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第五章 最後の悪魔四天王「食火のフレイザー」
6 『本当です!? 本当の本当にです!?』
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「……ダメですねこれ」
「……水がある事はあるんじゃがな」
死ぬ思いまでして頂上に着いた……そして確かに池はあった……ただ問題は――。
「……でもこの場所はまずいです」
「……よく燃えそうだね、ここ」
そう! あたり一面は枯れ木! 枯れ草! 枯れ木! 枯れ草! で囲まれておる! これではここに誘い込んだ所で周りの枯れ木や枯れ草を燃やされてこっちが不利になるだけだ!
いや、それ以前の問題か、この場所に誘い込む前にこんな枯れた植物の山を登っていたらその途中に焼かれて一巻の終わりだな。
「どうしましょう、これじゃ意味がありませんし……村に戻りますか?」
「そうじゃのぉ……」
え!? あんな死ぬ思いしたのが無駄に!? そんなのはごめんだ!
「いっいやまって! 周りの植物は枯れているが池の水はまだ無事なのだ、何とか活用出来ないか考えてみた方がいいんじゃないか?」
「ですが……」
「それにこの場所は登ってきてわかったのだが、――ほれここから下を見ろ、ここからだとフレイザーのいる洞窟の入り口がかすかながら見える、だったらこの急勾配を利用してこの水をあの洞窟に流せれば誘い込む手間もなく洞窟の前で戦えるのではないか?」
「確かに……しかしどうやってそれをやるんですか?」
う、そこなんだよな……どうやって、か。
…………この池をぶち壊すとか? いやそれだとうまくフレイザーのいる洞窟のとこに流れるかどうかもわからんし……ならば洞窟へ流れる様に溝を掘っていくとかどうだろうか。
――それも駄目か、池の周りは水分を含んでおるのか多少やわらかいが少し離れたところはもうカチカチで硬すぎるな、これでは掘るだけで時間がかかるだけだ。
ん? 硬い? そうだ! ベルトラの斬硬刀で地面を斬って行けば――って落ち着け我輩……地面だけではなくこの邪魔な枯れた草木も斬っていかないといけないんだぞ、そうなると魔力を大きく消費してしまう上、後のフレイザーとの戦いでエヴンラルが水の刃を作れる魔力がなければ元も子もない。ただでさえエヴンラルは魔力消費が多いというのに……この策はまったく現実的ではない。
くそ! この丘は草木が邪魔すぎるぞ! あそこにフレイザーがいる場所が見えているのになんとも歯がゆい!
「ちょ! デール! そんなに前に出たら――」
「え? ――っ!?」
しまった! 考え事に集中しすぎて前を見ていなかった! またか!? おっ落ちる!!
「デール様!!」
フェリシアからあのツタが延びるのが見え――。
「ぐえ!!」
うん、なんだ……助けてくれたのはありがたいのだが……なぜこのツタは我輩の首ばかり狙うのだ。
このツタは我輩に恨みでもあるのか? 殺しにかかってきているような……む? ツタ……?
「チョハ……チョッハハハハハハハハハ!!」
――そうだ! これだ、この手があった!
「ちょっいきなりどうしたの!? どっどうしよう! デールが壊れたよ!?」
「あわわわわわ……すっすみませんです! わっ私が首を絞めすぎたせいで!」
「よし、ならこれで――」
「待て待て待て、何勝手な事を抜かしておるのだ!! いい案を思いついたのだ!! 爺さんもその拳を下げろ!!」
まったく、せっかく思いついたことをその拳で忘れてしまったらどうするのだ。
「で、デール殿、そのいい案とは何ですか?」
「そうだ! フェリシア喜べ! 役立たずと言っておったが大いに役立つぞ!」
「え!? デール様それは本当ですか!?」
お、頭の花が虹色に輝いておる、喜んでいるようだな、よしよし。
「フェリシア、そんなに喜ばない方がいいよ……デール殿のいい作戦って思っているよりひどいものばかりだから」
な!? 何を言うか!?
「おい! 今までちゃんと成功してきたではないか!」
「成功ねぇ……わしは危うく石の中に埋まりかけたり、竜巻で吹き飛ばされそうじゃったが……」
「私の場合は太ももに剣を突き立てられましたね」
「え゛!? 竜巻は見ていましたが石の中ってなんです!? 太ももに剣を突き立てられてって、私の身は大丈夫です!?」
フェゲロアとの戦いの事を今言うか!?
「それはフェゲロアとの戦いの時にだが今回は大丈夫だ! 安全な考えだ!!」
「本当です!? 本当の本当にです!?」
だ~も~! 3人が余計な事を言ったせいでフェリシアがパニックになっておるではないか! 頭の花が変なダンスをしておるぞ!
「フェリシア落ち着け! とにかく、パニックになるのは我輩の考えを聞いてからにしてくれ!」
原因の三人、見ているだけじゃなくてフェリシアを落ち着かせるのを手伝ってくれよ!!
※
「お、落ち着いたか?」
「……はい、すみませんです。大変お見苦しい所を……」
やれやれ、やっと落ち着いてくれたか……結局原因の三人は見ているだけですませおって。
フレイザーとの戦いの後、覚えておれよ。
「はぁ、さて……では説明するぞ。とは言っても実に簡単な事だ、ここの池の水をフェリシアの植物を使ってだな――」
「はぁ? デール何言っているの? 運ぶのは無理だって昨日言っていたじゃん、もう忘れちゃったの?」
こいつはいちいちと口を挟みよってからに。
「最後まで聞け、植物を使うとは言ったが『運ぶ』とは言っておらんぞ」
「ほへ? どいう事?」
※
「デール様~! こんな感じでいいです~?」
「ああ、ばっちりだ! そのまま続けてくれ!」
さすがフェリシア、仕事が速いな。
「なるほどのぉ、フェリシアが作り出したツタを木々に隙間なく絡めて水路のようにしてフェレイザーのいる洞窟まで水を流すわけか」
「しかし池の上に水路を作っては意味がないと思うのですが……まさか池の水を桶でくみ上げて流すとか言い出さないでしょうね?」
「チョッハハハ、そんな苦労を我輩がするわけがあるまい。よく見ろ、ツルの水路の位置は勾配になっている辺りからで池より下の位置から作っておるわ、そこはちゃんと考えてある。我輩は常に完璧だからな!」
見よ! この自信に満ち溢れたこの笑顔を!
「その顔を見るとやっぱ不安しかないんだけど」
「その顔を見るとやはり不安しかないですね」
「その顔を見るとやはり不安しかないのぉ」
……我輩ってそこまで信用されておらんのか?
我輩は魔王なのだぞ、って言い張りたいがそれを言えないのがすごくもどかしい……。
「……水がある事はあるんじゃがな」
死ぬ思いまでして頂上に着いた……そして確かに池はあった……ただ問題は――。
「……でもこの場所はまずいです」
「……よく燃えそうだね、ここ」
そう! あたり一面は枯れ木! 枯れ草! 枯れ木! 枯れ草! で囲まれておる! これではここに誘い込んだ所で周りの枯れ木や枯れ草を燃やされてこっちが不利になるだけだ!
いや、それ以前の問題か、この場所に誘い込む前にこんな枯れた植物の山を登っていたらその途中に焼かれて一巻の終わりだな。
「どうしましょう、これじゃ意味がありませんし……村に戻りますか?」
「そうじゃのぉ……」
え!? あんな死ぬ思いしたのが無駄に!? そんなのはごめんだ!
「いっいやまって! 周りの植物は枯れているが池の水はまだ無事なのだ、何とか活用出来ないか考えてみた方がいいんじゃないか?」
「ですが……」
「それにこの場所は登ってきてわかったのだが、――ほれここから下を見ろ、ここからだとフレイザーのいる洞窟の入り口がかすかながら見える、だったらこの急勾配を利用してこの水をあの洞窟に流せれば誘い込む手間もなく洞窟の前で戦えるのではないか?」
「確かに……しかしどうやってそれをやるんですか?」
う、そこなんだよな……どうやって、か。
…………この池をぶち壊すとか? いやそれだとうまくフレイザーのいる洞窟のとこに流れるかどうかもわからんし……ならば洞窟へ流れる様に溝を掘っていくとかどうだろうか。
――それも駄目か、池の周りは水分を含んでおるのか多少やわらかいが少し離れたところはもうカチカチで硬すぎるな、これでは掘るだけで時間がかかるだけだ。
ん? 硬い? そうだ! ベルトラの斬硬刀で地面を斬って行けば――って落ち着け我輩……地面だけではなくこの邪魔な枯れた草木も斬っていかないといけないんだぞ、そうなると魔力を大きく消費してしまう上、後のフレイザーとの戦いでエヴンラルが水の刃を作れる魔力がなければ元も子もない。ただでさえエヴンラルは魔力消費が多いというのに……この策はまったく現実的ではない。
くそ! この丘は草木が邪魔すぎるぞ! あそこにフレイザーがいる場所が見えているのになんとも歯がゆい!
「ちょ! デール! そんなに前に出たら――」
「え? ――っ!?」
しまった! 考え事に集中しすぎて前を見ていなかった! またか!? おっ落ちる!!
「デール様!!」
フェリシアからあのツタが延びるのが見え――。
「ぐえ!!」
うん、なんだ……助けてくれたのはありがたいのだが……なぜこのツタは我輩の首ばかり狙うのだ。
このツタは我輩に恨みでもあるのか? 殺しにかかってきているような……む? ツタ……?
「チョハ……チョッハハハハハハハハハ!!」
――そうだ! これだ、この手があった!
「ちょっいきなりどうしたの!? どっどうしよう! デールが壊れたよ!?」
「あわわわわわ……すっすみませんです! わっ私が首を絞めすぎたせいで!」
「よし、ならこれで――」
「待て待て待て、何勝手な事を抜かしておるのだ!! いい案を思いついたのだ!! 爺さんもその拳を下げろ!!」
まったく、せっかく思いついたことをその拳で忘れてしまったらどうするのだ。
「で、デール殿、そのいい案とは何ですか?」
「そうだ! フェリシア喜べ! 役立たずと言っておったが大いに役立つぞ!」
「え!? デール様それは本当ですか!?」
お、頭の花が虹色に輝いておる、喜んでいるようだな、よしよし。
「フェリシア、そんなに喜ばない方がいいよ……デール殿のいい作戦って思っているよりひどいものばかりだから」
な!? 何を言うか!?
「おい! 今までちゃんと成功してきたではないか!」
「成功ねぇ……わしは危うく石の中に埋まりかけたり、竜巻で吹き飛ばされそうじゃったが……」
「私の場合は太ももに剣を突き立てられましたね」
「え゛!? 竜巻は見ていましたが石の中ってなんです!? 太ももに剣を突き立てられてって、私の身は大丈夫です!?」
フェゲロアとの戦いの事を今言うか!?
「それはフェゲロアとの戦いの時にだが今回は大丈夫だ! 安全な考えだ!!」
「本当です!? 本当の本当にです!?」
だ~も~! 3人が余計な事を言ったせいでフェリシアがパニックになっておるではないか! 頭の花が変なダンスをしておるぞ!
「フェリシア落ち着け! とにかく、パニックになるのは我輩の考えを聞いてからにしてくれ!」
原因の三人、見ているだけじゃなくてフェリシアを落ち着かせるのを手伝ってくれよ!!
※
「お、落ち着いたか?」
「……はい、すみませんです。大変お見苦しい所を……」
やれやれ、やっと落ち着いてくれたか……結局原因の三人は見ているだけですませおって。
フレイザーとの戦いの後、覚えておれよ。
「はぁ、さて……では説明するぞ。とは言っても実に簡単な事だ、ここの池の水をフェリシアの植物を使ってだな――」
「はぁ? デール何言っているの? 運ぶのは無理だって昨日言っていたじゃん、もう忘れちゃったの?」
こいつはいちいちと口を挟みよってからに。
「最後まで聞け、植物を使うとは言ったが『運ぶ』とは言っておらんぞ」
「ほへ? どいう事?」
※
「デール様~! こんな感じでいいです~?」
「ああ、ばっちりだ! そのまま続けてくれ!」
さすがフェリシア、仕事が速いな。
「なるほどのぉ、フェリシアが作り出したツタを木々に隙間なく絡めて水路のようにしてフェレイザーのいる洞窟まで水を流すわけか」
「しかし池の上に水路を作っては意味がないと思うのですが……まさか池の水を桶でくみ上げて流すとか言い出さないでしょうね?」
「チョッハハハ、そんな苦労を我輩がするわけがあるまい。よく見ろ、ツルの水路の位置は勾配になっている辺りからで池より下の位置から作っておるわ、そこはちゃんと考えてある。我輩は常に完璧だからな!」
見よ! この自信に満ち溢れたこの笑顔を!
「その顔を見るとやっぱ不安しかないんだけど」
「その顔を見るとやはり不安しかないですね」
「その顔を見るとやはり不安しかないのぉ」
……我輩ってそこまで信用されておらんのか?
我輩は魔王なのだぞ、って言い張りたいがそれを言えないのがすごくもどかしい……。
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