神子のピコタン

びっとのびっと

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おじさんはコーヒーが大好きである。

朝は忙しいから飲まないが、家に帰ってくると、食後にコーヒーミルをごりごりやってコーヒーを茹でる。
そして豆が沈殿するまで放置。

放置して飲むのを忘れる。

最初の頃は「お父さんコーヒー飲みなよ。」と家族が教えてくれた。

だが、今はポコッスがぐびっと飲み、おばさんもぐびっと飲み、気がつくと半分減っている。

「俺の・・・」
と、めそめそするが、時には翌朝まで放置しているおじさんも悪い。


家庭ではそんな扱いのおじさんだが、若かりし頃は尖っていた。
職人気質で、師匠だろうがお客さんだろうが、噛みつく。
実の親にも噛みつく。ガブガブ噛みつく。

結婚相手は、親が見つけてきた小麦農家の娘。
「えっ、タランさんが結婚できるの・・・?」
とは、同じ工場で働く後輩の名言である。

なんとか結婚できたので、妻は大事にした。二重人格?というくらい。


そうして産まれたポコッス。
一体、誰に似たのだろう。

口癖は「まあまあ、まあまあまあ。」



おじさんが「俺のおやつ返せー!」と言うと、

「あ、すみません、何のことだかわからないです。」と言い、

おばさんが「そろそろひとり立ちを考えないと。」と言うと、

「考えるな、感じろ。」と言う。


そんなポコッスは、神子の守護者である。そんで転生者。
設定では一応。
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