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会わせるわけがないよね?
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初回はご機嫌で登場するルールでもあるのだろうか。
確かにこの王都の公爵邸の広さは、他貴族のそれとは段違いである。
だから浮かれる気分も少しは分かろう。
それでもまずは言いたい。
声が大きいんだわ。
「凄いお屋敷ね!本当に広いわぁ!横になって転がったら、何回転出来るかしらね?」
そこはまだ庶民の家で言うところの玄関だからな?
エントランスホールという場所だ。
その何回転~の件には、あえて触れないぞ。
「ねぇ、お母さま!うちの王都の邸って、お城かと思っていたけれど、ちっぽけな家だったのね!」
そりゃあ権力と財力の違いはあるが。
侯爵家が王都に貴族一どでかい家を用意したら、貴族社会では爪弾きだ。
貴族は空気を読んで、自分の屋敷は上位の貴族より小さく建てていく。
だからな、ご先祖さまの功績をちっぽけと言ってやるなよ?
おっと、この娘のご先祖さまではなかったか?
「領地にはもっと広い家があるのよね?きっと本当のお城なんだわ~。楽しみ~」
領地に城があるのは確かだ。
広い領地を持つ貴族は、どこも立派な城を構えているものだからな。
だけどなんでお前さんが楽しみにしているんだ?
行けるわけがないだろう?
「慎みなさい、アマリア。せっかく美しくしてきたというのに。そう騒いでははしたないわよ」
やっと真面そうな人間が出て来たか?
出来ればここに来る前に娘によーく言い聞かせておいて欲しかったものだがな。
人の家の玄関で騒ぐ娘は大分あれだぞ。
「でもお母さま。もうすぐここが私の家になるのよ?」
あれか?
玄関で飼われたいとか、そういう話か?
ここは母親が、意味不明な発言をする娘を止めてくれるよな?
「そうだとしても、気が早いわ。今日は上手くやりなさいね」
うわぁ。真面な人間はここには一人もなかった。
おや?昨日と別人に見える小さな男が二人の後ろにいたな。
目立たな過ぎてすぐに気付けなかったぞ。
「お前たち、頼むから今日はおとなしく」
大物改め、小物風情は横から二人を窘めているが。
一晩で変わり過ぎだろうよ。
昨日は小躍りしそうな様子でこの邸に現れて、あれほど応接室で寛いでいたのは誰だったか。
あ、駄目だ。
女性たち、男の話なんか聞いちゃいない。
「ねぇ見て、お母さま。あの花瓶も凄く大きい。あれも隠せそうね。いくらくらいするのかしら?」
聞き流せ、聞き流せ。あれに触れてはいかん。
「こういうときに値段を聞いてはいけないのよ。分かったわね、アメリア?」
「まぁ、どうして?お母さまだっていつも家で聞いているじゃないの」
「家と余所では違うものよ。いいから値段には興味のない振りをしていなさい」
躾け方もあれだったな。
この娘がこんな感じに育った理由はこの短い時間でよく分かったが、シャーロットがあれなのもこの義母のせいなのだろうか。
おっと、誰かに睨まれるからここで彼女の名は出さないでおこう。
触らぬ神になんとやらだ。
さてお二人さん、いやお三方よ。
もうルーカスがそこに立ち、話を聞いているがいいのか?
ふぅんと言ったルーカスは、傍らの侍従にそっと囁いた。
「ねぇ、未確認生物と遭遇したらこんな感じでいいね?」
なんだその質問。
そして侍従よ。
今回はやけに神妙な顔で頷いているな。
だが今回だけは気持ちも分かる。
こやつらと同じ人間に分類されたくはないんだよな。
「これはルーカス殿!」
男はルーカスの存在に気が付いた途端、救世主が現われた!という顔をして頬を緩ませた。
何故ここで自分は救われたと思えたんだ……。
「ようこそ公爵家へ。お待ちしておりましたよ」
そんな男の理解困難な様子など、やはり華麗にスルーして。
ルーカスは爽やかな好青年そのものの笑顔でもって三人を出迎えた。
だがその目は……鵜の目鷹の目。
見知の物体を興味深そうに探る目は、虎視眈々と獲物を狙うそれにも見えたが、新妻に向けていたものとはまったく違う種類のものだった。
ルーカスよ。こやつらに興味を持つのはやめておけ。
未確認生物は気になる?確かにな。
「今日はお招きいただき嬉しく思うわ。あの子の母としてあなたとは一度ゆっくりとお話ししたかったのよ。ねぇ、アメリア?」
「えぇ、お姉さまが嫁がれた方ですもの!わたくしも沢山お話ししてみたかったわ!」
シャーロットも元気いっぱいに語る方だが。
アメリアのそれは騒音だった。元気が過ぎる。
「ふぅん。あぁ、君。久しぶりだね?」
久しぶりなわけがあるか!
昨日会ったわ!
と指摘出来る状態にない男は何も答えず。
身体を縮こませて、ルーカスに続く妻と娘の後を追うのだった。
本当にこの男は昨日と同一人物なのか?
まさか替え玉を用意して寄越したのではあるまいな?それくらいに違うぞ。
と思ったが、やはりこやつは昨日の男だった。
ルーカスがいるのに、案内された応接室に入るなり、ソファーへと一目散。
迷わず奥の上座を選び、座っていた。
示し合わせわけでもないのに、三人共にだぞ?
まだルーカスは座るよう声を掛けていないというのに。
そしてまた男は足を組んでいる。
しかしまぁ顔色は晴れないから、今日はとてもまずい状況にあることだけは理解しているのだろう。
結局こやつは大物なのか小物なのか。
「ねぇ、お姉さまはどうしたの?」
「嫌だわ。わたくしたちを迎えもしないなんて。結婚してもまだぐずぐずしているのかしらね?急いで来るよう、わたくしからも言ってきましょう」
こてんと首を傾げたルーカス。
その仕草が可愛く見えるのは、幼い子どものうちだけだからな。
「話が分からないや。ねぇ、君?これは何を言っているのかな?」
ルーカスと目が合った男は、ひぃっと声を上げた。
そこまで怯えているのに、背もたれに身を預け、足を組んでいられるのは何故だ。
「新婚では言いにくいでしょうから。わたくしから注意して差し上げますわよ?シャーロットはわたくしが呼んできますわね。そこのあなた、案内してちょうだい」
どいつもこいつも鋼の心臓をお持ちのようだ。
おかしいな、女性陣はシャーロットとは他人のはずなんだが。
「ふぅん。そう。つまり君は何の話もせずに、これを連れて来たんだね?」
ルーカスはあくまで女たちではなく、男へと語り掛けた。
男の額には、また粒の汗が光りはじめる。
おぉ、今日はハンカチを取り出して額を拭っているぞ。
しかもなんだか誇らし気に拭いているな?
つまり昨日はハンカチを持っていなかったと。
うっかりルーカスに睨まれて動けなくなったのだと思い込んでいたぞ。
こやつらが常人には予測出来ない未確認生物であることを、今日は強く認識しておかなければならんな。
「いや、その、ははは。私はちゃんと注意したんですけどね。ははは」
昨日より笑顔が下手になっているな。
もう胡散臭い笑顔選手権の参加資格も失いそうである。
「ねぇ、お姉さまは?そこの人でいいわ、早く呼んで来て!」
この状況でよくそんなにも元気な声が出せるな。
だが娘よ、頼みがある。
どうか声を落としてくれ。
頭にきんきん響いてな。
ほら、そこの侍従でさえ耳を押さえているだろうよ。
……まさかこの侍従もあれか?
「うるさいなぁ。静かに出来ないなら、もう連れて行かせるけど」
笑顔のままだがルーカスも大分苛立っていることが分かった。
「ねぇ、お姉さまは?」
まだ聞けるのかよ。
凄いなこの娘。
さすがに母親はこれを注意……は?どこを見て?……調度品の値踏みか?
いや、今はそれどころでは……。
ならばここは父親の出番……こっちも視線が外に向かっているな。
窓の外を見てどうした?あぁ、それは今は気にしない方がいいぞ。
あえて知らぬ振りをしているのに、こっそり『牢獄か』と呟くなよ。
「会わせるわけがないよね?」
にんまりと微笑んだルーカスは、やっとソファーに座った。
そうだぞ、今の今までルーカスはまだ立っていたんだ。
三人もいるんだから、誰か座るように言ってやれよ。
いや、訪問客の方から座れというのはおかしい話なんだけどな。
もう常識とか通用しないのは分かっているからいいんだ。
しかし着席してやっとはじまる感じがしてきたな。
前座が長過ぎるように思うが……この調子でこやつらの話はまとまるのか?
