31 / 50
合コンについて
しおりを挟む
合コンは千川さんと相談して開催し、大盛況だった。
まったく三対三ではなく、なぜか20人以上の大人数が集まってしまい、妻子持ちの40代やママさんもいた。
異業種交流会みたいになったが、千川さんの大学の友達グループと盛り上がり、木屋町は満足そうだ。
「私、ちゃんと合コンっての、好きじゃないんだよね・・・」
千川さんが言った。
「俺もこっちの方がいい。店選ぶのもラクだった」
俺は彼女に賛同した。誰が奢るとかじゃなく会費制。そして純に対しての言いわけも。
ここには塚本さんも来ていた。既婚者グループの話を礼儀正しく聞いている。
緊張していそうな塚本さんが心配になって、俺は隣に座った。
「前原君!今日はありがとうね!」
根岸さんが言う。他部署のママさんだ。
「今日は、お子さんは旦那さんがみてるんですか?」
「うん。後で子供つれてこっちに合流するって~。」
ますます、なんの会だかわからなくなってきた。
うちは下の子がまだオッパイでさ~、と子持ち談義がはじまる。
「前原君、今日ってなんの集まり?」
塚本さんが聞いてきた。
「一応、合コンだったんですけど・・・」
塚本さんの目が点になる。
「私、飲み会で根岸さんも来るって言われたから・・・」
「あー、まあ、そうですね」
「じゃあ、前原君はあっちのグループ?」
木屋町を指さして言う。
「俺の同級生ですね」
「向こうに行かなくていいの?」
「今日はもう疲れたんで、塚本さんとのんびりメシ喰いたいです」
「そう?おつかれさまなんだね。なんか食べもの取ってあげようか?」
あれ?俺、塚本さんに気があるようなこと言ってる?
だけど彼女はなんとも思っていないようだ。俺にメニューの説明をしている。
「塚本さんも独身ですよね?合コングループに参加します?」
「へっ?いやいやいや、私はいいよ。」
ブンブン首と両手をふる。
俺は塚本さんを見た。
丸い目、団子っ鼻、アンパンマンみたいな頬、太い首、眉間にしわが寄り、への字口になるとパグ犬みたい。一般的には不細工だ。
だけど、俺が選んだ服を着て、笑うと可愛い。
「塚本さん、年いくつですか?」
「えっ。なによ突然、失礼だな。でも知らなかったの?33才だよ。」
「俺は26です」
「知ってるよ。」
「7才年上か・・・」
「???」
譲は6才年上だった。
って言うか、俺は俺のこと好きな子に惚れるんじゃなかったっけ?
どうみても、塚本さんは俺のこと眼中にない。
まあ、どうでもいっか。
「塚本さんはまだ食べられますか?焼きうどん頼んだら一緒に食べます?」
俺が提案すると、じゃあちょっともらうね、と笑った。
まったく三対三ではなく、なぜか20人以上の大人数が集まってしまい、妻子持ちの40代やママさんもいた。
異業種交流会みたいになったが、千川さんの大学の友達グループと盛り上がり、木屋町は満足そうだ。
「私、ちゃんと合コンっての、好きじゃないんだよね・・・」
千川さんが言った。
「俺もこっちの方がいい。店選ぶのもラクだった」
俺は彼女に賛同した。誰が奢るとかじゃなく会費制。そして純に対しての言いわけも。
ここには塚本さんも来ていた。既婚者グループの話を礼儀正しく聞いている。
緊張していそうな塚本さんが心配になって、俺は隣に座った。
「前原君!今日はありがとうね!」
根岸さんが言う。他部署のママさんだ。
「今日は、お子さんは旦那さんがみてるんですか?」
「うん。後で子供つれてこっちに合流するって~。」
ますます、なんの会だかわからなくなってきた。
うちは下の子がまだオッパイでさ~、と子持ち談義がはじまる。
「前原君、今日ってなんの集まり?」
塚本さんが聞いてきた。
「一応、合コンだったんですけど・・・」
塚本さんの目が点になる。
「私、飲み会で根岸さんも来るって言われたから・・・」
「あー、まあ、そうですね」
「じゃあ、前原君はあっちのグループ?」
木屋町を指さして言う。
「俺の同級生ですね」
「向こうに行かなくていいの?」
「今日はもう疲れたんで、塚本さんとのんびりメシ喰いたいです」
「そう?おつかれさまなんだね。なんか食べもの取ってあげようか?」
あれ?俺、塚本さんに気があるようなこと言ってる?
だけど彼女はなんとも思っていないようだ。俺にメニューの説明をしている。
「塚本さんも独身ですよね?合コングループに参加します?」
「へっ?いやいやいや、私はいいよ。」
ブンブン首と両手をふる。
俺は塚本さんを見た。
丸い目、団子っ鼻、アンパンマンみたいな頬、太い首、眉間にしわが寄り、への字口になるとパグ犬みたい。一般的には不細工だ。
だけど、俺が選んだ服を着て、笑うと可愛い。
「塚本さん、年いくつですか?」
「えっ。なによ突然、失礼だな。でも知らなかったの?33才だよ。」
「俺は26です」
「知ってるよ。」
「7才年上か・・・」
「???」
譲は6才年上だった。
って言うか、俺は俺のこと好きな子に惚れるんじゃなかったっけ?
どうみても、塚本さんは俺のこと眼中にない。
まあ、どうでもいっか。
「塚本さんはまだ食べられますか?焼きうどん頼んだら一緒に食べます?」
俺が提案すると、じゃあちょっともらうね、と笑った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

令和の中学生がファミコンやってみた
矢木羽研
青春
令和5年度の新中学生男子が、ファミコン好きの同級生女子と中古屋で遭遇。レトロゲーム×(ボーイミーツガール + 友情 + 家族愛) 。懐かしくも新鮮なゲーム体験をあなたに。ファミコン世代もそうでない世代も楽しめる、みずみずしく優しい青春物語です!
第一部・完! 今後の展開にご期待ください。カクヨムにも同時掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる