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8章:「アカネ」父に会う

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バン!!
と書斎の扉開けたのは母のミレーヌ
「・・・フィオナ!・・・」
がばっとアカネに抱き付くミレーヌ
「え?・・・え?・・・え~」
「フィオナ!フィオナ!フィオナ!フィオナ!だ」
頬ずりしてキスの荒らしだった
がっしりとアカネを抱きしめるミレーヌ
「お母様?力つよっ」

「元Aランク冒険者だからな・・・」
冷めた目で見るクランドール伯爵
「えっ!初めて聞きいたよ!、嘘~」
「早めに伯爵夫人の演技辞めておけばよかったのに・・・」
「冒険者になったの?ランクは?私の若い頃にそっくり、何この筋肉いいわね~やっぱり割れてないとね~」
アカネのお腹を触る母、もう母のイメージががらがらと崩れて行くアカネだった

(ルナのツッコミが欲しいわ~お使いに出さなきゃよかった)

「で、昔は二人で冒険をしていたと?聞いてないし、教えてよそんな面白い話!」
まだ、べたべたと触ってくる母
「昔を思い出すなぁ・・好きな人に、やたらと男女問わず触りまくるミレーヌ、見るの久しぶりだ、嫉妬してたの思い出すわ、最近触ってくれない・・・」
(父よ娘の前でそれを言うか?・・・いやしかし母がこんな人だとは・・・冒険者か・・・)
「もう、館に帰ったらフィオナの気配がするじゃない?もうもうもう・・・」
泣きだしたミレーヌ

「ん?また馬車の音が、誰か来たのか?」

暫くすると書斎をノックする音がした
コンコンコン、
「父上?母上がこちらに居ると聞いたのですが?」
(ロベルトが帰ってきた・・・ルナ、お使い上手くいったのね)
「お呼びだと聞いたのですが」
「え?・・・ええそうよお入りなさい」
目くばせをしたら母は気が付いてくれた
「お客様でしたか?急ぎの用とは?・・・・
え?!あ・・もしかして姉上!?何故ここに?その姿は・・・」
一瞬で母の手を逃れロベルトに抱きつくアカネ
「フィオナ!お前もそんな癖が?」
父が何か言ってる
「違うわ!」
「何をするのです姉上、あなたは国外追放に・・・死んだと・・・・」
ふくよかな胸に顔を埋めながらもがくロベルト、アカネの腕力に適うわけも無くされるがままだった
「姉上胸!」
逃れようと胸を触ってしまった、年頃の16歳の男の子には酷である
「いやらしいわね、ちょっと少しじっとしてなさいよ!」
アカネから魔力が放たれロベルトを包む
「あった!」
ロベルトの体から黒いもやが出てきたアカネはそれを掴む
そしてロベルトを放した
呆然としているロベルト
「フィオナ、それは何?」
「呪詛の術式、魔法だとばれるからね、何を使って支配しているのかと思えば、呪いとはね・・・」
「呪詛など扱えるものなどこの国には居ないだろう?」
「そうよ、西の果ての国ジャラザンに2人居るとは聞いたことあるけど」
「さすが、母、だてにAランク冒険者やってなかったね~そうジャラザン!ここにアメリア皇国の皇女の護衛で来てるんだけど、道中すごい数の暗殺者に襲われてね、その1/3がジャラザンの特徴の浅黒く目が大きい者たちだったの」
「・・・・黒幕がジャラザンとはな・・・」
「国、ぶっ潰してきましょうかねぇ?」
「おいおい潰すって」
「姉上・・・僕・・・なんてことを・・・」
「正気に戻った様ね、遅いけど・・・」
ソファーの前の机にペンダント型の魔石を出すと
手に持っている呪詛の術式をそこに移した
「これを首にかけてて、呪詛はそのままと勘違いしてくれるから、術が解けたと分かったら狙われる可能性があるからね、術を通しての命令も感じることが出来るし、従う必要はないけど」
「とりあえず騎士団には戻らない方がいいだろうな」
「しかし父上、明日から護衛の任務が・・・」
「仮病使って休んで、・・・大丈夫、<SSS超級冒険者アカネ>様にまかしときなさい」
にこっと笑うアカネだった
「「「「SSS超級!!??」」」



(ルナ、もう一つのお使い上手く言ったかな?)
【ルナ】:移転okです
(ナイスタイミング)
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