25 / 75
5章 二人の巡り合い
アースの書~巡り合い・2~
しおりを挟む
宿屋に戻ると、エイラは買って来た大き目のローブをさっそく羽織った。
「どう? 似合う? 似合うかな?」
エイラが上機嫌に俺の前で小躍りをしている。
羽根、尻尾共にローブの中に収まっているし、鱗が生えている手足もローブが大きいからちゃんと隠れているな。
これなら大人のローブを羽織った子供として問題は無いだろう。
大きな動きをして羽根、尻尾、鱗が見えない限りは……。
「うん、似合っているヨ、エイラ。え~ト……これはこっちニ……」
鍛冶屋を出た後、馬車の出る時間帯を確認。
まだ準備等で時間がかかるというので、俺とラティアは雑貨屋で旅に使う物を購入し、今その物をラティアがミノタウロスの皮袋に入れている。
俺はというとベッドの上に頭が置かれ、体はラティアが着けている。
動きにくいだろうから全部外した方がいいと言ったんだが、なぜかラティアはそれを拒否。
しかし、視界が狭いのは流石にやりにくいという事でこの状態になってしまっている。
「わ~い! この格好ならあ~しが姿を現していてもいいよね!」
『いいけど、絶対に手足を裾から出すなよ。無論、羽根と尻尾なんてもっての他だからな』
「わかってるって~」
本当に大丈夫かな。
その軽さがちょっと引っかかるんだよ。
『それと今は試しで羽織っているけど、姿を現していいのはアカニ村からだからな』
宿にはラティアが1人で泊まっている事になっている。
なのに、部屋からエイラが出てきたら色々と聞かれるのは目に見えている。
そうなった場合、誤魔化すのが大変だ。
「わかってるって~」
本当の本当に大丈夫かな。
俺も出来る限りフォローはしてやらないといけないが、限度というものがあるからな。
で、それはそれとしてあとの問題は……。
『ラティア、お金は少し出しておいて残りはミノタウロスの皮袋の底に隠す感じで入れておくんだ』
現在の多い所持金だ。
ミノタウロスの皮袋の底に隠すといっても、今入っているのはさっき買って来たローブの下になるんだが……まぁ身に付けているよりかは遥かに安全だと思う。
雑貨屋で買い物をしていた時は気が気じゃなかった。
「はイ。わかりましタ」
それにしてもエイラが路銀として持って帰って来た袋の中身が、そんなにも入っていたとは思いもしなかった。
硬貨と違い、紙幣だから袋のふくらみやラティアが重そうに持っていなかったから全然気が付かなかった……。
まぁ長時間家を離れるのだから持っていた方がいいとも考えられるけど……それにしても多すぎだろ。
そもそも、どうしてそんな大金がラティアの家にあったんだ?
言っちゃ悪いがストレイト家は貴族じゃないし、裕福な家でもない、ごく普通の一般な家庭だ。
死霊魔術師という特殊な魔術を使えるが、お金を稼げる職業? でもない。
貯蓄していたとも考えられるが……流石に100万ゴールドを貯めるとなると相当な節約をしないと駄目だ。
しかし、ラティアを見ている限りそんな極端な節約をしているという感じもしなかった。
んー……俺一人考えていても答えが出るわけもないか。
『なぁラティア、ちょっと聞いてもいいか?』
なら、これは直接本人に聞いた方が早い。
「……? 何でしょうカ」
『そのお金なんだが……どうしてそんなに持っているんだ?』
答えられないのなら答えられないで、これ以上追及するのは止めよう。
じゃないと、この先旅を続けられなくなるかもしれんしな。
「えと、旅をするのですからお金は少しでも多い方がいいかと思いましテ」
間違っていない、間違ってはいないのだが俺の聞きたいのはそこじゃない。
『そうじゃなくて……100万ゴールドという大金がどうして家にあったのかって事なんだ。疑いたくはないが金額が金額だけに気になってしまって……』
「あ~そういう事でしたカ。このお金は、お父様が残していったお金なんでス」
フランクさんが残していった?
……そういえば俺が目を覚ましたラティアの家って、以前お邪魔させてもらった家とは違ったな。
よくよく考えたら場所も全然違うじゃないか。
しかも、その家ではラティアが一人で住んでいた……まさか。
『……フランクさんは、どうなったんだ?』
「お父様ですカ?」
ラティアから悲しい事実を聞かされるだろう。
しかし、ちゃんと事実を受け止めなければいけない。
「今は西の大陸で元気にしていると思いますヨ」
『……そうか……フランクさんは西の大陸で元気に……へっ? 西の大陸?』
あれ? 俺の思っていた事と全然違うぞ。
いや、元気にしているのはそれはそれでいいんだが……何だろう、この複雑な気持ちは。
「はイ。ファルベインの戦いで功績を立てまして、今は帝国専属の特殊部隊で隊長をしていまス」
帝国専属の特殊部隊だって!?
しかも、あのフランクさんが隊長って……元は勇士の集まりだったのに出世したもんだな。
「お兄様も、その特殊部隊で副隊長として所属しているんですヨ」
親子で部隊を率いているのか。
なるほど、それでお金もあるわけね。
「で、お父様とお兄様は西の大陸へ派遣となりましてお母様もその付き添いニ。私は戦力外なので、足手まといになりたくないからこちらの大陸に残りましタ」
そんな事情があったのか。
あれ、でもそれだとおかしい事があるな。
『大体の事情は分かったけど、ラティアは何であの家に住んでいたんだ? 昔住んでいた場所だと駄目だったのか』
「それはですネ……私がここに残る事をお父様が最後まで反対していたのでス。ラティアと離れたくないし、こんな危険な所に娘一人を置いて行けるか! っテ」
フランクさん、ラティアを溺愛していたものな。
話を聞いただけでどんな風に駄々をこねていたのか想像がつく。
「それで、その話を聞いたお婆様がお父様と話し合いをしまして、治安が良くてお婆様が近くに住んでいるあの所に別荘を建てて住んでいたわけでス」
なるほどな。
どんなに権力を持とうが母親には頭が上がらなかったらしい。
『……ちょっと待て、そのお婆様に何も話さず旅に出るっていうのはまずくないか!?』
しかも、状況的に俺がラティアを連れ出しているじゃないか。
やばいやばいやばい、これは非常やばい。
今からでも遅くはない、ラティアを家に帰して……って、それだと俺が動けなくなってしまうじゃないか! 一体どうすればいいんだ!
「あ~それは大丈夫でス。お婆様は放任主義ですから、今旅に出ていますって手紙を送れば「そうか、気を付けてな」って返って来るだけですヨ」
ええ……本当にそれでいいのかよ。
いくら何でもそれは楽観的しすぎではないか。
『いや、でも……』
《まもなくアカニ村方面の馬車が出ます! お乗りの方は――》
宿屋の外から男性の声が聞こえて来た。
あれこれと話している内に馬車の出る準備が出来たらしい。
「あっもうじき馬車が出そうですヨ! 急ぎましょウ! ほら、エイラ! 早くローブを脱いで姿を消して!」
「わかってるって! だからそんなに焦らさないでよ!」
その声を聴いたラティアは、大慌てでエイラのローブを剥ぎ取り皮袋の中に詰め込んだ。
エイラは不満そうな顔をしつつ姿を消した。
「え~と、忘れ物は……無シ! じゃあ行きましょウ!」
ラティアが部屋から飛び出して行った。
『……ちょっと待って! ある! あるよ! 忘れ物がここにあるから!!』
ベッドの上に置かれた、俺の頭という忘れ物が!
「どう? 似合う? 似合うかな?」
エイラが上機嫌に俺の前で小躍りをしている。
羽根、尻尾共にローブの中に収まっているし、鱗が生えている手足もローブが大きいからちゃんと隠れているな。
これなら大人のローブを羽織った子供として問題は無いだろう。
大きな動きをして羽根、尻尾、鱗が見えない限りは……。
「うん、似合っているヨ、エイラ。え~ト……これはこっちニ……」
鍛冶屋を出た後、馬車の出る時間帯を確認。
まだ準備等で時間がかかるというので、俺とラティアは雑貨屋で旅に使う物を購入し、今その物をラティアがミノタウロスの皮袋に入れている。
俺はというとベッドの上に頭が置かれ、体はラティアが着けている。
動きにくいだろうから全部外した方がいいと言ったんだが、なぜかラティアはそれを拒否。
しかし、視界が狭いのは流石にやりにくいという事でこの状態になってしまっている。
「わ~い! この格好ならあ~しが姿を現していてもいいよね!」
『いいけど、絶対に手足を裾から出すなよ。無論、羽根と尻尾なんてもっての他だからな』
「わかってるって~」
本当に大丈夫かな。
その軽さがちょっと引っかかるんだよ。
『それと今は試しで羽織っているけど、姿を現していいのはアカニ村からだからな』
宿にはラティアが1人で泊まっている事になっている。
なのに、部屋からエイラが出てきたら色々と聞かれるのは目に見えている。
そうなった場合、誤魔化すのが大変だ。
「わかってるって~」
本当の本当に大丈夫かな。
俺も出来る限りフォローはしてやらないといけないが、限度というものがあるからな。
で、それはそれとしてあとの問題は……。
『ラティア、お金は少し出しておいて残りはミノタウロスの皮袋の底に隠す感じで入れておくんだ』
現在の多い所持金だ。
ミノタウロスの皮袋の底に隠すといっても、今入っているのはさっき買って来たローブの下になるんだが……まぁ身に付けているよりかは遥かに安全だと思う。
雑貨屋で買い物をしていた時は気が気じゃなかった。
「はイ。わかりましタ」
それにしてもエイラが路銀として持って帰って来た袋の中身が、そんなにも入っていたとは思いもしなかった。
硬貨と違い、紙幣だから袋のふくらみやラティアが重そうに持っていなかったから全然気が付かなかった……。
まぁ長時間家を離れるのだから持っていた方がいいとも考えられるけど……それにしても多すぎだろ。
そもそも、どうしてそんな大金がラティアの家にあったんだ?
言っちゃ悪いがストレイト家は貴族じゃないし、裕福な家でもない、ごく普通の一般な家庭だ。
死霊魔術師という特殊な魔術を使えるが、お金を稼げる職業? でもない。
貯蓄していたとも考えられるが……流石に100万ゴールドを貯めるとなると相当な節約をしないと駄目だ。
しかし、ラティアを見ている限りそんな極端な節約をしているという感じもしなかった。
んー……俺一人考えていても答えが出るわけもないか。
『なぁラティア、ちょっと聞いてもいいか?』
なら、これは直接本人に聞いた方が早い。
「……? 何でしょうカ」
『そのお金なんだが……どうしてそんなに持っているんだ?』
答えられないのなら答えられないで、これ以上追及するのは止めよう。
じゃないと、この先旅を続けられなくなるかもしれんしな。
「えと、旅をするのですからお金は少しでも多い方がいいかと思いましテ」
間違っていない、間違ってはいないのだが俺の聞きたいのはそこじゃない。
『そうじゃなくて……100万ゴールドという大金がどうして家にあったのかって事なんだ。疑いたくはないが金額が金額だけに気になってしまって……』
「あ~そういう事でしたカ。このお金は、お父様が残していったお金なんでス」
フランクさんが残していった?
……そういえば俺が目を覚ましたラティアの家って、以前お邪魔させてもらった家とは違ったな。
よくよく考えたら場所も全然違うじゃないか。
しかも、その家ではラティアが一人で住んでいた……まさか。
『……フランクさんは、どうなったんだ?』
「お父様ですカ?」
ラティアから悲しい事実を聞かされるだろう。
しかし、ちゃんと事実を受け止めなければいけない。
「今は西の大陸で元気にしていると思いますヨ」
『……そうか……フランクさんは西の大陸で元気に……へっ? 西の大陸?』
あれ? 俺の思っていた事と全然違うぞ。
いや、元気にしているのはそれはそれでいいんだが……何だろう、この複雑な気持ちは。
「はイ。ファルベインの戦いで功績を立てまして、今は帝国専属の特殊部隊で隊長をしていまス」
帝国専属の特殊部隊だって!?
しかも、あのフランクさんが隊長って……元は勇士の集まりだったのに出世したもんだな。
「お兄様も、その特殊部隊で副隊長として所属しているんですヨ」
親子で部隊を率いているのか。
なるほど、それでお金もあるわけね。
「で、お父様とお兄様は西の大陸へ派遣となりましてお母様もその付き添いニ。私は戦力外なので、足手まといになりたくないからこちらの大陸に残りましタ」
そんな事情があったのか。
あれ、でもそれだとおかしい事があるな。
『大体の事情は分かったけど、ラティアは何であの家に住んでいたんだ? 昔住んでいた場所だと駄目だったのか』
「それはですネ……私がここに残る事をお父様が最後まで反対していたのでス。ラティアと離れたくないし、こんな危険な所に娘一人を置いて行けるか! っテ」
フランクさん、ラティアを溺愛していたものな。
話を聞いただけでどんな風に駄々をこねていたのか想像がつく。
「それで、その話を聞いたお婆様がお父様と話し合いをしまして、治安が良くてお婆様が近くに住んでいるあの所に別荘を建てて住んでいたわけでス」
なるほどな。
どんなに権力を持とうが母親には頭が上がらなかったらしい。
『……ちょっと待て、そのお婆様に何も話さず旅に出るっていうのはまずくないか!?』
しかも、状況的に俺がラティアを連れ出しているじゃないか。
やばいやばいやばい、これは非常やばい。
今からでも遅くはない、ラティアを家に帰して……って、それだと俺が動けなくなってしまうじゃないか! 一体どうすればいいんだ!
「あ~それは大丈夫でス。お婆様は放任主義ですから、今旅に出ていますって手紙を送れば「そうか、気を付けてな」って返って来るだけですヨ」
ええ……本当にそれでいいのかよ。
いくら何でもそれは楽観的しすぎではないか。
『いや、でも……』
《まもなくアカニ村方面の馬車が出ます! お乗りの方は――》
宿屋の外から男性の声が聞こえて来た。
あれこれと話している内に馬車の出る準備が出来たらしい。
「あっもうじき馬車が出そうですヨ! 急ぎましょウ! ほら、エイラ! 早くローブを脱いで姿を消して!」
「わかってるって! だからそんなに焦らさないでよ!」
その声を聴いたラティアは、大慌てでエイラのローブを剥ぎ取り皮袋の中に詰め込んだ。
エイラは不満そうな顔をしつつ姿を消した。
「え~と、忘れ物は……無シ! じゃあ行きましょウ!」
ラティアが部屋から飛び出して行った。
『……ちょっと待って! ある! あるよ! 忘れ物がここにあるから!!』
ベッドの上に置かれた、俺の頭という忘れ物が!
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
魔拳のデイドリーマー
osho
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生した少年・ミナト。ちょっと物騒な大自然の中で、優しくて美人でエキセントリックなお母さんに育てられた彼が、我流の魔法と鍛えた肉体を武器に、常識とか色々ぶっちぎりつつもあくまで気ままに過ごしていくお話。
主人公最強系の転生ファンタジーになります。未熟者の書いた、自己満足が執筆方針の拙い文ですが、お暇な方、よろしければどうぞ見ていってください。感想などいただけると嬉しいです。
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる