164 / 178
14章 二人の真実
コレットの書~真実・4~
しおりを挟む
「いやいや! 出て来たのはスケルトンじゃないですか!」
ケビンさんに会えると思ったらこれだよ!
何でいっつも邪魔ばかりするのかな!?
もう怒った、今日という今日は許さないんだから!
『カタ! カタカタカタ!』
このメイスに、私の怒りを乗せ――。
「武器を下げろ」
――てっ!?
なんで止めるのよ!
「どうやら、そのスケルトンがケビン……って、何で前歯が1本無くなってんだ、お前……」
……え? 目の前にいるスケルトンがケビンさんですって?
いやいや、グレイさんってば何を言っているのよ……そんな冗談……。
「……」
グレイさんが今まで見た事もない真剣な顔をして、スケルトンを見ている。
とても、冗談を言っている様には見えない。
『カタ? ……カタカタカタ! カタカタカタカタ!!』
あのスケルトンも、グレイさんの言葉に反応して前歯を触っているし。
嘘……まさか……本当にそうなの? あのスケルトンが……ケビンさん?
これって夢じゃないわよね?
「……いふぁい」
ほっぺを引っ張ったら普通に痛いという事は夢じゃない。
え? これはどういう事なの? これはどう状況なの? 全然頭が纏まらない。
てか、こんな時にスケル……もといケビンさん? の歯を気にしているグレイさんも何を考え……ん?
「……歯? ……あっ!」
あの時、体にくっ付いていた歯って……まさか。
「どうした、コレット」
「イッイイエ、ナニモ! アハ、アハハハハ!」
いやいや、あの1本の歯くらいでそうと決まったわけじゃない。
それにあの歯はジャイアントスネークに食べられた後に付いた物のはずだし、そんな事が――。
『カタカタ! カタカタカタカタカタカタカタ!?』
「ん? ヘビに食われた後じゃな。ポチはちゃんと全部拾ったらしいのじゃが……」
『カタカタカタカタ、カタカタカタカタカタカタ!?』
「お前は物を食べないし、前歯1本無くても問題はないじゃろが」
「……ヘビに食われた後?」
――あった。
「……ああ、やっぱり……」
ケビンさん? もジャイアントスネークに食べられていたのと、何故か嫌な予感だけはよく当たる私の感で考えると、あの埋めた歯はケビンさん? の可能性が非常に高い。
「やっぱりって……どういう事だ?」
「うっ!」
どっどうしよう! ケビンさん? にとって歯はとても大事にしていたみたい……あのドラゴニュートに向かって文句を言っていたみたいだし、だとしたら「歯は私が地面に埋めちゃいました」なんて言えるわけがない。
かと言って、このまま追及されるのも辛いし……ええい、こうなったら。
「そっそれよりも! あのスケルトンがケビンさんってどういう事なんですか?」
話題を変えてしまおう! どっちにしろこれは重要な事だしね、うん!
……で事が終わり次第、街に戻って、こそっと歯を掘り出して、こそっとどこかに置いておこう。
「ああ。この手紙によるとだな……」
ふむふむ。
「ケビンはここ数日前に目覚めたそうだ……」
なるほど。
「で、どういう訳かスケルトンになっていたんだとよ」
そういう事……って。
「えっ!?」
それで終わり?
何の解決にもなってないし!
「その話――」
「――その話は本当の事ですかな!?」
ジゴロ所長さん、お願いだから最後まで言わせて下さいよ。
しかも、そのままケビンさん? の方へ走って行っちゃったし。
「ほうほう! ふむふむ! んーこの目は見えているのですかな!? 私の声は聞こえているのですかな!?」
ケビンさん? の周りを目を輝かせながらウロチョロしている。
まるで新しいおもちゃを買ってもらったばかりのヘンリーみたい。
「この関節の部分は――」
「そこまでだ。――よいしょっ!」
グレイさんがジゴロ所長さんを捕まえた。
「なっ何をするですな!? これをほどくですな! まだ調べないといけない事――もがっ!」
そして、体をロープでグルグル巻きにして猿轡まで……さすがにやりすぎの様な気もするけど、これくらいしないと止まらないからね、この人は。
「これでよし、すまんが今は大人しくしていてくれ、じゃないと話が前に進まん。……さて、この手紙の字は間違いなくケビンだが、内容についてはまだ半信半疑なんだ……お前は本当にケビンでいいのか?」
グレイさんは全てを信じきっていなかったのね。
それに比べ私は夢じゃなかったからって、ほとんど信じきってしまっていた……。
『カタ、カタカタ』
……。
「……本当に、ケビンなのか?」
『カタカタ、カタカタカタカタ』
うん、カタカタ言っているだけでまったくわからない。
「……」
『カタカタ、カタ……』
「だあああああ! さっきからカタカタと鳴らしやがって! ちゃんと俺の質問に答えろ! やっぱりお前は偽物か!?」
ちょっグレイさんがキレた!
『カタ!? カタカタカタ、カタカタカタカタカタカタ! カタ、カタカタカタカタカタカタ……カタッ』
質問に答えろって、骨だから声が出ないと思うんだけど。
もしかしてグレイさんってば、見た目ではわからなかったけど内心はこの状況に動揺していて、そんな簡単な事にも気付いていないんじゃ。
「あの~グレイさん……ケビンさん? はスケルトンですから、声が出ないと思うんですけど……」
「……あっそうか……」
やっぱりそうだったみたい。
歯は気になったくせに、声には気がついていないって……。
『――!』
あ、ケビンさん? が両手で丸を作った。
思った通り……じゃなくて見た目通りのままね。
「どうやら当たりみたいだな、ケビン? が両手で丸をしていやがる。お前、そんな大事な事はちゃんと書いておけよ!」
いや、その前にわかるでしょ!
『カタカタカタ!』
それよりも、これは困ったわね。こっちの言葉は通じても、ケビンさん? の言葉がこっちに通じないんじゃ結局はわからないまま……どうすればいいのかしら。
「じゃあ何か? この手紙みたいに筆談で会話しろってか?」
あっなるほど。
その手があったか。
「……勘弁してくれ……解読しながらだと時間がかかるぞ」
それは嫌だ。
いい案だと思ったんだけどな~私もその解読が出来ればよかったんだけど……う~ん、やっぱりこの字は読めない。
「そんな面倒くさい事をせずとも、ケビンの声がお主等に聞こえる様には出来るのじゃ」
えっそんな事が出来るの?
「……そういえばお前は会話しているものな。それはどうやるんだ?」
確かにケビンさん? とドラニュートは普通に会話してたわね。
にしても、私達にも聞こえるようにってどうやるんだろ? 例えば私達がゾンビ化させるとか?
「……」
うん、想像するだけで恐ろしいから止めよう。
ケビンさんに会えると思ったらこれだよ!
何でいっつも邪魔ばかりするのかな!?
もう怒った、今日という今日は許さないんだから!
『カタ! カタカタカタ!』
このメイスに、私の怒りを乗せ――。
「武器を下げろ」
――てっ!?
なんで止めるのよ!
「どうやら、そのスケルトンがケビン……って、何で前歯が1本無くなってんだ、お前……」
……え? 目の前にいるスケルトンがケビンさんですって?
いやいや、グレイさんってば何を言っているのよ……そんな冗談……。
「……」
グレイさんが今まで見た事もない真剣な顔をして、スケルトンを見ている。
とても、冗談を言っている様には見えない。
『カタ? ……カタカタカタ! カタカタカタカタ!!』
あのスケルトンも、グレイさんの言葉に反応して前歯を触っているし。
嘘……まさか……本当にそうなの? あのスケルトンが……ケビンさん?
これって夢じゃないわよね?
「……いふぁい」
ほっぺを引っ張ったら普通に痛いという事は夢じゃない。
え? これはどういう事なの? これはどう状況なの? 全然頭が纏まらない。
てか、こんな時にスケル……もといケビンさん? の歯を気にしているグレイさんも何を考え……ん?
「……歯? ……あっ!」
あの時、体にくっ付いていた歯って……まさか。
「どうした、コレット」
「イッイイエ、ナニモ! アハ、アハハハハ!」
いやいや、あの1本の歯くらいでそうと決まったわけじゃない。
それにあの歯はジャイアントスネークに食べられた後に付いた物のはずだし、そんな事が――。
『カタカタ! カタカタカタカタカタカタカタ!?』
「ん? ヘビに食われた後じゃな。ポチはちゃんと全部拾ったらしいのじゃが……」
『カタカタカタカタ、カタカタカタカタカタカタ!?』
「お前は物を食べないし、前歯1本無くても問題はないじゃろが」
「……ヘビに食われた後?」
――あった。
「……ああ、やっぱり……」
ケビンさん? もジャイアントスネークに食べられていたのと、何故か嫌な予感だけはよく当たる私の感で考えると、あの埋めた歯はケビンさん? の可能性が非常に高い。
「やっぱりって……どういう事だ?」
「うっ!」
どっどうしよう! ケビンさん? にとって歯はとても大事にしていたみたい……あのドラゴニュートに向かって文句を言っていたみたいだし、だとしたら「歯は私が地面に埋めちゃいました」なんて言えるわけがない。
かと言って、このまま追及されるのも辛いし……ええい、こうなったら。
「そっそれよりも! あのスケルトンがケビンさんってどういう事なんですか?」
話題を変えてしまおう! どっちにしろこれは重要な事だしね、うん!
……で事が終わり次第、街に戻って、こそっと歯を掘り出して、こそっとどこかに置いておこう。
「ああ。この手紙によるとだな……」
ふむふむ。
「ケビンはここ数日前に目覚めたそうだ……」
なるほど。
「で、どういう訳かスケルトンになっていたんだとよ」
そういう事……って。
「えっ!?」
それで終わり?
何の解決にもなってないし!
「その話――」
「――その話は本当の事ですかな!?」
ジゴロ所長さん、お願いだから最後まで言わせて下さいよ。
しかも、そのままケビンさん? の方へ走って行っちゃったし。
「ほうほう! ふむふむ! んーこの目は見えているのですかな!? 私の声は聞こえているのですかな!?」
ケビンさん? の周りを目を輝かせながらウロチョロしている。
まるで新しいおもちゃを買ってもらったばかりのヘンリーみたい。
「この関節の部分は――」
「そこまでだ。――よいしょっ!」
グレイさんがジゴロ所長さんを捕まえた。
「なっ何をするですな!? これをほどくですな! まだ調べないといけない事――もがっ!」
そして、体をロープでグルグル巻きにして猿轡まで……さすがにやりすぎの様な気もするけど、これくらいしないと止まらないからね、この人は。
「これでよし、すまんが今は大人しくしていてくれ、じゃないと話が前に進まん。……さて、この手紙の字は間違いなくケビンだが、内容についてはまだ半信半疑なんだ……お前は本当にケビンでいいのか?」
グレイさんは全てを信じきっていなかったのね。
それに比べ私は夢じゃなかったからって、ほとんど信じきってしまっていた……。
『カタ、カタカタ』
……。
「……本当に、ケビンなのか?」
『カタカタ、カタカタカタカタ』
うん、カタカタ言っているだけでまったくわからない。
「……」
『カタカタ、カタ……』
「だあああああ! さっきからカタカタと鳴らしやがって! ちゃんと俺の質問に答えろ! やっぱりお前は偽物か!?」
ちょっグレイさんがキレた!
『カタ!? カタカタカタ、カタカタカタカタカタカタ! カタ、カタカタカタカタカタカタ……カタッ』
質問に答えろって、骨だから声が出ないと思うんだけど。
もしかしてグレイさんってば、見た目ではわからなかったけど内心はこの状況に動揺していて、そんな簡単な事にも気付いていないんじゃ。
「あの~グレイさん……ケビンさん? はスケルトンですから、声が出ないと思うんですけど……」
「……あっそうか……」
やっぱりそうだったみたい。
歯は気になったくせに、声には気がついていないって……。
『――!』
あ、ケビンさん? が両手で丸を作った。
思った通り……じゃなくて見た目通りのままね。
「どうやら当たりみたいだな、ケビン? が両手で丸をしていやがる。お前、そんな大事な事はちゃんと書いておけよ!」
いや、その前にわかるでしょ!
『カタカタカタ!』
それよりも、これは困ったわね。こっちの言葉は通じても、ケビンさん? の言葉がこっちに通じないんじゃ結局はわからないまま……どうすればいいのかしら。
「じゃあ何か? この手紙みたいに筆談で会話しろってか?」
あっなるほど。
その手があったか。
「……勘弁してくれ……解読しながらだと時間がかかるぞ」
それは嫌だ。
いい案だと思ったんだけどな~私もその解読が出来ればよかったんだけど……う~ん、やっぱりこの字は読めない。
「そんな面倒くさい事をせずとも、ケビンの声がお主等に聞こえる様には出来るのじゃ」
えっそんな事が出来るの?
「……そういえばお前は会話しているものな。それはどうやるんだ?」
確かにケビンさん? とドラニュートは普通に会話してたわね。
にしても、私達にも聞こえるようにってどうやるんだろ? 例えば私達がゾンビ化させるとか?
「……」
うん、想像するだけで恐ろしいから止めよう。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
前世で医学生だった私が、転生したら殺される直前でした。絶対に生きてみんなで幸せになります
mica
ファンタジー
ローヌ王国で、シャーロットは、幼馴染のアーサーと婚約間近で幸せな日々を送っていた。婚約式を行うために王都に向かう途中で、土砂崩れにあって、頭を強くぶつけてしまう。その時に、なんと、自分が転生しており、前世では、日本で医学生をしていたことを思い出す。そして、土砂崩れは、実は、事故ではなく、一家を皆殺しにしようとした叔父が仕組んだことであった。
殺されそうになるシャーロットは弟と河に飛び込む…
前世では、私は島の出身で泳ぎだって得意だった。絶対に生きて弟を守る!
弟ともに平民に身をやつし過ごすシャーロットは、前世の知識を使って周囲
から信頼を得ていく。一方、アーサーは、亡くなったシャーロットが忘れられないまま騎士として過ごして行く。
そんな二人が、ある日出会い….
小説家になろう様にも投稿しております。アルファポリス様先行です。
転生陰陽師は呪詛をしたくない—余命半年の陰陽師【全公開は時々】
光月海愛(コミカライズ配信中★書籍発売中
ファンタジー
現代名 橋本千尋(前世 安倍吉近)は、幼い頃から人でないモノが見えていた。
彼の前世はかの有名な陰陽師である安倍晴明の側室六人目の子供だった。父より陰陽道も伝授していたが、別の陰陽師からうけた呪いによって十八歳になれば肉体は死に転生してしまうように。
現代では高校の弓道部に所属している。
歳を重ねれば重ねるだけ前世の記憶が鮮明になり己の宿命を認識していくために近頃は交流を避け、誰にも心を見せず、十八歳までのカウントダウンに身を任せていた。
しかし、弓道部の後輩(神職の娘)山城リリの霊的障害や、学校の快事件などに関わるうちに、陰陽師としての力も大きくなっていく。
自分の使命、人への情を感じるようになり、宿命に抗いたい気持ちが芽生えてくる。
そして、不動産屋である現世での父親の事故物件より、未解決殺人事件に巻き込まれ、現代の陰陽師 滋岡道中に出会う。
彼の先祖の滋岡川仁こそ安倍晴明に呪いをかけた陰陽師だった。
千尋にかけられた呪いを解くことができるのは彼だけ。
二人は衝突しながらも未解決殺人事件を解決へと導き、呪いを解いてもらうことになるのだが――
※こちらは、魔法のiらんど、他にも投稿しております。
魔法のIらんど大賞の選評をもとに修正しながら転記していきます。
異世界でゆるゆる生活を満喫す
葉月ゆな
ファンタジー
辺境伯家の三男坊。数か月前の高熱で前世は日本人だったこと、社会人でブラック企業に勤めていたことを思い出す。どうして亡くなったのかは記憶にない。ただもう前世のように働いて働いて夢も希望もなかった日々は送らない。
もふもふと魔法の世界で楽しく生きる、この生活を絶対死守するのだと誓っている。
家族に助けられ、面倒ごとは優秀な他人に任せる主人公。でも頼られるといやとはいえない。
ざまぁや成り上がりはなく、思いつくままに好きに行動する日常生活ゆるゆるファンタジーライフのご都合主義です。
[第一部完結]サラリーマンが異世界でダンジョンの店長になったワケ
エルリア
ファンタジー
第一部完結済み
どこにでもいる普通の中年オタクサラリーマンが、ひょんなことからダンジョンの店長を任されて成長していきます。
もちろん、目的は店舗だけにあらず。
ダンジョン拡張、村の拡大、さらには人を雇って最後はどこに行きつくのか。
え、お店以外のことばかりしてるって?