おや?全員が座ったのに、今日はお茶も出て来ないようだ。
確かにこの王都の公爵邸の広さは、他貴族のそれとは段違いである。
だから浮かれる気分も少しは分かろう。
それでもまずは言いたい。
声が大きいんだわ。
「凄いお屋敷ね!本当に広いわぁ!横になって転がったら、何回転出来るかしらね?」
そこはまだ庶民の家で言うところの玄関だからな?
エントランスホールという場所だ。
その何回転~の件には、あえて触れないぞ。
「ねぇ、お母さま!うちの王都の邸って、お城かと思っていたけれど、ちっぽけな家だったのね!」
そりゃあ権力と財力の違いはあるが。
侯爵家が王都に貴族一どでかい家を用意したら、貴族社会では爪弾きだ。
貴族は空気を読んで、自分の屋敷は上位の貴族より小さく建てていく。
だからな、ご先祖さまの功績をちっぽけと言ってやるなよ?
おっと、この娘のご先祖さまではなかったか?
「領地にはもっと広い家があるのよね?きっと本当のお城なんだわ~。楽しみ~」
領地に城があるのは確かだ。
広い領地を持つ貴族は、どこも立派な城を構えているものだからな。
だけどなんでお前さんが楽しみにしているんだ?
行けるわけがないだろう?
「慎みなさい、アマリア。せっかく美しくしてきたというのに。そう騒いでははしたないわよ」
やっと真面そうな人間が出て来たか?
出来ればここに来る前に娘によーく言い聞かせておいて欲しかったものだがな。
人の家の玄関で騒ぐ娘は大分あれだぞ。
「でもお母さま。もうすぐここが私の家になるのよ?」
あれか?
玄関で飼われたいとか、そういう話か?
ここは母親が、意味不明な発言をする娘を止めてくれるよな?
「そうだとしても、気が早いわ。今日は上手くやりなさいね」
うわぁ。真面な人間はここには一人もなかった。
おや?昨日と別人に見える小さな男が二人の後ろにいたな。
目立たな過ぎてすぐに気付けなかったぞ。
「お前たち、頼むから今日はおとなしく」
大物改め、小物風情は横から二人を窘めているが。
一晩で変わり過ぎだろうよ。
昨日は小躍りしそうな様子でこの邸に現れて、あれほど応接室で寛いでいたのは誰だったか。
あ、駄目だ。
女性たち、男の話なんか聞いちゃいない。
「ねぇ見て、お母さま。あの花瓶も凄く大きい。あれも隠せそうね。いくらくらいするのかしら?」
聞き流せ、聞き流せ。あれに触れてはいかん。
「こういうときに値段を聞いてはいけないのよ。分かったわね、アメリア?」
「まぁ、どうして?お母さまだっていつも家で聞いているじゃないの」
「家と余所では違うものよ。いいから値段には興味のない振りをしていなさい」
躾け方もあれだったな。
この娘がこんな感じに育った理由はこの短い時間でよく分かったが、シャーロットがあれなのもこの義母のせいなのだろうか。
おっと、誰かに睨まれるからここで彼女の名は出さないでおこう。
触らぬ神になんとやらだ。
さてお二人さん、いやお三方よ。
もうルーカスがそこに立ち、話を聞いているがいいのか?
ふぅんと言ったルーカスは、傍らの侍従にそっと囁いた。
「ねぇ、未確認生物と遭遇したらこんな感じでいいね?」
なんだその質問。
そして侍従よ。
今回はやけに神妙な顔で頷いているな。
だが今回だけは気持ちも分かる。
こやつらと同じ人間に分類されたくはないんだよな。
「これはルーカス殿!」
男はルーカスの存在に気が付いた途端、救世主が現われた!という顔をして頬を緩ませた。
何故ここで自分は救われたと思えたんだ……。
「ようこそ公爵家へ。お待ちしておりましたよ」
そんな男の理解困難な様子など、やはり華麗にスルーして。
ルーカスは爽やかな好青年そのものの笑顔でもって三人を出迎えた。
だがその目は……鵜の目鷹の目。
見知の物体を興味深そうに探る目は、虎視眈々と獲物を狙うそれにも見えたが、新妻に向けていたものとはまったく違う種類のものだった。
ルーカスよ。こやつらに興味を持つのはやめておけ。
未確認生物は気になる?確かにな。
「今日はお招きいただき嬉しく思うわ。あの子の母としてあなたとは一度ゆっくりとお話ししたかったのよ。ねぇ、アメリア?」
「えぇ、お姉さまが嫁がれた方ですもの!わたくしも沢山お話ししてみたかったわ!」
シャーロットも元気いっぱいに語る方だが。
アメリアのそれは騒音だった。元気が過ぎる。
「ふぅん。あぁ、君。久しぶりだね?」
久しぶりなわけがあるか!
