上 下
11 / 34
結婚活動開始!

しおりを挟む
週末。私はある事を決心した。

「よし!婚活を始めよう!」

普通に出会いを待っていたって、アラフォーに奇跡は訪れない。

自分からハイスぺ男子を奪いに行かなきゃ。

「どれどれ。一番成約率が高い婚活サイトは……」

調べてみると、“あなたも運命の出会いを!ファタールで!”

「ふーん。」

一応サイトを検索してみると、結構アラフォーの人も結婚している。

「なるほど。このサイト、若い人だけじゃないんだ。」

物は試しでと言う事で、早速登録してみた。

「うわっ!生年月日入れるんだ。本当の年齢で婚活するの?」

本当はアラフォーだって思われたくない。

一説には、35歳以上の女は、男から見て女だと思われていないという。

でも、結婚する時に本当は年齢偽っていましたという事にもなりかねない。

「ここは運命を信じて、本当の年齢を入れよう。」

カチカチっと登録。案外、すんなり登録できた。

すると、メールが来た。

【自己紹介文を書こう!】

そんな内容だった。

「趣味は温泉旅行と、お酒……」

そこで入力が止まった。

いかにも欲望にまみれ過ぎてない?

温泉旅行って言っても、そこそこお金のかかる事だし。お酒だって大酒のみだと知られたら、警戒されるだろうし。

私は入力した文字を消した。

「趣味は料理。旅行も好きです。うん、間違ってはいない。」

料理と言っても、食べる専門だけどね。

そして保存を押し、私は次のステップへと進んだ。

そう。自分のタイプの男性を見つける事よ。

「年齢は……もちろん30代。細身と……」

その時だった。

メールのイラストの部分に、「1」と数字が躍った。

「えっ?何?」

クリックしてみると、男性がメールが来ている。

「うわっ!早っ!」

どんな人かと開けてみると、長くもなく短くもない文章が、さりげなく綴られていた。

「何々?僕も旅行好きです?一度お会いしたいです?」

趣味が合うのはいい事だけれども。それだけじゃ、決定的なポイントにならないのよね。

年齢は?そしてプロフィールを見て、目が留まった。

写真が載っているのだけれども、短髪でおしゃれな洋服。紳士的なイメージ。

その上、【フィーリングを重視したいです。あまりにも若すぎる方は苦手かな。同じ趣味の方と出会いたいです。】と書いてある。

このステータスが重要視される婚活サイトにおいて、フィーリング重視。

若すぎる人は求めていない。趣味の合う人!

それって、私の事⁉

「どうしよう。やだ、ドキドキしちゃう!」

肝心のステータスは?

会社代表取締役社長。年収1500万。身長175cm。

「いいじゃない!ハイスぺだよ!それで?年齢は?」

スクロールすると、年齢:50歳とある。

「……50歳?」

更にスクロールすると、バツイチ。子なし。希望する年代:40代と書いてある。

「はあ?私、38歳だけど!」

まあ、アラフォーだから40代と言ってもいいけれど、その2歳差が大事なわけよ。

「ええっと……メールありがとうございます。プロフィール欄拝見しました。私30代ですけどよろしいですか?っと。」

そして送信ボタン。ポチっと。

細かいけれど、そういう部分。結構大事だから。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ヤリたい男ヤラない女〜デキちゃった編

タニマリ
恋愛
野獣のような男と付き合い始めてから早5年。そんな彼からプロポーズをされ同棲生活を始めた。 私の仕事が忙しくて結婚式と入籍は保留になっていたのだが…… 予定にはなかった大問題が起こってしまった。 本作品はシリーズの第二弾の作品ですが、この作品だけでもお読み頂けます。 15分あれば読めると思います。 この作品の続編あります♪ 『ヤリたい男ヤラない女〜デキちゃった編』

【完結】やさしい嘘のその先に

鷹槻れん
恋愛
妊娠初期でつわり真っ只中の永田美千花(ながたみちか・24歳)は、街で偶然夫の律顕(りつあき・28歳)が、会社の元先輩で律顕の同期の女性・西園稀更(にしぞのきさら・28歳)と仲睦まじくデートしている姿を見かけてしまい。 妊娠してから律顕に冷たくあたっていた自覚があった美千花は、自分に優しく接してくれる律顕に真相を問う事ができなくて、一人悶々と悩みを抱えてしまう。 ※30,000字程度で完結します。 (執筆期間:2022/05/03〜05/24) ✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼ 2022/05/30、エタニティブックスにて一位、本当に有難うございます! ✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼ --------------------- ○表紙絵は市瀬雪さまに依頼しました。  (作品シェア以外での無断転載など固くお断りします) ○雪さま (Twitter)https://twitter.com/yukiyukisnow7?s=21 (pixiv)https://www.pixiv.net/users/2362274 ---------------------

長い片思い

詩織
恋愛
大好きな上司が結婚。 もう私の想いは届かない。 だから私は…

愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「お腹の子も君も僕のものだ。 2度目の離婚はないと思え」 宣利と結婚したのは一年前。 彼の曾祖父が財閥家と姻戚関係になりたいと強引に押したからだった。 父親の経営する会社の建て直しを条件に、結婚を承知した。 かたや元財閥家とはいえ今は経営難で倒産寸前の会社の娘。 かたや世界有数の自動車企業の御曹司。 立場の違いは大きく、宣利は冷たくて結婚を後悔した。 けれどそのうち、厳しいものの誠実な人だと知り、惹かれていく。 しかし曾祖父が死ねば離婚だと言われていたので、感情を隠す。 結婚から一年後。 とうとう曾祖父が亡くなる。 当然、宣利から離婚を切り出された。 未練はあったが困らせるのは嫌で、承知する。 最後に抱きたいと言われ、最初で最後、宣利に身体を預ける。 離婚後、妊娠に気づいた。 それを宣利に知られ、復縁を求められるまではまあいい。 でも、離婚前が嘘みたいに、溺愛してくるのはなんでですか!? 羽島花琳 はじま かりん 26歳 外食産業チェーン『エールダンジュ』グループご令嬢 自身は普通に会社員をしている 明るく朗らか あまり物事には執着しない 若干(?)天然 × 倉森宣利 くらもり たかとし 32歳 世界有数の自動車企業『TAIGA』グループ御曹司 自身は核企業『TAIGA自動車』専務 冷酷で厳しそうに見られがちだが、誠実な人 心を開いた人間にはとことん甘い顔を見せる なんで私、子供ができた途端に復縁を迫られてるんですかね……?

私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜

月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。 だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。 「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。 私は心を捨てたのに。 あなたはいきなり許しを乞うてきた。 そして優しくしてくるようになった。 ーー私が想いを捨てた後で。 どうして今更なのですかーー。 *この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「結婚したらこっちのもんだ。 絶対に離婚届に判なんて押さないからな」 既婚マウントにキレて勢いで同期の紘希と結婚した純華。 まあ、悪い人ではないし、などと脳天気にかまえていたが。 紘希が我が社の御曹司だと知って、事態は一転! 純華の誰にも言えない事情で、紘希は絶対に結婚してはいけない相手だった。 離婚を申し出るが、紘希は取り合ってくれない。 それどころか紘希に溺愛され、惹かれていく。 このままでは紘希の弱点になる。 わかっているけれど……。 瑞木純華 みずきすみか 28 イベントデザイン部係長 姉御肌で面倒見がいいのが、長所であり弱点 おかげで、いつも多数の仕事を抱えがち 後輩女子からは慕われるが、男性とは縁がない 恋に関しては夢見がち × 矢崎紘希 やざきひろき 28 営業部課長 一般社員に擬態してるが、会長は母方の祖父で次期社長 サバサバした爽やかくん 実体は押しが強くて粘着質 秘密を抱えたまま、あなたを好きになっていいですか……?

【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。

三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。 それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。 頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。 短編恋愛になってます。

【R18】幼馴染な陛下と、甘々な毎日になりました💕

月極まろん
恋愛
 幼なじみの陛下に、気持ちだけでも伝えたくて。いい思い出にしたくて告白したのに、執務室のソファに座らせられて、なぜかこんなえっちな日々になりました。

処理中です...