170 / 215
その170.「がらんどう」は仏教用語
しおりを挟む
十二月を旧暦で「師走」と呼んだりします。そんな師走も、もう終わろうとしていますが……。
師匠も走ると書いて「師走」、この「師」は寺の「法師」、すなわち「お坊さん」の意味。
年の暮れ、仏事でお坊さんも忙しく、走り回る時期……というのが一般的な雑学ですが、近年では、この「師走」という文字は後付けの「宛て字」であり、平安時代には「しはす」という言葉だけが既にあったが、その時点でもう意味が分からなくなっていた、というデータがあります。
年末にお坊さんがバタバタと忙しいのは、いつの時代も変わらないようですけどね。
さて、今回は、お坊さんのいる「お寺」についての話。
大きな建物だけど、家具も何もない。そんな広い空間を「がらんどう」と表現することがあります。
最近のAdoの楽曲の歌詞にも「伽藍堂」と漢字表記があったので、「あ、こういう字だったのか」と気づいた方も多いのでは。
仏教寺院を守護する神「伽藍神」を、祀る立派なお堂を「伽藍堂」と呼びました。
(大きさの規模で「大伽藍」「小伽藍」と呼び分けることもあったらしいです)
そこから、広々とした部屋を「伽藍堂のようだ」と表現するようになりました。
伽藍堂は、祀る本尊以外、建物の大きさの割にはあまり物が置かれていませんでした。転じて「何もない空間」を指します。
「がらんどう」といえば、単に「何もない空間」というよりは、特に、空虚な印象や、寂寥な心象を表す場合に使われる場合が多いです。
人がいないのを「がらーんとしていた」「会場はガラガラだった」というのも、「伽藍」の音から来ていると思われます。
そんなこんなで、年内の雑学エッセイは、今回が最後。次は2024年1月2日の更新になります。
それでは皆さん、良いお年を! おもち食べ過ぎないでね!(小学生の頃に年賀状によく書いてたセリフ)
師匠も走ると書いて「師走」、この「師」は寺の「法師」、すなわち「お坊さん」の意味。
年の暮れ、仏事でお坊さんも忙しく、走り回る時期……というのが一般的な雑学ですが、近年では、この「師走」という文字は後付けの「宛て字」であり、平安時代には「しはす」という言葉だけが既にあったが、その時点でもう意味が分からなくなっていた、というデータがあります。
年末にお坊さんがバタバタと忙しいのは、いつの時代も変わらないようですけどね。
さて、今回は、お坊さんのいる「お寺」についての話。
大きな建物だけど、家具も何もない。そんな広い空間を「がらんどう」と表現することがあります。
最近のAdoの楽曲の歌詞にも「伽藍堂」と漢字表記があったので、「あ、こういう字だったのか」と気づいた方も多いのでは。
仏教寺院を守護する神「伽藍神」を、祀る立派なお堂を「伽藍堂」と呼びました。
(大きさの規模で「大伽藍」「小伽藍」と呼び分けることもあったらしいです)
そこから、広々とした部屋を「伽藍堂のようだ」と表現するようになりました。
伽藍堂は、祀る本尊以外、建物の大きさの割にはあまり物が置かれていませんでした。転じて「何もない空間」を指します。
「がらんどう」といえば、単に「何もない空間」というよりは、特に、空虚な印象や、寂寥な心象を表す場合に使われる場合が多いです。
人がいないのを「がらーんとしていた」「会場はガラガラだった」というのも、「伽藍」の音から来ていると思われます。
そんなこんなで、年内の雑学エッセイは、今回が最後。次は2024年1月2日の更新になります。
それでは皆さん、良いお年を! おもち食べ過ぎないでね!(小学生の頃に年賀状によく書いてたセリフ)
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
一度ハマったら止められないと「噂のおむつオナニー」やり方・注意点・魅力を解説!
rtokpr
エッセイ・ノンフィクション
一度ハマったら止められないと「噂のおむつオナニー」やり方・注意点・魅力を解説!
10秒で読めるちょっと怖い話。
絢郷水沙
ホラー
ほんのりと不条理なギャグが香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる