鳳月眠人の声劇シナリオ台本

鳳月 眠人

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ホラーギャグ

『ヤンデレTHEエキシビションマッチ』(不問5)

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ヤンデレまみれの合コン場で、あなたは生きて帰れるか!?

※タイトルはテキトーです
※語尾・口調変更○
※男女不問
※セリフ本旨に則ったアドリブ○
※俺←→私の一人称変更○ ボクはそのままでお願いします。
※(心の声)の後の改行までの一文は、モノローグの指定です。



『ヤンデレTHEエキシビションマッチ』

     作 / 鳳月 眠人



自分:非ヤンデレなのにヤンデレ合コンに参加してしまった人
友人:妄想型ヤンデレ(わりとざっくりした性格)
相手1:束縛型ヤンデレ(明るいムードメーカー)
相手2:排除型ヤンデレ(少し控えめのボクっこ)
相手3:崇拝型ヤンデレ(落ち着いたクールビューティー)

皆様、アカウント名でどうぞ。笑



◇◆ここから台本◆◇

友人:
 ごめんなさい! なかなか、近くに住んでる知り合いのヤンデレが捕まらなくて……

相手2:
 もう付き合ってることもあるもんね……

相手1:
 そうだよ、大丈夫。
 同じような悩み持ってる人たちとさ、気兼ねなく話したかったっていうのが主旨だし。
 だから男女不問の5人劇なんだし。

自分:
 (心の声)メタい……

相手3:
 普段、大っぴらにするもんでもないしね

相手1:
 2人とも素敵な雰囲気だし、嬉しいよ! 来てくれてありがとう。

友人:
 こちらこそ、声掛けてもらえて嬉しいです!

自分:
 (心の声)普通っぽいのに、この人たちみんな……


相手1:
 今日は語り合いましょうね、○○です。

相手2:
 ヤンデレ合コン……楽しみにしてました。○○っていいます。

相手3:
 よろしくお願いします。○○って呼んでください。

友人:
 ○○と申します。ヤンデレ歴十五年です。

相手2:
 おおー……(拍手)


自分:
 (心の声)みんなヤンデレ拗(こじ)らせてるって、本当かな。

 あ、○○です、趣味は……

 (心の声)はぁ、頼み込まれて、とんでもない合コンに、来てしまったァ……


友人:
 では、自己紹介も終わったし。みんなにドリンク行き渡ったところで、乾杯!


──間


相手3:
 趣味、星空観察だっけ。

自分:
 あ、はい。

相手3:
 いいね、俺も好き。親の田舎がすごく星空キレイで。

自分:
 へぇ、いいなぁ! あ、どの季節の星空が好きですか? 自分は夏が好きです。

相手3:
 夏は満天で見ごたえあるよね。俺は冬も好きかな。空気が澄んでて、キラキラしてて。

自分:
 静かで、望遠鏡とか、息でくもって滲んだりして?

相手3:
 うん。



相手1:
 普通の会話で盛り上がってる、妬ましい。

友人:
 あはは、そういう感情わかります。さすがヤンデレ。

相手1:
 ねぇ、みんなは、ヤンデレタイプはどれなの?

自分:
 何それ、そんなのあるんです?

相手2:
 ボクも知らない……

友人:
 えーっと確か、8種類ぐらい、ありましたっけ。

相手1:
 うん。依存型、束縛型、妄想型、崇拝型。
 特にヤバいのが排除型、攻撃型、ストーカー型、あと……無害型。

自分:
 無害型もヤバいんですか?

相手1:
 無害型はね、爆発したあとの進化先が分かれるんだよね。無限の可能性。

自分:
 それってめちゃくちゃイーブ……ンッンッ
 某モンスターみたいですね。

相手1:
 そうそう。で、ぶっちゃけ、タイプ聞いたら……だいたい相性分かっちゃうんだよね。

相手3:
 ……当てるのも面白そうだけどな。

相手2:
 あ、それ楽しそう。
 キミ、このタイプでしょ、って言われてしっくり来たら、それが自分のタイプってことだよね。

相手3:
 偽装もできるけど。

友人:
 わー、合コンゲームっぽい! 嫌な人いなければやりましょうよ。

自分:
 (小声)ちょっと!

友人:
 (小声)なに?

自分:
 (小声)いや、ヤンデレじゃないのバレちゃわない?

友人:
 (小声)それっぽいこと言って

自分:
 (小声)うそでしょ


──間


相手1:
 俺はね、好きになった子とは、ずっとそばにいたいなぁ。
 なんでも共有したい。楽しいことも、悲しいことも、趣味も、友達も。
 ちょっとでも長く、一番近くにいたい。
 極力、俺意外と遊んでほしくない。誰も近づかないようにしたい。

友人:
 素敵です! 愛がおっきいタイプじゃないですか。

相手3:
 重いって言われるタイプだよね。

相手1:
 そうなんだよぉ……

友人:
 世知辛い……

相手1:
 だってさ。体調不良だったら俺が看病するよ? したいよ。
 勉強も仕事も、一緒にやったらいいじゃん。
 なんで? 用事はないよね?
 俺と会うの断るなんて、まさか──浮気、してるの?

 俺はこんなに好きでずっと傍にいたいのに……
 キミはそうでも無いんだね……

相手2:
 一番最近まで付き合ってたコは、そのコのスマホを黙って見ちゃったんだよね?

自分:
 (心の声)昨今、問題になってるやつじゃぁん……

相手1:
 ハイ! そんでバレてフラれましたぁ!
 ていうか、ロック解除番号も共有したいよね……なんでしないの?
 確認だよ? ただの。やましいことでもあんの?
 ディスコとかも自分の知らない部屋があると許し難いよね。行動全部把握しないと安心できない。

自分:
 (心の声)うわぁぁぁ……

相手3:
 束縛型かぁ。

相手1:
 ほんとはストーカーもしたい。しないけど。


相手2:
 ボクも……好きな子ができると、すごく嫉妬しちゃうかな。

相手1:
 ヤンデレって基本的に、尋常じゃなく嫉妬深いよね。

自分:
 (心の声)や、ヤンデレは、嫉妬、深い……なるほど。


相手2:
 ボクだけを見て欲しいのに。運良く付き合えたとしても、現実はそうもいかなくて。

友人:
 うんうん……
 執着したらどんどん嫌われていくって、わかってるんだけど、
 他の人と楽しげにしてると落ち込むよね。

 どうして見てくれないの? もしかして、もう私のこと、好きじゃないの? って。

自分:
 (心の声)うわあ……めんどくさいやつ。

相手2:
 ね。苦しくなるよね。自分よりも他の人といるほうが楽しそうにしてるとさ。
 なんでそんなに、他の人と楽しそうにするの? って。
 付き合ってるんだったら、配慮はしてほしいよね。

相手1:
 ううう、わかるわー。好きな人以外には全然そんなこと思わないんだけど。

相手3:
 興味すら沸かなかったりするよね。

自分:
 う、うんうん。

(心の声)まぁそういう気持ちは、わかる、かも……


相手2:
 だから……少し意地悪、しちゃう

自分:
 うん……?

相手2:
 好きな子が変わってくれないなら、他を変えればいいんだよ。

相手3:
 というと?

相手2:
 好きなコの仲良しさんが、仲良しでなくなればいい。

相手1:
 おっとぉ?

相手2:
 外から埋めていかなきゃなんだ。
 第一段階は、同僚とかクラスメイトあたりに、ちょっとお願いするだけでいい。

 あのコと付き合ってるんだ、とか、あのコのこと好きなんだってアピールして、
 周囲を牽制(けんせい)するとか、懐柔(かいじゅう)するとか。

相手1:
 お、おお……

相手2:
 そうしたら次は、そのコの親友とか友達ね。
 仲違いするように、疑心暗鬼になるように、ちょっとだけ、細工する。
 先に懐柔した人たちを利用してね。もちろんウソは流さないよ?

 ……そこまでしても、まだボクを見ないなら。
 ボク以外に助けを求めるようなら。
 本人に直接教えてあげなきゃ。

 キミは可哀想だね。
 みんなから助けてもらえない、可哀想なキミを。
 一番愛してるのはボクだよ、おいで、って。

 もしもそれでも邪魔してくるようなやつがいたら……
 いろいろ、して。
 要らない人間には、消えてもらう。
 ……邪魔なんだよ。


自分:
 (心の声)ひ、ひぃい……っ!

友人:
 知的……!

相手3:
 典型的な排除型だねそれは。

相手2:
 排除、がた……

相手1:
 孤立誘導型とも言う。

相手2:
 ああー……

友人:
 私は、そこまではしないかな。

相手1:
 キミは妄想型ぽいよね。

友人:
 妄想? 依存型かなって思ってた。

相手3:
 自己否定的な考えまで行くと妄想型だねー。

友人:
 そっ、かぁ……はぁ。

自分:
 なんかよく悩んでるよね。

友人:
 まぁ、ね。

友人:
 常に一緒にいなくても、いいんだけど。そんなの日常生活送ってたら無理だし。
 ただ、私のことだけ、ずっともっと、大事にしてほしいだけ。
 でも関係が落ち着くと、どうもね。

 前はあんなに愛してくれたじゃん? 今は渋々、付き合ってくれてるの?
 もっと愛して? ぜんぜん、足りない。ぜんぜん、ぜんぜん、ぜんぜん……
 もしかしてキープされてる? 本当はソイツのことが好きなの?
 私を、裏切るの……? って。


相手3:
 もう、そうなるとさ。
 ただ執着してるのか、愛されたいだけなのか、本当に好きなのか、
 わかんなくなってこない?

友人:
 そう、それ! わかってくれる?

相手1:
 でもそういう、「他の人より自分を見てー」って求めちゃう人って、
 俺と需要と供給が合致するタイプだ。

友人:
 え! そうか……そうですね!

相手1:
 ──求めあえるね。

友人:
 あっ……そう、ですね……っ
 あああああ笑顔やっさしいいいい

自分:
 ねぇ、すごい声に出てる。

友人:
 は? 出てた!?

相手2:
 でも2人とも、ボクとも相性いいよね?
 夢中になりあえるなら、ボクもいじわるしなくて済むんじゃないかなぁ……

相手1:
 ん? あ、そう、そうね?

相手3:
 ふ、ふふ。

自分:
 (心の声)あ、わらった……



──間



相手3:
 ヤンデレは結局、ヤンデレ同士でくっつくのが一番安定すると思うよ。
 俺はたぶんちょっと違うけど。

相手1:
 違う、だと……!?

友人:
 妬かないの?

相手3:
 妬くけど多分、普通レベルかな?

自分:
 (心の声)お、この人は、マトモ?

相手3:
 ……それよりも……
 尽くしたい。愛したい。甘やかして、大事にして、
 こんなところが好き、って毎日、魅力をみつけて伝えて。
 最終的には、逃げたいなんて思えなくなるぐらい、依存させる。

相手1:
 っあー……それも、イイ。

自分:
 (心の声)ヒィィ……

相手3:
 依存するんじゃなくて、依存させたいんだよね。身体が縛れないなら、心を。

相手2:
 ボクは否定の言葉で対象のコを堕とすけど、キミは肯定の言葉で墜とすって感じだね。

相手3:
 そうだね。

友人:
 ほー、勉強になるー。

自分:
 (心の声)勉強に、なる!?

相手3:
 あと、元からヤンデレのコをドロドロにするより、
 ヤンデレじゃなかった人をヤンデレにするの、好き。

相手1:
 歪んでるぅ!


自分:
 (心の声)やっぱりマトモじゃなかった……!
 (心の声)でも、一番、まっとうな気も……
 (心の声)いや流されちゃダメしっかりして自分。

 ということは、崇拝型? なのかな?


相手3:
 そうだと思う。


自分:
 (心の声)落ち着け。誤魔化しきれ。

 本当は、心だけじゃなくて、身体も……自分のものに、したいよね。

 (心の声)あってる? こんな感じであってる? わかんないぞ。

 できることなら? 監、禁……とか、したくなっちゃう、よね?


相手1:
 おおっ! でたねー

相手2:
 わかる。

相手3:
 ──……

友人:
 (小声)やるじゃん

自分:
 (小声)合ってた?

友人:
 (小声)いいと思う

相手2:
 されるほうはどうなの?

自分:
 え?

相手2:
 監禁、されたい側の希望は?

自分:
 え、えーっと。うーん、どっちかというと、したい、かな? されるより。

相手2:
 そっかぁ、残念。

自分:
 (心の声)残念ってなに、怖っ!


相手3:
 じゃあキミは束縛型、かな?

自分:
 うん、たぶん。

友人:
 まだ、ね! レキが浅いもんね。最近目覚めたんだよね。


自分:
 そ、そうなんです。

 (心の声)え、ぜったい今後も目覚めないよ? でも──

 気持ちのベクトル、みたいな……愛しかたの方向性が同じじゃないと。
 好きになるほど自分が疲れたり、相手に怖がられたり避けられたりしたら、
 つらくなりますよね。

(心の声)そういうこと、だよね。


友人:
 (小声)さすが我が友。

自分:
 (小声)まあね?


相手2:
 みんなのタイプ、けっこう分かりやすかったね。

相手1:
 まぁまぁ分かれたね。

友人:
 あ、そうだ。ヤンデレって他にも、
 「手に入らないならお前を殺すー」タイプと
 「構ってもらえないならオレは死ぬー」タイプと
 「お前を殺してオレも死ぬー」タイプがあるじゃないですか。


自分:
 (心の声)なぁぁぁぁぁにそれ、こっっわ。

相手3:
 あー。病みきってる最終段階になりがちというか。
 特に、創作物だとよく見るよね。

友人:
 みなさんどれですか? ま、実際に、というより願望で。


相手1:
 俺はー、恐らくだけど、病みきったらこんな感じになると思う。

 ……やっぱり俺よりアイツのことが好きなんだ?
 じゃないとそんなことしないよねぇ?
 ウソつかなくていいよ。え? 信じてくれないのって?
 信じられなくなるようなことするほうが酷いと思うけど。

 こんなに愛してるのに。俺以外の隣にいるキミなんて見たくない。それならいっそ
 「お前を殺して俺も死ぬ」
 ……だね。


友人:
 心中かー。

相手1:
 離したくないから。

自分:
 (心の声)闇が深い……ふかいよぉぉ


相手3:
 俺はどうなるだろ。
 付き合いだしてしばらくしたら、もう依存させてるから……

自分:
 (心の声)うん、前提がオカシイよ。

相手3:
 ……冗談だよね? 俺を捨てられるわけないよね?
 キミがいなくなったら……生きている意味が無い。
 「構ってもらえないならオレは死ぬ」……のタイプかな?


友人:
 私も同じだなぁ。「構ってもらえないならオレは死ぬ」タイプ。
 絶対こんなこと思っちゃう。

 ……変わっちゃったね。だって前は、そんなこと……言わなかったもん!
 もう私のこといらないんだ? じゃあごめん。このまま、死ぬ、ね。

 もっと愛して欲しかった……死んだらいつか、大切だったって、気づいて。
 少しの間でいいからどうか、泣いてくれますように……
 って。相手に傷を遺せたら嬉しいな。


自分:
 (心の声)我らよく友達関係つづいてるわ。



──間



自分:
 自分は……

 (心の声)どうしよ、さっき監禁とか言っちゃったよ。

 うーん、んー。「手に入らないならお前を殺す」かなぁ。
 一緒にいられないなら意味がない……
 だからずっと、一緒にいられる方法、思いついたよ。
 キミを……取り込んじゃえばいいんだよね?
 どうやってって……縛られて、包丁見えてるのに、分からない?
 こんな愛し方しかできなくて、ごめん、ね。

 (心の声)っあー、何言ってんだろ! 自分が怖い! ドサイコパス!


相手1:
 いい。願望としてある。

自分:
 (心の声)あるんかーい!


相手2:
 ボク、どれにも当てはまらないかも。

相手1:
 そうか、排除型、ということは……

相手2:
 ──ああ、もしかしてアイツにそそのかされたの? 気を付けてたのになぁ。
 大丈夫だよ。もうアイツは二度とキミの目の前に現れないから。
 あ、最後にお別れしておく?
 肉の塊で良ければまだ、キミの後ろのベランダに残ってるけど。

相手3:
 あー。やっちゃったねー。

相手1:
 そのルートもあるよね、うんうん。

友人:
 あははこわーい!

自分:
 (心の声)こわーいで済まされないよ!

相手2:
 いくらなんでも、願望だからね?


──間


相手2:
 心おきなく話せるっていいね。メニューもお酒も美味しかったし。

相手1:
 楽しかったなぁ。また是非遊びましょうね。

友人:
 是非!


相手2:
 じゃ、ボクこっちだから。

友人:
 あ、私も。

相手1:
 あ、そうだったんだ! 俺も。

友人:
 (小声)うまくやんなよ。

自分:
 (小声)はぁ?

友人:
 (小声)タイプでしょ? ちょっと。

自分:
 (小声)ぐっ……

友人:
 じゃあ2人とも、また!

相手1:
 またねー!

相手2:
 ばいばい。


──遠ざかる三人


相手1:
 良かったら3人で飲み直す?

相手2:
 いくー

友人:
 あ、こっち方面に、いいお店あるんですよー


──少しの間


相手3:
 ……じゃあ、駅まで一緒にいく?

自分:
 あ、ハイ。

 (心の声)だ、大丈夫だよね。まだ知り合って間もない他人、なんだから。


──間


相手3:
 キミさ、

自分:
 はい?

相手3:
 ホントはヤンデレじゃないでしょ。

自分:
 ……っ! 

相手3:
 友達にお願いされたの?

自分:
 はい……やっぱり、わかっちゃいましたか。

相手3:
 同じニオイがしなかったかな。他の人が気付いたかどうかは分からないけど。
 コメントが客観的な感じだったし、なのに監禁したいなんていうし。
 たまに顔が引きつってたし。っふ。面白かった。

自分:
 (心の声)バレバレじゃん……!

 ごめん、なさい。


相手3:
 謝ることじゃないよ。俺も嘘ついたし。

自分:
 え?

相手3:
 実は崇拝型のヤンデレじゃないんだよねー。
 それっぽいこと言っただけ。

自分:
 全然、気が付かなかった! さすが、プロですね……

相手3:
 え、ヤンデレのプロ?

自分:
 あはは! じゃあ、本当は、ヤンデレじゃな……

相手3:
 いや、ヤンデレではあると思う。

自分:
 (心の声)世の中そんなに甘くなかった!

 なら、どのタイプ……?

相手3:
 どれだと思う?

自分:
 えぇ……

(心の声)当てたくない……カコイチ当てたくない。

 何がありましたっけ、うーん。あー、雰囲気的に、無害型?
 っぽいけど。えーっと。


相手3:
 相手のことはいろいろ知りたいかな。独占欲も強いほう。
 けど死にたくはならないし、誰かを傷つけるとか、そういうのも興味無い。

自分:
 じゃあ……束縛型?

相手3:
 うん、そういうことにしとこっか。

自分:
 (心の声)なにそれ怖いんだけど!?

相手3:
 えっと、何線?

自分:
 あ、あっち。

相手3:
 え……一緒だ。

自分:
 え……


相手3:
 降りる駅まで一緒とはね。

自分:
 はは、は……

相手3:
 じゃ、またね。

自分:
 ええ、また! え……

相手3:
 え? 方向、こっち?

自分:
 あ……こっち、です、ね。

相手3:
 マンション……

自分:
 い、いっ、しょ……!?

相手3:
 わー、知らない間に会ってたのかな。

自分:
 そ、そうかもしれませんね……
 …………


相手3:
 ん? どうしたの? その階じゃ、ないよね?

自分:
 ………………え?

相手3:
 6階、でしょ?

自分:
 なんで、

相手3:
 ずっと前から、知ってたよ?

自分:
 …………ぇ、

相手3:
 キミの好きな食べ物も、勤め先も、よく使ってるトイレットペーパーも。
 今日、あの合コンに来ることも。
 はい。どうぞ。着いたよ。

自分:
 ────ぁ

 (心の声)うそ、うそウソ嘘。


相手3:
 じゃあまた明日からもよろしくね、【お隣さん】。

自分:
 ぁ、あ
 、ッ……ハァっ!、ハァッ……! ぁ、
 ッひィッ……

相手3:
 大丈夫。
 傷つけるとかは興味無いって言ったでしょ? 
 何も、しないよ。直接的には。
 (囁いて)逃げないうちはね。

 かわいい。……おやすみなさい。

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