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3章 二人の勘違いとうぬぼれ
ケビンの書~うぬぼれ・2~
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コレットが俺の見つけた隠し通路の前まで来た。
目的はこの先だったのか、こっちの方もメッセージを残して正解だったな。
「――ここからが本番!」
何が本番なんだろうか?
「よし! ファイト私!」
なんでそんなに気合を入れているのだろう?
この先の進んでも道中には特に宝箱はなったし、その奥にはでかい穴があるだけなんだが……。
『うーむ……おっと――』
コレットが穴に入っていった、俺も後を追いかけないと。
※
さてこの先はこの先は罠だが――。
あのメッセージに気が付いてくれるだろうか。
「……」
お、よかったコレットが書いたメッセージに気が付いて見てるぞ。
ってあれ? 何で罠の注意メッセージを書き写ししているんだろ? 確か【この先に罠があるから注意】としか書いてないはずなんだが……。
『ん~? ……ああ、なるほど、そういう事か』
あの見取り図はこの罠の事は記載されていないんだ、それで俺の注意書きを見取り図に写してるんだな。
アドバイスをちゃんと生かしてるのはいい事だぞコレット!
※
俺の書いたメッセージを見て罠を回避してコレットはだいぶと奥に進んだ。
それにしてもさすが俺だな、メッセージを書いて影ながらコレットの支援をする事が出来たからな。
『フッ、俺自身でもほれぼれするぜ……』
これからもこれでコレットを支援するか……いや、今までのコレットの行動からしてこれはもう信頼されてると考えてもいいんじゃないか?
ならばコレットの前に出るなら今が最大のチャンスのはずだ、よし!
『コレッ――』
あれ? 急に辺りをキョロキョロして腰に着けてたメイスを手にとったけど、どうしたんだろう?
あ、奥に入っていった。
「――音はこの辺りから聞こえるけど……」
音だって? 他にモンスターでもいたのか、相手次第では助けに入った方がいいかもしれん。
「え?」
『え?』
「は~むっモグモグ……っ!? すっぱい! この実は熟していなかったのじゃ! ぺっぺっ」
何で白髪の長い髪の緑色のビキニを着た小さな女の子がここに……。
――いや! ビキニに見えた部分は全て鱗だ、そしてあの翼、ちっこいが人間の姿をしている。
間違いない、あいつはドラゴニュートだ。何故ドラゴニュートの様な高レベルモンスターがこんな低レベルの遺跡にいるんだ!?
「む? そこに誰かいるのか? くんくん、この匂いは……よいしょっと」
まずい、コレットに気が付いてドラゴニュートが向かって来ている!
『コレット! 見つかる前に早く逃げるんだ!』
くっ、俺の声が聞こえてないのか。
どうする、今すぐ飛び出すか? しかし、この体では……いや元の体であってもドラゴニュートを倒せるわけがない……。
「あ~やっぱり人間だったのじゃ」
「っ!」
『チィ!』
馬鹿か俺は! 悩んでいる内にコレットが見つかってしまったではないか!
倒せなくてもコレットを助けに出るのが漢だろうが!
「しまったの……つい食事に夢中になりすぎて近づいて来ている事に気が付かなかったのじゃ。まぁよい――」
コレット、どうして逃げない!
もしかして恐怖のあまり体が動かないのか!?
「わしの事は忘れるのじゃ、よいな」
まずいコレットを襲う気だ、急いで助けに入らないと!
『おい! 貴様、コレットから離れろ!!』
「え!?」
「むっ?」
くっ、コレットの顔が青ざめてる、相当な恐怖を感じているんだな……その気持ちわかるぞ。
待っていろよ! すぐ助けるからな!!
「なんじゃ? スケルトンか?」
スケルトンだからって舐めるなよ、お前を倒せなくてもコレットの逃げられるくらいの時間稼ぎはしてみせる。
『コレットを殺させないぞ! このモンスターめが!』
「はぁ? お主は何を言って――」
さぁコレット今のうちに――。
「っえい!!」
――っ!? 何だ!? 急に辺りが眩しくなったぞ。
「な、なんじゃ! この光は!?」
『この光は閃光弾か!?』
なるほど、閃光弾の事も教わっていたか。
よし、コレット今のうちに逃げるんだ!
「……ごめんなさい、ケビンさん。転送石起動!」
……え? 今俺の名前を言ったような。
『コレット、まっ――』
ああ、転移してしまった。
だが今の言葉は……間違いなく……。
「くっしまったのじゃ! 小娘に逃げられてしまったのじゃ。ぐぬぬぬ……この骨やろうが! 貴様のせいであの小娘の記憶を消しそこなったではないか、どうしてくれるのじゃ!」
間違いなく俺の名前を!
『おい! 聞いたか!?』
「な、なんじゃ!?」
『今コレットが俺の名前を言ったぞ! やった! コレットが俺の名前を!』
やっぱりコレットに俺の想いが伝わってたぞ!!
『ひゃっほおおおおお!!』
「……なっなんなのじゃ、このスケルトンは……」
目的はこの先だったのか、こっちの方もメッセージを残して正解だったな。
「――ここからが本番!」
何が本番なんだろうか?
「よし! ファイト私!」
なんでそんなに気合を入れているのだろう?
この先の進んでも道中には特に宝箱はなったし、その奥にはでかい穴があるだけなんだが……。
『うーむ……おっと――』
コレットが穴に入っていった、俺も後を追いかけないと。
※
さてこの先はこの先は罠だが――。
あのメッセージに気が付いてくれるだろうか。
「……」
お、よかったコレットが書いたメッセージに気が付いて見てるぞ。
ってあれ? 何で罠の注意メッセージを書き写ししているんだろ? 確か【この先に罠があるから注意】としか書いてないはずなんだが……。
『ん~? ……ああ、なるほど、そういう事か』
あの見取り図はこの罠の事は記載されていないんだ、それで俺の注意書きを見取り図に写してるんだな。
アドバイスをちゃんと生かしてるのはいい事だぞコレット!
※
俺の書いたメッセージを見て罠を回避してコレットはだいぶと奥に進んだ。
それにしてもさすが俺だな、メッセージを書いて影ながらコレットの支援をする事が出来たからな。
『フッ、俺自身でもほれぼれするぜ……』
これからもこれでコレットを支援するか……いや、今までのコレットの行動からしてこれはもう信頼されてると考えてもいいんじゃないか?
ならばコレットの前に出るなら今が最大のチャンスのはずだ、よし!
『コレッ――』
あれ? 急に辺りをキョロキョロして腰に着けてたメイスを手にとったけど、どうしたんだろう?
あ、奥に入っていった。
「――音はこの辺りから聞こえるけど……」
音だって? 他にモンスターでもいたのか、相手次第では助けに入った方がいいかもしれん。
「え?」
『え?』
「は~むっモグモグ……っ!? すっぱい! この実は熟していなかったのじゃ! ぺっぺっ」
何で白髪の長い髪の緑色のビキニを着た小さな女の子がここに……。
――いや! ビキニに見えた部分は全て鱗だ、そしてあの翼、ちっこいが人間の姿をしている。
間違いない、あいつはドラゴニュートだ。何故ドラゴニュートの様な高レベルモンスターがこんな低レベルの遺跡にいるんだ!?
「む? そこに誰かいるのか? くんくん、この匂いは……よいしょっと」
まずい、コレットに気が付いてドラゴニュートが向かって来ている!
『コレット! 見つかる前に早く逃げるんだ!』
くっ、俺の声が聞こえてないのか。
どうする、今すぐ飛び出すか? しかし、この体では……いや元の体であってもドラゴニュートを倒せるわけがない……。
「あ~やっぱり人間だったのじゃ」
「っ!」
『チィ!』
馬鹿か俺は! 悩んでいる内にコレットが見つかってしまったではないか!
倒せなくてもコレットを助けに出るのが漢だろうが!
「しまったの……つい食事に夢中になりすぎて近づいて来ている事に気が付かなかったのじゃ。まぁよい――」
コレット、どうして逃げない!
もしかして恐怖のあまり体が動かないのか!?
「わしの事は忘れるのじゃ、よいな」
まずいコレットを襲う気だ、急いで助けに入らないと!
『おい! 貴様、コレットから離れろ!!』
「え!?」
「むっ?」
くっ、コレットの顔が青ざめてる、相当な恐怖を感じているんだな……その気持ちわかるぞ。
待っていろよ! すぐ助けるからな!!
「なんじゃ? スケルトンか?」
スケルトンだからって舐めるなよ、お前を倒せなくてもコレットの逃げられるくらいの時間稼ぎはしてみせる。
『コレットを殺させないぞ! このモンスターめが!』
「はぁ? お主は何を言って――」
さぁコレット今のうちに――。
「っえい!!」
――っ!? 何だ!? 急に辺りが眩しくなったぞ。
「な、なんじゃ! この光は!?」
『この光は閃光弾か!?』
なるほど、閃光弾の事も教わっていたか。
よし、コレット今のうちに逃げるんだ!
「……ごめんなさい、ケビンさん。転送石起動!」
……え? 今俺の名前を言ったような。
『コレット、まっ――』
ああ、転移してしまった。
だが今の言葉は……間違いなく……。
「くっしまったのじゃ! 小娘に逃げられてしまったのじゃ。ぐぬぬぬ……この骨やろうが! 貴様のせいであの小娘の記憶を消しそこなったではないか、どうしてくれるのじゃ!」
間違いなく俺の名前を!
『おい! 聞いたか!?』
「な、なんじゃ!?」
『今コレットが俺の名前を言ったぞ! やった! コレットが俺の名前を!』
やっぱりコレットに俺の想いが伝わってたぞ!!
『ひゃっほおおおおお!!』
「……なっなんなのじゃ、このスケルトンは……」
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