昨日会ったわ!
と指摘出来る状態にない男は何も答えず。
身体を縮こませて、ルーカスに続く妻と娘の後を追うのだった。
本当にこの男は昨日と同一人物なのか?
まさか替え玉を用意して寄越したのではあるまいな?それくらいに違うぞ。
と思ったが、やはりこやつは昨日の男だった。
ルーカスがいるのに、案内された応接室に入るなり、ソファーへと一目散。
迷わず奥の上座を選び、座っていた。
示し合わせわけでもないのに、三人共にだぞ?
まだルーカスは座るよう声を掛けていないというのに。
そしてまた男は足を組んでいる。
しかしまぁ顔色は晴れないから、今日はとてもまずい状況にあることだけは理解しているのだろう。
結局こやつは大物なのか小物なのか。
「ねぇ、お姉さまはどうしたの?」
「嫌だわ。わたくしたちを迎えもしないなんて。結婚してもまだぐずぐずしているのかしらね?急いで来るよう、わたくしからも言ってきましょう」
こてんと首を傾げたルーカス。
その仕草が可愛く見えるのは、幼い子どものうちだけだからな。
「話が分からないや。ねぇ、君?これは何を言っているのかな?」
ルーカスと目が合った男は、ひぃっと声を上げた。
そこまで怯えているのに、背もたれに身を預け、足を組んでいられるのは何故だ。
「新婚では言いにくいでしょうから。わたくしから注意して差し上げますわよ?シャーロットはわたくしが呼んできますわね。そこのあなた、案内してちょうだい」
どいつもこいつも鋼の心臓をお持ちのようだ。
おかしいな、女性陣はシャーロットとは他人のはずなんだが。
「ふぅん。そう。つまり君は何の話もせずに、これを連れて来たんだね?」
ルーカスはあくまで女たちではなく、男へと語り掛けた。
男の額には、また粒の汗が光りはじめる。
おぉ、今日はハンカチを取り出して額を拭っているぞ。
しかもなんだか誇らし気に拭いているな?
つまり昨日はハンカチを持っていなかったと。
うっかりルーカスに睨まれて動けなくなったのだと思い込んでいたぞ。
こやつらが常人には予測出来ない未確認生物であることを、今日は強く認識しておかなければならんな。
「いや、その、ははは。私はちゃんと注意したんですけどね。ははは」
昨日より笑顔が下手になっているな。
もう胡散臭い笑顔選手権の参加資格も失いそうである。
「ねぇ、お姉さまは?そこの人でいいわ、早く呼んで来て!」
この状況でよくそんなにも元気な声が出せるな。
だが娘よ、頼みがある。
どうか声を落としてくれ。
頭にきんきん響いてな。
ほら、そこの侍従でさえ耳を押さえているだろうよ。
……まさかこの侍従もあれか?
「うるさいなぁ。静かに出来ないなら、もう連れて行かせるけど」
笑顔のままだがルーカスも大分苛立っていることが分かった。
「ねぇ、お姉さまは?」
まだ聞けるのかよ。
凄いなこの娘。
さすがに母親はこれを注意……は?どこを見て?……調度品の値踏みか?
いや、今はそれどころでは……。
ならばここは父親の出番……こっちも視線が外に向かっているな。
窓の外を見てどうした?あぁ、それは今は気にしない方がいいぞ。
あえて知らぬ振りをしているのに、こっそり『牢獄か』と呟くなよ。
「会わせるわけがないよね?」
にんまりと微笑んだルーカスは、やっとソファーに座った。
そうだぞ、今の今までルーカスはまだ立っていたんだ。
三人もいるんだから、誰か座るように言ってやれよ。
いや、訪問客の方から座れというのはおかしい話なんだけどな。
もう常識とか通用しないのは分かっているからいいんだ。
しかし着席してやっとはじまる感じがしてきたな。
前座が長過ぎるように思うが……この調子でこやつらの話はまとまるのか?
おや?全員が座ったのに、今日はお茶も出て来ないようだ。
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