光清の無駄な色気に、神崎先生もメロメロ。
「いいのよ。バスの中で待ってるからね。」
メロメロになりながら、神崎先生は行ってしまった。
「じゃあ二人共、準備ができたらバスで落ち合おう。」
「おう!」
ときわが右手を高く上げる。
「紅葉は?」
光清とときわが私をそっと見つめる。
「お、おう?」
私は小さく右手を上げた。
それを合図に、それぞれ行動を始める。
さしずめ、私とときわは着替えからだ。
「ごめんね、ときわ。面倒臭い事に巻き込んで。」
ときわは笑って見せた。
「そんなの言いっ子無し。友達なら当たり前じゃん。」
お互い着替えながら、二人で笑い合った。
ありがとう、ときわ。
ものすごく友情を感じるよ。
着替えが終わった私達は、クラスのみんなが待つ、バスに乗り込んだ。
「はい。じゃあ、みんな乗ったわね。出発!」
神崎先生の号令で、バスはホテルを離れて行く。
「今日はみんな、お待ちかねの金閣寺に向かうわよ~」
なせが神崎先生は、張り切っている。
「確か神崎ちゃんの実家、こっちだよな。」
「あらま。いいところに住んでいるのね~」
光清とときわは、途端に嫉妬の火花、バチバチ。
一般市民の私は、関わらないように知らない振り。
でもちょっと気が緩むと、瞼が重くなる。
本当はジャラールさんに会いたい。
疑われてても、ネシャートさんを思っていても、好きな気持ちには変わりない。
ジャラールさん……
1
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
王太子妃は離婚したい
凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。
だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。
※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。
綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。
これまで応援いただき、本当にありがとうございました。
レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
https://www.regina-books.com/extra/login
私の入る余地なんてないことはわかってる。だけど……。
さくしゃ
恋愛
キャロルは知っていた。
許嫁であるリオンと、親友のサンが互いを想い合っていることを。
幼い頃からずっと想ってきたリオン、失いたくない大切な親友であるサン。キャロルは苦悩の末に、リオンへの想いを封じ、身を引くと決めていた——はずだった。
(ああ、もう、)
やり過ごせると思ってた。でも、そんなことを言われたら。
(ずるいよ……)
リオンはサンのことだけを見ていると思っていた。けれど——違った。
こんな私なんかのことを。
友情と恋情の狭間で揺れ動くキャロル、リオン、サンの想い。
彼らが最後に選ぶ答えとは——?
⚠️好みが非常に分かれる作品となっております。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる