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天王寺の変 六の章

策略謀略 壱 その4

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死の寸前まで追い込まれた状況から救ってもらい、ここまで運んでくれた。
今も自分に気を使い、励まそうとしてくれている。

 (なんやねん、やさしいEG使いもるやん

先っちょとのやりとりではしゃぐ佳穂は、近付く二つの影に気付くのが遅れた。

 (あ、また、、、?

影が一つ、少し足早に近付いて来る。

 (チューブトップ? 

にしてはゴツゴツして、襟もある。
派手な色彩。
ショーパン? 何パン?
表現が解らない。
ブーツ履いてる。

 (なんやろ?

佳穂は、知ってる記憶を捲るめくる。

 (あ! 女子プロレスラーや!

佳穂のイメージでは、女子プロレスラーが着ているような衣装の女が近づいてきた。

 (ちょっと年上?

逃げる?
どうしようと考えていたが、もうひとつ行動に移せなかったのは、近付いて来た女に自分を狙って来たEG使いたちがしなかったから。
どちらかというと、先っちょの感覚に近い。

 (、、、ってことは、味方?

その女は少し手前で足を止め、佳穂にゆっくり話し掛けようとした。
視線をズラし、少し後ろに居る女も確認。

 (マジか、、、

ビビるほど美形だった。
ただ、、、服のセンスはナンセンス。

 「あんた、、、宮崎佳、、、」

手前の女が自分に話しかけたタイミングで、コンビニから先っちょが飲み物とウェットティッシュを持って出て来た。

 「穂、、、」
 「あ、、、?!」

先っちょが、二人の女を驚愕の眼差しで見ていた。

 「楓と、ルネ、、、」

名前を知っている。
それだけでだと、ルネはベレッタとグロックを抜いた。

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