気のせいですよ気のせい。
ゲーム好きのオタクが妄想と知識を振り絞って他力本願全開で頑張ります。
ムフフもあるよ!(多分)
異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜
KeyBow
ファンタジー
主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。
そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。
転生した先は侯爵家の子息。
妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。
女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。
ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。
理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。
メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。
しかしそう簡単な話ではない。
女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。
2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・
多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。
しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。
信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。
いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。
孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。
また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。
果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・
大人気ダンジョン配信者のサポーターをやっていたけど、あまりにパワハラが酷いから辞めることにする。ん? なんか再生数激オチしているけど大丈夫?
空松蓮司
ファンタジー
「アンタは1人じゃ何もできない」
事あるごとにそう言い放ってくるパートナー、成瀬美亜にうんざりしつつも葉村志吹は彼女をサポートし続けた。
過去にモンスターに右腕を喰われ隻腕となり、さらに何も特殊な能力を持たない自分を雇ってくれるのは美亜だけ……そう志吹は思い込み、どれだけパワハラされようが耐えてきた。
しかし、現実は違った。
確かに志吹は隻腕で、特殊能力を持たない。だがそのサポート能力は最高レベルであり、美亜のダンジョン配信を見ている視聴者達の目当ても美亜ではなく志吹の完璧なまでのサポート能力だった。そんな高い能力を持つ志吹が放置されるわけがなく、彼は美亜より遥か格上のS級シーカー・唯我阿弥数にギルドへの勧誘を受ける。
「今日はギルドへの勧誘に来たんだ」
「そういう話なら美亜を交えて改めて場を設けるよ。今日はグラビアの撮影で忙しいから、後日都合の良い日に……」
「え? 成瀬美亜ちゃん? 彼女はいらないよ別に」
「ん? 美亜の勧誘じゃないのか?」
「君がどうしてもと言うなら入れてあげてもいいけど、特に魅力は感じないな。僕が欲しいのは君だけだよ」
自分に敬意を示し、真摯に接してくれる唯我と自分を見下し、雑に扱う美亜……比べるまでもなく志吹は唯我を選び、美亜とのパートナー契約を打ち切る。
新たなギルドで正当な評価を受け始める志吹。
一方で志吹を失い、動画の再生数が落ち込んでいく美亜。
やがて美亜は自分の失墜を志吹のせいにし、自分が所属するギルドにありもしないことを吹き込んで志吹を悪者に仕立て上げ、ギルドを率いて志吹への復讐を企てる……。
無能と罵られ続けた実は有能な男が、環境を変えたことをきっかけに正当な評価を受け始める迷宮成り上がりファンタジー、ここに開幕。
勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します
華音 楓
ファンタジー
旧題:re:birth 〜勇者じゃないと追放された最強職【何でも屋】は、異世界でチートスキル【DIY】で無双します~
「役立たずの貴様は、この城から出ていけ!」
国王から殺気を含んだ声で告げられた海人は頷く他なかった。
ある日、異世界に魔王討伐の為に主人公「石立海人」(いしだてかいと)は、勇者として召喚された。
その際に、判明したスキルは、誰にも理解されない【DIY】と【なんでも屋】という隠れ最強職であった。
だが、勇者職を有していなかった主人公は、誰にも理解されることなく勇者ではないという理由で王族を含む全ての城関係者から露骨な侮蔑を受ける事になる。
城に滞在したままでは、命の危険性があった海人は、城から半ば追放される形で王城から追放されることになる。 僅かな金銭で追放された海人は、生活費用を稼ぐ為に冒険者として登録し、生きていくことを余儀なくされた。
この物語は、多くの仲間と出会い、ダンジョンを攻略し、成りあがっていくストーリーである。
異世界子ども食堂:通り魔に襲われた幼稚園児を助けようとして殺されたと思ったら異世界に居た。
克全
児童書・童話
両親を失い子ども食堂のお世話になっていた田中翔平は、通り魔に襲われていた幼稚園児を助けようとして殺された。気がついたら異世界の教会の地下室に居て、そのまま奴隷にされて競売にかけられた。幼稚園児たちを助けた事で、幼稚園の経営母体となっている稲荷神社の神様たちに気に入られて、隠しスキルと神運を手に入れていた田中翔平は、奴隷移送用馬車から逃げ出し、異世界に子ども食堂を作ろうと奮闘するのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる