何の取り柄もない営業系新入社員の俺が、舌先三寸でバケモノ達の相手をするはめになるなんて。(第2.5部)幕間 あるいは新年会の宴の席にて。

二式大型七面鳥

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「いってえ!」
 あたしの右フックをまともに食らって、信仁は呻いた。
「何すんだよあねさん!俺なんか悪いことしたかよ!」
「したわよ!何よあれ!あたしが失敗したらあんたマジで死んでたのよ!バカもいい加減にしなさいよ!このバカ!バカ!バカ!!」
 「奴」を仕留めた、多分、今度こそ、仕留められた。信仁も、無事みたい。安心したし、嬉しかった。
 以心伝心、信仁が言いたいことがあたしに伝わり、あたしもそれを成し遂げた。それも、すごく、嬉しかった。
 けど、それでも、あたしはそれを表に出してはいけない。それでも、「奴」を退けても、ここから去らなきゃならない事に変わりはない。そう自分で決めた事が、自分の気持ちに、心にかけた枷が、弾けそうで、痛い。苦しい、辛い。
 あんたのせいだ、こんちくしょう、このバカ!

 流石に人狼ひとおおかみの姿のままで、全力のグーで殴ったら一般人なら首から上が無くなりかねないし、とはいえ爪で傷つけたくもないから、力加減したグーで殴る、その程度の分別は残ってたけど、あたしは、やり場のない感情のはけ口を、信仁にぶつけていた。
「いて!やめ!ちょ!あ、姐さん!この!」
「あ!」
 大振りしたあたしの隙を突いて、信仁はあたしの腕をかいくぐり、両脇の下からあたしを抱きすくめた。
「や!離して!」
 あたしは、もがく。けど、脇の下で抱きつかれては、肘をねじ込もうにも、信仁はその隙間を与えてくれない。
「離して!信仁!」
 勿論、本気で、力業で引き剥がすことは出来る。けど、それをやったら、きっと大怪我をさせてしまう。
「離してってば!」
「嫌だ!」
「信……」
「今離したら!姐さんあんた!また俺から逃げるんだろう!だから、絶対、離さねぇ!」
 離すどころか、信仁の腕はさらに強く、あたしを抱きしめる。あたしは、信仁の肩に置いた手でなんとか体を離そうとするけど、爪をたてたくないから、十分な力が入れられない。
 違う。嘘だ。
 その時のあたしも、頭の隅では、わかっていた。
 爪をたてたくない、怪我をさせたくない、それにかこつけて、あたしは、逃げているんだ。
 今すぐここから離れなきゃって、決断から。
 頭ではわかってる。けど、気持ちがまだ認めてくれない。心臓のあたりが捩れるような、辛い決断。
「……なあ、姐さん、一つ、教えてくれ」
 そんな、歯軋りする程辛いあたしの耳元で、あたしを抱きしめたまま、信仁が、言った。
「姐さん、俺のこと、嫌いなのか?」

「……大っ嫌いよ……あんたなんか……」
 切れそうな心の堰を必死に抑えながら、あたしは食いしばっていた歯の間から、やっとの思いで、答えた。
「バカで……無鉄砲で……なんで……なんであんたは……ちくしょう……」
 言葉が出ない、言葉に出来ない。言葉が見つからないのと、言葉にしてはいけないのと、両方。
 それが、さらにあたしを辛くする。胸の奥が、捩じ切られるように、痛い。
「ああ、そうか。嫌いか……済まねぇ。本当に済まねぇけど、でも、俺、ホントに本気で姐さんが大好きなんだ」
 ほんの少し、信仁の腕が緩む。ほんの少し、信仁は顔を離す。あたしと、見つめ合う距離まで。
「姐さんと離れるんなら、姐さんの手にかかって死ぬ方が良いって、さっきは本気で思ったさ。脅しブラフじゃねえ、だから「奴」にも通じたんだ、本気って奴が。そう思えるんだ」
 やめて、もう。死ぬ方が良いなんて。あんたを傷つけたくないから、死なせたくないから、あたしは消えたいのに。こんなに辛いのに。
「だから、絶対にもう離さねぇ。何があっても」
 やめて。もう、これ以上、あたしをいじめないで。
 胸の奥が痛くて、目をあわせられなくて、俯いて、あたしは無意識に、言った。
「やめて……無理なのよ……だって……」
「種族が違うとか、掟がどうとか、そんな話なら今更聞きたくねぇ」
「でも……」
「どうせそんな話だろうとは思ったさ、最初っから。姐さんのその姿見て確信した。けどな……」
「だったら!わかってんなら!」
 信仁の言葉を遮ってあたしは叫ぶ。
「わかってるんなら、なんでわかってくれないのよ!わかってよ!わかってよ……お願い、もう、あたしをいじめないで……」
「……済まねぇ、いじめてるわけじゃねぇんだけど」
 信仁の手が、あたしを抱いたまま、あたしの後ろ頭を撫でた、そっと。
「ホント、済まねぇ。けど姐さん、俺はやっぱり、どうしてもあんたを諦められねぇんだ」
 あたしの頭を、髪を撫でながら、あたしの耳元に、信仁が呟くように、言った。
 あたしは、返事しない。出来ない。嗚咽を噛み殺すので精いっぱいだったから。
 大っ嫌い。こんなに、あたしをいじめて、苦しめて。なんであたしがこんなに苦しんでるか、それもわかってたなんて。わかってていじめてたんだ。酷い。酷い男。大っ嫌い。
 全部ぶちまけて言ってやりたいけど、そうしたらきっともう止まらなくなる。我慢できなくなる。
 ここから、離れられなくなる。
 だから、出来ない。我慢出来ない程辛いけど、我慢しなければもっと辛くなる。それが、辛い。どっち転んでも辛いから、どんどん辛さがつのる。
 その原因は、全部、こいつ。酷い。本当にこのまま喰い殺してしまいたい程、骨まで喰らい尽くしてしまいたい程、酷い男。
 あたしはもう、まともに物を考えることすら、出来なくなりつつあったんだと思う。
 そのあたしに、信仁はいきなり冷や水ぶっかけやがった。
「それに、きっと成し遂げてやる……あねさんの親父おやじさんみたいに、な」

 あたしの、父さん。その一言は、電気が走るみたいに、あたしの耳から入って脳から背筋に響いた。
「何……言ってるの……」
 背筋が、寒くなる。何か重大なことがいくつも、その一言に含まれているのは感じたけど、それが何でどれくらいあるのか、咄嗟に把握出来ない。
 ただ、一つだけはっきりわかったことがある。
 あたしが話したことのない、あたしの父さんのことを、どこまでかはわからないけど、信仁が知っている、という事を。
 思わず顔を上げたあたしに、抱きしめる腕を緩めてもう少し体を離した信仁が、あたしの目を見つめながら、言った。
「姐さんの親父さんは、人狼じんろうじゃないんだよな?だったら、俺も条件は同じって事さ」
「え……待って、なんで……?」
 なんで、その事を信仁が知っているの?あたしは、頭が真っ白になった。言った覚えはない、言うはずもない。父さんは普通の人間、なんて事は信仁は知っているはずはない。
「ぶっちゃけ、俺も何が何だか分かってるわけじゃない。ただ、姐さん達みたいな一族なら、婚姻に関する掟があっておかしくないし、多分そいつは、他の種族との関係を否定する、純血主義的な何かだって、そのくらいは想像がつく。民話としてもメジャーだし、民族学、文化人類学的にも孤立した部族にその手のタブーがあるのは珍しくねぇ」
 信仁の目は、あたしの目のその奥の何か、まだ真っ白になってるあたしの頭の中を覗くかのように、鋭い。
「タブーがあるからには、ほとんどの場合その回避方法ってのもあるのが通例だ。特に婚姻に関するものはな。違う血が入ることを祖霊に許しを乞う祭事とか。そういうのがないと、孤立した部族は近親婚の繰り返しで絶えるからな」
 あたしは、信仁が何を言っているのか、よく分からなかった。けど、次の一言は、すぐに理解した。
「……言いなよ。どうすれば、俺はあねさんの一族に認めてもらえるんだ?」
 まるで冷たい手のように、その一言は、あたしの心臓を握りつぶした。

 勿論、あたしは知っている。聖狼の――あたし達は、他の人妖と自分たちを区別する時、聖狼、という言葉をよく使う――女を娶りたい命知らずに与えられる試練の、その内容は。でも、それは。
 この男は、信仁しんじの性格から言ってこいつは、教えたら絶対それをやるだろう。絶対に、諦めることはないだろう。そして、多分、死ぬ。
 だから、言えない。それがわかってるから、言えなかった。
「……ま、言わなくても大体の見当はつくけどな。常識で考えれば、俺は間違いなく失敗するか、下手すりゃ殺されるような、何かしらの「試し」って奴なんだろ?」
 ぞっとした。なんで、それが分かるの?
 はらわたを締め上げる、信仁と死別する覚悟をしなければならない悲しさ、本当の意味で二度と会えなくなるだろう事の辛さ、そうであったとしてもそこに、信仁がそれに挑むだろう怖さ、挑むことをなんとしても止めなければならないけれど、止める自信がない怖さが加わった。
 あたしの顔色が変わったのに気付いたのだろう、信仁は、見慣れたいつものにやけ顔になって、言った。
「心配はいらねぇよ。俺は絶対に死なねぇ。それだけは絶対だ、約束する」

「……なんでそんな事言えるのよ……」
 あたしは、呟いた。
 こいつは、いつもそうだ。初めて会った時から。一介の高校生が、ヤクザの事務所に殴り込んで話しつけてくるなんて、正気の沙汰じゃないことをさも当たり前のように言って。
「バカじゃないの?誰と何するか分かってるの?分かるわけ無いわよね、あたし言ってないもの」
 あたしは。真っ白だったあたしの頭の中で、何かが切れた。ずっと情緒不安定だったけど、とどめ刺した。
 こいつを死なせたくなくて。こいつを傷つけたくなくて、あたしは苦しんでいるってのに、こいつと来たら!
 あたしがどんだけ苦労して、辛くて、悲しくて。好きでこんな事してるわけじゃ無いのに。あんたのために!あたしだって!
「婆ちゃんよ!あたしの婆ちゃん!里で最強の者を打ち負かして、里の誰よりも強い事を証明すればいいのよ!出来るわけないでしょ!あんた人間なのよ!聖狼たるあたし達に勝てるわけがないじゃない!」
 婆ちゃんは、純粋な人狼の身体能力という意味では最強ではない。けど、それを補って有り余る経験を持ち、何より術を使う希有な人狼。里の誰も敵わない存在。勿論、あたしだって歯が立たない。
「そんなに手強いのか?」
「当たり前でしょ!あたしの知る限り最強の人狼よ!」
 明確に、あたしはイメージ出来た。信仁の首か、開始二秒で鉄扇に両断される光景が。
「死んじゃうわよ!絶対死ぬわよ!勝てっこないわよ……」
 あたしの喉の奥に、何かが詰まった。扁桃腺の辺りが、痛い。痛くて、涙が溢れる。心臓が、停まりそうに辛い。
「死なないでよ……絶対止めてよ……」
 その声は、震えた鼻声だった。自分の声だって気付くまでに、時間がかかった。
「……そうか……そんなに強いのか……じゃあ、土下座して頼むかな。お孫さんを俺に下さいって」
「何バカなこと言ってんのよ……ふざけてんの?」
「ふざけちゃいねぇ。要は、その最強の誰かが認めりゃいいって話だろ?」
「何言って……」
「真正面からぶつかるだけが方法じゃねぇ、って事さ。そうでもなきゃ」
 いつもの見慣れた、悪巧みする時の顔で、信仁が言った。
「姐さんの親父さんが、認められた道理ってのが分からねぇんでね」
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