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8章 二人の不調と乗っ取り
コレットの書~不調・3~
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◇◆アース歴200年 6月18日・昼◇◆
「はぁ……はぁ……」
おかしい、遺跡に着くまでにもう体がしんどい。
いつもこのくらいは平気なのに……もしかして、漢方薬の効果がもう切れちゃったのかしら?
「ん? おい、コレット。大丈夫か? 何だか息が上がっている様に見えるが」
どうしよう、グレイさんに言った方がいいかしら。
う~ん……でも、もうちょっとで遺跡に着くし。
「あ~……いえ。大丈夫です」
「そうか? ならいいんだが……無理はするなよ?」
「はい」
うん、ここまで来たら今更引き返せないわ。
それに漢方薬は袋に入っているし、後で飲めば問題はないはず。
気合よ! 気合! ファイト私!
※
「ふぅ~……」
やっと遺跡に着いた~こんなに疲れた思いをしたのは、あのゴミをつけて遺跡に以来ね。
それにしても……昨日同様、遺跡の前はすごい光景が広がっている。
「おいおい、何じゃこりゃ!? 昨日一体何があったんだよ!」
昨日は露店と人で賑わっていたけど、今は違う。
まるで大嵐の後みたいに、露店がめちゃくちゃに散らばっちゃってる……。
「ありゃー俺も遺跡内から逃げたんで、入り口付近がこんなになっていたなんてびっくりっス」
あの棒立ちしている、ミスリルゴーレムが外に出て来て暴れたみたいね。
また動いていないみたいだけど……近付いても大丈夫なのかな?
「遺跡の入り口に露店を開いていたのか? 本当にあいつ等ときたら……」
あ、そこにぼったくりおじさんの売っていた剣が落ちている。
本当に一品の剣なら、おじさんがあんな風に置いて逃げるわけがない……という事はやっぱり普通の剣だったみたいね、予想通りだわ。
「まぁそんな事はどうでもいいか……問題なのは、あのミスリルゴーレムだしな。視界に入る範囲では3体みたいだな。今は動いてはいないが……」
「また動き出しますかね?」
「俺はもう追われたくないっス……」
よほど怖かったのか、マークさんが珍しく声のトーンが低い。
「うーん、それはわからんな……仕方ない、2人ともここで待っていろ。俺があのミスリルゴーレムを見てくる」
「わかりました」
「うっス」
グレイさんがミスリルゴーレムの背後から様子を伺いつつ、近寄って行っている。
すごいな~……いくら背後からといっても、動き出したらどうしようって私は躊躇しちゃいそう。
「完全に背後をとったっスね……あれ? 何か先輩の様子がおかしくないっスか?」
「そうですね、何かに気が付いたような……えっ! 普通に正面へ回った!? そんな事をしたら――って、大丈夫そう?」
あのミスリルゴーレムは動き出す気配がないわね。
「あ、今度は2体目の方に行くみたいっス」
「さっきと違って、全然慎重さがないですね」
普通に2体目のミスリルゴーレムへ歩いて行っちゃった。
――で着いた早々、覗き込んでいる……あのミスリルゴーレムも動き出す気配ないみたいね。
「あれ? もう3体目の方に行くみたいっスね」
2体目を覗き込んだだけで、3体目へ走って行っている。
一体あのミスリルゴーレム達に何が起こっているのかしら?
※
結局、3体目も覗き込んだだけで終わり。
それからグレイさんが何か考えている。
「どうしたんスかね?」
「私には、さっぱりわからないです」
とりあえず、いつまで待機をしていればいいのやら……。
「――おーい! こっちに来ても大丈夫だぞ!」
あ、グレイさんが呼んでいる。
どうやら行ってもいいみたいね。
「お、やっとっスか。コレットさん行きましょうっス」
「そうですね」
とはいえ、本当に安全なのかな。
私達が近付いたらいきなり動き出す……とかないよ、ね? ちょっとそこが心配なんだけど。
「ん? コレット、警戒しなくても大丈夫だ。これは絶対に動かないぞ」
「え? あははは、つい……。でも、何で絶対に動かないと?」
何ではっきり言い切れるんだろう。
前はよくわからないってあやふやだったのに。
「それは、こいつを見ればわかる」
なんだろう? グレイさんがミスリルゴーレムの胸辺りに指をしているけど……あっ。
「このミスリルゴーレム……コアがない!?」
穴が空いてコアがなくなっている!
あの魔晶石の部屋で、壁に埋まってコアがなかったミスリルゴーレムみたいにコアの辺りがくり抜かれている。
「そうだ、残りの2体も同様にコアがない」
「なるほど、だから絶対に動かないと言っていたんですね……あれ? でも、コアって簡単に取れなくて、取れるとしたら……ええっ!? もしかしてドラゴニュートが戻って来ているんですか!?」
だとすれば、前の調査はなんだったのよ……。
「んーそれも考えられるが……こいつらは外にいたからな。見ていたか話を聞いたかで、コア狙いの奴がここに来て、また止まった所を特殊な道具を使ってコアを取り出し持っていった可能性もある、な」
え? 何、そのすごい道具!
こんなに硬いのに穴が開けられるの!?
それ、すごく見てみたいんですけど!
「ん? 何で俺を見るんスか? ちょっ俺は知らないっスよ!?」
「こればかりはどっちなのか分からないが――」
「いや、本当に俺は知らないっスよ!!」
「ここは最悪の事を考えてドラゴニュートに警戒するべきなんだが……さすがに今日は羅針盤を持って来ていないしな」
「それは仕方のない事だと思いますけど……」
今日は全然違う事出来ているんだもの。
ただ、私的には後者であってほしいな……ドラゴニュートが戻って来ている方が嫌だ。
「まぁそうだな……遺跡の中は十分に気を付けて行こう」
「俺の話を聞いて下さいっス!」
相変わらずマークさんの扱いが酷いな~グレイさんは……。
あ、しまった漢方薬を呑むのを忘れていた。さっさと飲んで2人の後を追わないと……って、あれ? 中身が異様に少ない、これだけじゃ全然効果がないじゃない!
「何で!? おかしいな、今朝飲んだ時はちゃんと……ん? 今朝? ――ああっ!」
そうだ、今朝はいつもの倍を飲んだ。
だけど、その飲んだ分を補充していない。
補充していないから、その分の量があるわけがない!
「――私の馬鹿ぁああああああああああ!!」
「はぁ……はぁ……」
おかしい、遺跡に着くまでにもう体がしんどい。
いつもこのくらいは平気なのに……もしかして、漢方薬の効果がもう切れちゃったのかしら?
「ん? おい、コレット。大丈夫か? 何だか息が上がっている様に見えるが」
どうしよう、グレイさんに言った方がいいかしら。
う~ん……でも、もうちょっとで遺跡に着くし。
「あ~……いえ。大丈夫です」
「そうか? ならいいんだが……無理はするなよ?」
「はい」
うん、ここまで来たら今更引き返せないわ。
それに漢方薬は袋に入っているし、後で飲めば問題はないはず。
気合よ! 気合! ファイト私!
※
「ふぅ~……」
やっと遺跡に着いた~こんなに疲れた思いをしたのは、あのゴミをつけて遺跡に以来ね。
それにしても……昨日同様、遺跡の前はすごい光景が広がっている。
「おいおい、何じゃこりゃ!? 昨日一体何があったんだよ!」
昨日は露店と人で賑わっていたけど、今は違う。
まるで大嵐の後みたいに、露店がめちゃくちゃに散らばっちゃってる……。
「ありゃー俺も遺跡内から逃げたんで、入り口付近がこんなになっていたなんてびっくりっス」
あの棒立ちしている、ミスリルゴーレムが外に出て来て暴れたみたいね。
また動いていないみたいだけど……近付いても大丈夫なのかな?
「遺跡の入り口に露店を開いていたのか? 本当にあいつ等ときたら……」
あ、そこにぼったくりおじさんの売っていた剣が落ちている。
本当に一品の剣なら、おじさんがあんな風に置いて逃げるわけがない……という事はやっぱり普通の剣だったみたいね、予想通りだわ。
「まぁそんな事はどうでもいいか……問題なのは、あのミスリルゴーレムだしな。視界に入る範囲では3体みたいだな。今は動いてはいないが……」
「また動き出しますかね?」
「俺はもう追われたくないっス……」
よほど怖かったのか、マークさんが珍しく声のトーンが低い。
「うーん、それはわからんな……仕方ない、2人ともここで待っていろ。俺があのミスリルゴーレムを見てくる」
「わかりました」
「うっス」
グレイさんがミスリルゴーレムの背後から様子を伺いつつ、近寄って行っている。
すごいな~……いくら背後からといっても、動き出したらどうしようって私は躊躇しちゃいそう。
「完全に背後をとったっスね……あれ? 何か先輩の様子がおかしくないっスか?」
「そうですね、何かに気が付いたような……えっ! 普通に正面へ回った!? そんな事をしたら――って、大丈夫そう?」
あのミスリルゴーレムは動き出す気配がないわね。
「あ、今度は2体目の方に行くみたいっス」
「さっきと違って、全然慎重さがないですね」
普通に2体目のミスリルゴーレムへ歩いて行っちゃった。
――で着いた早々、覗き込んでいる……あのミスリルゴーレムも動き出す気配ないみたいね。
「あれ? もう3体目の方に行くみたいっスね」
2体目を覗き込んだだけで、3体目へ走って行っている。
一体あのミスリルゴーレム達に何が起こっているのかしら?
※
結局、3体目も覗き込んだだけで終わり。
それからグレイさんが何か考えている。
「どうしたんスかね?」
「私には、さっぱりわからないです」
とりあえず、いつまで待機をしていればいいのやら……。
「――おーい! こっちに来ても大丈夫だぞ!」
あ、グレイさんが呼んでいる。
どうやら行ってもいいみたいね。
「お、やっとっスか。コレットさん行きましょうっス」
「そうですね」
とはいえ、本当に安全なのかな。
私達が近付いたらいきなり動き出す……とかないよ、ね? ちょっとそこが心配なんだけど。
「ん? コレット、警戒しなくても大丈夫だ。これは絶対に動かないぞ」
「え? あははは、つい……。でも、何で絶対に動かないと?」
何ではっきり言い切れるんだろう。
前はよくわからないってあやふやだったのに。
「それは、こいつを見ればわかる」
なんだろう? グレイさんがミスリルゴーレムの胸辺りに指をしているけど……あっ。
「このミスリルゴーレム……コアがない!?」
穴が空いてコアがなくなっている!
あの魔晶石の部屋で、壁に埋まってコアがなかったミスリルゴーレムみたいにコアの辺りがくり抜かれている。
「そうだ、残りの2体も同様にコアがない」
「なるほど、だから絶対に動かないと言っていたんですね……あれ? でも、コアって簡単に取れなくて、取れるとしたら……ええっ!? もしかしてドラゴニュートが戻って来ているんですか!?」
だとすれば、前の調査はなんだったのよ……。
「んーそれも考えられるが……こいつらは外にいたからな。見ていたか話を聞いたかで、コア狙いの奴がここに来て、また止まった所を特殊な道具を使ってコアを取り出し持っていった可能性もある、な」
え? 何、そのすごい道具!
こんなに硬いのに穴が開けられるの!?
それ、すごく見てみたいんですけど!
「ん? 何で俺を見るんスか? ちょっ俺は知らないっスよ!?」
「こればかりはどっちなのか分からないが――」
「いや、本当に俺は知らないっスよ!!」
「ここは最悪の事を考えてドラゴニュートに警戒するべきなんだが……さすがに今日は羅針盤を持って来ていないしな」
「それは仕方のない事だと思いますけど……」
今日は全然違う事出来ているんだもの。
ただ、私的には後者であってほしいな……ドラゴニュートが戻って来ている方が嫌だ。
「まぁそうだな……遺跡の中は十分に気を付けて行こう」
「俺の話を聞いて下さいっス!」
相変わらずマークさんの扱いが酷いな~グレイさんは……。
あ、しまった漢方薬を呑むのを忘れていた。さっさと飲んで2人の後を追わないと……って、あれ? 中身が異様に少ない、これだけじゃ全然効果がないじゃない!
「何で!? おかしいな、今朝飲んだ時はちゃんと……ん? 今朝? ――ああっ!」
そうだ、今朝はいつもの倍を飲んだ。
だけど、その飲んだ分を補充していない。
補充していないから、その分の量があるわけがない!
「――私の馬鹿ぁああああああああああ!!」
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色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
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