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第三章 オアシスの魔女と悪魔四天王の魔女「暴水のアディア」
9 『誰が素人じゃ!! 元騎士じゃぞ!!』
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「とっとにかく、毒の問題はいいとして……後はアディアをどうやって倒すかだな」
倒した後も問題がおきるかもしれんが……そこのネコ騎士が元気になるのが良い事なのか悪い事なのか。
「……ハッ! すっすみません、この様な話には慣れていないもので……」
どうやらフェリシアの意識が戻ったみたいだ、頭の花も白に戻っておるし……感情があの花と連動しておるのだろうか。
「この馬鹿のせいだから気にするな」
「誰が馬鹿だよ!」
さて馬鹿は置いといて、アディアの事だ……。
「デール? もしも~し? ……今度はデールのほうが固まっちゃったよ」
ええい、考えている最中にうるさい奴だな。
「そういやフェリってその頭と腕だけが植物なの?」
「いえ……後は右足も右手みたいになっていますです」
植物……水……そうだ! この手が使えるかもしれん!
「フェリシア、聞きたい事があるのだが」
「はい! その前にさっきのアタシの質問に答えてほし――あだっ!!」
「貴様はだまっとれ! ――フェリシアもまた顔と花を真っ赤にして固まっておらんで戻ってこい!」
「……ハッ! えと、何……です?」
「さきほど植物を自由に操れるといっておったが――」
※
「――というのは可能か?」
「う~ん……」
フェリシアが考え込むと頭の花がグルングルン回るんだな……あ、止まった
「試した事はないのですが……それは可能だと思います……」
「そうか、では一度試してみよう。実行するか否かはそれを見てからだ」
※
いつの間にか辺りが明るくなってきたな、もう夜明けなのか。オアシスでまともに寝られるどころか一睡も出来んかったぞ。
まぁ、今はそんな事よりも……だ。
「どうだエリン、アディアはいたか?」
我輩達の後を追いかけて来ているとは思うのだが。
「ん~と……あ、発見~あっちにいたよ~」
「では他に部下の悪魔達の姿は?」
「まってね~……見える範囲で他の悪魔はいないっぽいよ、一人でアタシたちを探しているみたい」
やはり感情的になって独断で追いかけてきたか、実に好都合だ。
「よし、じゃあ爺さん作戦通りによろしくな」
「まったく……フィゲロアの時といい今といい、年寄りばかりこんな目にあわせよってからに。よっこらしょっと、それじゃまぁ行ってくるかの」
文句を言いつつもやる気まんまんではないか。
「ダリ爺! がんばって!」
「おう!」
※
「ねーちゃん。探し人はおったかの?」
「……ええぇ、たった今目の前に……あらぁ? おじいちゃんお一人ですのぉ? 他の方はどうしましたぁ?」
「ああ、貴様如きわし一人十分じゃからな」
よしよし、こっちには気が付いてはいないみたいだな。
「あらあらぁおじいちゃんってば冗談はやめてくださいねぇ、あなたの攻撃なんてぇ――っその剣はぁ!」
「今度はこのエヴンラルがあるからの、さっきみたいにはいかんぞ?」
どうも爺さんの剣を構える姿に違和感しかないな。
「……その憎たらしいその剣をへし折ってさっさと殺して差し上げますわぁ!! ジジィ!!」
アディアの奴、エヴンラルに斬られて相当頭に来ているようだな、砂潜りせずに爺さんに一直線とは。
「このぉおおおお!」
「っとっと、わしを甘く見るなよ!!」
爺さんはたしかに剣は使えておるが……。
「っ! おのれぇええええええ!! こんな素人のような動きのジジィにわたくしが翻弄させられるなんてぇ!!」
剣術としては我輩と同じようにひどい気が、自分で言うのもなんだが……。
「誰が素人じゃ!! 元騎士じゃぞ!!」
よくあれで騎士になれたな……。いや、だからこそ騎士になれたいうべきか、ひどい立ち回りだがアディアの攻撃を受け流しつつスキがあれば反撃……我輩と爺さんの騎士としての格が違いという奴か。
「うっとおしいぃ!! だったら――これならどうかしらぁ!」
お、潜り戦法に切り替えたぞ。
「だっとと! っくそ! やはり! この動きは! わしだとついていけ――あだっ!」
爺さんが刺されてしまったようだが、ちゃんと解毒が効いているな。
「……おかしいですわねぇ、わたくしの毒が効いてないのかしらぁ?」
「ただ逃げていたわけじゃないからのぉ、毒の対策はさせてもらったぞ」
「本当にイラつくぅ……だったらこのまま切り刻むだけですわぁ!!」
爺さん、もってくれよ。
「フェリシアどうだ?」
「これで……準備は整いましたです! いつでもどうぞ!」
『にひっ、待ってました!』
それでは作戦開始だ!
「爺さん! 踏ん張れよおおおお!!」
「お、やっとか」
「いくぞおおおおおおおおおお!!」
『魔力全開いいいいいいいいい!!』
「『マックストルネード!!』」
これでアディアが上空に吹き飛ばさなければいけないが、どうだ!?
「っ!? 今度は砂ごとわたくしを吹き飛ばす作戦って事かしらぁ……だけど――」
よし! 上に吹き飛ばせていた、後は餌に――。
「――そんな事しても無駄よぉ! 相変わらずスキだらけのお馬鹿さん!!」
食らいついた!!
「チョッハハ!! 貴様がな!! ――フェリシア今だ!!」
「はい!!」
コレで我輩たちの周りを囲ませる!
「え? ……地面から何か生えてきたぁ?」
……ただ、やっぱ見た目が檻みたいで中にいるとあまりいい気分ではないな、これは。
「そんなスカスカな檻を出した所でわたくしには無意味ですわよぉ!」
予定通りアディアが張り付いた!!
「そうだな、普通の檻……ならばな」
「しっ……な、なに!? かっ体が! わたくしの体が檻に吸い込まれてるぅ!?」
お~どんどんアディアが吸い込まれていくな、さすが【植物の根っこ】だ。
「きゃぁあああああああああっ……!!」
ふむ、完全に吸い込まれたようだな。
「ぺっぺっ! 口に砂が入ったぞ……どうじゃうまくいった……ほ~これまたすごいでかいの~」
「マレリスサボテンです、最大5mは成長しますですよ」
このサボテンの根っこを我輩達の周りに出し、水の吸収能力を高めてアディアをサボテンに吸わせる。植物を操れるフェリシアしか出来ない作戦だったな。
《なっなにこれぇ! 狭くて動けないぃ!》
「よしよし、ちゃんとサボテンの中にいるみたいだな」
《サボテンですってぇ!?》
「悪いがアディア、貴様の魔力! 我輩が貰い受ける!!」
いる場所がわからんが……とりあえずここだ!!
《きゃぁあああああああああああああああ》
お、どうやら1発で当たったみたいだな。よかった、外していたらかっこ悪かった所だった……。
倒した後も問題がおきるかもしれんが……そこのネコ騎士が元気になるのが良い事なのか悪い事なのか。
「……ハッ! すっすみません、この様な話には慣れていないもので……」
どうやらフェリシアの意識が戻ったみたいだ、頭の花も白に戻っておるし……感情があの花と連動しておるのだろうか。
「この馬鹿のせいだから気にするな」
「誰が馬鹿だよ!」
さて馬鹿は置いといて、アディアの事だ……。
「デール? もしも~し? ……今度はデールのほうが固まっちゃったよ」
ええい、考えている最中にうるさい奴だな。
「そういやフェリってその頭と腕だけが植物なの?」
「いえ……後は右足も右手みたいになっていますです」
植物……水……そうだ! この手が使えるかもしれん!
「フェリシア、聞きたい事があるのだが」
「はい! その前にさっきのアタシの質問に答えてほし――あだっ!!」
「貴様はだまっとれ! ――フェリシアもまた顔と花を真っ赤にして固まっておらんで戻ってこい!」
「……ハッ! えと、何……です?」
「さきほど植物を自由に操れるといっておったが――」
※
「――というのは可能か?」
「う~ん……」
フェリシアが考え込むと頭の花がグルングルン回るんだな……あ、止まった
「試した事はないのですが……それは可能だと思います……」
「そうか、では一度試してみよう。実行するか否かはそれを見てからだ」
※
いつの間にか辺りが明るくなってきたな、もう夜明けなのか。オアシスでまともに寝られるどころか一睡も出来んかったぞ。
まぁ、今はそんな事よりも……だ。
「どうだエリン、アディアはいたか?」
我輩達の後を追いかけて来ているとは思うのだが。
「ん~と……あ、発見~あっちにいたよ~」
「では他に部下の悪魔達の姿は?」
「まってね~……見える範囲で他の悪魔はいないっぽいよ、一人でアタシたちを探しているみたい」
やはり感情的になって独断で追いかけてきたか、実に好都合だ。
「よし、じゃあ爺さん作戦通りによろしくな」
「まったく……フィゲロアの時といい今といい、年寄りばかりこんな目にあわせよってからに。よっこらしょっと、それじゃまぁ行ってくるかの」
文句を言いつつもやる気まんまんではないか。
「ダリ爺! がんばって!」
「おう!」
※
「ねーちゃん。探し人はおったかの?」
「……ええぇ、たった今目の前に……あらぁ? おじいちゃんお一人ですのぉ? 他の方はどうしましたぁ?」
「ああ、貴様如きわし一人十分じゃからな」
よしよし、こっちには気が付いてはいないみたいだな。
「あらあらぁおじいちゃんってば冗談はやめてくださいねぇ、あなたの攻撃なんてぇ――っその剣はぁ!」
「今度はこのエヴンラルがあるからの、さっきみたいにはいかんぞ?」
どうも爺さんの剣を構える姿に違和感しかないな。
「……その憎たらしいその剣をへし折ってさっさと殺して差し上げますわぁ!! ジジィ!!」
アディアの奴、エヴンラルに斬られて相当頭に来ているようだな、砂潜りせずに爺さんに一直線とは。
「このぉおおおお!」
「っとっと、わしを甘く見るなよ!!」
爺さんはたしかに剣は使えておるが……。
「っ! おのれぇええええええ!! こんな素人のような動きのジジィにわたくしが翻弄させられるなんてぇ!!」
剣術としては我輩と同じようにひどい気が、自分で言うのもなんだが……。
「誰が素人じゃ!! 元騎士じゃぞ!!」
よくあれで騎士になれたな……。いや、だからこそ騎士になれたいうべきか、ひどい立ち回りだがアディアの攻撃を受け流しつつスキがあれば反撃……我輩と爺さんの騎士としての格が違いという奴か。
「うっとおしいぃ!! だったら――これならどうかしらぁ!」
お、潜り戦法に切り替えたぞ。
「だっとと! っくそ! やはり! この動きは! わしだとついていけ――あだっ!」
爺さんが刺されてしまったようだが、ちゃんと解毒が効いているな。
「……おかしいですわねぇ、わたくしの毒が効いてないのかしらぁ?」
「ただ逃げていたわけじゃないからのぉ、毒の対策はさせてもらったぞ」
「本当にイラつくぅ……だったらこのまま切り刻むだけですわぁ!!」
爺さん、もってくれよ。
「フェリシアどうだ?」
「これで……準備は整いましたです! いつでもどうぞ!」
『にひっ、待ってました!』
それでは作戦開始だ!
「爺さん! 踏ん張れよおおおお!!」
「お、やっとか」
「いくぞおおおおおおおおおお!!」
『魔力全開いいいいいいいいい!!』
「『マックストルネード!!』」
これでアディアが上空に吹き飛ばさなければいけないが、どうだ!?
「っ!? 今度は砂ごとわたくしを吹き飛ばす作戦って事かしらぁ……だけど――」
よし! 上に吹き飛ばせていた、後は餌に――。
「――そんな事しても無駄よぉ! 相変わらずスキだらけのお馬鹿さん!!」
食らいついた!!
「チョッハハ!! 貴様がな!! ――フェリシア今だ!!」
「はい!!」
コレで我輩たちの周りを囲ませる!
「え? ……地面から何か生えてきたぁ?」
……ただ、やっぱ見た目が檻みたいで中にいるとあまりいい気分ではないな、これは。
「そんなスカスカな檻を出した所でわたくしには無意味ですわよぉ!」
予定通りアディアが張り付いた!!
「そうだな、普通の檻……ならばな」
「しっ……な、なに!? かっ体が! わたくしの体が檻に吸い込まれてるぅ!?」
お~どんどんアディアが吸い込まれていくな、さすが【植物の根っこ】だ。
「きゃぁあああああああああっ……!!」
ふむ、完全に吸い込まれたようだな。
「ぺっぺっ! 口に砂が入ったぞ……どうじゃうまくいった……ほ~これまたすごいでかいの~」
「マレリスサボテンです、最大5mは成長しますですよ」
このサボテンの根っこを我輩達の周りに出し、水の吸収能力を高めてアディアをサボテンに吸わせる。植物を操れるフェリシアしか出来ない作戦だったな。
《なっなにこれぇ! 狭くて動けないぃ!》
「よしよし、ちゃんとサボテンの中にいるみたいだな」
《サボテンですってぇ!?》
「悪いがアディア、貴様の魔力! 我輩が貰い受ける!!」
いる場所がわからんが……とりあえずここだ!!
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