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夢物語の代償
①
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「紅葉!」
聞き覚えのある声に、私はパチリと目を覚ます。
「ときわ?」
「もう京都へ着いたよ。みんな降りちゃってるよ、もう~~」
辺りをキョロキョロすると、同じクラスの人はほとんどいなく、光清がせっせと私の荷物を降ろしている。
「ほらほら、行こう。紅葉もときわも。」
光清の誘導で、なんとか新幹線を降りる私達。
「次はバスだよ。」
「また乗り物か。少しは京都の空気も吸いたいよ。」
光清は長い両腕を、空に向かって伸ばす。
「あ~あ、暇だよね。誰かさんは新幹線に乗っている中、ずっと寝てるし。」
光清とときわが、じーっとこっちを見ている。
「ごめん。私もなんでこんなに眠いのか、分からなくて。」
「寝不足?」
「う~ん。」
「眠りが浅いんじゃない?なんだかしょっちゅう動いてたし、口ごもごもしてたし。」
「そうなのかな。」
ときわと光清の意見にも、曖昧な返事。
「みんな~こっちよ~~」
担任の神崎先生の元、京都駅を出てバスに乗り込む。
駅の近くにバスは停車。
直線だと言うのに、私はこっちへふらふら、あっちへふらふら。
「紅葉、こっち。」
その度に、光清が連れ戻してくれる。
「紅葉は、光清がいないと真っ直ぐも歩けないのか。」
ときわが、呆れながら言う。
「そんなんじゃないよ。」
光清が照れながら答えるが、私にとっては一大事。
えっ?何?
私、こんなにも並行バランスのない人だった?
ヤバイでしょ。
真っ直ぐ歩けないって。
「紅葉、バス乗れる?」
「そりゃ乗れますよ。」
「今のあんたには、信憑性がない。」
うう~~
たくっ。
ときわは口が悪いんだから。
そうは言っても、言い返せない。
実際、バスの乗り口の階段、一段上がる度に体はふらふら。
「ゆっくりでいいよ、紅葉。」
光清に後ろから、支えてもらう始末。
なんとか乗り込んだバスでも、私の隣には光清が陣取る。
また女の子達の歯軋りが聞こえてきそうだ。
「全員いるわね~~。出発しま~す。」
神崎先生の号令で、バスは動き出す。
「これからどこへ行くんだっけ?」
「清水寺だよ。」
優しく教えてくれた光清が隣で、少しほっとする。
バスは京都市内を通過。
「今回は眠いって言わないんだね、紅葉。」
「ははは!そうだね。あんだけ寝ればね。」
笑って誤魔化したけれど、本当はボーッとしてたまらない。
でも新幹線の時みたいに、砂漠へ行けない。
思い浮かぶのは、ジャラールさんの笑顔。
会いたいのに、会えない。
別に好きとか言わないし、好きになって欲しいとか思ってないし。
ただ、会いたい。
「紅葉、なんだか寂しそうな顔してる。」
こう言う時、光清はすぐ気付く。
「そんな事ないよ。」
「そう?悩み事なら、いつでも聞くよ。」
「ありがとう、光清。」
私は寂しさを隠して、精一杯笑った。
バスは四条通りを過ぎ、清水寺へ。
まだ大きな道路しか通っていないけど、通りすぎる風景は、テレビで見たことがあるものばかりだ。
バスを降りて、団体で清水寺まで歩いて行く。
途中には、たくさんのお店があった。
「すごい。いろんなお店があるんだね。」
「お土産にいいかもね。帰りに買っていこうよ。」
歩く時も光清と一緒。
ときわはどうしたのさ。
ふと後ろを見ると、クラスの男子を従えているときわを発見。
く~!
モテる女は、羨ましい!
「紅葉?聞いてる?」
「えっ?何?」
「ほんと、ボーッとしてるな。ここの道を行くと、高台寺だよ。」
「高台寺?」
そう言われても、なんの事かさっぱりわかりません。
光清も、軽くため息をつく。
「高台寺は、北の政所ねねが、豊臣秀吉の死後建てたお寺だよ。」
「へえ。光清、詳しいんだね。」
ううんと、首を振った光清だけど、元気がない。
あちゃ~
私、光清にサジ投げられた?
「あっ!光清、門が見えてきたよ!」
さりげなく、光清の腕を掴む。
「待って、紅葉。」
心なしか光清、元気が出たみたい。
「ここで写真撮ろう!」
スマホ片手に、光清とポーズ。
だけどポーズを撮った途端、目の前がふっと暗くなる。
「紅葉!」
気付くと、私は足元に倒れいた。
「宮津さん!?」
神崎先生も駆けつけてくれた。
「大丈夫?」
「は、はい……」
何が起きたのか、分からない。
「紅葉。スマホは壊れてないようだよ。立てる?」
光清が、スマホを渡してくれた。
「うん……ありがとう。」
光清の手を握って、立ち上がる。
なんで私、倒れちゃったんだろう。
「はい、じゃあポーズ。」
「えっ?」
顔を上げた時に、パシャっと写真を撮られた。
「あっ!光清!」
「だって紅葉。気を抜くと、すぐボーッとするし。」
「言ったな~~」
光清の背中をポカポカ叩きながら、光清のその一言が、私の頭から離れない。
ちょっとでも気を抜くと、ボーッとする。
まるで寝不足の時の、授業中みたい。
私、眠いの?
寝不足?
すると光清が、私の背中にそっと、手を置いてくれた。
「大丈夫だよ。また倒れるような事があったら、俺が支えるって。」
「光清……」
すると光清は、照れながら私の二、三歩前を歩いた。
「何言ってるんだろうな、俺。」
頭をかきながら歩く姿は、光清らしい。
でも……
『何かあったら、私がクレハを守る。』
ジャラールさんの言葉を思い出して、胸が切なくなる。
「紅葉?」
やばい。
光清が見ている。
「ごめん。」
私は光清に顔を見られないように、少し背中を向けた。
「俺こそごめん。なんか俺変な事言ったから、紅葉元気無くすし。」
「そんな事ない!」
私は振り返って、光清を見つめた。
「変な事なんて言ってないよ!私、嬉しかったもん。」
「え……」
光清の顔が茹でタコみたいに、真っ赤に染まった。
「あっ、うん。わかった。頑張る。」
そう言うと光清は、茹でタコのまま、門の中に入って行った。
ここまできたら、いくら鈍感の私だって分かる。
光清が、私の事。
好きなんじゃないかって。
私は空を見上げた。
ジャラールさんやハーキムさんがいる場所は、本当に私の夢の中?
もし本当に存在する人なら、この空の向こうに、ジャラールさん達がいるって、思っていいのかな。
「紅葉。またボーッとしてる。」
「ときわ!」
男子に囲まれたときわが、前を歩く私に追い付いてきた。
「何よ。空を見上げながらため息なんてついちゃって。恋患い?」
「ん?……」
「そっかそっか。紅葉にも春がきたのね~」
ときわはお母さんみたいに、私の肩を叩く。
「で?光清にはなんて告白されたの?」
聞き覚えのある声に、私はパチリと目を覚ます。
「ときわ?」
「もう京都へ着いたよ。みんな降りちゃってるよ、もう~~」
辺りをキョロキョロすると、同じクラスの人はほとんどいなく、光清がせっせと私の荷物を降ろしている。
「ほらほら、行こう。紅葉もときわも。」
光清の誘導で、なんとか新幹線を降りる私達。
「次はバスだよ。」
「また乗り物か。少しは京都の空気も吸いたいよ。」
光清は長い両腕を、空に向かって伸ばす。
「あ~あ、暇だよね。誰かさんは新幹線に乗っている中、ずっと寝てるし。」
光清とときわが、じーっとこっちを見ている。
「ごめん。私もなんでこんなに眠いのか、分からなくて。」
「寝不足?」
「う~ん。」
「眠りが浅いんじゃない?なんだかしょっちゅう動いてたし、口ごもごもしてたし。」
「そうなのかな。」
ときわと光清の意見にも、曖昧な返事。
「みんな~こっちよ~~」
担任の神崎先生の元、京都駅を出てバスに乗り込む。
駅の近くにバスは停車。
直線だと言うのに、私はこっちへふらふら、あっちへふらふら。
「紅葉、こっち。」
その度に、光清が連れ戻してくれる。
「紅葉は、光清がいないと真っ直ぐも歩けないのか。」
ときわが、呆れながら言う。
「そんなんじゃないよ。」
光清が照れながら答えるが、私にとっては一大事。
えっ?何?
私、こんなにも並行バランスのない人だった?
ヤバイでしょ。
真っ直ぐ歩けないって。
「紅葉、バス乗れる?」
「そりゃ乗れますよ。」
「今のあんたには、信憑性がない。」
うう~~
たくっ。
ときわは口が悪いんだから。
そうは言っても、言い返せない。
実際、バスの乗り口の階段、一段上がる度に体はふらふら。
「ゆっくりでいいよ、紅葉。」
光清に後ろから、支えてもらう始末。
なんとか乗り込んだバスでも、私の隣には光清が陣取る。
また女の子達の歯軋りが聞こえてきそうだ。
「全員いるわね~~。出発しま~す。」
神崎先生の号令で、バスは動き出す。
「これからどこへ行くんだっけ?」
「清水寺だよ。」
優しく教えてくれた光清が隣で、少しほっとする。
バスは京都市内を通過。
「今回は眠いって言わないんだね、紅葉。」
「ははは!そうだね。あんだけ寝ればね。」
笑って誤魔化したけれど、本当はボーッとしてたまらない。
でも新幹線の時みたいに、砂漠へ行けない。
思い浮かぶのは、ジャラールさんの笑顔。
会いたいのに、会えない。
別に好きとか言わないし、好きになって欲しいとか思ってないし。
ただ、会いたい。
「紅葉、なんだか寂しそうな顔してる。」
こう言う時、光清はすぐ気付く。
「そんな事ないよ。」
「そう?悩み事なら、いつでも聞くよ。」
「ありがとう、光清。」
私は寂しさを隠して、精一杯笑った。
バスは四条通りを過ぎ、清水寺へ。
まだ大きな道路しか通っていないけど、通りすぎる風景は、テレビで見たことがあるものばかりだ。
バスを降りて、団体で清水寺まで歩いて行く。
途中には、たくさんのお店があった。
「すごい。いろんなお店があるんだね。」
「お土産にいいかもね。帰りに買っていこうよ。」
歩く時も光清と一緒。
ときわはどうしたのさ。
ふと後ろを見ると、クラスの男子を従えているときわを発見。
く~!
モテる女は、羨ましい!
「紅葉?聞いてる?」
「えっ?何?」
「ほんと、ボーッとしてるな。ここの道を行くと、高台寺だよ。」
「高台寺?」
そう言われても、なんの事かさっぱりわかりません。
光清も、軽くため息をつく。
「高台寺は、北の政所ねねが、豊臣秀吉の死後建てたお寺だよ。」
「へえ。光清、詳しいんだね。」
ううんと、首を振った光清だけど、元気がない。
あちゃ~
私、光清にサジ投げられた?
「あっ!光清、門が見えてきたよ!」
さりげなく、光清の腕を掴む。
「待って、紅葉。」
心なしか光清、元気が出たみたい。
「ここで写真撮ろう!」
スマホ片手に、光清とポーズ。
だけどポーズを撮った途端、目の前がふっと暗くなる。
「紅葉!」
気付くと、私は足元に倒れいた。
「宮津さん!?」
神崎先生も駆けつけてくれた。
「大丈夫?」
「は、はい……」
何が起きたのか、分からない。
「紅葉。スマホは壊れてないようだよ。立てる?」
光清が、スマホを渡してくれた。
「うん……ありがとう。」
光清の手を握って、立ち上がる。
なんで私、倒れちゃったんだろう。
「はい、じゃあポーズ。」
「えっ?」
顔を上げた時に、パシャっと写真を撮られた。
「あっ!光清!」
「だって紅葉。気を抜くと、すぐボーッとするし。」
「言ったな~~」
光清の背中をポカポカ叩きながら、光清のその一言が、私の頭から離れない。
ちょっとでも気を抜くと、ボーッとする。
まるで寝不足の時の、授業中みたい。
私、眠いの?
寝不足?
すると光清が、私の背中にそっと、手を置いてくれた。
「大丈夫だよ。また倒れるような事があったら、俺が支えるって。」
「光清……」
すると光清は、照れながら私の二、三歩前を歩いた。
「何言ってるんだろうな、俺。」
頭をかきながら歩く姿は、光清らしい。
でも……
『何かあったら、私がクレハを守る。』
ジャラールさんの言葉を思い出して、胸が切なくなる。
「紅葉?」
やばい。
光清が見ている。
「ごめん。」
私は光清に顔を見られないように、少し背中を向けた。
「俺こそごめん。なんか俺変な事言ったから、紅葉元気無くすし。」
「そんな事ない!」
私は振り返って、光清を見つめた。
「変な事なんて言ってないよ!私、嬉しかったもん。」
「え……」
光清の顔が茹でタコみたいに、真っ赤に染まった。
「あっ、うん。わかった。頑張る。」
そう言うと光清は、茹でタコのまま、門の中に入って行った。
ここまできたら、いくら鈍感の私だって分かる。
光清が、私の事。
好きなんじゃないかって。
私は空を見上げた。
ジャラールさんやハーキムさんがいる場所は、本当に私の夢の中?
もし本当に存在する人なら、この空の向こうに、ジャラールさん達がいるって、思っていいのかな。
「紅葉。またボーッとしてる。」
「ときわ!」
男子に囲まれたときわが、前を歩く私に追い付いてきた。
「何よ。空を見上げながらため息なんてついちゃって。恋患い?」
「ん?……」
「そっかそっか。紅葉にも春がきたのね~」
ときわはお母さんみたいに、私の肩を叩く。
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