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天王寺の変 八の章
獣衆無慚 肆 その1
しおりを挟む振り返ると、猛ダッシュで女の人が迫って来ていた。
(何だろう?
と、まゆらは思った。
明らかに攻撃性のEG波を放っている。
(何で自分に?
と、さらにまゆらは思った。
走って来るのが、知らない人だったから。
(ま、いっか
と、まゆらは波動を確認。
EG波を放てど、展開はされてない。
(って事は、、、
「なんか来はりましたで。まゆらちゃんが?
それともあてが相手しまひょか?」
「いい」
ふたりで喋ってるうちに、みょ~ちんが勢いよく振りかぶってまゆらの顔面に拳を叩き込むところだった。
「その鼻っ柱、へし折ったるでぇ!」
その鼻っ柱五センチ前で、振り下ろされた拳が弾き返された。
「なん?!」
微かに青白く光ったのも観た。
跳び退いて、距離を取る。
「EG?」
ボサボサの髪の間から、感情の無い視線を向けられた。
「、、、誰?」
気の抜けたまゆらの声。
まったく気負ってない。
まゆらは通常。
いつもの平常。
つまりは日常。
今のみょ~ちんの一撃を、何とも思っていない。
気にも懸けない態度に、ちょっと困惑。
(どゆこと? アッシ相手にならんの?
「ちょっと~そこの女子ぃ。
イキナリ殴って来るなんてどういうこと~?」
「、、、え?」
「聞いてんねんから答えんさムギュ!」
さきほど聞こえた声とは違う声が、確かにした。
まゆらは、、、顔が真っ赤になっている。
「え? 何? ちょっとキモいねんけど、、、」
(ムカっ!
もっと真っ赤になって、まゆらがみょ~ちんに歩み寄って来る。
「ちょちょちょちょ、、、!」
大魔神歩きの迫力に押されそうになったが、近付くまゆらに蹴りと正拳を数発浴びせる。
が、、、?!
その度に、六角に光る何かが邪魔をする。
みょ~ちんの攻撃は、決してまゆらには届かない。
(これ何や?!
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