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結婚活動開始!

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しかも、数分待っても返事がない。

これはやっぱり、間違い?それとも迷ってる?

「どっちでもいいわ。」

私は一旦パソコンを離れて、ランチに行った。

「ここのパスタ、美味しいのよね。」

週末のランチを楽しんでいたから、何気なく登録した婚活サイト等、忘れていた。

「今日は、何しようかな。」

スマホを見た瞬間、メールが届いていた。

「ん?メール?嫌な予感。」

まさか休日出勤とか?嫌だー!休みは休みたいよー!

メールを思い切って開くと、さっきの50歳イケオジからだ。


【年齢はあまり気にしませんよ。逆に僕の年齢、気にしますか?】


うーん。正直。50代の人は無理かも。でもあんなイケオジだったら、一度会ってみてもいいかな。

そんな考えが浮かんだ。


【私も年齢は気にしませんよ。それよりもフィーリングですよね。】

そして返事は意外に早くやってきた。

【今日、これから会えますか?】

これから。これからか~。でもせっかくの休みで、時間空いてるのだし。

【いいですよ。実は私今、このお店にいます。】

写真を撮って、イケオジに送った。

【そのお店なら近くです。今からお邪魔してもいいですか?】

「……早い。展開が早い。」

迷った。迷ったけれども、迷ってどうするんだ。

【はい。お待ちしてます。】

思い切って、送信ボタンを押した。

「はぁー!そうだよね。婚活だもんね。」

こんなに早く出会えるなんて、正直思っていなかった。


10分が経って、イケオジから着いたと連絡があった。

どこにいるかなと辺りを探していると、いた。

あのプロフィール画像と同じ短髪の紳士。

相手も私を探しているようで、辺りを探している。

「あの……」

私が手を挙げると、視線が合った。そして近づいてくるイケオジ。

「浅見さんですか?」

「はい。」

「池崎厚朝と言います。宜しくお願い致します。」

こんな一回り下の私に、こんな丁寧な挨拶。

「浅見恭香です。こちらこそよろしくお願いします。」

私は池崎さんを、向いの席に座らせた。

足を組んで座る姿は、余裕さえ感じる。

「不躾ながら、男性の方とは結構お会いになるんですか?」

「いえ。サイトに登録したばかりなので、池崎さんが初めてです。」

「そうなんですか。それは嬉しいな。」

クシャっとした笑顔、素敵!

それから私は、池崎さんとどんな会話をしたのか、正直覚えていない。

でもこれだけは言える。

私、こんなに笑ったの、久しぶりだ。

「いやあ、まさか初めて会った日に、こんなに話が盛り上がるとは思っていませんでした。」

「私もです。」

しかもガツガツしていない。私のペースに合わせてくれる。

心がほっとする。

「恭香さん。」

「はい。」

「明日も、会えませんか?」

ちょっとだけ、胸がキュンとなる。

「最近見つけたおしゃれなレストランがあるんです。ぜひ、恭香さんと一緒に行ってみたいな。」

「……はい。ぜひ、行きましょう。」

私達は、にっこりと笑顔を交わした。

これよ。これぞ、大人の恋愛よ。

相手の方に合わせる、心の余裕?

性に対しても、全く困っていないというか、相手が望むまで待てる自信!

ああ、50代の人を選んでよかった。

翌日。私は池崎さんとのデートの為、パステルカラーのシャツをチョイスした。

それを見た結城は、白けた顔をしている。

「落ち込んでいると思ったら、そうでもなかったな。」

「そうね。所詮はeasy come easy goよ。」

池崎さんとのデートの為に、次から次へと仕事を片付けていく。

そんな私を見て、結城が椅子を滑らせて、隣にやってくる。

「なあ、失恋した浅見を励ます会でもするか。」

「うーん。いいけど、今日はダメ。」

「何で。」

「イケオジとのデートが、予定されているのよ。」

結城は唖然としている。

「イケオジって何だよ。」

「紳士的でイケてるオジサマの事。」

「もう次の男ができたのか。しかも今度は年上って……」

「アラフォー女に、立ち止まっている時間はないのよ。」
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