15 / 178
3章 二人の勘違いとうぬぼれ
コレットの書~勘違い・1~
しおりを挟む
◇◆アース歴200年 6月13日・朝◇◆
《ふぁ~……眠い……》
結局あの後も悪夢を見そうで怖くて眠れなかった……この3日まともに眠れてない、これじゃ疲れが溜まっていくだけだわ。
ギルド来ただけなのにもう体が辛い……。
《ガヤガヤ》
それにしても今日も朝からギルドは賑わってるわね。
え~と、受付嬢さんは……いた!
「あ、コレットさん。丁度よかっ――」
《あの受付嬢さん! ちょっといいですか!?》
「え!? はい!? 何でしょ!?」
ここはビシッと言ってやるんだから!
※
「…………」
昨日の事を話したら受付嬢さんがすっかり黙っちゃった。
ちょっと強く言い過ぎたかな? つい感情的になっちゃったけど、今後の事を考えたら受付嬢さんと険悪になるのはまずいんじゃ……。
《あ~、えと、あの、その、すみません……ちょっと言い過ぎ――》
「…………コレットさん!」
《は、はい!》
受付嬢さんがすごい勢いで身を乗り出せてきたんですけど!
何々、一体どうしたっていうの!?
「昨日、今日と貴重な情報提供をありがとうございます!」
《い、いえ! どういたしまし、て?》
……何で感謝されちゃってるんだろう。
「……これは何かの前触れなのかしら……うーん……これは早急にギルドで調査を……いや、三つ星級以上の冒険者の……ブツブツブツ……」
今度は座り込んで物凄い勢いで書類を見ながらブツブツブツ言ってる……。
これはまた私の話が流れちゃったパターンだ。
もういいや……今日来たもう一つの目的の事まで忘れられたら困るからそっちに話を進めよう。
《あの~何かしてる所申し訳ないんですけど……昨日話してたグレイさんって方は?》
「――え……? ああ! そうでしたそうでした!」
結局ギルドに来た目的の方も忘れられてた。
「さっき来られたよ。えーと……いたいた、コレットさん、こっちです」
受付嬢さんが歩いてる先に私と同じようなゴツイ鎧を着た男の人が一人席に座ってる。
あの人がグレイさんなのかな?
「グレイさん、お待たせして申し訳ありませんでした」
「お、来たか。たいして待ってないから気にすんな、よいしょっと」
やっぱりこの人がグレイさんか。うわ~立ってる姿を見ると本当に大きい人だ。
顎鬚、頬に傷、まさに熟練の冒険者って感じだわ。歳は40歳ちょっとくらいかしら?
「で、そのゴツイ鎧を着た奴がさっき言ってた新米か?」
「はい、一つ星級のコレットさんです。――コレットさん、彼が昨日話した四つ星級冒険者のグレイ・ガードナーさんです」
あ、アーメットを外して顔を出さないと失礼だよね。
って、アーメットは着けないと決めたのに結局また着けてたし! 馬鹿じゃないの私!!
「っと――コレットです。よろしくお願いします」
「おう、よろしくな――って女だったのか」
むっ! なんか失礼な言い方された。
「女で何か問題でもあるんですか?」
「あ? いやいや、そこが問題じゃない、問題なのはその鎧にアーメットの方だ。それ明らかに重いだろ」
……やっぱり問題の装備だったのね。
「あ~はい……実は……」
「だろうな……脱げ」
「は!?」
いきなり何を言い出すの!? この変態親父は!
「ちょっとグレイさん! 女性にこの場で脱げって!」
「は? おいおい、勘違いするな。鎧だけ脱げって事だよ。まさかその下は何も着てないとかないだろ? その鎧がちょっと気になってな、見せてほしいんだ」
なんだ、そうだったのか。
紛らわしい言い方しないでほしいな。
「だったら最初からそういってくださいよ……」
※
鎧だけど脱ぎたてをジロジロ見られるのは……なんか恥ずかしい。
「ふーむ……お前、コレットだったよな」
「はい」
「この装備をどこでいくらで買った?」
え? 何でそんな事を聞くの?
「えと、バザーでアーメットと鎧と剣を合わせて15万ゴールドですけど……」
「なるほどな……ん? その剣はどうした、持っていないみたいだが」
剣か……。
「あ~実はスケルトンに盗られて……」
「はぁ!? スケルトンに盗られた? なんだそりゃ!?」
すごい驚かれた。
やっぱりおかしな行動をとってるみたいね、私にとってスケルトンは初めて出会ったからよくわからないけど。
「私にもよくわからないんです……だから今は、その時拾ったこのこん棒を持っているんですけど……」
「なるほどな……もう一つ聞いてもいいか? コレットはどうして白竜の遺跡に潜るんだ?」
グレイさんになら話しても大丈夫そうかな。
「え~と、それは――」
※
「……そうか。お前さん、ホセさんの所の子供だったのか……」
ホセって神父様の名前だ。
「あの、神父様達を知っているんですか?」
「ああ、俺はケビンの奴とは冒険者仲間でな。それでホセさんも知っているんだ。コレットも冒険者になってケビンを探してくれているのか」
「も? って言う事はグレイさんも……」
「ああ、俺も冒険から戻ってはケビンの奴を探しているんだ」
私と同じ思いの人もいたんだ。
しかも四つ星級冒険者! これは心強い!
「さてコレット、今から出掛けたいが時間はあるか?」
「え? 大丈夫ですけど、どこに出掛けるんですか? あ、もしかして白竜の遺跡ですか!?」
私、まだ準備も出来てないのに!
「そうしたいんだが昼からギルドで受けた依頼の報告やら手続きやらで夜までは掛かりそうなんだ、悪いが今日は遺跡には行けねぇ」
「じゃあ、どこにです?」
「バザーだよ、バザー」
「へ?」
なんでバザー?
《ふぁ~……眠い……》
結局あの後も悪夢を見そうで怖くて眠れなかった……この3日まともに眠れてない、これじゃ疲れが溜まっていくだけだわ。
ギルド来ただけなのにもう体が辛い……。
《ガヤガヤ》
それにしても今日も朝からギルドは賑わってるわね。
え~と、受付嬢さんは……いた!
「あ、コレットさん。丁度よかっ――」
《あの受付嬢さん! ちょっといいですか!?》
「え!? はい!? 何でしょ!?」
ここはビシッと言ってやるんだから!
※
「…………」
昨日の事を話したら受付嬢さんがすっかり黙っちゃった。
ちょっと強く言い過ぎたかな? つい感情的になっちゃったけど、今後の事を考えたら受付嬢さんと険悪になるのはまずいんじゃ……。
《あ~、えと、あの、その、すみません……ちょっと言い過ぎ――》
「…………コレットさん!」
《は、はい!》
受付嬢さんがすごい勢いで身を乗り出せてきたんですけど!
何々、一体どうしたっていうの!?
「昨日、今日と貴重な情報提供をありがとうございます!」
《い、いえ! どういたしまし、て?》
……何で感謝されちゃってるんだろう。
「……これは何かの前触れなのかしら……うーん……これは早急にギルドで調査を……いや、三つ星級以上の冒険者の……ブツブツブツ……」
今度は座り込んで物凄い勢いで書類を見ながらブツブツブツ言ってる……。
これはまた私の話が流れちゃったパターンだ。
もういいや……今日来たもう一つの目的の事まで忘れられたら困るからそっちに話を進めよう。
《あの~何かしてる所申し訳ないんですけど……昨日話してたグレイさんって方は?》
「――え……? ああ! そうでしたそうでした!」
結局ギルドに来た目的の方も忘れられてた。
「さっき来られたよ。えーと……いたいた、コレットさん、こっちです」
受付嬢さんが歩いてる先に私と同じようなゴツイ鎧を着た男の人が一人席に座ってる。
あの人がグレイさんなのかな?
「グレイさん、お待たせして申し訳ありませんでした」
「お、来たか。たいして待ってないから気にすんな、よいしょっと」
やっぱりこの人がグレイさんか。うわ~立ってる姿を見ると本当に大きい人だ。
顎鬚、頬に傷、まさに熟練の冒険者って感じだわ。歳は40歳ちょっとくらいかしら?
「で、そのゴツイ鎧を着た奴がさっき言ってた新米か?」
「はい、一つ星級のコレットさんです。――コレットさん、彼が昨日話した四つ星級冒険者のグレイ・ガードナーさんです」
あ、アーメットを外して顔を出さないと失礼だよね。
って、アーメットは着けないと決めたのに結局また着けてたし! 馬鹿じゃないの私!!
「っと――コレットです。よろしくお願いします」
「おう、よろしくな――って女だったのか」
むっ! なんか失礼な言い方された。
「女で何か問題でもあるんですか?」
「あ? いやいや、そこが問題じゃない、問題なのはその鎧にアーメットの方だ。それ明らかに重いだろ」
……やっぱり問題の装備だったのね。
「あ~はい……実は……」
「だろうな……脱げ」
「は!?」
いきなり何を言い出すの!? この変態親父は!
「ちょっとグレイさん! 女性にこの場で脱げって!」
「は? おいおい、勘違いするな。鎧だけ脱げって事だよ。まさかその下は何も着てないとかないだろ? その鎧がちょっと気になってな、見せてほしいんだ」
なんだ、そうだったのか。
紛らわしい言い方しないでほしいな。
「だったら最初からそういってくださいよ……」
※
鎧だけど脱ぎたてをジロジロ見られるのは……なんか恥ずかしい。
「ふーむ……お前、コレットだったよな」
「はい」
「この装備をどこでいくらで買った?」
え? 何でそんな事を聞くの?
「えと、バザーでアーメットと鎧と剣を合わせて15万ゴールドですけど……」
「なるほどな……ん? その剣はどうした、持っていないみたいだが」
剣か……。
「あ~実はスケルトンに盗られて……」
「はぁ!? スケルトンに盗られた? なんだそりゃ!?」
すごい驚かれた。
やっぱりおかしな行動をとってるみたいね、私にとってスケルトンは初めて出会ったからよくわからないけど。
「私にもよくわからないんです……だから今は、その時拾ったこのこん棒を持っているんですけど……」
「なるほどな……もう一つ聞いてもいいか? コレットはどうして白竜の遺跡に潜るんだ?」
グレイさんになら話しても大丈夫そうかな。
「え~と、それは――」
※
「……そうか。お前さん、ホセさんの所の子供だったのか……」
ホセって神父様の名前だ。
「あの、神父様達を知っているんですか?」
「ああ、俺はケビンの奴とは冒険者仲間でな。それでホセさんも知っているんだ。コレットも冒険者になってケビンを探してくれているのか」
「も? って言う事はグレイさんも……」
「ああ、俺も冒険から戻ってはケビンの奴を探しているんだ」
私と同じ思いの人もいたんだ。
しかも四つ星級冒険者! これは心強い!
「さてコレット、今から出掛けたいが時間はあるか?」
「え? 大丈夫ですけど、どこに出掛けるんですか? あ、もしかして白竜の遺跡ですか!?」
私、まだ準備も出来てないのに!
「そうしたいんだが昼からギルドで受けた依頼の報告やら手続きやらで夜までは掛かりそうなんだ、悪いが今日は遺跡には行けねぇ」
「じゃあ、どこにです?」
「バザーだよ、バザー」
「へ?」
なんでバザー?
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
前世で医学生だった私が、転生したら殺される直前でした。絶対に生きてみんなで幸せになります
mica
ファンタジー
ローヌ王国で、シャーロットは、幼馴染のアーサーと婚約間近で幸せな日々を送っていた。婚約式を行うために王都に向かう途中で、土砂崩れにあって、頭を強くぶつけてしまう。その時に、なんと、自分が転生しており、前世では、日本で医学生をしていたことを思い出す。そして、土砂崩れは、実は、事故ではなく、一家を皆殺しにしようとした叔父が仕組んだことであった。
殺されそうになるシャーロットは弟と河に飛び込む…
前世では、私は島の出身で泳ぎだって得意だった。絶対に生きて弟を守る!
弟ともに平民に身をやつし過ごすシャーロットは、前世の知識を使って周囲
から信頼を得ていく。一方、アーサーは、亡くなったシャーロットが忘れられないまま騎士として過ごして行く。
そんな二人が、ある日出会い….
小説家になろう様にも投稿しております。アルファポリス様先行です。
ゲイツラント大陸興国記~元ヤクザが転生し、底辺の身から成り上がって建国をする!
101
ファンタジー
元ヤクザが殺されて転生したのはエルフやドワーフのいる異世界!
そこで、彼は傭兵家業を営み、自分たちの自由に住める国作りを目指す!!
その世界ではエルフやドワーフという異民族が存在し、人間族が先住民である彼らを劣悪な土地へ強制的に移住させ、虐げている世界。
そして大陸を二分する人間族の大国、アリエミール王国とヴァルドノヴァ帝国との戦争が近くに迫っていた。
主人公、デイランはアリエミール王国の“少年王”ロミオに認められ、王の傭兵団となった、デイラン率いる“虹の翼”は土地を与えられる。
大人気ダンジョン配信者のサポーターをやっていたけど、あまりにパワハラが酷いから辞めることにする。ん? なんか再生数激オチしているけど大丈夫?
空松蓮司
ファンタジー
「アンタは1人じゃ何もできない」
事あるごとにそう言い放ってくるパートナー、成瀬美亜にうんざりしつつも葉村志吹は彼女をサポートし続けた。
過去にモンスターに右腕を喰われ隻腕となり、さらに何も特殊な能力を持たない自分を雇ってくれるのは美亜だけ……そう志吹は思い込み、どれだけパワハラされようが耐えてきた。
しかし、現実は違った。
確かに志吹は隻腕で、特殊能力を持たない。だがそのサポート能力は最高レベルであり、美亜のダンジョン配信を見ている視聴者達の目当ても美亜ではなく志吹の完璧なまでのサポート能力だった。そんな高い能力を持つ志吹が放置されるわけがなく、彼は美亜より遥か格上のS級シーカー・唯我阿弥数にギルドへの勧誘を受ける。
「今日はギルドへの勧誘に来たんだ」
「そういう話なら美亜を交えて改めて場を設けるよ。今日はグラビアの撮影で忙しいから、後日都合の良い日に……」
「え? 成瀬美亜ちゃん? 彼女はいらないよ別に」
「ん? 美亜の勧誘じゃないのか?」
「君がどうしてもと言うなら入れてあげてもいいけど、特に魅力は感じないな。僕が欲しいのは君だけだよ」
自分に敬意を示し、真摯に接してくれる唯我と自分を見下し、雑に扱う美亜……比べるまでもなく志吹は唯我を選び、美亜とのパートナー契約を打ち切る。
新たなギルドで正当な評価を受け始める志吹。
一方で志吹を失い、動画の再生数が落ち込んでいく美亜。
やがて美亜は自分の失墜を志吹のせいにし、自分が所属するギルドにありもしないことを吹き込んで志吹を悪者に仕立て上げ、ギルドを率いて志吹への復讐を企てる……。
無能と罵られ続けた実は有能な男が、環境を変えたことをきっかけに正当な評価を受け始める迷宮成り上がりファンタジー、ここに開幕。
悪辣王の二人の娘 ~真実を知った聖女は悪を討つ~
朱音ゆうひ
恋愛
「優しいお父様は、もしかしたら悪人かもしれない」
フィロシュネーは、絶対権力を握る父王に無知になるよう育てられたけど、実は賢いお姫様。
そんなフィロシュネーに、父王の寵愛する傭兵サイラスとの婚約が決まる。けれど、サイラスは「あなたを愛することはありません」と言い、フィロシュネーを城の外へとさらってしまう。
「わたくしの国が他国から暗黒郷と呼ばれているですって? 悪い呪術師に支配されているですって? そんなわけないじゃない」
その国の民は『不老不死の預言者が王を選び、選ばれた王は神となる』と信じている。けれど、真実は……。
これは、姫が聖女になって自国の真実を暴いたり、奴隷のように生きてきた男が成り上がっていく物語。
11/30・タイトルを変更しました。(旧題:お姫様にふさわしいのは)
※他サイトにも掲載しています。https://ncode.syosetu.com/n2212id/
糸遣いの少女ヘレナは幸いを手繰る
犬飼春野
ファンタジー
「すまない、ヘレナ、クリス。ディビッドに逃げられた……」
