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第六章:金曜、それぞれの思惑、それぞれの決意
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「柾木様から?お断りの電話?ですか?」
ネット動画の通信教育講座で数学の課題を解いていた玲子は、井ノ頭菊子からの着信を受けて、動画を一時停止して対応していた。
菊子によれば、つい先ほど、北条柾木の勤め先の先輩であり、柾木に交代する前の井ノ頭家担当営業であった下山から電話があり、「本日北条が伺う予定だったそうですが、都合により伺えなくなりました、大変申し訳ありません」と言われたのだと言う。
「はい、直接北条さんからではないのですけれど。ですが、そもそも本日、北条さんがうちにいらっしゃる予定は入っていませんでしたので、もしかしたら玲子さんと何かお約束があったのかと思いまして」
玲子もうっかり忘れがちではあるが、菊子はオートマータである。その菊子自身も「うっかり」予定を「ど忘れ」する事はあるのだが、それは予定そのものを忘れているのではなく、スケジューラで言うところのアラームかけ忘れに現象としては近い。菊子自身は、予定そのものを忘れたことは、玲子の知る限り、ない。
なので、柾木が井ノ頭邸を訪問する予定があるとしたら、それを菊子が忘れていることはあり得ない。であれば、菊子の知らない所で柾木がその予定を立案したとしか思えない。だが純粋に営業業務関係であれば、仕事に関しては真面目な柾木のことだから連絡がなかったというのも考えにくい。仮に仕事でないとしたら、最近であれば緒方いおりに用がある可能性が考えられたが、いおりもその予定は聞いていないという。
そこまで可能性を潰した上で、まだ残っている、菊子は玲子が知っている可能性を今、確認しに来ていた。
そのあたりは、やはり流石ですね。玲子は普段は女性としてもやや天然の入ったおっとり系に見える菊子の、その内部は極めて論理的に判断が行われている事に、改めて感心する。
「いえ、私も何も聞いてはおりませんが……そもそも、今朝は柾木様に電話が繋がらなかったのです」
「あら……下山さんは、今朝、北条さんから腰を痛めたと電話があったとおっしゃってましたが」
「それは……変ですわね」
玲子は、視線を落として少し考え込む。
「腰を痛めたと、柾木様はそうおっしゃっていたと?」
「はい、下山さんはそのように」
「分かりました、ありがとうございます菊子さん、私、これから柾木様のところに行って参ります」
胸騒ぎがします。水曜にラムダが破裂し、エータを盗まれました。エータの姿形は、柾木様の生き写しですから、柾木様にも害が及ぶ可能性は否定出来ません。第一、何も無かったとしても、本当に柾木様が腰を痛めていらっしゃるなら、何かとお手伝いして差し上げなければ……
玲子は、瞬時に、今日の予定をご破算にする決心をした。
玲子は、リビングに集めた使用人達に事情を簡単に説明し、袴田に車の用意をさせつつ、濾斗に外出着を用意させる。
心ここにあらずといった様子の玲子を見て、とりあえず今すぐはすることのない時田が、珍しく真剣な声色で聞いた。
「お姫さま、お聞きしてもよろしゅうございますか?」
「……何でしょう?時田……」
「お覚悟の程を、お聞きしておきたいと思いまして」
「覚悟?」
「左様でございます……お姫さまは、北条様に、どこまで本気なのでございますか?」
真正面から時田に聞かれて、玲子は背筋に冷や水をかけられたように感じた。冷静に判断していると自分では思っていたが、それは舞い上がったテンションの中での冷静でしかない事を、一瞬で理解したのだ。
「……そうですね。私は、西条の家と会社を維持し、発展させる勤めがあります。そのためには、会社と私、両方の秘密を共有し、守れる方を婿養子としてお迎えする必要があります。私は、柾木様ならば、私と会社の秘密を知ってもお友達付き合いをしてくださる柾木様ならば、それに、柾木様は営業職でいらっしゃいますから、会社経営にも向いていらっしゃると思っています」
「その件については、この時田の意見も同じでございます。交渉事もお上手な様子でございますので、この時田も、ビジネスマンとしての成長を非常に楽しみにしております」
「では……」
軽く身を乗り出す玲子を制するように、時田は真正面から玲子の目を見て、言う。
「ですが、選ぶのは、北条様でございます」
あっ。玲子は思わず声が出るほど、その一言に衝撃を受けた。
時田は、すぐに視線を下げる。既に玲子の邪眼の影響下にある時田であっても、普段は玲子の目を見ることはない。必ず鼻から喉元のどこかに視線を下げる。それくらい、本来、玲子の邪眼の影響は強い。
時田は、口元を手で覆って動かなくなった玲子を数秒見つめ、一礼してリビングを出る。
私は、思ってもおりませんでした。私自身が大嫌いだったこの姿、この髪、この目を、柾木様は綺麗だと言ってくれました。私がわがままを言って困らせても、笑って許してくれました。だから、私は思ってもいなかったのです、選ぶのは柾木様だという事を。私と一緒になるのなら、きっと色々とご苦労なさるでしょうから、その分、私は精一杯尽くさなければならない、その事だけしか考えておりませんでした。でも、当たり前のことです。どんなに私がお慕い申し上げても、柾木様にはそれに答えなければならない理屈はないのです。何故なら、柾木様は柾木様のものなのですから……
玲子は、自分が舞い上がっていたことを、今朝からではなく、北条柾木と出会ってからずっと舞い上がっていたことを、今やっと自覚した。自覚して、動けなくなった。自分が、どれほど自己中心的であるかを自覚してしまったから。先ほどの袴田の箴言の真意はここにあったと、今やっと気付いた自分の愚かさを自覚してしまったから。
「お姫さま、お召し替えの用意が……如何されました?」
玲子を着替えさせるために寝室に呼ぼうとリビングに戻ってきた濾斗は、立ち尽くす玲子を見て、首を傾げた。
「……私は、酷く自己中心的だったのですね……」
着替えを手伝ってもらいながら、玲子がこぼす。
内心どんなにショックを受けていようと、今するべき事があればそれを行う。玲子は、社長令嬢として、そこの所は厳しく躾けられていた。そして、言い出したからには、とにかく北条柾木の様子を確認しに行かなければ気も済まない。
「時田の言うことなど気にすることはございません、お姫さま。男は、いつもそういって逃げ出すのですから」
「……え?」
あらぬ方向からの意見に、玲子は目を見開く。勿論、ベール越しの目は見えないし、濾斗もあえて目を合せることはしない。
「そういう、ものなのですか?」
「はい。男なんてものは、女が迫れば逃げるものです。そのくせ放っておくと寄って来る。その程度のものです」
玲子の着付けを手伝いながら、笑って濾斗が答える。
「恋の駆け引きなんて、そんなものです……お姫さま、恋をしていらっしゃるのでしょう?」
真正面から言われて、玲子は戸惑う。
そうか、そうですね、私は、恋をしているのですね……私は、恋をすることなど、考えてませんでした。いつかきっとお父様が、適当な似つかわしい方を探してこられて、その方と結ばれて家と会社を継ぐのだと思っていましたから……
「私はその北条様の人となりを存じ上げませんが、聞く限りでは百戦錬磨という事でもないご様子ですから、充分お姫さまに勝ち目はあると存じます。お気張り下さいませ」
はい、出来ました。そう言って濾斗が玲子の外出着の仕上げを終える。
「勝ち目、ですか?」
玲子が聞き返す。
「はい、勝ち負けでございます。この人を手放したくない、そう思わせた方の勝ち、でございます」
笑顔で、引いた目で見て気になった玲子のドレスのフリルを整えながら、濾斗が答える。
「……私に、勝てるでしょうか……」
つい濾斗のペースに載せられて、玲子が気弱げに尋ねる。
「勝てますとも。お姫さまなら」
そこらの男より背の高い濾斗が、玲子の顔をのぞき込むようにして顔を近づける、目線だけはわずかにずらして。
「……必勝法がございます。お聞きになりますか?」
無言で、真剣な目で玲子が頷く。ベールの奥の眼差しは、玲子が生まれてからずっと仕えている濾斗には見なくても分かる。
「この世で一番のいい女にお成り下さいませ。そうすれば、絶対でございます」
一時、小柄で若い主人と、長身で年かさの家政婦は見つめ合い、すぐに互いに破顔した。
ネット動画の通信教育講座で数学の課題を解いていた玲子は、井ノ頭菊子からの着信を受けて、動画を一時停止して対応していた。
菊子によれば、つい先ほど、北条柾木の勤め先の先輩であり、柾木に交代する前の井ノ頭家担当営業であった下山から電話があり、「本日北条が伺う予定だったそうですが、都合により伺えなくなりました、大変申し訳ありません」と言われたのだと言う。
「はい、直接北条さんからではないのですけれど。ですが、そもそも本日、北条さんがうちにいらっしゃる予定は入っていませんでしたので、もしかしたら玲子さんと何かお約束があったのかと思いまして」
玲子もうっかり忘れがちではあるが、菊子はオートマータである。その菊子自身も「うっかり」予定を「ど忘れ」する事はあるのだが、それは予定そのものを忘れているのではなく、スケジューラで言うところのアラームかけ忘れに現象としては近い。菊子自身は、予定そのものを忘れたことは、玲子の知る限り、ない。
なので、柾木が井ノ頭邸を訪問する予定があるとしたら、それを菊子が忘れていることはあり得ない。であれば、菊子の知らない所で柾木がその予定を立案したとしか思えない。だが純粋に営業業務関係であれば、仕事に関しては真面目な柾木のことだから連絡がなかったというのも考えにくい。仮に仕事でないとしたら、最近であれば緒方いおりに用がある可能性が考えられたが、いおりもその予定は聞いていないという。
そこまで可能性を潰した上で、まだ残っている、菊子は玲子が知っている可能性を今、確認しに来ていた。
そのあたりは、やはり流石ですね。玲子は普段は女性としてもやや天然の入ったおっとり系に見える菊子の、その内部は極めて論理的に判断が行われている事に、改めて感心する。
「いえ、私も何も聞いてはおりませんが……そもそも、今朝は柾木様に電話が繋がらなかったのです」
「あら……下山さんは、今朝、北条さんから腰を痛めたと電話があったとおっしゃってましたが」
「それは……変ですわね」
玲子は、視線を落として少し考え込む。
「腰を痛めたと、柾木様はそうおっしゃっていたと?」
「はい、下山さんはそのように」
「分かりました、ありがとうございます菊子さん、私、これから柾木様のところに行って参ります」
胸騒ぎがします。水曜にラムダが破裂し、エータを盗まれました。エータの姿形は、柾木様の生き写しですから、柾木様にも害が及ぶ可能性は否定出来ません。第一、何も無かったとしても、本当に柾木様が腰を痛めていらっしゃるなら、何かとお手伝いして差し上げなければ……
玲子は、瞬時に、今日の予定をご破算にする決心をした。
玲子は、リビングに集めた使用人達に事情を簡単に説明し、袴田に車の用意をさせつつ、濾斗に外出着を用意させる。
心ここにあらずといった様子の玲子を見て、とりあえず今すぐはすることのない時田が、珍しく真剣な声色で聞いた。
「お姫さま、お聞きしてもよろしゅうございますか?」
「……何でしょう?時田……」
「お覚悟の程を、お聞きしておきたいと思いまして」
「覚悟?」
「左様でございます……お姫さまは、北条様に、どこまで本気なのでございますか?」
真正面から時田に聞かれて、玲子は背筋に冷や水をかけられたように感じた。冷静に判断していると自分では思っていたが、それは舞い上がったテンションの中での冷静でしかない事を、一瞬で理解したのだ。
「……そうですね。私は、西条の家と会社を維持し、発展させる勤めがあります。そのためには、会社と私、両方の秘密を共有し、守れる方を婿養子としてお迎えする必要があります。私は、柾木様ならば、私と会社の秘密を知ってもお友達付き合いをしてくださる柾木様ならば、それに、柾木様は営業職でいらっしゃいますから、会社経営にも向いていらっしゃると思っています」
「その件については、この時田の意見も同じでございます。交渉事もお上手な様子でございますので、この時田も、ビジネスマンとしての成長を非常に楽しみにしております」
「では……」
軽く身を乗り出す玲子を制するように、時田は真正面から玲子の目を見て、言う。
「ですが、選ぶのは、北条様でございます」
あっ。玲子は思わず声が出るほど、その一言に衝撃を受けた。
時田は、すぐに視線を下げる。既に玲子の邪眼の影響下にある時田であっても、普段は玲子の目を見ることはない。必ず鼻から喉元のどこかに視線を下げる。それくらい、本来、玲子の邪眼の影響は強い。
時田は、口元を手で覆って動かなくなった玲子を数秒見つめ、一礼してリビングを出る。
私は、思ってもおりませんでした。私自身が大嫌いだったこの姿、この髪、この目を、柾木様は綺麗だと言ってくれました。私がわがままを言って困らせても、笑って許してくれました。だから、私は思ってもいなかったのです、選ぶのは柾木様だという事を。私と一緒になるのなら、きっと色々とご苦労なさるでしょうから、その分、私は精一杯尽くさなければならない、その事だけしか考えておりませんでした。でも、当たり前のことです。どんなに私がお慕い申し上げても、柾木様にはそれに答えなければならない理屈はないのです。何故なら、柾木様は柾木様のものなのですから……
玲子は、自分が舞い上がっていたことを、今朝からではなく、北条柾木と出会ってからずっと舞い上がっていたことを、今やっと自覚した。自覚して、動けなくなった。自分が、どれほど自己中心的であるかを自覚してしまったから。先ほどの袴田の箴言の真意はここにあったと、今やっと気付いた自分の愚かさを自覚してしまったから。
「お姫さま、お召し替えの用意が……如何されました?」
玲子を着替えさせるために寝室に呼ぼうとリビングに戻ってきた濾斗は、立ち尽くす玲子を見て、首を傾げた。
「……私は、酷く自己中心的だったのですね……」
着替えを手伝ってもらいながら、玲子がこぼす。
内心どんなにショックを受けていようと、今するべき事があればそれを行う。玲子は、社長令嬢として、そこの所は厳しく躾けられていた。そして、言い出したからには、とにかく北条柾木の様子を確認しに行かなければ気も済まない。
「時田の言うことなど気にすることはございません、お姫さま。男は、いつもそういって逃げ出すのですから」
「……え?」
あらぬ方向からの意見に、玲子は目を見開く。勿論、ベール越しの目は見えないし、濾斗もあえて目を合せることはしない。
「そういう、ものなのですか?」
「はい。男なんてものは、女が迫れば逃げるものです。そのくせ放っておくと寄って来る。その程度のものです」
玲子の着付けを手伝いながら、笑って濾斗が答える。
「恋の駆け引きなんて、そんなものです……お姫さま、恋をしていらっしゃるのでしょう?」
真正面から言われて、玲子は戸惑う。
そうか、そうですね、私は、恋をしているのですね……私は、恋をすることなど、考えてませんでした。いつかきっとお父様が、適当な似つかわしい方を探してこられて、その方と結ばれて家と会社を継ぐのだと思っていましたから……
「私はその北条様の人となりを存じ上げませんが、聞く限りでは百戦錬磨という事でもないご様子ですから、充分お姫さまに勝ち目はあると存じます。お気張り下さいませ」
はい、出来ました。そう言って濾斗が玲子の外出着の仕上げを終える。
「勝ち目、ですか?」
玲子が聞き返す。
「はい、勝ち負けでございます。この人を手放したくない、そう思わせた方の勝ち、でございます」
笑顔で、引いた目で見て気になった玲子のドレスのフリルを整えながら、濾斗が答える。
「……私に、勝てるでしょうか……」
つい濾斗のペースに載せられて、玲子が気弱げに尋ねる。
「勝てますとも。お姫さまなら」
そこらの男より背の高い濾斗が、玲子の顔をのぞき込むようにして顔を近づける、目線だけはわずかにずらして。
「……必勝法がございます。お聞きになりますか?」
無言で、真剣な目で玲子が頷く。ベールの奥の眼差しは、玲子が生まれてからずっと仕えている濾斗には見なくても分かる。
「この世で一番のいい女にお成り下さいませ。そうすれば、絶対でございます」
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