12 / 47
第5話 妃達の戦場
①
しおりを挟む
正式に妃になった黄杏は、翌日、他の妃達と面会する事になった。
場所は、正后・白蓮の屋敷。
女人達の一緒に、一番遠い場所から出向く為、誰よりも先に自分の屋敷を出た。
白蓮の屋敷に着くと、広間に通された。
壁には、見た事もない、細やかで上品な絵が、いくつも描かれていた。
「こちらで、お待ち下さい。」
白蓮付きの女人に言われ、黄杏達は、広間の真ん中に用意された椅子に、座った。
他のお妃様達は、どんな人なのだろう。
馬の上で、信志から聞いた話は、あくまで信志の目を通した妃達だ。
新しい妃となると、また扱い方が違うのだろうと、黄杏は思った。
他の妃達を待って、30分。
一向に来る気配がない。
「他のお妃様達は、まだかしら。」
すぐ後ろにいた黒音が、黄杏に顔を寄せた。
「準備に手間取っているのかもしれません。もう少しお待ちしましょう。」
だが、約束の時間を、1時間過ぎても、まだ来る気配がない。
「黒音。私達は約束の時間を、間違えたのかしら。」
「いいえ。確かに、1時間前のお約束でございます。」
黄杏が、胸騒ぎを覚えた、その時だった。
奥から、沢山の女性達がやってきた。
「お妃様達でございます。」
黒音の一声で、黄杏は立ち上がり、頭を下げた。
まず始めに、正面の椅子に、白い衣装を着た妃が座り、次にその右側の椅子へ、青い衣装を着たお妃が、続いて左側の椅子に、濃い桃色の衣装を着たお妃が座った。
それが終わると、それぞれの女人が、一斉に座る。
「黄杏と申したな。顔を上げよ。」
正面のお妃に、声を掛けられた。
「はい。」
顔を上げた黄杏は、3人のお妃達の美しさに、息を飲んだ。
田舎からやってきた黄杏とは、雲泥の差だ。
「……は、初めて、お目にかかります。お、黄杏と申します。何卒、よろしく……お願い致します。」
緊張で、声が震えた。
「大分、緊張しているようですね。」
正面の椅子に座っている、お妃が半分呆れた感じで、言った。
「致し方ありません。なにせ、国の外れの村から、こちらへ来たとか。都自体、初めてでございましょう。」
青い衣装を着たお妃が、宥めるように言う。
「きっと、奥様のお美しさに感動して、なかなかお声が出ないのではないかと。」
今度は、濃い桃色の衣装を着たお妃が、答えた。
「申し訳ございません。仰る通り、村から出てきたばかりの、田舎者でございます故、どうかお許しを……」
微かに手が震えているのを見て、正面に座るお妃が、クスッと笑った。
「何も、怖がる事などありません。我らは皆、信寧王をお仕えする者。力を合わせ、王を支えてゆきましょう。」
「はい。」
すると、正面のお妃付きの女人が、黄杏に椅子に座るように、促した。
椅子に座った黄杏は、改めて3人のお妃達と、対面する。
「私の名は、白蓮。王の正后ですが、お子ができず他の妃に子を委ねるしかありません。王は、そなたをお気に召したとか。一日でも早く、跡継ぎをお願いしますよ。」
「宜しく……お願い致します。」
正面に座っているから、もしかしてとは思ったが、新参者の田舎人にも、優しく声を掛けて下さるところが、正妻らしい人だと、黄杏は思った。
次は、青い衣装を着たお妃だ。
「私は、青蘭と申します。出身は隣の国で、この国の事は一から学びました。そなたも都に出てきたばかりで、分からぬ事ばかりでしょう。困った事がおありなら、何でもご相談に乗りますよ。」
「有り難うございます。宜しくお願い致します。」
信志が、一度は愛した人だと言った青蘭。
儚げだと言っていたけれど、今は少し強くなったのか、しなやかだと言った方が、いいのかもしれない。
どちらにしても、ゆらゆら揺れていそうな感じは、間違いなかった。
そして、その滲み出る色気。
ああ、この人が。
一目で王の心を奪ったのかと思うと、黄杏は少しだけ寂しくなった。
「私は紅梅です。聞いたところによると、同じ年なのだとか。仲良くしていきましょう。」
「はい。宜しくお願い致します。」
信志は、紅梅の事を、明るくて元気があると言っていたが、その通りだと黄杏は思った。
そして、人懐っこそうな人柄。
この方がいてよかったと、心のどこかで、黄杏はほっとした。
「ところで、そなたが生まれ育った村は、子沢山村と呼ばれているとか。」
白蓮が身を乗り出した。
「はい。どの家庭にも、子供は2・3人おります。」
「まあ!」
黄杏が答えると、紅梅が両手で顔を隠した。
「さすがは、田舎の村ね……」
「紅梅さんったら。」
紅梅の一言に、白蓮と青蘭が、クスクス笑う。
その笑い方は、上流階級の笑い方なのか、それとも田舎だから、子作り以外にする事もないのだろうと、バカにされているのか。
黄杏には、判断に困った。
「そうだ。黄杏さんは、何か得意な物は、お有り?」
気を使って、青蘭が話題を変えた。
「得意な……物?」
「ええ。奥様は舞がお得意なのよ。紅梅さんは、武術。私はこれでも、二胡が弾けるのだけど、黄杏さんは?」
黄杏は、困った。
舞も武術はおろか、楽器や歌も習った事がない。
強いて言えば……
「……料理、でしょうか。」
「料理!」
黄杏の言葉に、3人とも口を開けている。
「はい。今回、王が村へ来て下さった時も、宴の料理を手伝いました。料理人とまではいきませんが、そこそこは……」
すると白蓮と青蘭は、ほほほっと、口許を隠して笑った。
「……これは面白い。新しい妃は、自分が食べる物を、ご自分で調理できるのですね。」
「一度我らにも、手料理を、振る舞って頂きたいものですわ。」
そしてまた、クスクスと笑っている。
おそらく、姫だった白蓮や青蘭、家臣の娘だった紅梅でさえ、料理は下々の者が作ってくれるのだ。
黄杏は完全に、田舎の下級の家出身と言う事を、笑われているのだ。
それから、何を話したのかは、黄杏は覚えていなかった。
ただ、3人の他愛のない話に、相槌をうったり、うんうんと頷いたり、それだけだった。
そんな世間話から解放されたのは、夕方も過ぎてからだった。
自分の屋敷に戻ってきた黄杏は、夕食を出されても、箸が進まなかった。
「奥様、奥様!黄杏奥様!」
「えっ……」
ハッとして顔を上げると、目の前には信志と黒音が、心配そうに、自分を見ていた。
「す、すみません。」
「いや、いいんだ。」
隣同士で夕食を囲むのは、初めてだと言うのに、黄杏は心、ここにあらずだった。
「今日は、とても大変だったそうだね。」
「……お聞きになったのですか?」
本当は、聞いてほしくない内容だったのだが。
「ああ。白蓮に聞いたのだ。話の流れで、バカにしているように聞こえてしまったかもと、そなたの事を気に掛けていた。」
「奥様が……」
率先して笑っていたのは、正妻である白蓮だったような気がしたけれど、やはり夫の前では、優しい妻を演じているのかしらと、そっちの方が気になった。
「気にする事はない。私は黄杏の、素朴なところも、料理を作っているところも、好きなんだ。」
「信志様は、私が料理をしているところを、見た事があるのですか?」
「ああ、村の屋敷でね。宴に出す料理を、懸命に盛り付けていた。一度あの者達にも礼を言いたいと申したが、妃になれぬ者には近づくなと、忠仁に言われてしまった。」
黄杏の頭の中には、意地悪そうな忠仁の顔が、浮かんだ。
「……女が料理をするのって、そんなに可笑しい事ですか?」
「許せ。あの者達は、そういう育ちなのだ。」
お酒を飲みながら、自分の事も、他の妃の事も庇う信志。
夫であれば、自分を庇ってくれる。
だがこの方は、他の3人にとっても、夫なのだ。
二人で夕食が終わると、外に星を見に行った。
「どうだろう。そなたの田舎に比べれば、星の数も少ないだろうが。」
「いいえ。信志様と見上げる星は、どこにいても綺麗でございます。」
「そうか。それはよかった。」
そう言って空を見上げる信志は、村にいる時と同じ、優しい信志だ。
「黄杏。私には、そなた以外に、3人の妻がいる。」
「はい。」
もうその事は知っていると言うのに、何を話し始めるのだろう。
黄杏は、今だけはそんな話、聞きたくなかったと言うのに。
「一人一人、妻である意味が違うのだ。誰一人欠けても、今の私はいない。それだけは、分かってくれ。」
「……はい。」
そんな事、分かりたくもないと言えない辛さを、黄杏は噛み締めた。
「黄杏。」
名前を呼ばれ、黄杏の体は、温かい温もりに包まれた。
場所は、正后・白蓮の屋敷。
女人達の一緒に、一番遠い場所から出向く為、誰よりも先に自分の屋敷を出た。
白蓮の屋敷に着くと、広間に通された。
壁には、見た事もない、細やかで上品な絵が、いくつも描かれていた。
「こちらで、お待ち下さい。」
白蓮付きの女人に言われ、黄杏達は、広間の真ん中に用意された椅子に、座った。
他のお妃様達は、どんな人なのだろう。
馬の上で、信志から聞いた話は、あくまで信志の目を通した妃達だ。
新しい妃となると、また扱い方が違うのだろうと、黄杏は思った。
他の妃達を待って、30分。
一向に来る気配がない。
「他のお妃様達は、まだかしら。」
すぐ後ろにいた黒音が、黄杏に顔を寄せた。
「準備に手間取っているのかもしれません。もう少しお待ちしましょう。」
だが、約束の時間を、1時間過ぎても、まだ来る気配がない。
「黒音。私達は約束の時間を、間違えたのかしら。」
「いいえ。確かに、1時間前のお約束でございます。」
黄杏が、胸騒ぎを覚えた、その時だった。
奥から、沢山の女性達がやってきた。
「お妃様達でございます。」
黒音の一声で、黄杏は立ち上がり、頭を下げた。
まず始めに、正面の椅子に、白い衣装を着た妃が座り、次にその右側の椅子へ、青い衣装を着たお妃が、続いて左側の椅子に、濃い桃色の衣装を着たお妃が座った。
それが終わると、それぞれの女人が、一斉に座る。
「黄杏と申したな。顔を上げよ。」
正面のお妃に、声を掛けられた。
「はい。」
顔を上げた黄杏は、3人のお妃達の美しさに、息を飲んだ。
田舎からやってきた黄杏とは、雲泥の差だ。
「……は、初めて、お目にかかります。お、黄杏と申します。何卒、よろしく……お願い致します。」
緊張で、声が震えた。
「大分、緊張しているようですね。」
正面の椅子に座っている、お妃が半分呆れた感じで、言った。
「致し方ありません。なにせ、国の外れの村から、こちらへ来たとか。都自体、初めてでございましょう。」
青い衣装を着たお妃が、宥めるように言う。
「きっと、奥様のお美しさに感動して、なかなかお声が出ないのではないかと。」
今度は、濃い桃色の衣装を着たお妃が、答えた。
「申し訳ございません。仰る通り、村から出てきたばかりの、田舎者でございます故、どうかお許しを……」
微かに手が震えているのを見て、正面に座るお妃が、クスッと笑った。
「何も、怖がる事などありません。我らは皆、信寧王をお仕えする者。力を合わせ、王を支えてゆきましょう。」
「はい。」
すると、正面のお妃付きの女人が、黄杏に椅子に座るように、促した。
椅子に座った黄杏は、改めて3人のお妃達と、対面する。
「私の名は、白蓮。王の正后ですが、お子ができず他の妃に子を委ねるしかありません。王は、そなたをお気に召したとか。一日でも早く、跡継ぎをお願いしますよ。」
「宜しく……お願い致します。」
正面に座っているから、もしかしてとは思ったが、新参者の田舎人にも、優しく声を掛けて下さるところが、正妻らしい人だと、黄杏は思った。
次は、青い衣装を着たお妃だ。
「私は、青蘭と申します。出身は隣の国で、この国の事は一から学びました。そなたも都に出てきたばかりで、分からぬ事ばかりでしょう。困った事がおありなら、何でもご相談に乗りますよ。」
「有り難うございます。宜しくお願い致します。」
信志が、一度は愛した人だと言った青蘭。
儚げだと言っていたけれど、今は少し強くなったのか、しなやかだと言った方が、いいのかもしれない。
どちらにしても、ゆらゆら揺れていそうな感じは、間違いなかった。
そして、その滲み出る色気。
ああ、この人が。
一目で王の心を奪ったのかと思うと、黄杏は少しだけ寂しくなった。
「私は紅梅です。聞いたところによると、同じ年なのだとか。仲良くしていきましょう。」
「はい。宜しくお願い致します。」
信志は、紅梅の事を、明るくて元気があると言っていたが、その通りだと黄杏は思った。
そして、人懐っこそうな人柄。
この方がいてよかったと、心のどこかで、黄杏はほっとした。
「ところで、そなたが生まれ育った村は、子沢山村と呼ばれているとか。」
白蓮が身を乗り出した。
「はい。どの家庭にも、子供は2・3人おります。」
「まあ!」
黄杏が答えると、紅梅が両手で顔を隠した。
「さすがは、田舎の村ね……」
「紅梅さんったら。」
紅梅の一言に、白蓮と青蘭が、クスクス笑う。
その笑い方は、上流階級の笑い方なのか、それとも田舎だから、子作り以外にする事もないのだろうと、バカにされているのか。
黄杏には、判断に困った。
「そうだ。黄杏さんは、何か得意な物は、お有り?」
気を使って、青蘭が話題を変えた。
「得意な……物?」
「ええ。奥様は舞がお得意なのよ。紅梅さんは、武術。私はこれでも、二胡が弾けるのだけど、黄杏さんは?」
黄杏は、困った。
舞も武術はおろか、楽器や歌も習った事がない。
強いて言えば……
「……料理、でしょうか。」
「料理!」
黄杏の言葉に、3人とも口を開けている。
「はい。今回、王が村へ来て下さった時も、宴の料理を手伝いました。料理人とまではいきませんが、そこそこは……」
すると白蓮と青蘭は、ほほほっと、口許を隠して笑った。
「……これは面白い。新しい妃は、自分が食べる物を、ご自分で調理できるのですね。」
「一度我らにも、手料理を、振る舞って頂きたいものですわ。」
そしてまた、クスクスと笑っている。
おそらく、姫だった白蓮や青蘭、家臣の娘だった紅梅でさえ、料理は下々の者が作ってくれるのだ。
黄杏は完全に、田舎の下級の家出身と言う事を、笑われているのだ。
それから、何を話したのかは、黄杏は覚えていなかった。
ただ、3人の他愛のない話に、相槌をうったり、うんうんと頷いたり、それだけだった。
そんな世間話から解放されたのは、夕方も過ぎてからだった。
自分の屋敷に戻ってきた黄杏は、夕食を出されても、箸が進まなかった。
「奥様、奥様!黄杏奥様!」
「えっ……」
ハッとして顔を上げると、目の前には信志と黒音が、心配そうに、自分を見ていた。
「す、すみません。」
「いや、いいんだ。」
隣同士で夕食を囲むのは、初めてだと言うのに、黄杏は心、ここにあらずだった。
「今日は、とても大変だったそうだね。」
「……お聞きになったのですか?」
本当は、聞いてほしくない内容だったのだが。
「ああ。白蓮に聞いたのだ。話の流れで、バカにしているように聞こえてしまったかもと、そなたの事を気に掛けていた。」
「奥様が……」
率先して笑っていたのは、正妻である白蓮だったような気がしたけれど、やはり夫の前では、優しい妻を演じているのかしらと、そっちの方が気になった。
「気にする事はない。私は黄杏の、素朴なところも、料理を作っているところも、好きなんだ。」
「信志様は、私が料理をしているところを、見た事があるのですか?」
