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07;依頼【赤ずきん】
半裸の筋肉マッチョが赤いレースのついた頭巾をかぶってる所を想像してしまった
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大きくため息をつく私
「ま、遠征の買い物したら早々に町は出る予定なので」
「それは無理だぞ」
「え?」
「なり立て冒険者は登録したギルドで最低100P(ポイント)のクエストをこなさないと街を出れない」
副長のギャレットが言った
「知らなかったのか?登録だけしてギルドに貢献せずにカードを使用するものが居るので、簡単なものでもいいからクエストは受けなきゃいけない、受付嬢は説明してくれなかったか?」
ギルが呆れたように言った、頭をかかえるギャレットの姿が見えた
「素材買取の話を振ったから忘れたのかも・・・」
受付嬢を一応フォローしている私
「そっか・・・クエストか・・・」
すぐに街を出れないのは困ったと思った。
廃村の教会は実は国境沿いにあり、隣国側だったので国境を越えなければいけない、身分証が無ければ関所は通れない。
追手がかかっている可能世は無いとは限らないので、早々に国境を越えたかったのだが。
1時間後ギルドの掲示板に合格者とランクが発表された
私はDランクだった
ギルはさすがCランク
粋がった少年はEランク,少年は見習いからの昇格だった
不合格者は居なかった、最低Fランク。
副長のギャレットに経験値の証明が出来ればCだったと言われた、ギルはそこそこ知られた傭兵だったらしい。
ランク一覧
EX:人外冒険者、世界で0人(100年間不在)
SS:超級冒険者、世界で5人
S:超級冒険者、世界で12人
A:上級冒険者、A~Gランク全体の1%
B:上級冒険者、A~Gランク全体の5%
C:中級冒険者、A~Gランク全体の15%
D:中級冒険者、A~Gランク全体の35%
E:低級冒険者、A~Gランク全体の20%
F:低級冒険者、A~Gランク全体の14%
G:見習い冒険者、A~Gランク全体の10%
Dランクからは護衛依頼受付可能になる、
Bランク以上は何もしなくても給与がもらえる、その代わり緊急のギルドの要請は全てではないが、受けなくてはいけなくなる。
Gランクは街の中の仕事のみ斡旋、小さい子供が多い。
登録年齢はFランク以上は15歳以上で、Gランクは7歳以上となっている
中級冒険者が一番多い、ランクが上がるとクエストの値段が上がるので高給取りになれる、クエストは自分のランクから1つ上と下の全てが受けられる。
遅い昼食をギルドの酒場で食べて、早速クエストが張り出されている掲示板の前に立った。
「Cランク依頼・・・フラグか?これは・・・なぜ結構高ランクのCランク、それも依頼でこれが・・・」
Cランク依頼にある、定期依頼名【あかずきん】
「あっそれアイラさんにピッタリかも」
『赤ずきん』のあらすじ
①赤ずきんと呼ばれる女の子がいた。彼女はお使いを頼まれて森の向こうのおばあさんの家へと向かうが、その途中で一匹の狼に遭い、唆されて道草をする。
②狼は先回りをしておばあさんの家へ行き、家にいたおばあさんを食べてしまう。そしておばあさんの姿に成り代わり、赤ずきんが来るのを待つ。
③赤ずきんがおばあさんの家に到着。おばあさんに化けていた狼に赤ずきんは食べられてしまう。
満腹になった狼が寝入っていたところを通りがかった猟師が気付き、狼の腹の中から二人を助け出す。
④赤ずきんは言いつけを守らなかった自分を悔い、反省していい子になる。
声をかけてきたのは私が最初受付した受付嬢だった。
「えっと、昨日はごめんなさい、説明不足でサブマスターに怒れてしまいました、アイラさんの食べちゃいたいくらいの可愛さに我を忘れて・・・げふんげふん」
危ない人だったのか、頭を下げている受付嬢から一歩後すさんだ
「これはどう言う依頼なの?私にぴったりって」
「簡単に言ううと赤い頭巾をかぶって、郊外に住む魔女の末裔のおばあさんに食料を届ける依頼です、高ランクなのは、道中魔物が大量に出るんですよ、狼系の」
やっぱりフラグか!
「赤い頭巾をかぶるって、意味わかんないんだけど」
「魔女の家の周りに結界がはってあってそれを通り抜けるためのアイテムなんですよ、もともと孫娘が定期的に運んでいたんですが、最近孫娘のブランシェットがBランクになったので、1か月の遠征護衛依頼で町を開けているのよ、パン屋のお母さんが護衛を雇って運んでたんだけど、パン屋の隣に食堂を開店したため忙しくて行けないので、護衛ではなく定期依頼として張り出されたの、あの森は危険で高ランク高額依頼なんだけど受け手が無くて、それに赤い頭巾はとても可愛いもので男性は嫌がっちゃって・・・2週間運べなくてね、先日しょうがないのでパン屋のお母さんが護衛と運んできたの」
「2週間も大丈夫なの?」
「野菜は家庭菜園されているし、干し肉は長期保存しているし、黒パンなら焼けるらしいから、なので餓死とかは無いわ、1週間分の白パンと加工肉、ワインをいつも運んでいるの」
「お孫さんがBランクってすごいね」
「え?でももう38歳のベテランよ、子供もいるし、魔女のおばあさんからしたらひ孫ね」
赤ずきんちゃん、年いってたひ孫までいた
高ランククエストだけあって、ギルドポイント50だ、薬草採集が1とか2なので破格、一気にポイントがたまる
「複数受けるのはあり?」
「大丈夫よ、そうね薬草採集と一緒にうければ一石二鳥!討伐は常時依頼なので、最初に受付しなくてもギルドカードの提示でポイントが入るわよ、ギルドカードに記録されるから」
ことわざは一緒か!討伐部位取ってこなくていいのは助かる、ゴブリンの耳持ってこいなんて言われたら嫌だったから
私は【赤ずきん】の依頼説明を改めて受けるためパン屋に来ていた
「ありがとう助かるわ・・・護衛の人はいないの?」
50代後半だろうか、ぽっちゃりとしたかわいらしい感じのおかみさんだった
「いません、Cランク相当のDランク冒険者です、ウルフ位なら瞬殺ですので問題ありません」
「え?Cランク?小さいのに凄いわね」
「これでも16歳です」
このやりとり毎回しなきゃいけないのだろうか
「実は先日「大人サイズの赤ずきん」無くしちゃって、娘が子供の時に着ていた物しかなくて、これで結界を通っていたから大丈夫だと思うのだけど」
「ちいさっ」
「大丈夫あなたなら着れるわ」
「・・・・着れてしまった」
ん?おかみさんの様子が
「可愛い!なんて可愛いのよ!」
おっとここにも危ない人が?
「このレースと刺繍の可愛さが引き立ってより一層可愛さが増してるわ」
解説ありがとうおかみさん、でも金糸の刺繍と奇麗な赤いレース、頭巾に施すか?
「お継母さんお手製よ、レースと刺繍がとても上手なのよ」
「確かに可愛い・・・これの大人バージョンだったの?」
「さらに凝ったデザインだったわ、目立ちそうなのに、それ着てると魔物に襲われにくいのよ、さすが魔女の末裔よね」
たしかにこのデザインではいかつい冒険者が着ると・・・・変態だね・・・
半裸の筋肉マッチョが赤いレースのついた頭巾をかぶってる所を想像してしまった。
大きな背負い籠に食料を積め込み、それをアイテムバックにしまい、魔女の館に出発
魔女の館まではせまい道になっていた、毎週通るので自然と道になっいる、道の周りは比較的魔物は寄ってこないそうだ、定期的に通るので魔物も警戒しているらしい、道から外れないように、受付嬢とパン屋のおかみさんに念を押された・・・
これもフラグが?道をそれろと?狼出てくるのかな?
