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5章 迷宮の謎
14話 浮島にて
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しばらく浮島を掴んで移動しながら進んでいると、ふとあることに気がついた。
少し大き目な浮島の上に人がいる。数人の女の子が倒れているのだ。
「なぁ、あれ冒険者じゃないか?」
「えっ本当ね、でもちょっと様子がおかしいわ、休憩してる訳じゃなさそうよね」
魔物にでもやられてしまったのだろうか、ずぶねれのままの女達四人が横たわるように寝ているのだ。
セーフティーゾーンでも無いのでそのままほっとくのも不味いだろう。念の為に島に上がって近づいてみると、息はあるようだが、彼女達の顔色は悪く疲労感が凄かった。
かなり深刻なダメージを受けているようだ。
すぐにアリエールが回復させようと白い杖を出した瞬間。
突然目を見開いた彼女たちが、素早く飛び跳ねるように起き上がった。その口は裂けたように大きく広がり、恐ろしい魔物のような顔に豹変して牙をむいた。
そして獣のような雄たけびを上げながら、もの凄い速さでアリエールに噛みつこうとばかりに襲いかかった。
「うわっまじか!?」
「うそっ!?」
―――ガツンッ! ガン! ガン! ガン!
しかしその突撃は、安心の黒い絶対領域に阻まれた。
当たりが強かった分、彼女達は勢いよく跳ね返されたが、空中で回転しながら着地をし、さらに低姿勢でこちらを睨む。
『ヴヴヴ!?』
しかし見えない障壁に阻まれたことに驚いているような魔物達。
最初は人に見えていたがその姿は完全に魔物のようだ。
「ええ!? なによこれ! あんたたち魔物だったの?」
人だと思いこんでいたアリエールが驚愕の声をあげた。
いつもなら攻略本で先に情報を仕入れているはずなのだが、これは載ってない情報だったのだろうか、本当に知らなかったようで狼狽している様子のアリエール。
俺をだますためにやっている訳じゃなさそうだ。
「なんだ、アリエールも知らなかったのか、ドッキリにしちゃあ良く出来てると思ったよ」
「もう、そんな訳ないじゃないの。でもこれ一体何なのかしら……このフロアに出てくるはずの半魚人にしては普通じゃないわ。何かおかしいわね」
「そうなのか……でも確かに何かおかしいな」
俺はひとまず腕を組む。
しかし、元々半魚人がどんな魔物かわからない俺にとっては、何がおかしいのか良く分からなかったが、とりあえずアリエールがそう言うので俺もとりあえず言ってみただけだ。
「だってこの子達、冒険者の装備をしてるでしょ」
「確かにそうだな」
どうやら半魚人は冒険者の装備はしていないらしい。
という事はつまり……これはどういう事なんだ?
俺はアリエールの顔を見る。
アリエールも俺の顔を見る。
しばし見合ったあと、お互いに笑い出した。
はっはっはっは、平和だなぁ。
いや、そうじゃない。
「ふふふ、何よケルビン」
「いや、本当は知ってるんだろう? もう、ユー、言っちゃいなよ」
「何よそれ、本当に知らないのよ」
と二人でじゃれ合っている間にも冒険者の装備をした魔物達は絶対領域に対して何度か攻撃を仕掛けていた。
もちろんノーダメージなのでしばらくほかっていたのだが、突然急にアリエールが顔色を変えた。
はっとしてぐっときてぱっと目覚めたのだ。
これが恋か!?
とふざけている場合ではない。
本当に何か思い出したように怖いくらい真剣な顔をすると、俺の両腕を掴んでこう言った。
「はっ!? ケルビン!! あの子達、あれかもしれないわ! ねぇ、あったでしょあれ! あれ出して! あれよ! あれ! 早くして!」
アリエールが俺を揺さぶりながら取り乱すようにして叫んでいる。
何か焦っているようだが、さっきかからあれしか言ってないじゃないか。
少しは落ち着けよ、流石に俺でもあれじゃわからんぞ。
いや、まてよ、そうかあれか。
ぐわんぐわんゆさぶられている体を押さえながら、俺は絶対領域の中からアレをだす。
そうだ。
熱くて旨い丸いボール。
そう、タコ焼きだ。
「ほら、落ち着けアリエール」
「馬鹿、違うわよ! それは好きだけど、お腹が空いてるんじゃないわ。精霊の泉の水よ、精霊の水。あの子達、もしかしたら呪われてるかもしれないわ!」
アリエールがタコ焼きを受け取りながらも説明する。
結局食べるんじゃないか、と思いながらも、そう言えばアリエールも最初は魔 物だった事を思い出した。
精霊の泉で呪いから解かれたアリエールの美しさを思い出して、思わず下半身が猛烈に勃起する。
「アリエール!」
欲情してアリエールに抱き着くが、華麗によけられたうえで叩かれた。
ちょっとそれはひどくない?
