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ミザリーの思惑
車中劇は終幕する
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ーーーーーーーーマルセロ
一体、どうなってやがるッ!?
マルセロは頭を抱え、現状把握に少ない脳みそをフル回転させている。
だが1言言いたいッ!
とにかく口が不味い! そして臭い!
『まずは状況を理解しねえとな』
自分が車中にいることは理解出来るし、「車に乗った」や「ミツバ伍長を連れ去った」などの断片的な記憶はあるが、どうにもその「点」の記憶が、「線」として繋がらない。
『確か……そうだ! 隊長に「何か」を盛られて』
そこからは早かった。
サッチモより敬愛すべきミザリーの幸福こそが自分の幸福であること。
その為にサッチモから命じられた「ミツバ連れ出し」の命を受けたこと。
それを不思議に思わず実行していたこと……
そして何よりミツバ伍長とキスをしたこと…
少しニヤっとしたが、まだ頭痛が取れず頭を抱えた姿勢を崩さないで居ると、横にいるミツバより小さなメモ紙を渡された。
こっそりと渡された為、きっとメンディにはバレないように見ろ。とのことだと理解する。
メモ紙の内容はこうだ
『二人共洗脳 中毒 メンディ まだ』
恐らく書く速度を優先して書いたのであろう。その雑に書かれていた。
少し頭がクリアになり、メモ紙を見た俺は、『メンディ まだ』の情報を確認すべく、チラリとバックミラーを見る。
『確かにアイツの『目』じゃねえな』
それに
『あいつ笑いを堪えてやがる』
長年、同じ釜の飯を食ったから分かる。
メンディの野郎は笑いを堪えるとき、『下唇を噛む』癖がある。そして、あいつのツボはぶっ込み系だ。
へへ、メンディ。オメーは良く俺の事を知ったふうな事を言ってるけどよぉ、俺だってオメーのことはよーく知ってんだぜ!
そんな俺が心の中で宣言するぜ、オメーはもうひと押しで吹き出すってな。
心の勝利宣言と共に、マルセロは自分がするべき2つの事を優先させる。
作戦1、ミツバ伍長に自分の中毒症状が抜けたことをメンディにバレずに教えること。
作戦2、メンディに、あの『ゲロマズ解毒剤』を飲ませること。
まずは、と、俺は作戦1と並行し、メンディを笑わせこの重たい車内の空気を変える「ダブルスマイル」作戦を実行に移した。
「ミツバ伍長……」
俺は、ミツバ伍長の顔をジッと見つめる。
やべぇ、鬼神みてぇな顔をしてやがる……
だが大丈夫、俺はマルセロ家直伝の『悩殺ウィンク』をミツバ伍長へ連打した。
『気付いてるぜ! 俺はもう大丈夫だぜ!』
よし、こんだけやりゃミツバ伍長も俺の思惑に気づいたろ。ひょっとしたら既に俺にメロメロかもな。ヘヘ。
ほんの少し失礼な事言うけど、許してねッ!
「今日の夕飯、ドブ?」
ダメ押しの『悩殺ウィンク』だ!喰らいやがれ!
ビッッターーーーーンッ!!
ビンタされた
痛ってぇええええええええッ!!!
なんで? ねぇなんで? 俺やったよなッ? 『悩殺ウィンク』やったよなッ!
つーかメンディ超笑ってるしッ!
抗議の色を込め、ミツバ伍長を見返す。
あ、だめだ。
血の気が引くってこういう事を言うんだなぁ。
あの目はヤバイ。中毒者なんてチャチなもんじゃあ断じてないッ!
あれは、ええっと、そうだ、掃除の出来ない女の家に行った時に、その女の冷蔵庫の下になんか得体のしれない黒い汁の塊を見つけた時の俺の目だ。
女もそういう目するんだなぁ。
「ダブルスマイル」作戦が「オンリースマイル」作戦に変わっちまったが、まぁ良しとしよう。
左頬に出来た巨大なモミジをさすりながら、俺は作戦2を決行した。
いや、更に並行し、ミツバ伍長のご機嫌も取ろう!
よし、名付けて「ダブルドリンクスマイル」作戦だ! ネーミングセンス抜群だな俺!
「超喉渇いたぜぇ! メンディ、ちょっとそこに自販機あっからちょっと止めてくれ」
任務中だと言うのに…とメンディは愚痴をこぼしたが、素直に俺の言うことを聞いてくれた。
ご機嫌とっといて良かったー。「オンリースマイル」作戦が功を奏したぜ。
「俺が買ってくるわメンディ、何飲む?」
「では、適当にコーヒーを頼む」
良かったぁ。喉渇いてないって言われたらどうしようかと思った。
今日の俺はツイてるぜ!
「分かったメンディ。一口で糖尿になるぐれーの飛びっきりの極甘なやつ買ってきてやるぜ」
「いや、ブラックで頼む」
うるせぇなコイツ。どっちでも良いだろうが!
俺は、ミツバ伍長に手を差し出し、この作戦第一のヤマ場をむかえる。
「ミツバ伍長のも買って来るぜ。金くれ。」
「チッ」
へ? 舌打ち? 俺なんかしたかなぁ?
と、メンディが口を挟む
「ああ、俺が出そう」
うるせぇなコイツ! オメーが金渡したら解毒剤貰えねーだろうが!
差し出した手のひらの行き場に困っていると、ようやく状況を理解したのかミツバ伍長が助け舟を出した。
「ここで使えるお金持ってるの私だけですから……」
「ああ、そうか」
ああ、そうか。
しまった! メンディと全く同じリアクションをとっていた。
しかしミツバ伍長も人が悪いぜ。もっと早く言ってくれりゃいいのによ。
ミツバ伍長より幾ばくかの小銭と解毒剤を受け取る。
よし、作戦成功に1歩近づいたぜ! そしてありがとうミツバ伍長!愛してるぜ!
お礼と言わんばかりに究極奥義『ハイパー悩殺ウィンク』をミツバ伍長にお見舞いする。
「チッ」
あれ? また舌打ち?
自販機でコーヒーを買った俺はメンディの分にカプセルを投入する。
これをメンディに飲ませればミッションコンプリートだ。
ヘヘ、メンディ。年貢の収め時だぜ。
運転席の窓をノックし、メンディが顔を出す。
俺は解毒剤が入ったアイスコーヒーをメンディに手渡した。
「ほらよ」
「ああ、ありがとう」
窓を閉められないよう、開閉部に肘を置き、お互いが前を向いた形で俺はコーンスープを啜る。ああ、頬に沁みるなぁ。
もちろん視線だけはメンディに釘付けにしている。早く飲めと催促したい気持ちを抑え、メンディが飲むのを待つ。
すると、メンディが何やら首を傾げていた。
「どうした?」
「いや、なんか変なにおいが……」
うるせぇなコイツ! 早く飲めよ!
「そうか? 俺も同じの買ったけどよぉ、この星の売りだと思えば結構イケるもんだぜ」
うーん、そういうものか……というメンディのリアクションに冷や汗が止まらない、もうひと押しする必要があるな。つーか俺、コーンスープだし。
覚悟を決めた俺はおもむろに、自分のコーンスープを飲み干した。
『あっつぅ! あっつぅ喉! 死ぬ。喉染みて死ぬ!』
なんで俺はコーンスープをチョイスしたんだ。馬鹿か俺は!
なんとか平静を装い、メンディを促す。
メンディは首の傾げをやめ、解毒剤入りのコーヒーを飲んだ。
「ウグッ!」
途端、メンディの顔が生きているのに老衰間近のような顔に変わった。
『飲んだ!』そう判断した俺はまだ熱さ余韻が残るカップを投げ捨て、吐かせまいとメンディの顔全体をガッチリホールドし、叫んだ。
「ミツバ伍長も抑えろ!」
「チッ」
返事は最低だったが、後部座席からもミツバ伍長がメンディを抑え込んでいる。
飲め! ほら飲めッ! メンディ、テメーも正気に戻りやがれ!
ゴクリッ! と喉が脈打つのを見届けた俺は、ゆっくりと手を離す。
「なんだこれは!? クサッ! マズッ! クサッ!」
首を両手で抑え悶えるメンディを見た俺は、歓喜した。そう、あのマズさと臭さを共有出来る仲間ができたからだ。
「なッ!? なッ!? クセーし、マズいよな! いやー、俺もよぉ、てっきりミツバ伍長の体内がゾンビになっちまったんじゃねぇかって心配しちゃったんだけどよぉ、いや、ゾンビじゃなくて良かったぜぇ。いくら上官の彼女だからって内臓全部がゾンビですだと示しが……」
トントンと誰かに肩を叩かれた。
振り向くと、車外に出てきたミツバ伍長が怖い笑顔を浮かべて俺を見ていた。
「お、ミツバ伍長。ようやく機嫌もど」
言い終える前に、ミツバ伍長の顔がゾンビより怖い顔へと変貌し、メジャーリーガーのように腕を振りかぶった。
「え?」
ビッッターーーーーンッ!!
逆サイドォォッ!!!
痛ってぇええええええええッ!!!
なんでだよぉ? 作戦成功したじゃねぇかよぉッ!
つーかメンディ苦しそうなのに笑ってるしッ!
「最ッッ低!!」
舌打ち以外の最初の会話が罵倒だった。
マルセロは両頬にモミジを作り、今日という日を回想する。導き出した答えを空に向かい叫んだ。
今日の俺……超ツイてねーぜッ!
一体、どうなってやがるッ!?
マルセロは頭を抱え、現状把握に少ない脳みそをフル回転させている。
だが1言言いたいッ!
とにかく口が不味い! そして臭い!
『まずは状況を理解しねえとな』
自分が車中にいることは理解出来るし、「車に乗った」や「ミツバ伍長を連れ去った」などの断片的な記憶はあるが、どうにもその「点」の記憶が、「線」として繋がらない。
『確か……そうだ! 隊長に「何か」を盛られて』
そこからは早かった。
サッチモより敬愛すべきミザリーの幸福こそが自分の幸福であること。
その為にサッチモから命じられた「ミツバ連れ出し」の命を受けたこと。
それを不思議に思わず実行していたこと……
そして何よりミツバ伍長とキスをしたこと…
少しニヤっとしたが、まだ頭痛が取れず頭を抱えた姿勢を崩さないで居ると、横にいるミツバより小さなメモ紙を渡された。
こっそりと渡された為、きっとメンディにはバレないように見ろ。とのことだと理解する。
メモ紙の内容はこうだ
『二人共洗脳 中毒 メンディ まだ』
恐らく書く速度を優先して書いたのであろう。その雑に書かれていた。
少し頭がクリアになり、メモ紙を見た俺は、『メンディ まだ』の情報を確認すべく、チラリとバックミラーを見る。
『確かにアイツの『目』じゃねえな』
それに
『あいつ笑いを堪えてやがる』
長年、同じ釜の飯を食ったから分かる。
メンディの野郎は笑いを堪えるとき、『下唇を噛む』癖がある。そして、あいつのツボはぶっ込み系だ。
へへ、メンディ。オメーは良く俺の事を知ったふうな事を言ってるけどよぉ、俺だってオメーのことはよーく知ってんだぜ!
そんな俺が心の中で宣言するぜ、オメーはもうひと押しで吹き出すってな。
心の勝利宣言と共に、マルセロは自分がするべき2つの事を優先させる。
作戦1、ミツバ伍長に自分の中毒症状が抜けたことをメンディにバレずに教えること。
作戦2、メンディに、あの『ゲロマズ解毒剤』を飲ませること。
まずは、と、俺は作戦1と並行し、メンディを笑わせこの重たい車内の空気を変える「ダブルスマイル」作戦を実行に移した。
「ミツバ伍長……」
俺は、ミツバ伍長の顔をジッと見つめる。
やべぇ、鬼神みてぇな顔をしてやがる……
だが大丈夫、俺はマルセロ家直伝の『悩殺ウィンク』をミツバ伍長へ連打した。
『気付いてるぜ! 俺はもう大丈夫だぜ!』
よし、こんだけやりゃミツバ伍長も俺の思惑に気づいたろ。ひょっとしたら既に俺にメロメロかもな。ヘヘ。
ほんの少し失礼な事言うけど、許してねッ!
「今日の夕飯、ドブ?」
ダメ押しの『悩殺ウィンク』だ!喰らいやがれ!
ビッッターーーーーンッ!!
ビンタされた
痛ってぇええええええええッ!!!
なんで? ねぇなんで? 俺やったよなッ? 『悩殺ウィンク』やったよなッ!
つーかメンディ超笑ってるしッ!
抗議の色を込め、ミツバ伍長を見返す。
あ、だめだ。
血の気が引くってこういう事を言うんだなぁ。
あの目はヤバイ。中毒者なんてチャチなもんじゃあ断じてないッ!
あれは、ええっと、そうだ、掃除の出来ない女の家に行った時に、その女の冷蔵庫の下になんか得体のしれない黒い汁の塊を見つけた時の俺の目だ。
女もそういう目するんだなぁ。
「ダブルスマイル」作戦が「オンリースマイル」作戦に変わっちまったが、まぁ良しとしよう。
左頬に出来た巨大なモミジをさすりながら、俺は作戦2を決行した。
いや、更に並行し、ミツバ伍長のご機嫌も取ろう!
よし、名付けて「ダブルドリンクスマイル」作戦だ! ネーミングセンス抜群だな俺!
「超喉渇いたぜぇ! メンディ、ちょっとそこに自販機あっからちょっと止めてくれ」
任務中だと言うのに…とメンディは愚痴をこぼしたが、素直に俺の言うことを聞いてくれた。
ご機嫌とっといて良かったー。「オンリースマイル」作戦が功を奏したぜ。
「俺が買ってくるわメンディ、何飲む?」
「では、適当にコーヒーを頼む」
良かったぁ。喉渇いてないって言われたらどうしようかと思った。
今日の俺はツイてるぜ!
「分かったメンディ。一口で糖尿になるぐれーの飛びっきりの極甘なやつ買ってきてやるぜ」
「いや、ブラックで頼む」
うるせぇなコイツ。どっちでも良いだろうが!
俺は、ミツバ伍長に手を差し出し、この作戦第一のヤマ場をむかえる。
「ミツバ伍長のも買って来るぜ。金くれ。」
「チッ」
へ? 舌打ち? 俺なんかしたかなぁ?
と、メンディが口を挟む
「ああ、俺が出そう」
うるせぇなコイツ! オメーが金渡したら解毒剤貰えねーだろうが!
差し出した手のひらの行き場に困っていると、ようやく状況を理解したのかミツバ伍長が助け舟を出した。
「ここで使えるお金持ってるの私だけですから……」
「ああ、そうか」
ああ、そうか。
しまった! メンディと全く同じリアクションをとっていた。
しかしミツバ伍長も人が悪いぜ。もっと早く言ってくれりゃいいのによ。
ミツバ伍長より幾ばくかの小銭と解毒剤を受け取る。
よし、作戦成功に1歩近づいたぜ! そしてありがとうミツバ伍長!愛してるぜ!
お礼と言わんばかりに究極奥義『ハイパー悩殺ウィンク』をミツバ伍長にお見舞いする。
「チッ」
あれ? また舌打ち?
自販機でコーヒーを買った俺はメンディの分にカプセルを投入する。
これをメンディに飲ませればミッションコンプリートだ。
ヘヘ、メンディ。年貢の収め時だぜ。
運転席の窓をノックし、メンディが顔を出す。
俺は解毒剤が入ったアイスコーヒーをメンディに手渡した。
「ほらよ」
「ああ、ありがとう」
窓を閉められないよう、開閉部に肘を置き、お互いが前を向いた形で俺はコーンスープを啜る。ああ、頬に沁みるなぁ。
もちろん視線だけはメンディに釘付けにしている。早く飲めと催促したい気持ちを抑え、メンディが飲むのを待つ。
すると、メンディが何やら首を傾げていた。
「どうした?」
「いや、なんか変なにおいが……」
うるせぇなコイツ! 早く飲めよ!
「そうか? 俺も同じの買ったけどよぉ、この星の売りだと思えば結構イケるもんだぜ」
うーん、そういうものか……というメンディのリアクションに冷や汗が止まらない、もうひと押しする必要があるな。つーか俺、コーンスープだし。
覚悟を決めた俺はおもむろに、自分のコーンスープを飲み干した。
『あっつぅ! あっつぅ喉! 死ぬ。喉染みて死ぬ!』
なんで俺はコーンスープをチョイスしたんだ。馬鹿か俺は!
なんとか平静を装い、メンディを促す。
メンディは首の傾げをやめ、解毒剤入りのコーヒーを飲んだ。
「ウグッ!」
途端、メンディの顔が生きているのに老衰間近のような顔に変わった。
『飲んだ!』そう判断した俺はまだ熱さ余韻が残るカップを投げ捨て、吐かせまいとメンディの顔全体をガッチリホールドし、叫んだ。
「ミツバ伍長も抑えろ!」
「チッ」
返事は最低だったが、後部座席からもミツバ伍長がメンディを抑え込んでいる。
飲め! ほら飲めッ! メンディ、テメーも正気に戻りやがれ!
ゴクリッ! と喉が脈打つのを見届けた俺は、ゆっくりと手を離す。
「なんだこれは!? クサッ! マズッ! クサッ!」
首を両手で抑え悶えるメンディを見た俺は、歓喜した。そう、あのマズさと臭さを共有出来る仲間ができたからだ。
「なッ!? なッ!? クセーし、マズいよな! いやー、俺もよぉ、てっきりミツバ伍長の体内がゾンビになっちまったんじゃねぇかって心配しちゃったんだけどよぉ、いや、ゾンビじゃなくて良かったぜぇ。いくら上官の彼女だからって内臓全部がゾンビですだと示しが……」
トントンと誰かに肩を叩かれた。
振り向くと、車外に出てきたミツバ伍長が怖い笑顔を浮かべて俺を見ていた。
「お、ミツバ伍長。ようやく機嫌もど」
言い終える前に、ミツバ伍長の顔がゾンビより怖い顔へと変貌し、メジャーリーガーのように腕を振りかぶった。
「え?」
ビッッターーーーーンッ!!
逆サイドォォッ!!!
痛ってぇええええええええッ!!!
なんでだよぉ? 作戦成功したじゃねぇかよぉッ!
つーかメンディ苦しそうなのに笑ってるしッ!
「最ッッ低!!」
舌打ち以外の最初の会話が罵倒だった。
マルセロは両頬にモミジを作り、今日という日を回想する。導き出した答えを空に向かい叫んだ。
今日の俺……超ツイてねーぜッ!
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