【R18】黒のエリアマスター

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第二章 旅と娼館

4話 プレジデント クラン 2

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   食事メニューを確認した。

 この店も今までと同じで、通常コースと上のコースと軽食だ。誰かがシステムを作ったのだろうか。

 もちろん俺は上コースと朝食上を二つ注文した。290ドロルだったので銀貨三枚を渡しておつりはチップ込み。

 ここも備え付けはガウンだったので、優雅に羽織って、テーブルに着き、食事を楽しんだ。

 豪華な食事を前にしてクランが目を輝かす。

「こんなに贅沢な物なんですね。頂きます。ケルビンさん」

 葡萄の果実酒で乾杯する。お酒自体は何度か飲んだことがあるようだ。

「でもこんないいお酒じゃなかったです。これ美味しいですね」

 嬉しそうな顔がもう赤い。真っ赤なほっぺが可愛いな。

「そうか。他の客はあんまり頼んでくれないそうだぞ」

「そうらしいですね。先輩も皆食べたこと無いって言ってました。お腹が減るので少し乾パンを渡されるんですよ」

 クランが小さなバッグから乾パンを出して見せてくれた。

「へー。そうだよな。ガマンするって聞いてたけど。そりゃそうか」

「ええ。慣れてくるとそうなるらしいんですが、最初は乾パンでしのぐそうです。ロングで早い時間からだと食べる時間が無いので」

 なるほど、俺はいつも六時くらいから入るからな。そうなると女の子としては下手したら朝八時まで何も食べれなくなる。少しつらいか。

 朝八時に客を送った後、食事をして寝たりする。夕方までが自由な時間らしい。完全に逆転生活か。

 だが、大体ショートで夕方から客をとると、五時から七時で一回、休憩食事をして 八時から十時で二回 後は最終 で 十一時から一時くらいの三回いけば良いほうらしい。それで料金の半分が収入となる、110ドロルが三回で330ドロル。なるほどな。Dランクベテラン冒険者くらいの収入か。

 理想は、ショート一回、ロング一回で110+290=400ドロルだそうだ。


 まあ、そんな物なのだろう。


 だが、支出もある。生活費として一日40ドロルかかるので30日で1200ドロル。

 さらに借金の利息が10日で1%かかるそうだ。

 15000ドロル借りているクランは10日ごとに150ドロル必要になる。

 30日で450ドロル。

 合わせて月1650ドロルが必要になる。

 一日290ドロル稼げて25日働いたとして7250ドロル、から1650を引くと5600ドロル。つまり、三ヶ月頑張れば返せる額か。

 まあ、それならいけるな。あまり長すぎると自暴自棄になってしまうが三ヶ月なら頑張れる。

 だが、中には10万ドロル大金貨一枚を超える借金の娘もいるそうだ。

 そうなってくるとほぼ利息と相殺。死ぬまで働いて終わりだそうだ。先が無いのでやる気もない。大体もっと過酷な店に売られるそうだ。

 厳しいな。

 ここにいる娘達はまだ、綺麗で若く、返せるくらいの額と、希望があるのでいいらしい。やはり高い店はそれだけの価値があるようだ。

 そんな話をしながらフルコースを楽しんだ。クランも大満足したようだ。

 おかげでサービスが良くなった。

 美味しい食事をご馳走されたうえに給金も増えるのだ。70ドロルほど加算になるみたいだ。

 お酒も入って気分もいいだろう。何より食事をしながら会話することでお互いの人柄がわかるのだ。仲良くなって当然だ。

 初々しい反応をしてくれるクランのおかげで自信を貰ってハッスルした。

 素人っぽい感じがたまらないのだ。

 少し動くだけで反応するので自分がテクニシャンになったような錯覚を起こしてしまう。

 だが、それは違う。謙虚に学ばなくてはならないのだ。

 気持ちいいのでどうでもいい。

 若く敏感な中に、遠慮なく俺の切なさを大放出して何度も満足した。

 二人でお風呂でまたイチャイチャしたあと、安らかに眠りについた。

 翌朝快適に目覚める。

「おはよう。ケルビンさん」

「おはよう。クラン」

 化粧が落ちているのでやっぱり素朴な顔なのだと確認できた。普通に可愛い。純情そうな可愛らしさだ。

 俺はこの方が好きだがこの店ではコンセプトに合わないのだろう。

「素顔のほうが可愛いな。俺はその方が好きだな」

 抱き寄せてキスをする。うん。スベスべだ。

「うん。ありがとう。まあ、私も化粧は好きじゃないんだけどしょうがないわね。ここにいる間は頑張るわ」

 頑張るポーズをする。クラン。可愛い。ムクムクと息子がアップしだす。

 時計をみるとまだ六時だ。

 朝食を持ってくるのは七時だ。まだいける。

「クラン。可愛いな。ちゅっちゅ」
 
 抱き寄せてキスして小ぶりなおっぱいを触る。息子を股間にスリスリする。ああ、気持ちいい。

「あーもう。朝からするつもりなの。もう、しょうがないわねえケルビんっんっーーーって、あん♡、入っちゃった」

 朝からおはようセックスだ。

 これこそがロングの醍醐味なのだ。

 起きて目の前に裸の美女がいる。ならば入れてしまえばいいじゃないか。そうだ。そうしよう。

 朝の勃起で秘所に侵入だ。そうだ。俺は冒険者なのだ。

 決死の覚悟で突入と脱出を繰り返す。なんせ狭い洞窟だ。ぬるぬるとしたうえに温かくひだがあるのだ。ものすごい攻撃力だ。まだ、数人しか侵入を許してないその洞窟は、圧迫するように優しく、時には激しくヒクヒクするように締め付けてくるのだ。

 気持ちいいーーーぜーーー!

 すぐに俺は身の危険を感じる。くっ危うい! もうすでに限界が近づいてくるのだ。

 早い。早すぎる。まだ冒険は始まったばかりだ。最初の罠にかかっている場合じゃない。

 だが、俺はいつも最初のトラップでみごとに引っかかってしまうのだ。

 俺はこれを【最初の大波】と呼んでいる。入ってすぐにやってくる快感だ。これに飲まれると一気にやられる。逆に言えば、これさえ乗り切ればしばらくは大丈夫なのだ。大波を超えさえすれば後はなだらかな小波に変わるのだ。

 なんとかそこまでは、そこまではたどり着きたい・・・・・・。

 朝一番の勃起、それを人は朝立ちと言う。

 それは普通の勃起と違い、睡眠による体力と精力の完全回復、気力の充実と相まって、凄まじい硬度と持続力を可能にするのだ。

 俺は無敵だ。今の俺が一番強いのだ。

 かかってこい大波よ。今回は必ず乗り越えて見せる!



―――ドピュンッ


 なっ何!?


 俺の息子が激しい快感と共に大波に攫われてしまっていた。

 ドクンドクン。

 あー気持ちえーーー。

 どうでもいい。 もうどうでもいいのだ。 ああ……。

 逝きたいときにいけばいいのだ。

 俺はクランにしがみつくと、切なさを大放出した。

 

「ふふふ。一杯でましたね」

「うん。気持ち良かった」

 懐紙で拭いて風呂場へ移動してさっと流した。

 手ぬぐいで拭く。

 素晴らしい満足感だ。うむ。大儀である。


 しばらくイチャイチャした後、朝食を食べた。

 フレッシュジュースで乾杯する。

「このジュース美味しいです。朝から贅沢ですね。ありがとうございます。ケルビンさん」

 クランがオレンジ色の果実ジュースを飲んで嬉しそうに微笑んだ。

「ああ、体に染みるな」

 セックスの後は本当にジュースがうまい!


 ふと昨日の話が気になった。

「そう言えばクラン。15000ドロルは何に使ったんだ」

「お父さんのね。借金なの」

 クランはあまり気にせず話してくれた。生活費だったそうだ。

 冒険者のお父さんとお母さんがいてクランと弟がいる。父親は普通に冒険者として生計を立てていたが、ある時武器が壊れて買う必要になった。友人らに金を借りて武器を買ったのだが、またそれが運悪く壊れたらしい。流石にもう借りられない。

 武器が買えないと悩んでいた父親の為に、クランが率先してここに来たそうだ。よくある話らしい。

 クランにも彼氏がいるらしく。初めては大事な人としたそうだ。

 なるほどな。

 そういう事なら俺がどうこうする必要はないだろう。場合によっては手を貸しても良かったが彼がいるならいらん世話だ。

 そんなに深刻な額じゃないしな。

 朝食を食べて満足した後は、少しイチャイチャしてからゆっくりした。

 ハグとキスをしてお別れする。

 手を振って部屋を出た。

 色んな娘がいるもんだな。

 

 考えごとをしながら歩いて行くと、ロビーでボーイがにこやかに寄ってくる。

「ケルビン様。クランさんはどうでしたか」

「いい娘だな。良かったよ」

「そうですか。ありがとうございます。また、よろしくお願いします」

 ボーイに見送られて颯爽と店を出た。

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