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初戦闘
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それからしばらく、夢中になって草原を探索していた。
新たな草むらで、すぐにもう一束分のヤモギ草を見つけたコルトは、嬉々として左手を伸ばし、その草束を掴もうとした。
――ニョロン!
するとその草の脇から、突如縄のような物体が飛び出して来た。
「うわっ!? へ、蛇か!」
それは小さな蛇だった。
驚き、慌てて後ろへ飛びのいたコルトだったが、たいして害のない小さな蛇だったことに安堵すると、狙いを定めて右手の手斧を振り下ろした。
――バシュっ!
頼りない見た目なわりには、切れ味はそこそこあるようで、小さな蛇は難なく真っ二つに切り裂かれた。
何度がつついて、蛇が動かなくなったことを確かめる。
どうやら大丈夫なようだ。
手斧に乗せてズタ袋に押し入れると、ヤモギ草を丁寧に採取してコルトはまた探索を続けた。
蛇は荒れ地では珍しいが、湿ったこのあたりには生息しているようだ。スラム街でもたまに屋台で焼いた蛇が食用として売られていたので、これも売ればいくらかにはなりそうだった。
それからいくつかのヤモギ草を採取したコルトは、疲れた腰を伸ばそうと上半身を上げた。
そのとたん、視界の端に、見たくなかったモノが映っているのを確認した。
「くそっ、狼か!」
出会ってしまえば終わり、な魔物ではなかったものの、今のコルトで対応できるとは思えない獣がエサを探してうろついていたのだ。
「気が付きませんように……」
普段祈ったこともない神に対して、見つからないようにと必死に祈って、みたのだが、残念ながらその祈りは、想いとは反対側に働いたようだ。
あっさりとこちらに振り向いた狼は、まんまと獲物を見つけたといった感じで、標的を定める。
嬉しそうに躊躇なく、飛び跳ねるように襲いかかって来た。
「うわぁあああ! くっそぉおお! 負けてたまるかぁああ!」
急に現れた敵に驚いたコルトだったが、そもそも外地に出た以上、獣に襲われるのは想定内だ。
覚悟を決めて気力を奮い立たせると、急いでズタ袋を左手に巻きつけ、右手に手斧を構えて迎え撃った。
臨戦態勢になったコルトに対して、狼は気にもせず、勢いよく獲物に噛みつこうと飛び掛かって来た。
その狼に恐怖を覚えながらも、コルトの心はひるまなかった。突進から目をそらさず、一番の凶器である牙の口元に、ズタ袋を巻いた左手を押し込んだ!
「―――ぐわっ!?」
まんまと左手に食いつかせた。と思ったコルトだったが、狼の勢いはそのまま止まらずに、少年は体ごと後ろに押し倒されて一緒に地面へ倒れ込んでしまった。
「ガルルルルっ!」
「痛ってぇ!」
コルト体の上に馬乗りになった狼が、齧りついた左手を引きちぎるかのように首を振り暴れまわった。
すごい力に圧倒されながらも、コルトは狼の口元から目を離さなかった。左手が口から外れないように押し込むように手を上げると、唯一の武器である頼りない手斧で暴れる狼の首元を切りつけた。
「このやろおお!」
―――ザクっ!
肉の塊に大きく切れ込んだような手ごたえがあり、狼の血しぶきが周辺に飛んだ。しかし狼もしぶとく左手を咥えている口は離さない。コルトも必死になって下から何度も右手の手斧を叩きつけた。
そのたびにザクザクと切れ込んでいる感触があり、息を荒げながらも暴れる獣を叩くように繰り返し切りつけ続けると、ついに噛まれていた左手の圧力が弱まり、狼からクタっと力が抜けた。
「や、やった! のかぁ?」
半信半疑で動かなくなった狼をどけながら、息を整えて立ち上がった。狼はピクリとも動かなかった。やはり、ちゃんと死んだようだ。
ほっとしたと同時に体がきしんで手が震えてきた。
狼を倒せた事に一番驚いていたのは誰でもない、コルト自身だった。
無いよりましな武器があったとはいえ、本当に倒せるとは思ってなかったのだ。
作ったコルトから見ても大丈夫か、と疑いそうな粗末な武器だったが、その切れ味は意外なほどに鋭く、不運な狼にとっては大きなダメージがあったようだ。
齧られ続けていた左手に少しだけ痛みはあったが、幸いズタ袋が牙からの攻撃を阻んでくれたおかげで大した怪我は負わずにすんだ。
一歩間違えれば自分がそうなっていた、と思えるほどの恐ろしい相手だったが、死んだ狼はよく見るとイヌのように小さい体だった。
「小さかったから何とかなったのか……運が良かったな」
何とかなったものの、コルトも実力で倒せた、と簡単とに思う程楽観的ではない。
重なった幸運に感謝してズタ袋を広げると、今日一番の獲物を袋にしまって帰路へついた。