「ああ、村の屋敷でね。宴に出す料理を、懸命に盛り付けていた。一度あの者達にも礼を言いたいと申したが、妃になれぬ者には近づくなと、忠仁に言われてしまった。」
黄杏の頭の中には、意地悪そうな忠仁の顔が、浮かんだ。
「……女が料理をするのって、そんなに可笑しい事ですか?」
「許せ。あの者達は、そういう育ちなのだ。」
お酒を飲みながら、自分の事も、他の妃の事も庇う信志。
夫であれば、自分を庇ってくれる。
だがこの方は、他の3人にとっても、夫なのだ。
二人で夕食が終わると、外に星を見に行った。
「どうだろう。そなたの田舎に比べれば、星の数も少ないだろうが。」
「いいえ。信志様と見上げる星は、どこにいても綺麗でございます。」
「そうか。それはよかった。」
そう言って空を見上げる信志は、村にいる時と同じ、優しい信志だ。
「黄杏。私には、そなた以外に、3人の妻がいる。」
「はい。」
もうその事は知っていると言うのに、何を話し始めるのだろう。
黄杏は、今だけはそんな話、聞きたくなかったと言うのに。
「一人一人、妻である意味が違うのだ。誰一人欠けても、今の私はいない。それだけは、分かってくれ。」
「……はい。」
そんな事、分かりたくもないと言えない辛さを、黄杏は噛み締めた。
「黄杏。」
名前を呼ばれ、黄杏の体は、温かい温もりに包まれた。
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
警察官は今日も宴会ではっちゃける
饕餮
恋愛
居酒屋に勤める私に降りかかった災難。普段はとても真面目なのに、酔うと変態になる警察官に絡まれることだった。
そんな彼に告白されて――。
居酒屋の店員と捜査一課の警察官の、とある日常を切り取った恋になるかも知れない(?)お話。
★下品な言葉が出てきます。苦手な方はご注意ください。
★この物語はフィクションです。実在の団体及び登場人物とは一切関係ありません。
日給10万の結婚〜性悪男の嫁になりました〜
橘しづき
恋愛
服部舞香は弟と二人で暮らす二十五歳の看護師だ。両親は共に蒸発している。弟の進学費用のために働き、貧乏生活をしながら貯蓄を頑張っていた。 そんなある日、付き合っていた彼氏には二股掛けられていたことが判明し振られる。意気消沈しながら帰宅すれば、身に覚えのない借金を回収しにガラの悪い男たちが居座っていた。どうやら、蒸発した父親が借金を作ったらしかった。
その額、三千万。
到底払えそうにない額に、身を売ることを決意した途端、見知らぬ男が現れ借金の肩代わりを申し出る。
だがその男は、とんでもない仕事を舞香に提案してきて……
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。

包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~
吉沢 月見
恋愛
ひたすら妻を溺愛する夫は50歳の仕事人間の服飾デザイナー、新妻は23歳元モデル。
結婚をして、毎日一緒にいるから、君を愛して君に愛されることが本当に嬉しい。
何もできない妻に料理を教え、君からは愛を教わる。
同期に恋して
美希みなみ
恋愛
近藤 千夏 27歳 STI株式会社 国内営業部事務
高遠 涼真 27歳 STI株式会社 国内営業部
同期入社の2人。
千夏はもう何年も同期の涼真に片思いをしている。しかし今の仲の良い同期の関係を壊せずにいて。
平凡な千夏と、いつも女の子に囲まれている涼真。
千夏は同期の関係を壊せるの?
「甘い罠に溺れたら」の登場人物が少しだけでてきます。全くストーリには影響がないのでこちらのお話だけでも読んで頂けるとうれしいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる