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1章 二人の出会いと遭遇
コレットの書~遭遇・2~
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「それは大丈夫です。立ち去ったのかその巣にはいなかったらしいですし、その後も目撃情報もありません。ちなみに竜の巣があった事から、現在は白竜の遺跡と呼ばれてます。他にも竜のいた場所には同様に竜の名前が入っているんですよ」
「そうなんですか……」
よかった……竜なんていたらケビンさんを探す所の話じゃないよ。
あ、でも階級によって行ける場所とか決まってるって言ってたよね……?
「あ……あの~……その白竜の遺跡って一つ星の私でも……入れるんです、か?」
「ええ、大丈夫ですよ。この町の近場の遺跡という事もあり散々調べ尽くされましたし、遺跡の中はゾンビやスケルトン、スライムといった低級モンスターしかいません。今更、白竜の遺跡に入る冒険者なんてまったくいませんよ」
今更入ろうとしているのがここにいます。
でもよかった……それならケビンさんの捜索は可能だわ。
「後補足ですが、白竜の遺跡に限らずギルドが把握している他の遺跡や洞窟の出入り口には術者により結界が張られていてモンスターが出られない様になっています。外部のモンスターは憲兵や討伐依頼で対処しています」
「なるほど……」
じゃあ楽に遺跡へ向かえるし探索も楽そうね。
「――あ、ちょうどプレートが出来たようです。はい、コレットさん、これが貴女のプレートになります。くれぐれも無くさないようにしてくださいね」
「はい! ありがとうございます!」
これがプレート、私もとうとう冒険者の一人だ!
あ、そうだ他にも聞かないといけない事があったんだった。
「後、お聞きしたい事がもう一つあるんですが、冒険者の装備ってどこで買えますか?」
さすがにこの私は村人ですって言ってるような布の服で遺跡探索は無謀すぎるわ。
「それでしたらギルドから出て東に行けば武器屋や防具屋が並んでますおります。そこで揃えられますよ」
なるほど……でも――。
《ザワザワ》
「……」
ここにいる人達を見ると結構高そうな武具を身に付けてるよね……。
「あの、武具一式を揃えるって……お高い……ですよ……ね?」
「そうですね、装備にもよりますが質の良い物を一式となりますと約20万ゴールドちょっとくらいですかね」
「にじゅっ!?」
今の私の全財産を出しても揃えられないよ!
「……えと……その……もっと安く武具を揃えられないですかね……?」
「安く、ですか……そうなるとバザーに行かれてはどうでしょう?」
「バザー?」
◇◆アース歴200年 6月11日・昼◇◆
えーと、受付嬢さんに教えてもらったバザーはこの角を曲がれば……あった! すごい、人がいっぱいいる! 物もいっぱいある!
これなら装備も一式揃えられそうだわ。
※
「う~ん……困った……」
と最初は軽く思っちゃったけど……逆に物がありすぎて何を買えばいいのかわからない。
しまったな~受付嬢さんにその辺りも聞いとくべきだった。
「そこの穣ちゃんちょっといいかい!?」
「え? 私ですか?」
うわっすごいガタイいい人、こんな所で物を売っているより冒険者してる方が儲かるんじゃ……。
「ああ、そうだ。見たところ新米のようだが」
何でわかったんだろ……ああ、そうか、この一つ星のプレートを見たらすぐわかるか。
「あ、はい。今日、冒険者登録しました」
「ほう今日から冒険者か……よし、おじさんがお祝いにサービスしてやるよ! このアーメットに鉄のアーマー、そして鋼の剣も付けて冒険者の必要な装備一式をたったの15万ゴールドだ! どうだ安いだろ!」
15万!? 私の全財産の半分以上じゃない!
と言うかどうだってドヤ顔で言われても、そもそもそれで安いのかどうかわからないんですけど!
「……あの、もうちょっとお安くなりませんかね?」
「ああん? 何言ってんだ、このセットだとそこらの店じゃ30万ゴールド以上はするんだぜ? それが半額のたった15万ゴールドなんだぞ、これ以上は無理だ」
むしろそれ聞くと逆に不安なんですけど。
本当に買ってもいいのかな……でもギルドにはこういったゴツイ鎧を着てた女性もいたし。
う~ん……でも15万ゴールドも使っちゃうと残りが5万ゴールド……その5万で滞在費としてやっていけるのかな。
「……ムムム……」
「しょうがない、わかった。この転送石も何個か付けようじゃないか、これはダンジョンからこの町に戻る為に必須なものだ。さぁどうする?」
どうするって言われても……う~ん……よし決めた、今日は私の誕生日だ! 冒険者に必要な装備なら思い切って買おう!
「わかりました、それ買います!」
「へへ、毎度」
※
おっ重くて動きづらい……本当にこれを買って良かったのかな?
とにかくこれで装備は揃ったし、さっそく白竜の遺跡レッツゴー!
ーーーーーーーーーーーーーーー
「おいおい、また新人からぼったくったのかよ」
「あん? ぼったくりとは人聞きが悪い、ちゃんとした物だぜ?」
「何がちゃんとした物だよ。全部、遺跡で拾ってきた物じゃねぇか」
「穴塞いだり磨いたりして修理してるんだから、その料金だよ」
「それで15万って……お前いつか痛い目見るぞ……」
ーーーーーーーーーーーーーーー
ん? おじさん達が私を見て何か喋ってる。
けどバザーの賑わいとアーメットのせいでほとんど聞こえない、変な話じゃなければいいけど。
「そうなんですか……」
よかった……竜なんていたらケビンさんを探す所の話じゃないよ。
あ、でも階級によって行ける場所とか決まってるって言ってたよね……?
「あ……あの~……その白竜の遺跡って一つ星の私でも……入れるんです、か?」
「ええ、大丈夫ですよ。この町の近場の遺跡という事もあり散々調べ尽くされましたし、遺跡の中はゾンビやスケルトン、スライムといった低級モンスターしかいません。今更、白竜の遺跡に入る冒険者なんてまったくいませんよ」
今更入ろうとしているのがここにいます。
でもよかった……それならケビンさんの捜索は可能だわ。
「後補足ですが、白竜の遺跡に限らずギルドが把握している他の遺跡や洞窟の出入り口には術者により結界が張られていてモンスターが出られない様になっています。外部のモンスターは憲兵や討伐依頼で対処しています」
「なるほど……」
じゃあ楽に遺跡へ向かえるし探索も楽そうね。
「――あ、ちょうどプレートが出来たようです。はい、コレットさん、これが貴女のプレートになります。くれぐれも無くさないようにしてくださいね」
「はい! ありがとうございます!」
これがプレート、私もとうとう冒険者の一人だ!
あ、そうだ他にも聞かないといけない事があったんだった。
「後、お聞きしたい事がもう一つあるんですが、冒険者の装備ってどこで買えますか?」
さすがにこの私は村人ですって言ってるような布の服で遺跡探索は無謀すぎるわ。
「それでしたらギルドから出て東に行けば武器屋や防具屋が並んでますおります。そこで揃えられますよ」
なるほど……でも――。
《ザワザワ》
「……」
ここにいる人達を見ると結構高そうな武具を身に付けてるよね……。
「あの、武具一式を揃えるって……お高い……ですよ……ね?」
「そうですね、装備にもよりますが質の良い物を一式となりますと約20万ゴールドちょっとくらいですかね」
「にじゅっ!?」
今の私の全財産を出しても揃えられないよ!
「……えと……その……もっと安く武具を揃えられないですかね……?」
「安く、ですか……そうなるとバザーに行かれてはどうでしょう?」
「バザー?」
◇◆アース歴200年 6月11日・昼◇◆
えーと、受付嬢さんに教えてもらったバザーはこの角を曲がれば……あった! すごい、人がいっぱいいる! 物もいっぱいある!
これなら装備も一式揃えられそうだわ。
※
「う~ん……困った……」
と最初は軽く思っちゃったけど……逆に物がありすぎて何を買えばいいのかわからない。
しまったな~受付嬢さんにその辺りも聞いとくべきだった。
「そこの穣ちゃんちょっといいかい!?」
「え? 私ですか?」
うわっすごいガタイいい人、こんな所で物を売っているより冒険者してる方が儲かるんじゃ……。
「ああ、そうだ。見たところ新米のようだが」
何でわかったんだろ……ああ、そうか、この一つ星のプレートを見たらすぐわかるか。
「あ、はい。今日、冒険者登録しました」
「ほう今日から冒険者か……よし、おじさんがお祝いにサービスしてやるよ! このアーメットに鉄のアーマー、そして鋼の剣も付けて冒険者の必要な装備一式をたったの15万ゴールドだ! どうだ安いだろ!」
15万!? 私の全財産の半分以上じゃない!
と言うかどうだってドヤ顔で言われても、そもそもそれで安いのかどうかわからないんですけど!
「……あの、もうちょっとお安くなりませんかね?」
「ああん? 何言ってんだ、このセットだとそこらの店じゃ30万ゴールド以上はするんだぜ? それが半額のたった15万ゴールドなんだぞ、これ以上は無理だ」
むしろそれ聞くと逆に不安なんですけど。
本当に買ってもいいのかな……でもギルドにはこういったゴツイ鎧を着てた女性もいたし。
う~ん……でも15万ゴールドも使っちゃうと残りが5万ゴールド……その5万で滞在費としてやっていけるのかな。
「……ムムム……」
「しょうがない、わかった。この転送石も何個か付けようじゃないか、これはダンジョンからこの町に戻る為に必須なものだ。さぁどうする?」
どうするって言われても……う~ん……よし決めた、今日は私の誕生日だ! 冒険者に必要な装備なら思い切って買おう!
「わかりました、それ買います!」
「へへ、毎度」
※
おっ重くて動きづらい……本当にこれを買って良かったのかな?
とにかくこれで装備は揃ったし、さっそく白竜の遺跡レッツゴー!
ーーーーーーーーーーーーーーー
「おいおい、また新人からぼったくったのかよ」
「あん? ぼったくりとは人聞きが悪い、ちゃんとした物だぜ?」
「何がちゃんとした物だよ。全部、遺跡で拾ってきた物じゃねぇか」
「穴塞いだり磨いたりして修理してるんだから、その料金だよ」
「それで15万って……お前いつか痛い目見るぞ……」
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ん? おじさん達が私を見て何か喋ってる。
けどバザーの賑わいとアーメットのせいでほとんど聞こえない、変な話じゃなければいいけど。
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