彼女はミウラ後輩

砂糖せんせい。

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謎の彼女ミウラ編

第三話 輝だって のろけたい。

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前回のあらすじ

回転寿司を出たらもう8時だった。輝はミウラを家まで送ることにした。
最初はミウラを罠だと疑っていたが一途なバカだと気付いた輝であった。


「家 どこらへんなの?」輝は聞いてみた。
「そこの角を曲がって真っ直ぐです。」ミウラは答えた。

「おっ俺の家とまぁまぁ近いな。」驚く輝

「じゃあ遊びに行く時 楽でいいですね!!」嬉しそうにそうミウラは言うと次は落ち着いた口調でこう言った。

「私ばっか自分の事話しちゃってすみません。佐浜さんは私の事どう思ってますか?」

佐浜さんは私の事どう思ってますか?

その言葉が輝の中でループした。
(どうだろう。本当はいきなりの事であまり状況が掴みきれていないというのが本音だ。でもそんな事いったらこの子を傷つけるだろうか。)

返事を出せない輝にミウラは少しションボリした。

「そりゃそうですよね。やっぱり私みたいな変人にいきなりおしきられるのは嫌ですよね。」
ミウラは悲しげに言った。

「ち、違うよ!!むしろ嬉しい!!俺はもう一生彼女にいない一生送ると思ってたから!!最初は緊張してたけどだいぶ落ち着いてきたよ。」
輝はすかさず言った。

「ありがとう。君のおかげで俺の学生生活に華が咲きそうだ。」
輝は正直くさい迷セリフを残した。

「ほ、ほんとですか? 無理してるならやめてください、佐浜さん。」
ミウラはまだ疑っている。

「ほら。元気だしてよ。俺が好きなタイプ、いや俺が好きな彼女は元気な子だよ?」輝はまたしても くさいセリフを言った。

しかしミウラには灯ったようだ。そんな くさいセリフも。やっぱりこの二人はお似合いだ。

ミウラは輝に抱きついた。しばらく輝の服に顔を埋めまた顔を上げた。

「やっぱり輝さんは人を慰める力はピカイチですね。あの頃から変わってません。」懐かしさを秘めた微笑みを見せたミウラ。

輝は照れたが満更でもないようだ。すこしニヤけている。

「これからも私の萎え芸に反応してくれるんでしょうかね。えへへ」




(イタタタタタタタタ)

輝のニヤけていた顔は引きつっているようにも見えてきた。

第三話 完
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