魔女の館までは、寄り道しなければ歩いて1時間程だ、薬草も取りながら行きたいので、小道をゆっくりと歩いていく道端の薬草は早々見つからなかった、ちょっと道から外れるとぽつぽつとあるので少しずつ採取する、すると目の前に黒い球体が現れた
『娘さん、向こうに群生地があるよ案内しようか?』
「・・・・・黒いボールが喋った・・・・」
『ぼくは、娘さんに何もしないよ』
みるからに怪しい球体、でも好奇心に駆られてしまった。
「何処?」
『!こっちだよ』
球体についていくと15分ほどで少し開けた所にでた
みると沼地になっていて薬草が沢山生えていた、群生地だった。
「おお!すごいいっぱい~」
『ごゆっくり~』
そういうと黒い球体は消えた、と同時に
グルゥグルゥグルググル
獣のうめき声が聞こえてきた。
しかーし私は目を輝かせて、薬草取りに夢中になっていった。
子刀で薬草をサシュッと切ってまとめてくくって、遅いかかってきた狼をエアカッターで首を落とす。
「おっこれは珍しいんじゃない?」
白い花の咲いた薬草、上級ポーションの元だ
子刀で薬草をサシュッと切ってまとめてくくって、遅いかかってきた狼をエアカッターで首を落とす、マジックバックにシュルっと入れてどちらも回収。
それを何度か繰り返していたら、狼はもういなくなっていた。
「大量大量!どちらも大量~・・・わっ、やば時間・・・すっかり罠にはまっちゃったな・・・反省」
木に手をついて、ため息をついた、
「あの球体の鑑定、【闇袋(やみぶくろ)の欠片(かけら)】ってなんだろう?魔物?妖怪?この世界に妖怪がいる話は聞いたことないな」
依頼の時間は特に決められていなかったが、さすがに暗くなるまでには着かないと、と思い小道に戻ろうと元来た道を戻った。
「あっ館が見えてきた・・・とんがり帽子の屋根・・・メルヘンだわ」
家の周りを木の柵がめぐらされていて、小道との交差するところに小さな門があった。
「あれ?なんだろ・・・可笑しいな・・・結界が消えてる?」
柵に沿って結界が張ってあると聞いてたのに、結界の気配がなかった。
館の玄関まで到着すると、ドアをノックした
「トントントン、パン屋のおかみさんからの依頼でパンを届けに来ました」
そう言って声を掛けたが返事がない、その代わり家の中からバタバタと音がした
「魔女のおばあさん?・・・あっ開いてる」
ドアノブを回して押すと、ドアは開いた
「お邪魔しまーす、おばあさん?居ますか?」
『ああ、すまないね体の調子が悪くて寝ているんだよ』
あれ?この声・・・どう聴いてもおばあさんの声には聞こえない
「そうですか」
私は移転魔石のポータルを玄関に置いた
『悪いがここまで持ってきてくれるかい?』
「解りました」
奥に行くとレース上掛の可愛いお布団のかかったベットがあった近づくと、ナイトキャップをかぶった・・・・どこからどう見ても狼が寝ていた
(・・・・呆れて物も言えないわ・・・これで変装しているつもりなのかしら)
「おばあさん、とても大きな耳ね」
「お前の声をよく聞くためだよ」
「とても大きな目ね」
「お前の可愛い顔をよく見るためだよ」
「・・・・」
鑑定
【闇袋狼(やみぶくろオオカミ)】
闇袋(悪魔)に寄生された狼、
闇袋>闇袋に獲物を取り込み精神エネルーギーを吸い取るそれを糧とする。
寄生された生き物は知性を持ち、罠を仕掛けたりだましたりして闇袋の糧を集める。
寄生された生き物はステータスが10倍以上になるが、食料などを得られなくなるため、長く生きられない。
定番の言葉を言ってみたけど・・・悪魔って・・・後の言葉は・・・・だけどそれより気になる黒いもの
「おばあさんの口の下、胸のところが黒いのはなぜ?」
『それはお前を飲み込む闇だよ』
ぶわっと広がった闇が私を取り込んだ
闇だった、その中に鞭を持ったドレメン婦人がボーと現れた・・・・
「・・・精神攻撃の魔法か・・・でもなぁ・・・精神耐性マックスの私には効かないなぁ」
ドレメン婦人が霧のように消えた。
『ごめんなさい、ごめんなさい』
誰かが泣きながら謝っている
「魔女のおばあさん?」
『守ってあげられなくてごめんなさい』
何かを抱えるように嘆いている
よく見ると抱えているのは血だらけの小さな子供だった
「あれ?誰かに似ている・・・・あれ?パン屋の旦那さんじゃ・・・顔に大きな傷・・・あったよね怪我が元で声が出にくいって言ってたっけ」
『ごめんなさい、ごめんなさい』
「もう謝らなくてもいいよ、かあさん、あの時助けてくれてありがとう、魔女の力を殆どなくしてしまうほどの魔法で助けてくれてありがとう、僕はもう大丈夫だよ、奥さんも、娘も孫も出来て今は幸せだよ、愛してるよかあさん」
血だらけの男の子を抱いた魔女のおばあさんの前に、顔から首にかけて傷のある中年の男性が現れた。
足は棒状の義足を嵌めている。
「マイク!」
「かあさん、ほらかあさんのために焼いたパンだよ」
篭からパンを出しておばあさんに渡した。
「美味しい」
血だらけの男の子が消え散った
「!あれ?これはマイクのパン」
「気がつかれましたか?」
中年の男性が消えて可愛い女の子...自分で言って恥ずかしいが現れた
「貴方は?」
「冒険者です、パン屋のおかみさんのの依頼でパンを届けに来ました、ここから出ましょう」
「ま、遠征の買い物したら早々に町は出る予定なので」
「それは無理だぞ」
「え?」
「なり立て冒険者は登録したギルドで最低100P(ポイント)のクエストをこなさないと街を出れない」
副長のギャレットが言った
「知らなかったのか?登録だけしてギルドに貢献せずにカードを使用するものが居るので、簡単なものでもいいからクエストは受けなきゃいけない、受付嬢は説明してくれなかったか?」
ギルが呆れたように言った、頭をかかえるギャレットの姿が見えた
「素材買取の話を振ったから忘れたのかも・・・」
受付嬢を一応フォローしている私
「そっか・・・クエストか・・・」
すぐに街を出れないのは困ったと思った。
廃村の教会は実は国境沿いにあり、隣国側だったので国境を越えなければいけない、身分証が無ければ関所は通れない。
追手がかかっている可能世は無いとは限らないので、早々に国境を越えたかったのだが。
1時間後ギルドの掲示板に合格者とランクが発表された
私はDランクだった
ギルはさすがCランク
粋がった少年はEランク,少年は見習いからの昇格だった
不合格者は居なかった、最低Fランク。
副長のギャレットに経験値の証明が出来ればCだったと言われた、ギルはそこそこ知られた傭兵だったらしい。
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EX:人外冒険者、世界で0人(100年間不在)
SS:超級冒険者、世界で5人
S:超級冒険者、世界で12人
A:上級冒険者、A~Gランク全体の1%
B:上級冒険者、A~Gランク全体の5%
C:中級冒険者、A~Gランク全体の15%
D:中級冒険者、A~Gランク全体の35%
E:低級冒険者、A~Gランク全体の20%
F:低級冒険者、A~Gランク全体の14%
G:見習い冒険者、A~Gランク全体の10%
Dランクからは護衛依頼受付可能になる、
Bランク以上は何もしなくても給与がもらえる、その代わり緊急のギルドの要請は全てではないが、受けなくてはいけなくなる。
Gランクは街の中の仕事のみ斡旋、小さい子供が多い。
登録年齢はFランク以上は15歳以上で、Gランクは7歳以上となっている
中級冒険者が一番多い、ランクが上がるとクエストの値段が上がるので高給取りになれる、クエストは自分のランクから1つ上と下の全てが受けられる。
遅い昼食をギルドの酒場で食べて、早速クエストが張り出されている掲示板の前に立った。
「Cランク依頼・・・フラグか?これは・・・なぜ結構高ランクのCランク、それも依頼でこれが・・・」
Cランク依頼にある、定期依頼名【あかずきん】
「あっそれアイラさんにピッタリかも」
『赤ずきん』のあらすじ
①赤ずきんと呼ばれる女の子がいた。彼女はお使いを頼まれて森の向こうのおばあさんの家へと向かうが、その途中で一匹の狼に遭い、唆されて道草をする。
②狼は先回りをしておばあさんの家へ行き、家にいたおばあさんを食べてしまう。そしておばあさんの姿に成り代わり、赤ずきんが来るのを待つ。
③赤ずきんがおばあさんの家に到着。おばあさんに化けていた狼に赤ずきんは食べられてしまう。
満腹になった狼が寝入っていたところを通りがかった猟師が気付き、狼の腹の中から二人を助け出す。
④赤ずきんは言いつけを守らなかった自分を悔い、反省していい子になる。
声をかけてきたのは私が最初受付した受付嬢だった。
「えっと、昨日はごめんなさい、説明不足でサブマスターに怒れてしまいました、アイラさんの食べちゃいたいくらいの可愛さに我を忘れて・・・げふんげふん」
危ない人だったのか、頭を下げている受付嬢から一歩後すさんだ
「これはどう言う依頼なの?私にぴったりって」
「簡単に言ううと赤い頭巾をかぶって、郊外に住む魔女の末裔のおばあさんに食料を届ける依頼です、高ランクなのは、道中魔物が大量に出るんですよ、狼系の」
やっぱりフラグか!
「赤い頭巾をかぶるって、意味わかんないんだけど」
「魔女の家の周りに結界がはってあってそれを通り抜けるためのアイテムなんですよ、もともと孫娘が定期的に運んでいたんですが、最近孫娘のブランシェットがBランクになったので、1か月の遠征護衛依頼で町を開けているのよ、パン屋のお母さんが護衛を雇って運んでたんだけど、パン屋の隣に食堂を開店したため忙しくて行けないので、護衛ではなく定期依頼として張り出されたの、あの森は危険で高ランク高額依頼なんだけど受け手が無くて、それに赤い頭巾はとても可愛いもので男性は嫌がっちゃって・・・2週間運べなくてね、先日しょうがないのでパン屋のお母さんが護衛と運んできたの」
「2週間も大丈夫なの?」
「野菜は家庭菜園されているし、干し肉は長期保存しているし、黒パンなら焼けるらしいから、なので餓死とかは無いわ、1週間分の白パンと加工肉、ワインをいつも運んでいるの」
「お孫さんがBランクってすごいね」
「え?でももう38歳のベテランよ、子供もいるし、魔女のおばあさんからしたらひ孫ね」
赤ずきんちゃん、年いってたひ孫までいた
高ランククエストだけあって、ギルドポイント50だ、薬草採集が1とか2なので破格、一気にポイントがたまる
「複数受けるのはあり?」
「大丈夫よ、そうね薬草採集と一緒にうければ一石二鳥!討伐は常時依頼なので、最初に受付しなくてもギルドカードの提示でポイントが入るわよ、ギルドカードに記録されるから」
ことわざは一緒か!討伐部位取ってこなくていいのは助かる、ゴブリンの耳持ってこいなんて言われたら嫌だったから
私は【赤ずきん】の依頼説明を改めて受けるためパン屋に来ていた
「ありがとう助かるわ・・・護衛の人はいないの?」
50代後半だろうか、ぽっちゃりとしたかわいらしい感じのおかみさんだった
「いません、Cランク相当のDランク冒険者です、ウルフ位なら瞬殺ですので問題ありません」
「え?Cランク?小さいのに凄いわね」
「これでも16歳です」
このやりとり毎回しなきゃいけないのだろうか
「実は先日「大人サイズの赤ずきん」無くしちゃって、娘が子供の時に着ていた物しかなくて、これで結界を通っていたから大丈夫だと思うのだけど」
「ちいさっ」
「大丈夫あなたなら着れるわ」
「・・・・着れてしまった」
ん?おかみさんの様子が
「可愛い!なんて可愛いのよ!」
おっとここにも危ない人が?
「このレースと刺繍の可愛さが引き立ってより一層可愛さが増してるわ」
解説ありがとうおかみさん、でも金糸の刺繍と奇麗な赤いレース、頭巾に施すか?
「お継母さんお手製よ、レースと刺繍がとても上手なのよ」
「確かに可愛い・・・これの大人バージョンだったの?」
「さらに凝ったデザインだったわ、目立ちそうなのに、それ着てると魔物に襲われにくいのよ、さすが魔女の末裔よね」
たしかにこのデザインではいかつい冒険者が着ると・・・・変態だね・・・
半裸の筋肉マッチョが赤いレースのついた頭巾をかぶってる所を想像してしまった。
大きな背負い籠に食料を積め込み、それをアイテムバックにしまい、魔女の館に出発
魔女の館まではせまい道になっていた、毎週通るので自然と道になっいる、道の周りは比較的魔物は寄ってこないそうだ、定期的に通るので魔物も警戒しているらしい、道から外れないように、受付嬢とパン屋のおかみさんに念を押された・・・
これもフラグが?道をそれろと?狼出てくるのかな?
魔女の館までは、寄り道しなければ歩いて1時間程だ、薬草も取りながら行きたいので、小道をゆっくりと歩いていく道端の薬草は早々見つからなかった、ちょっと道から外れるとぽつぽつとあるので少しずつ採取する、すると目の前に黒い球体が現れた
『娘さん、向こうに群生地があるよ案内しようか?』
「・・・・・黒いボールが喋った・・・・」
『ぼくは、娘さんに何もしないよ』
みるからに怪しい球体、でも好奇心に駆られてしまった。
「何処?」
『!こっちだよ』
球体についていくと15分ほどで少し開けた所にでた
みると沼地になっていて薬草が沢山生えていた、群生地だった。
「おお!すごいいっぱい~」
『ごゆっくり~』
そういうと黒い球体は消えた、と同時に
グルゥグルゥグルググル
獣のうめき声が聞こえてきた。
しかーし私は目を輝かせて、薬草取りに夢中になっていった。
子刀で薬草をサシュッと切ってまとめてくくって、遅いかかってきた狼をエアカッターで首を落とす。
「おっこれは珍しいんじゃない?」
白い花の咲いた薬草、上級ポーションの元だ
子刀で薬草をサシュッと切ってまとめてくくって、遅いかかってきた狼をエアカッターで首を落とす、マジックバックにシュルっと入れてどちらも回収。
それを何度か繰り返していたら、狼はもういなくなっていた。
「大量大量!どちらも大量~・・・わっ、やば時間・・・すっかり罠にはまっちゃったな・・・反省」
木に手をついて、ため息をついた、
「あの球体の鑑定、【闇袋(やみぶくろ)の欠片(かけら)】ってなんだろう?魔物?妖怪?この世界に妖怪がいる話は聞いたことないな」
依頼の時間は特に決められていなかったが、さすがに暗くなるまでには着かないと、と思い小道に戻ろうと元来た道を戻った。
「あっ館が見えてきた・・・とんがり帽子の屋根・・・メルヘンだわ」
家の周りを木の柵がめぐらされていて、小道との交差するところに小さな門があった。
「あれ?なんだろ・・・可笑しいな・・・結界が消えてる?」
柵に沿って結界が張ってあると聞いてたのに、結界の気配がなかった。
館の玄関まで到着すると、ドアをノックした
「トントントン、パン屋のおかみさんからの依頼でパンを届けに来ました」
そう言って声を掛けたが返事がない、その代わり家の中からバタバタと音がした
「魔女のおばあさん?・・・あっ開いてる」
ドアノブを回して押すと、ドアは開いた
「お邪魔しまーす、おばあさん?居ますか?」
『ああ、すまないね体の調子が悪くて寝ているんだよ』
あれ?この声・・・どう聴いてもおばあさんの声には聞こえない
「そうですか」
私は移転魔石のポータルを玄関に置いた
『悪いがここまで持ってきてくれるかい?』
「解りました」
奥に行くとレース上掛の可愛いお布団のかかったベットがあった近づくと、ナイトキャップをかぶった・・・・どこからどう見ても狼が寝ていた
(・・・・呆れて物も言えないわ・・・これで変装しているつもりなのかしら)
「おばあさん、とても大きな耳ね」
「お前の声をよく聞くためだよ」
「とても大きな目ね」
「お前の可愛い顔をよく見るためだよ」
「・・・・」
鑑定
【闇袋狼(やみぶくろオオカミ)】
闇袋(悪魔)に寄生された狼、
闇袋>闇袋に獲物を取り込み精神エネルーギーを吸い取るそれを糧とする。
寄生された生き物は知性を持ち、罠を仕掛けたりだましたりして闇袋の糧を集める。
寄生された生き物はステータスが10倍以上になるが、食料などを得られなくなるため、長く生きられない。
定番の言葉を言ってみたけど・・・悪魔って・・・後の言葉は・・・・だけどそれより気になる黒いもの
「おばあさんの口の下、胸のところが黒いのはなぜ?」
『それはお前を飲み込む闇だよ』
ぶわっと広がった闇が私を取り込んだ
闇だった、その中に鞭を持ったドレメン婦人がボーと現れた・・・・
「・・・精神攻撃の魔法か・・・でもなぁ・・・精神耐性マックスの私には効かないなぁ」
ドレメン婦人が霧のように消えた。
『ごめんなさい、ごめんなさい』
誰かが泣きながら謝っている
「魔女のおばあさん?」
『守ってあげられなくてごめんなさい』
何かを抱えるように嘆いている
よく見ると抱えているのは血だらけの小さな子供だった
「あれ?誰かに似ている・・・・あれ?パン屋の旦那さんじゃ・・・顔に大きな傷・・・あったよね怪我が元で声が出にくいって言ってたっけ」
『ごめんなさい、ごめんなさい』
「もう謝らなくてもいいよ、かあさん、あの時助けてくれてありがとう、魔女の力を殆どなくしてしまうほどの魔法で助けてくれてありがとう、僕はもう大丈夫だよ、奥さんも、娘も孫も出来て今は幸せだよ、愛してるよかあさん」
血だらけの男の子を抱いた魔女のおばあさんの前に、顔から首にかけて傷のある中年の男性が現れた。
足は棒状の義足を嵌めている。
「マイク!」
「かあさん、ほらかあさんのために焼いたパンだよ」
篭からパンを出しておばあさんに渡した。
「美味しい」
血だらけの男の子が消え散った
「!あれ?これはマイクのパン」
「気がつかれましたか?」
中年の男性が消えて可愛い女の子...自分で言って恥ずかしいが現れた
「貴方は?」
「冒険者です、パン屋のおかみさんのの依頼でパンを届けに来ました、ここから出ましょう」
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さすがにもう許せないと神様に猛抗議しました。
こんな結末しかない転生なら、もう転生しなくていいとまで言いました。
こんな転生なら、いっそ亀の方が何倍もいいくらいです。
私の怒りに、神様は言いました。
次こそは誰にも虐げられない未来を、とー
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