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天王寺の変 三の章

稚知謀大 壱 その2

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居ない事に疑問を持つべきだったが、佳穂は違うところに疑問を持った。

 「なんであたしの番号知ってんの?」

耳に聞こえたのは笑い声。

聞きたいのはそこか~、ってな感じで笑う、
受話器の声。

 「そんなん知らんでも掛けれるで。
  ある程度のEG使えれば」

佳穂には、答えの意味が理解できなかった。

 (番号を知らなくても掛けれる?

え? どゆこと? と頭で考えてたので、
当然佳穂のセリフはこうなる。

 「、、、?」

関西にしては、結構な“間”が空いた。
取り繕うようにゴキゲンな声が話始める。

 「それよりさっき動画上げたやろ。あれはアカンで」

これにはすぐ反応できた。

 「観たんや。なんで?」
 「あんな動画上げたらそのスマホ即逆探されて、
  わたしここにおりまっせ~って
  宣伝して歩いてるみたいなもんや。
  そんなんここの連中、大好きやで」
 「大好きの意味が解らんわ」
 「ざっくり言うとな。
  結界内に集まってるEG使い、
  来たのはえぇけどその力を使われへんねん。
  しゃぁから暇を持て余しとんねん」

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