遺跡の湿地帯で狼を倒したコルトはいつものスラム街には向かわずに、町の南門から町壁の中に入ろうとした。
もちろん獲得した獲物を換金するのに冒険者ギルドに行くためだ。
しかし、いかにもスラムのガキ丸出しといった、ボロイ上下の布の服装であるコルトは門番に睨まれて止められた。
「おい、お前身分証はあるのか? この中に入るには入場税が必要だぞ?」
町に入る為には金が必要なのだ。身分証があれば減額される仕組みだが当然コルトにはそんなものはなかった。
その代わりにさっき採取したばかりのヤモギ草を、一束ズタ袋から取りだして、得意げに門番に見せてみた。
「ほう、ヤモギ草か……お前遺跡まで行ったのか? まぁこれなら入場税かわりに貰っといてやるよ」
そう言うと門番はコルトの手からヤモギ草を一束取り上げた。
「ああっ! 全部取る気か!? 売れば最低でも5ドロルはするはずだぞ!」
「手数料だ。現金が払えないならしょうがねえだろ、嫌なら追い出すぞ!」
苦労して採取してきた物を安く見積もられた事は、悔しかったが仕方がない。
一応は入場を許可してくれた門番の、気が変わらないうちにコルトは急いで門をくぐった。
身分証を持たない者の入場税は3ドロルのはずだが、お金が無いコルトには他に変えられる手段がなかったのだ。
とりあえず町の中へ入る事は出来た。目的地である冒険者ギルドを探そう、と考えたコルトだったが、そこは門から入ってすぐ横にあった。
わざわざ探すまでもなく、見つかった事に安堵して近づいた。
扉を開いて中に入ると、数人の客がテーブルに座って食事をしていた。立派な装備に包まれている冒険者達が、貧相なコルトをジロリと睨んだ。
場違いな雰囲気に飲まれそうになりながらも、絡まれないように急いで奥のカウンターへ進む。
中にいた受付の男がうんざりしたような表情を見せた。
やっぱり場違いな奴が来たとでも思っているのだろう。そう思われても仕方がないが、コルトはカウンターにドサリと背負っていたズタ袋を置き、中ならヤモギ草をいくつかと、蛇と狼を取り出して見せた。
少年が取り出したモノを見て、ギルド員の表情が少しだけ和らいだ気がした。
「ほう、偽 狼を狩ったのか……湿地に行けるなら、ここに来るだけの事はありそうだな」
男の言葉に、コルトは全身の緊張が緩むのを感じた。
少しだけ冒険者として認められた気がしたのだ。小さな狼と思っていた物は偽 狼と言うらしい。
狼では無いのだろうか? と疑問に思ったが余計な事は言わないほうが良さそうだ、とコルトは口をつぐんでいた。
新たな草むらで、すぐにもう一束分のヤモギ草を見つけたコルトは、嬉々として左手を伸ばし、その草束を掴もうとした。
――ニョロン!
するとその草の脇から、突如縄のような物体が飛び出して来た。
「うわっ!? へ、蛇か!」
それは小さな蛇だった。
驚き、慌てて後ろへ飛びのいたコルトだったが、たいして害のない小さな蛇だったことに安堵すると、狙いを定めて右手の手斧を振り下ろした。
――バシュっ!
頼りない見た目なわりには、切れ味はそこそこあるようで、小さな蛇は難なく真っ二つに切り裂かれた。
何度がつついて、蛇が動かなくなったことを確かめる。
どうやら大丈夫なようだ。
手斧に乗せてズタ袋に押し入れると、ヤモギ草を丁寧に採取してコルトはまた探索を続けた。
蛇は荒れ地では珍しいが、湿ったこのあたりには生息しているようだ。スラム街でもたまに屋台で焼いた蛇が食用として売られていたので、これも売ればいくらかにはなりそうだった。
それからいくつかのヤモギ草を採取したコルトは、疲れた腰を伸ばそうと上半身を上げた。
そのとたん、視界の端に、見たくなかったモノが映っているのを確認した。
「くそっ、狼か!」
出会ってしまえば終わり、な魔物ではなかったものの、今のコルトで対応できるとは思えない獣がエサを探してうろついていたのだ。
「気が付きませんように……」
普段祈ったこともない神に対して、見つからないようにと必死に祈って、みたのだが、残念ながらその祈りは、想いとは反対側に働いたようだ。
あっさりとこちらに振り向いた狼は、まんまと獲物を見つけたといった感じで、標的を定める。
嬉しそうに躊躇なく、飛び跳ねるように襲いかかって来た。
「うわぁあああ! くっそぉおお! 負けてたまるかぁああ!」
急に現れた敵に驚いたコルトだったが、そもそも外地に出た以上、獣に襲われるのは想定内だ。
覚悟を決めて気力を奮い立たせると、急いでズタ袋を左手に巻きつけ、右手に手斧を構えて迎え撃った。
臨戦態勢になったコルトに対して、狼は気にもせず、勢いよく獲物に噛みつこうと飛び掛かって来た。
その狼に恐怖を覚えながらも、コルトの心はひるまなかった。突進から目をそらさず、一番の凶器である牙の口元に、ズタ袋を巻いた左手を押し込んだ!
「―――ぐわっ!?」
まんまと左手に食いつかせた。と思ったコルトだったが、狼の勢いはそのまま止まらずに、少年は体ごと後ろに押し倒されて一緒に地面へ倒れ込んでしまった。
「ガルルルルっ!」
「痛ってぇ!」
コルト体の上に馬乗りになった狼が、齧りついた左手を引きちぎるかのように首を振り暴れまわった。
すごい力に圧倒されながらも、コルトは狼の口元から目を離さなかった。左手が口から外れないように押し込むように手を上げると、唯一の武器である頼りない手斧で暴れる狼の首元を切りつけた。
「このやろおお!」
―――ザクっ!
肉の塊に大きく切れ込んだような手ごたえがあり、狼の血しぶきが周辺に飛んだ。しかし狼もしぶとく左手を咥えている口は離さない。コルトも必死になって下から何度も右手の手斧を叩きつけた。
そのたびにザクザクと切れ込んでいる感触があり、息を荒げながらも暴れる獣を叩くように繰り返し切りつけ続けると、ついに噛まれていた左手の圧力が弱まり、狼からクタっと力が抜けた。
「や、やった! のかぁ?」
半信半疑で動かなくなった狼をどけながら、息を整えて立ち上がった。狼はピクリとも動かなかった。やはり、ちゃんと死んだようだ。
ほっとしたと同時に体がきしんで手が震えてきた。
狼を倒せた事に一番驚いていたのは誰でもない、コルト自身だった。
無いよりましな武器があったとはいえ、本当に倒せるとは思ってなかったのだ。
作ったコルトから見ても大丈夫か、と疑いそうな粗末な武器だったが、その切れ味は意外なほどに鋭く、不運な狼にとっては大きなダメージがあったようだ。
齧られ続けていた左手に少しだけ痛みはあったが、幸いズタ袋が牙からの攻撃を阻んでくれたおかげで大した怪我は負わずにすんだ。
一歩間違えれば自分がそうなっていた、と思えるほどの恐ろしい相手だったが、死んだ狼はよく見るとイヌのように小さい体だった。
「小さかったから何とかなったのか……運が良かったな」
何とかなったものの、コルトも実力で倒せた、と簡単とに思う程楽観的ではない。
重なった幸運に感謝してズタ袋を広げると、今日一番の獲物を袋にしまって帰路へついた。
遺跡の湿地帯で狼を倒したコルトはいつものスラム街には向かわずに、町の南門から町壁の中に入ろうとした。
もちろん獲得した獲物を換金するのに冒険者ギルドに行くためだ。
しかし、いかにもスラムのガキ丸出しといった、ボロイ上下の布の服装であるコルトは門番に睨まれて止められた。
「おい、お前身分証はあるのか? この中に入るには入場税が必要だぞ?」
町に入る為には金が必要なのだ。身分証があれば減額される仕組みだが当然コルトにはそんなものはなかった。
その代わりにさっき採取したばかりのヤモギ草を、一束ズタ袋から取りだして、得意げに門番に見せてみた。
「ほう、ヤモギ草か……お前遺跡まで行ったのか? まぁこれなら入場税かわりに貰っといてやるよ」
そう言うと門番はコルトの手からヤモギ草を一束取り上げた。
「ああっ! 全部取る気か!? 売れば最低でも5ドロルはするはずだぞ!」
「手数料だ。現金が払えないならしょうがねえだろ、嫌なら追い出すぞ!」
苦労して採取してきた物を安く見積もられた事は、悔しかったが仕方がない。
一応は入場を許可してくれた門番の、気が変わらないうちにコルトは急いで門をくぐった。
身分証を持たない者の入場税は3ドロルのはずだが、お金が無いコルトには他に変えられる手段がなかったのだ。
とりあえず町の中へ入る事は出来た。目的地である冒険者ギルドを探そう、と考えたコルトだったが、そこは門から入ってすぐ横にあった。
わざわざ探すまでもなく、見つかった事に安堵して近づいた。
扉を開いて中に入ると、数人の客がテーブルに座って食事をしていた。立派な装備に包まれている冒険者達が、貧相なコルトをジロリと睨んだ。
場違いな雰囲気に飲まれそうになりながらも、絡まれないように急いで奥のカウンターへ進む。
中にいた受付の男がうんざりしたような表情を見せた。
やっぱり場違いな奴が来たとでも思っているのだろう。そう思われても仕方がないが、コルトはカウンターにドサリと背負っていたズタ袋を置き、中ならヤモギ草をいくつかと、蛇と狼を取り出して見せた。
少年が取り出したモノを見て、ギルド員の表情が少しだけ和らいだ気がした。
「ほう、偽 狼を狩ったのか……湿地に行けるなら、ここに来るだけの事はありそうだな」
男の言葉に、コルトは全身の緊張が緩むのを感じた。
少しだけ冒険者として認められた気がしたのだ。小さな狼と思っていた物は偽 狼と言うらしい。
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