「もう、早くして! とりあえずあの子たちを捕まえてから精霊の泉の水に浸からせてみましょうよ」
ムラムラとイライラは収まらないが、とにかく今は仕方が無い。
俺は絶対領域から細いロープ状の腕を出すと、一瞬にして四匹の魔物を捕まえた。
少し大き目な浮島の上に人がいる。数人の女の子が倒れているのだ。
「なぁ、あれ冒険者じゃないか?」
「えっ本当ね、でもちょっと様子がおかしいわ、休憩してる訳じゃなさそうよね」
魔物にでもやられてしまったのだろうか、ずぶねれのままの女達四人が横たわるように寝ているのだ。
セーフティーゾーンでも無いのでそのままほっとくのも不味いだろう。念の為に島に上がって近づいてみると、息はあるようだが、彼女達の顔色は悪く疲労感が凄かった。
かなり深刻なダメージを受けているようだ。
すぐにアリエールが回復させようと白い杖を出した瞬間。
突然目を見開いた彼女たちが、素早く飛び跳ねるように起き上がった。その口は裂けたように大きく広がり、恐ろしい魔物のような顔に豹変して牙をむいた。
そして獣のような雄たけびを上げながら、もの凄い速さでアリエールに噛みつこうとばかりに襲いかかった。
「うわっまじか!?」
「うそっ!?」
―――ガツンッ! ガン! ガン! ガン!
しかしその突撃は、安心の黒い絶対領域に阻まれた。
当たりが強かった分、彼女達は勢いよく跳ね返されたが、空中で回転しながら着地をし、さらに低姿勢でこちらを睨む。
『ヴヴヴ!?』
しかし見えない障壁に阻まれたことに驚いているような魔物達。
最初は人に見えていたがその姿は完全に魔物のようだ。
「ええ!? なによこれ! あんたたち魔物だったの?」
人だと思いこんでいたアリエールが驚愕の声をあげた。
いつもなら攻略本で先に情報を仕入れているはずなのだが、これは載ってない情報だったのだろうか、本当に知らなかったようで狼狽している様子のアリエール。
俺をだますためにやっている訳じゃなさそうだ。
「なんだ、アリエールも知らなかったのか、ドッキリにしちゃあ良く出来てると思ったよ」
「もう、そんな訳ないじゃないの。でもこれ一体何なのかしら……このフロアに出てくるはずの半魚人にしては普通じゃないわ。何かおかしいわね」
「そうなのか……でも確かに何かおかしいな」
俺はひとまず腕を組む。
しかし、元々半魚人がどんな魔物かわからない俺にとっては、何がおかしいのか良く分からなかったが、とりあえずアリエールがそう言うので俺もとりあえず言ってみただけだ。
「だってこの子達、冒険者の装備をしてるでしょ」
「確かにそうだな」
どうやら半魚人は冒険者の装備はしていないらしい。
という事はつまり……これはどういう事なんだ?
俺はアリエールの顔を見る。
アリエールも俺の顔を見る。
しばし見合ったあと、お互いに笑い出した。
はっはっはっは、平和だなぁ。
いや、そうじゃない。
「ふふふ、何よケルビン」
「いや、本当は知ってるんだろう? もう、ユー、言っちゃいなよ」
「何よそれ、本当に知らないのよ」
と二人でじゃれ合っている間にも冒険者の装備をした魔物達は絶対領域に対して何度か攻撃を仕掛けていた。
もちろんノーダメージなのでしばらくほかっていたのだが、突然急にアリエールが顔色を変えた。
はっとしてぐっときてぱっと目覚めたのだ。
これが恋か!?
とふざけている場合ではない。
本当に何か思い出したように怖いくらい真剣な顔をすると、俺の両腕を掴んでこう言った。
「はっ!? ケルビン!! あの子達、あれかもしれないわ! ねぇ、あったでしょあれ! あれ出して! あれよ! あれ! 早くして!」
アリエールが俺を揺さぶりながら取り乱すようにして叫んでいる。
何か焦っているようだが、さっきかからあれしか言ってないじゃないか。
少しは落ち着けよ、流石に俺でもあれじゃわからんぞ。
いや、まてよ、そうかあれか。
ぐわんぐわんゆさぶられている体を押さえながら、俺は絶対領域の中からアレをだす。
そうだ。
熱くて旨い丸いボール。
そう、タコ焼きだ。
「ほら、落ち着けアリエール」
「馬鹿、違うわよ! それは好きだけど、お腹が空いてるんじゃないわ。精霊の泉の水よ、精霊の水。あの子達、もしかしたら呪われてるかもしれないわ!」
アリエールがタコ焼きを受け取りながらも説明する。
結局食べるんじゃないか、と思いながらも、そう言えばアリエールも最初は魔 物だった事を思い出した。
精霊の泉で呪いから解かれたアリエールの美しさを思い出して、思わず下半身が猛烈に勃起する。
「アリエール!」
欲情してアリエールに抱き着くが、華麗によけられたうえで叩かれた。
ちょっとそれはひどくない?
「もう、早くして! とりあえずあの子たちを捕まえてから精霊の泉の水に浸からせてみましょうよ」
ムラムラとイライラは収まらないが、とにかく今は仕方が無い。
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