父の土下座から取り返しのつかない借金発覚。
そして数日後には、高級娼婦と真実の愛を貫こうとするリチャード・ゴドリー伯爵との契約結婚が決まった。
ヘレナは17歳。
底辺まで没落した子爵令嬢。
諸事情で見た目は十歳そこそこの体格、そして平凡な容姿。魔力量ちょっぴり。
しかし、生活能力と打たれ強さだけは誰にも負けない。
「ぼんやり顔だからって、性格までぼんやりしているわけじゃないの」
今回も強い少女の奮闘記、そして、そこそこモテ期(←(笑))を目指します。
*****************************************
** 元題『ぼんやり顔だからって、性格までぼんやりとしているとは限りません』
で長い間お届けし愛着もありますが、
2024/02/27より『糸遣いの少女ヘレナは幸いを手繰る』へ変更いたします。 **
*****************************************
※ ゆるゆるなファンタジーです。
ゆるファンゆえに、鋭いつっこみはどうかご容赦を。
※ 設定がハードなので(主に【閑話】)、R15設定としました。
なろう他各サイトにも掲載中。
『登場人物紹介』を他サイトに開設しました。↓
http://rosadasrosas.web.fc2.com/bonyari/character.html
手乗りドラゴンと行く異世界ゆるり旅 落ちこぼれ公爵令息ともふもふ竜の絆の物語
さとう
ファンタジー
旧題:手乗りドラゴンと行く追放公爵令息の冒険譚
〇書籍化決定しました!!
竜使い一族であるドラグネイズ公爵家に生まれたレクス。彼は生まれながらにして前世の記憶を持ち、両親や兄、妹にも隠して生きてきた。
十六歳になったある日、妹と共に『竜誕の儀』という一族の秘伝儀式を受け、天から『ドラゴン』を授かるのだが……レクスが授かったドラゴンは、真っ白でフワフワした手乗りサイズの小さなドラゴン。
特に何かできるわけでもない。ただ小さくて可愛いだけのドラゴン。一族の恥と言われ、レクスはついに実家から追放されてしまう。
レクスは少しだけ悲しんだが……偶然出会った『婚約破棄され実家を追放された少女』と気が合い、共に世界を旅することに。
手乗りドラゴンに前世で飼っていた犬と同じ『ムサシ』と名付け、二人と一匹で広い世界を冒険する!
【完結】隣国にスパイとして乗り込み故郷の敵である騎士団長様へ復讐をしようとしたのにうっかり恋をしてしまいました
るあか
恋愛
ルカ・エマーソン18歳は12年前に滅びた『魔女の森』の唯一の生き残り。
彼女は当時のことを今でも頻繁に夢に見る。
彼女の国『メドナ王国』の“クリスティア女王陛下”は、隣国『ヴァルトーマ帝国』へ彼女をスパイとして送り込む。
彼女の任務は帝国の騎士団へ所属して“皇帝セシル・ヴァルトーマ”が戦争を仕掛けようとしている事実を掴むこと。
しかしルカには個人的に果たしたいことがあった。それは、帝国の白狼騎士団のヴァレンタイン騎士団長を暗殺すること。
彼は若いながらに公爵の身分であり、騎士の称号は大将。
12年前に『魔女の森』を滅ぼした首謀者だと彼女は考えていて、その確たる証拠を掴むためにもどうしても白狼騎士団へと入団する必要があった。
しかし、白狼騎士団の団長は女嫌いで団員は全員男だと言う情報を得る。
そこで彼女は髪を切り、男装をして入団試験へと挑むのであった。
⸺⸺
根は真面目で素直な少し抜けたところのある、とても暗殺者には向かないルカ。
これは、彼女が復讐すべきである騎士団長へ恋をして当時の事件の真実を知り、愛する彼と共に両国の平和のため尽力して幸せになる、異世界ラブコメファンタジーである。
※後半シリアス展開が続き、戦いによる流血表現もありますのでご注意下さい。
※タイトル変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる