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天王寺の変 三の章

稚知謀大 参 その6

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 「悪くなるってこと?」
 「う~ん、、、使い手から言うと、
  波長に良い悪いは無ぅて、
  長いか短いかなんやけど、
  理解しやすかったらそれでもええわ」
 「ほんでほんで?」

 「そこを通るとガムを踏む、
  “嫌な気持ち”やな、それを落としていきよる。
  そこへ別の人間がたまたま通り掛かり、
  何もないのにふと、朝、上司に怒られた事を
  思い出してしまい“嫌な気持ち”になる。
  その気持ちを、またそこで落としていきよる。
  これって、ガムを踏んだ人間の“嫌な気持ち”
  と、朝に、怒られたと言う人間の“嫌な気持ち”
  のいてって事やねん」
 「う~ん、なんとなく、、、分かる、、、かな、?」

 「ガム踏む、上司に怒られる、そこへまた
  嫌な事言われたとか、ケンカしたとか、
  そういった波長がドンドン干渉し合って、
  “嫌な気持ち”が集まりだした所に、そこにな、
  これまた波長が似てるEG波がフワフワ飛んで
  来よんねん。
  お互い触れる事によって、集まって、
  そいつは小さなを持つようになるんや」

 「思念?」

 「そ。この場合は、“嫌な気持ち”って思念やな」
 「なるほど、、、」
 「そこへまた別の浮遊するEGがぶつかって
  引っ付くと、その思念、“嫌な気持ち”が
  どんどん大きくなる。もう風では漂わん」
 「そんな上手い事ぶつかるん?」
 「思念は同じ波長を好むんや。引き寄せ遭うんやな」
 「あ!」
 「なんや?」

 「類は、友を呼ぶ、、、かな?」

 「ええこと言うた! せや! 
  人間で言うなら正にそれや! 
  それと同じことが思念の世界でも
  起っとるってこっちゃ」

 「なるほど、、、」
 「理由とか原因なんか関係ないねん。
  取り敢えず“同じ気持ち”で繋がりたいねん。
  それがEG波の特徴やねん。
  この話しで言う同じ気持ちってのは、
  “嫌な気持ち”やな」
 「ほ~」

 「ほんでな、そうやって大きなったEG波は
  何かのキッカケで、二つに分かれるんや」
 「分かれる? 波長が二つに、、、?」
 「ちゃうちゃう、EGのタイプや。
  貪欲に負の波長を出している人間を、
  求め彷徨うのか。
  その場に留まり、似た波長の人間が、
  通るのをじっくり待つのか」
 「あ、それってもしかして、、、」
 「もしかして、何や?」

 「浮遊霊タイプと地縛霊タイプに
  分かれるやつのこと?」
 「正解や! ジブンよう解んな。詳しいやん」
 「ま、いちよ、結界内に入ろうと思った時に、
  ちょっと調べた」

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